ロベルト・スアレス

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この名前は、スペイン語圏の人名慣習に従っています。第一姓(父方の)はスアレス第二姓(母方の)はスベーロです。(Template:スペイン語圏の姓名
Camera-photo Upload.svg 画像提供依頼阪神タイガースでの画像提供をお願いします。2021年10月
ロベルト・スアレス
Robert Suarez
阪神タイガース #75
Hawks-Robert Suarez 2016.jpg
福岡ソフトバンクホークス時代
(2016年5月25日、福岡ヤフオク!ドーム
基本情報
国籍 ベネズエラの旗 ベネズエラ
出身地 ボリバル州
生年月日 (1991-03-01) 1991年3月1日(30歳)
身長
体重
188 cm
95 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2015年 サルティーヨ・サラペメーカーズと契約
初出場 2016年4月10日
年俸 2億6,000万円(2021年から2年契約)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム ベネズエラの旗 ベネズエラ
WBC 2017年

ロベルト・アレクサンデル・スアレス・スベーロスペイン語: Robert Alexander Suarez Subero[注釈 1], 1991年3月1日 - )は、ベネズエラ共和国ボリバル州出身のプロ野球選手投手)。右投右打。阪神タイガース所属。

実兄は同じくプロ野球選手で東京ヤクルトスワローズ所属のアルバート・スアレス[3]

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

少年時代に野球を始めたものの、10代のうちにメジャー球団とは契約することができず、20歳で一旦野球を辞めた。その後は、母国で建築現場の作業員やタクシーの運転手として働いていたものの、夢を諦められず22歳で野球を再開し、2014年に23歳でメキシコに渡りプロ入りを目指した[4][5][6]

プロ入りとサルティーヨ時代[編集]

2015年メキシカンリーグサルティーヨ・サラペメーカーズと契約。ここでは中継ぎとして43試合に登板して5勝0敗23セーブ・防御率1.71の好成績を残した[7]。当時から99マイル(159km/h)の速球を投げており、47回1/3で48奪三振を記録した[7]。そのためシーズン中からメジャーリーグの複数球団に加え、福岡ソフトバンクホークスも獲得を狙っていた。

ソフトバンク時代[編集]

2015年11月2日、ソフトバンクと推定年俸5,000万円の1年契約を結んだ[5]背番号は球団史上初めて90を着用することとなった(後述)。

2016年、開幕は二軍で迎えるものの4月9日に一軍登録され[8]、同月10日に藤崎台県営野球場で行われた対オリックス・バファローズ2回戦において、8回に登板し、1イニングを打者3人で抑え、初登板を果たす[9]。12日の対埼玉西武ライオンズ戦で初のホールドを、24日の対北海道日本ハムファイターズ戦には初勝利を挙げ[10]セットアッパーとして頭角を現す。5月12日の対千葉ロッテマリーンズ戦で初黒星を喫するが[11]、その後もセットアッパーとして活躍し、クローザーデニス・サファテに次いで、チームで2番目に多い58試合に登板し、53回2/3を投げ、2勝6敗1セーブ26ホールドを記録した。10月14日のクライマックスシリーズで球団新記録となる161km/hを記録[12]。オフに推定年俸8,000万円の1年契約でソフトバンクに残留することが決まった。

2017年開幕前の2月8日に第4回WBCベネズエラ代表に選出された[13]。3月11日に行われた1次ラウンド、対イタリア戦に登板。7回にリリーフで登板。1イニングを無失点で抑えるが[14]、翌12日に行われた対メキシコ戦で、8回にリリーフとして登板した際に、右腕に強い痛みを覚え負傷降板する[15]。3月17日に神奈川県内の病院で精密検査を行い、「右前腕部の軽度の肉離れ」と診断されたが[15]、4月5日に右腕を検査の為に渡米[16]。再検査の結果、右肘に異常が見つかり同月11日に「右肘内側側副靱帯再建手術(トミー・ジョン手術)」を受けることとなり、2017年シーズンは登板なしに終わった[17]

2018年も上記の怪我のリハビリに取り組んでいたが、8月11日に行われた対日本ハム戦において2年ぶりとなる一軍公式戦登板を果たし[18]、8月22日の対日本ハム戦では2年ぶりの復活勝利を飾る[19]。シーズン全体では11試合の登板で1勝1敗3ホールド、防御率6.30の成績に終わったものの、先発転向も視野に入れて現状維持の推定年俸8,000万円で再契約を結んだ。

