ビクター・マルティネス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
この記事の項目名には以下のような表記揺れがあります。
  • ビクトル・マルティネス
ビクター・マルティネス
Víctor Martínez
Victor Martinez (27510387858).jpg
タイガースでの現役時代(2018年4月9日)
基本情報
国籍 ベネズエラの旗 ベネズエラ
出身地 ボリバル州シウダ・ボリバル
生年月日 (1978-12-23) 1978年12月23日(39歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
210 lb =約95.3 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 捕手一塁手指名打者
プロ入り 1996年 アマチュアFA
初出場 2002年9月10日
最終出場 2018年9月22日
年俸 $18,000,000(2016年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム ベネズエラの旗 ベネズエラ代表
WBC 2006年2017年

ビクター・ヘスス・マルティネスVíctor Jesús Martínez, 1978年12月23日 - )は、ベネズエラ共和国ボリバル州シウダ・ボリバル出身の元プロ野球選手捕手一塁手指名打者)。右投両打。

一部メディアでは「ビクトル」と表記される。愛称は「V-Mart(ヴィー・マート)」、パピーチョ[2]

経歴[編集]

プロ入りとインディアンス時代[編集]

1996年7月15日クリーブランド・インディアンスと契約してプロ入り。1998年までベネズエラでプレーした。

1999年にはアメリカ本土へ渡り、A-級マホーニングバレー・スクラッパーズ英語版でプレー。64試合に出場して打率.277、4本塁打、36打点を記録した。

2000年はA級コロンバス・レッドスティックスとA+級キンストン・インディアンスでプレー。A+級キンストンでは26試合に出場して打率.217、8打点、1盗塁を記録した。

2001年はA+級キンストンでプレーし、114試合に出場して打率.329、10本塁打、57打点、3盗塁を記録した。

2002年3月1日にインディアンスと1年契約に合意。3月17日にAA級アクロン・エアロズへ異動となり、そのまま開幕を迎えた。AA級アクロンでは121試合に出場して打率.336、22本塁打、85打点、3盗塁を記録した。9月9日にメジャーへ昇格し、翌10日のトロント・ブルージェイズ戦でメジャーデビュー。7番・捕手で先発起用され、4打数1安打2打点だった。この年メジャーでは12試合に出場して打率.281、1本塁打、5打点を記録した。シーズン終了後、インディアンス傘下の最優秀マイナー選手とイースタンリーグ最優秀選手に選出された[3]

2003年3月3日にインディアンスと1年契約に合意。前年オフに正捕手のイーナー・ディアス英語版テキサス・レンジャーズへ移籍したため、ジョシュ・バードと正捕手を争うことになった。球団はバードではなくマルティネスが近い将来、背負って立つ存在になるとみていた[4]が、開幕捕手はバードが獲得し、マルティネスは3月17日にAAA級バッファロー・バイソンズへ異動となり、そのまま開幕を迎えた。打率.228と不調だったバードに代わって、6月27日にメジャーへ昇格し、正捕手の座を獲得したが、8月9日に右足首の故障で15日間の故障者リスト入りした。9月2日に復帰。この年は49試合に出場して打率.289、1本塁打、16打点、1盗塁を記録した。

2004年3月5日にインディアンスと1年契約に合意[5]。開幕後はバードの故障もあり、正捕手に抜擢。前半戦76試合で打率.290、12本塁打、63打点と活躍し、自身初のオールスターに選出された。この年は141試合に出場し、捕手としてメジャー最多の21本塁打、101打点を挙げ、1997年サンディー・アロマー・ジュニアが記録した83打点の捕手としての球団記録を更新[6]。オフの11月3日シルバースラッガー賞を受賞した[7]

2005年3月3日にインディアンスと1年契約に合意した[8]が、開幕直前の4月5日に総額1550万ドルの5年契約[9](契約金100万ドル、2010年・700万ドルの球団オプション付き[10])を結んだ[11][12]。この年は147試合に出場して打率.305、20本塁打、80打点を記録した。

2006年開幕前の3月に開催された第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)ベネズエラ代表に選出された[13]

シーズンでは153試合に出場して打率.316、16本塁打、93打点を記録した。

2007年は自己ベストとなる25本塁打・114打点をマークし、3年ぶり2度目のオールスターに選出された。守備では盗塁阻止率は32.0%と自己ベストを更新。疲労軽減のため、一塁手として前年を上回る30試合に出場した[14]

