ロシアン・キャラヴァン

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ロシアン・キャラヴァンは、烏龍茶祁門正山小種ブレンドした紅茶である[1]

概要[編集]

そのアロマティックで味わい豊か、甘くとろけるスモーキーな風味と形容される。ロシアン・キャラヴァンには正山小種が含まれていないものがあり、スモーキーな風味を損なうことになる。また、アッサムティーが含まれることもある[2]。歴史的には、そのスモーキーな特徴は、モンゴル[注 1]からロシアを横断するキャメル・キャラヴァンと密接して、へと届けるからだと考えられている[3]

由来[編集]

中国茶でありながら[4]、その名前は18世紀の、ロシアからヨーロッパへと向かう大陸貿易キャメル・キャラヴァンの経由地(インドセイロン中国)の地域名に由来している。「中国の国境からロシアの栄えている地域まで、半年は少なくともシベリアンルート英語版にかかる。船旅もきついものである[5] 。」

オデッサを経由して輸送するルートは安上がりだが、熱帯を通って、茶の風味が落ちる。一方で、風味を失わないように燃焼させながら、モンゴルシベリアの寒く乾いた気候帯を通じて運ぶ手段も発達していた。(直接熱して乾かす方法はあった)。ロシアの食通達としてはロシアン・キャラヴァンの奇妙奇態な味は、夜中に運ばれる時にわずかな蒸気を雪上のにもなっていないステップ地帯で吸い込んだものだと信じていた[注 2]

応用[編集]

キャメル・キャラヴァンの旅路の途中には信頼できない情報がある。キャンプファイヤーで薫製されたお茶という部分で、正山小種がブレンドされているのみである。祁門と正山小種と共に、滇紅を使用するブレンドが美味しく、強く茶色に、スモーキーに、独特の風味が後味をなめらかに、そしてまろやかさを仕立てあげる。

出典[編集]

注釈
  1. ^ ステップでの無数のキャンプファイヤーが生み出すとされている。
  2. ^ このルートではより強調されてコスト面での高さが要求され、さらに輸送に難がある[6]
出典
  1. ^ オットー・クンツェTrudy Imperatorskago S. Peterburgskago Botaničeskago Sada 10 (1887年): p.195
  2. ^ British Tea”. British Tea. 2023年7月28日閲覧。[リンク切れ]
  3. ^ ロシアン・キャラヴァンの起源
  4. ^ 「ロシアン・キャラヴァンティー、よりエキゾチックな響きである... キャメル・キャラヴァン、シルクロードに沿って中国茶がヨーロッパに運ばれてことににちなんで... 中国茶のブレンドだ。」 Susan Cohen, Where to Take Tea: A Guide to Britain's Best Tearooms, New Holland Publishers英語版、2008年。
  5. ^ Sarah Elizabeth Murray英語版, Moveable Feasts: From Ancient Rome to the 21st Century, the Incredible Journeys of the Food We Eat, (マクミラン出版社, 2007年), pp. 145–146.
  6. ^ The Dublin Review (1888), part I, p.422.

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]