クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞

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クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞(クラリベイト・アナリティクスいんようえいよしょう)は、アメリカに本社を置くクラリベイト・アナリティクス社が、研究者の論文の被引用件数や重要度の観点から、ノーベル賞受賞の有力候補者として、ノーベル賞受賞者の発表に先立つ毎年9月に発表している学術賞。以前はトムソン・ロイター社がトムソン・ロイター引用栄誉賞として発表していたが、2016年10月にトムソン・ロイター社の知的財産・科学事業がオネックス・コーポレーションとベアリング・プライベート・エクイティ・アジアに売却されて新会社クラリベイト・アナリティクスが設立されたことにより本賞へとその名称を変えている[1]

概要[編集]

1989年にトムソン社により設立された。2002年からはノーベル賞受賞補者の発表が恒例化されるようになり、2008年からトムソンがロイターを買収したことによりトムソン・ロイター引用栄誉賞となった。

同賞は、過去20年以上にわたる学術論文の被引用数に基づいて、各分野の上位0.1パーセントにランクする研究者の中から選ばれる。主なノーベル賞分野における総被引用数とハイインパクト論文(各分野において最も引用されたトップ200論文)の数を調査し、ノーベル委員会が注目すると考えられるカテゴリ(物理学、化学、生理学・医学、経済学)に振り分け、各分野で特に注目すべき研究領域のリーダーと目される候補者が決定される[2]。しかし、その決定のプロセスは単純ではない。同社のデータベースには、化学分野の研究者だけでも約70万人登録されており、候補者にリストアップされる可能性があるのはその内のトップ0.1%だが、それでも700名もおり、そこからノーベル賞の受賞トレンドや受賞者の地域性などを加味して候補者を選別し、それら周辺要因まで含めて決定されていく。

同賞の受賞者は、1993年と1996年を除き、1989年以来、毎年ノーベル賞を受賞している(2008年現在)[3]。2011年ノーベル賞では、該当4分野の受賞者9名すべてが、過去このトムソン・ロイター引用栄誉賞を受けていた[2]

受賞者の公表を開始した2002年からこれまでの受賞者総数317人(2018年10月現在)のうち50人(15.7%)がノーベル賞を受賞している。

受賞者[編集]

太字はノーベル賞受賞者、斜体はノーベル賞受賞のなかった物故者。

生理学・医学[編集]

  • 2018年
    • Napoleone Ferrara
    • 金久實
    • Solomon H. Snyder

物理学[編集]

  • 2014年
    • 十倉好紀[5]、Ramamoorthy Ramesh、James F. Scott
    • Charles L. Kane、Laurens W. Molenkamp、Shoucheng Zhang
    • Peidong Yang
  • 2015年
    • Paul B. Corkum、Ferenc Krausz
    • Deborah S. Jin
    • Zhong Lin Wang

化学[編集]

  • 2014年
    • Charles T. Kresge、Ryong Ryoo、Galen D. Stucky
    • Graeme Moad、Ezio Rizzardo、San H. Thang
    • Ching W. Tang、Steven Van Slyke

経済学[編集]

  • 2010年
    • 清滝信宏、John H. Moore
    • Alberto Alesina
    • Kevin M. Murphy
  • 2015年
    • Richard Blundell
    • John A. List
    • Charles F. Manski

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]