2008年は右ヒジの痛みを開幕時から抱え[15]、開幕戦ではハムストリング肉離れを起こしたが、その後も出場を続けた。しかし、本塁打が0のまま6月12日、右ヒジ痛で故障者リスト入り[16]。その後、内視鏡で骨片除去手術を受け[15]、2カ月以上戦線を離れた。73試合の出場に終わり、打率.278、2本塁打、35打点はメジャー定着後最低の成績となった。

レッドソックス時代[編集]

2009年7月31日にジャスティン・マスターソンニック・ハガダンブライアン・プライス英語版とのトレードで、ボストン・レッドソックスへ移籍した[17]。移籍前は、99試合で15本塁打を放っていたが、打率が.300に届いていなかった。一方で、レッドソックスに加入した後は、本塁打は8本だったが、移籍後の56試合で打率.336をマーク。シーズントータルでは、打率.303、23本塁打、108打点という打撃成績をマーク。打率.300、20本塁打、100打点のラインをいずれも2年ぶりにクリアした。オフの11月9日にレッドソックスが2010年の球団オプションを行使した[18]

2010年は前半戦66試合に出場して打率.289、9本塁打、38打点、1盗塁と好調をキープしていたが、6月29日に左手親指の故障で15日間の故障者リスト入りした[19]7月4日にはオールスターに選出された[20]が、故障で出場辞退した。7月26日に復帰[21]。この年は127試合に出場して打率.302、20本塁打、79打点、1盗塁を記録した。オフの11月1日FAとなった。11月23日にレッドソックスから年俸調停のオファーを受けた[22]

タイガース時代[編集]

2010年11月26日デトロイト・タイガースと総額5000万ドルの4年契約を結んだ[23][24]

2011年は正捕手のアレックス・アビラ、一塁にはミゲル・カブレラがいたため、移籍後も指名打者としての起用となった。4月19日に右鼠径部の痛みで15日間の故障者リスト入りし[25]5月4日に復帰。この年は145試合に出場して打率.330、12本塁打、103打点、1盗塁を記録した。

2012年1月にフロリダ州オーランドにある自宅でトレーニングしていたが、アジリティ・ドリルを行っていた際に左膝を痛め[26]前十字靭帯断裂と診断され、1月27日にマイクロフラクチャー手術と半月板の修復手術を行った[27]3月12日に60日間の故障者リスト入りした[28]。その後左膝の再建手術を行う予定だったが、予想以上に回復が進み、行う必要がなくなった[29]。しかしシーズン中に故障から復帰することはできず、そのままシーズンを終えた。オフの10月29日に故障者リストから外れた。

2013年は故障から復帰し、開幕から指名打者として起用された。開幕後は6月末まで打率が.230以下と不調が続いたが、9月後半に3割台へ持ち直した。この年は159試合に出場して打率.301、14本塁打、83打点を記録した。

2014年は前半戦80試合で打率.328、21本塁打、55打点、2盗塁と活躍し、7月に4年ぶり5度目となるオールスターに選出された。この年は151試合に出場し、自己最高となる打率.335、32本塁打(自身初の30本台)、103打点(2年ぶりの100打点以上)を記録した。出塁率.409とOPS.974はリーグ1位だった。オフの10月30日にFAとなった。11月4日にはタイガースの年間最優秀選手に選出され[30]、6日には10年ぶり2度目となるシルバースラッガー賞を受賞した[31]11月14日にタイガースと総額6800万ドルの4年契約で再契約した[32][33]12月4日にはエドガー・マルティネス賞を受賞した[34]

2015年指名打者のレギュラーとして120試合に出場したが、打撃不振に陥ったため打率は.245に終わり、5年連続(故障離脱していた2012年を除く).300以上だったのがストップ。本塁打も、前年比約3分の1となる11本に留まった。なお、11本目の本塁打で通算200本塁打を達成した。

2016年は154試合に出場して打率.289、27本塁打、86打点、OPS0.826。90三振はキャリアワーストながら、通算1000打点も達成した。オフの12月11日第4回WBCベネズエラ代表への参加の意思を表明した[35]

2017年開幕前の2月8日に第4回WBCのベネズエラ代表に選出され、3大会ぶり2度目の選出を果たした[36]

シーズンでは7月7日のインディアンス戦でカルロス・カラスコから通算2000本安打を達成した[37]8月27日に同年6月の故障者リスト入りの要因となった不整脈が再発し、カテーテル・アブレーション治療を受けることになり、再度故障者リスト入り。残りシーズンを全休することになった[38][39]

2018年9月15日にこの年限りでの現役引退を表明した[40]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2002 CLE 12 36 32 2 9 1 0 1 13 5 0 0 0 1 3 0 0 2 1 .281 .333 .406 .739
2003 49 174 159 15 46 4 0 1 53 16 1 1 0 1 13 0 1 21 8 .289 .345 .333 .678
2004 141 591 520 77 147 38 1 23 256 108 0 1 0 6 60 11 5 69 16 .283 .359 .492 .851
2005 147 622 547 73 167 33 0 20 260 80 0 1 0 7 63 9 5 78 16 .305 .378 .475 .853
2006 153 652 572 82 181 37 0 16 266 93 0 0 0 6 71 8 3 78 27 .316 .391 .465 .856
2007 147 645 562 78 169 40 0 25 284 114 0 0 0 11 62 12 10 76 19 .301 .374 .505 .879
2008 73 294 266 30 74 17 0 2 97 35 0 0 0 3 24 4 1 32 12 .278 .337 .365 .702
2009 99 435 377 56 107 21 1 15 175 67 0 0 0 5 51 3 2 51 11 .284 .368 .464 .832
BOS 56 237 211 32 71 12 0 8 107 41 1 0 0 1 24 0 1 23 6 .336 .405 .507 .912
'09計 155 672 588 88 178 33 1 23 282 108 1 0 0 6 75 3 3 74 17 .303 .381 .480 .861
2010 127 538 493 64 149 32 1 20 243 79 1 0 0 5 40 5 0 52 17 .302 .351 .493 .844
2011 DET 145 595 540 76 178 40 0 12 254 103 1 0 0 7 46 6 2 51 20 .330 .380 .470 .850
2013 159 668 605 68 182 36 0 14 260 83 0 2 0 8 54 10 1 62 23 .301 .355 .430 .785
2014 151 641 561 87 188 33 0 32 317 103 3 2 0 6 70 28 4 42 17 .335 .409 .565 .974
2015 120 485 440 39 108 20 0 11 161 64 0 0 0 7 31 8 7 52 18 .245 .301 .366 .667
2016 154 610 553 65 160 22 0 27 263 86 0 0 0 3 50 8 4 90 19 .289 .351 .476 .826
2017 107 435 392 38 100 16 0 10 146 47 0 0 0 2 36 3 5 63 15 .255 .324 .372 .697
2018 133 508 467 32 117 21 0 9 165 54 0 0 0 7 32 4 2 49 19 .251 .297 .353 .651
MLB:16年 1973 8166 7297 914 2153 423 3 246 3320 1178 7 7 0 86 730 119 53 891 264 .295 .360 .455 .815
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰[編集]

記録[編集]

背番号[編集]

  • 63(2002年)
  • 20(2003年)
  • 41(2004年 - 2018年)

代表歴[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Victor Martinez Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2016年5月22日閲覧。
  2. ^ Tigers Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月13日閲覧
  3. ^ Victor Martinez Awards” (英語). The Baseball Cube. 2009年7月17日閲覧。
  4. ^ 小林信行 「2003チーム・レポート vol.1 正捕手の座を争う2人のプロスペクト クリーブランド・インディアンス」 『月刊スラッガー』2003年5月号、日本スポーツ企画出版社、2003年、雑誌15509-5、95頁。
  5. ^ Indians sign seven additional players from 40-man roster”. MLB.com Indians Press Release (2004年3月5日). 2014年12月17日閲覧。
  6. ^ Victor Martinez 2004 Career Highlights” (英語). 2008年4月26日閲覧。
  7. ^ Indians CA Victor Martinez wins Silver Slugger award”. MLB.com Indians Press Release (2004年11月3日). 2014年12月17日閲覧。
  8. ^ Indians sign 11 to one-year contracts”. MLB.com Indians Press Release (2005年3月3日). 2014年12月17日閲覧。
  9. ^ 2005年は50万ドル、2006年は80万ドル、2007年は300万ドル、2008年は425万ドル、2009年は570万ドル。
  10. ^ 違約金は25万ドル。
  11. ^ Indians sign catcher Victor Martinez to long-term contract through 2009”. MLB.com Indians Press Release (2005年4月5日). 2014年12月17日閲覧。
  12. ^ Deal could last through 2010”. ESPN MLB (2005年4月5日). 2014年12月17日閲覧。
  13. ^ 2006 Tournament Roster[リンク切れ] The official site of World Baseball Classic (英語) 2016年3月3日閲覧 [リンク切れ]
  14. ^ 「2008年捕手ランキング」『月刊スラッガー』2008年6月号 雑誌15509-6 10頁
  15. ^ a b 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2009』 廣済堂出版、2009年、156頁。ISBN 978-4-331-51370-5
  16. ^ Castrovince, Anthony (2008年6月12日). “Martinez, Barfield headed to DL” (英語). MLB.com. 2009年7月17日閲覧。
  17. ^ Red Sox Acquire Catcher/First Baseman Victor Martinez from the Cleveland Indians for Right-Handed Pitchers Justin Masterson and Bryan Price and Left-Handed Pitcher Nick Hagadone”. MLB.com Red Sox Press Release (2009年7月31日). 2014年12月17日閲覧。
  18. ^ Red Sox exercise 2010 contract option on catcher Victor Martinez; Sign right-handed pitcher Tim Wakefield to two-year contract”. MLB.com Red Sox Press Release (2009年11月9日). 2014年12月17日閲覧。
  19. ^ Red Sox place catcher Victor Martinez on 15-day disabled list; select catcher Gustavo Molina to active roster”. MLB.com Red Sox Press Release (2010年6月29日). 2014年12月17日閲覧。
  20. ^ Six Red Sox players selected to 2010 American League All-Star team”. MLB.com Red Sox Press Release (2010年7月4日). 2014年12月17日閲覧。
  21. ^ Red Sox activate catcher Victor Martinez from 15-day disabled list; option catcher Dusty Brown to Triple-A Pawtucket”. MLB.com Red Sox Press Release (2010年7月26日). 2014年12月17日閲覧。
  22. ^ Red Sox offer salary arbitration to third baseman Adrian Beltre, catcher Victor Martinez and infielder Felipe Lopez”. MLB.com Red Sox Press Release (2010年11月23日). 2014年12月17日閲覧。
  23. ^ Tigers Agree To Terms With Martinez”. MLB.com Tigers Press Release (2010年11月26日). 2014年12月17日閲覧。
  24. ^ V-Mart joins Tigers, expected to primarily DH”. MLB.com Tigers Press Release (2010年11月26日). 2014年12月17日閲覧。
  25. ^ V-Mart leaves game after aggravating groin”. MLB.com (2011年4月19日). 2014年12月17日閲覧。
  26. ^ Jason Beck (2012年1月18日). “V-Mart could miss season because of ACL tear”. MLB.com. 2014年12月17日閲覧。
  27. ^ Jason Beck (2012年1月31日). “V-Mart has first of two surgeries on left knee”. MLB.com. 2014年12月17日閲覧。
  28. ^ Tigers cut nine players from spring roster”. MLB.com Tigers Press Release (2012年3月13日). 2014年12月17日閲覧。
  29. ^ Jason Beck, Anthony Odoardi (2012年4月12日). “No season-ending surgery in store for V-Mart”. MLB.com. 2014年12月17日閲覧。
  30. ^ Victor Martinez named Tiger of the Year”. MLB.com Tigers Press Release (2014年11月5日). 2014年12月17日閲覧。
  31. ^ Jason Beck (2014年11月7日). “Top of talented DH class, V-Mart wins Silver Slugger”. MLB.com. 2014年12月17日閲覧。
  32. ^ Tigers Agree to Terms with Victor Martinez”. MLB.com Tigers Press Release (2014年11月14日). 2014年12月17日閲覧。
  33. ^ Tigers, Victor Martinez finalize deal”. ESPN MLB (2014年11月14日). 2014年12月17日閲覧。
  34. ^ Detroit's Victor Martinez voted 2014 Edgar Martinez Outstanding Designated Hitter of the Year”. MLB.com Tigers Press Release (2014年12月4日). 2014年12月17日閲覧。
  35. ^ タイガースのV・マルティネス WBC出るぞ! スポニチアネックス (2016年12月13日) 2016年12月27日閲覧
  36. ^ Miggy, Altuve lead loaded Venezuela offense MLB.com (英語) (2017年2月8日) 2017年3月4日閲覧
  37. ^ V-Mart nets 2,000th hit where career began MLB.com (英語) (2017年7月7日) 2017年8月3日閲覧
  38. ^ “Irregular heartbeat again forces V-Mart to DL”. MLB.com. (2017年8月27日). http://m.mlb.com/news/article/250895082/victor-martinez-on-dl-with-irregular-heartbeat/ 2017年9月6日閲覧。 
  39. ^ “タイガースのV.マルティネス、不整脈治療で今季絶望に”. iSM (Yahoo!スポーツ). (2017年9月3日). https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170903-00000210-ism-base 2017年9月6日閲覧。 
  40. ^ Chris McCosky (2018年9月15日). “'A class act:' Cleveland bids a fond farewell to Tigers Victor Martinez” (英語). The Detroit News. 2018年11月2日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]