2019年は先発に転向し、6先発を含む9試合に登板したものの、0勝4敗、防御率5.74の成績に終わり、オフにソフトバンクから戦力外通告を受けた[20]

阪神時代[編集]

2019年12月19日に阪神タイガースと契約合意した。推定年俸8,000万円の1年契約で[21]、背番号は75[22]

2020年6月23日の対ヤクルト1回戦において8回に登板しデビュー。1イニングを打者3人・9球で抑えた。25日の3回戦で初のホールドを挙げるなどセットアッパーとして活躍していたが、7月12日の対横浜DeNAベイスターズ5回戦において、この日登録を抹消されたクローザー藤川球児の代役に指名され2点差の9回に登板。1失点こそしたがリードを守り切って阪神では初、日本ではソフトバンク時代の2016年以来4年ぶりのセーブを挙げ[23]、その後はクローザーに定着。10月15日の対中日ドラゴンズ21回戦まで敗戦・被本塁打ともになし[24]という安定した投球で次々とセーブを重ね、最終的に25セーブを記録し、最多セーブ投手のタイトルを獲得した[25][26]。その後、メジャー複数球団からの調査があり、残留交渉が難航し、12月2日に自由契約選手公示された[27]。12月24日、推定年俸2億6,000万円の2年契約で阪神に残留することが発表された[1]

2021年6月13日の対楽天イーグルス3回戦で球団記録となる12試合連続セーブを達成[28]。球宴参加後に一時帰国、7月25日に再来日する[29]

選手としての特徴・人物[編集]

ソフトバンクに入団した際に与えられた背番号90は、野球漫画「あぶさん」の主人公・景浦安武がつけていたことから、前身の南海・ダイエー時代から欠番が続いていたが、2014年2月に連載が終了したため、作者の水島新司からも了解を得たという[30]

阪神での愛称は「スアちゃん[31]

投げる球種はNPB屈指の球威を持つストレート[32]、大きく沈みながら160km/hも計測するシンキングツーシーム、常時140km/h以上を計測するスプリット・チェンジアップ・スライダーである。2021年6月8日に、自己最速兼阪神球団歴代最速となる球速163km/hを記録した[33]

ソフトバンク時代同僚だった加治屋蓮に風貌が似ていたことから、スアレスが加治屋に「ヘイ、兄弟!」と呼びかけていた[34]。なお、2021年からは阪神で再びチームメイトとなる。

2020年10月19日の対ヤクルト戦(阪神甲子園球場)では、実兄のアルバートがヤクルトの先発投手として6イニング、自身が藤浪晋太郎の後を受けて9回表に救援で1イニングを投げた。兄のアルバートはこの年の対阪神戦に先発で2度登板していたが、自身には登板の機会がなかったことから、3度目の対戦にして「外国人兄弟投手が別々のチームに所属しながら同じ試合に登板する」という日本プロ野球史上初の記録を樹立した[35]

2021年10月3日にはアルバートが対広島戦、ロベルトが対中日戦にそれぞれ抑えとして登板し、同じく史上初となる「兄弟同日セーブ記録」を達成した[36]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2016 ソフトバンク 58 0 0 0 0 2 6 1 26 .250 223 53.2 49 5 18 3 1 64 2 0 21 19 3.19 1.25
2018 11 0 0 0 0 1 1 0 3 .500 51 10.0 15 1 5 0 1 10 0 0 7 7 6.30 2.00
2019 9 6 0 0 0 0 4 0 0 .000 126 26.2 28 6 20 0 1 27 2 0 18 17 5.74 1.80
2020 阪神 51 0 0 0 0 3 1 25 8 .750 208 52.1 36 2 19 4 0 50 2 0 15 13 2.24 1.05
NPB:4年 129 6 0 0 0 6 12 26 37 .333 608 142.2 128 14 62 7 3 151 6 0 61 56 3.53 1.33
  • 2020年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績[編集]



投手












2016 ソフトバンク 58 2 10 2 0 .857
2018 11 0 3 0 0 1.000
2019 9 2 5 2 0 .778
2020 阪神 51 2 9 1 0 .917
通算 129 6 27 5 0 .868
  • 2020年度シーズン終了時

タイトル[編集]

NPB[編集]

表彰[編集]

NPB[編集]

  • 月間MVP:1回(投手部門:2021年5月)

記録[編集]

NPB[編集]

初記録
その他の記録

背番号[編集]

  • 90 (2016年 - 2019年)
  • 75 (2020 - )

登場曲[編集]

  • 「Sex On The Beach」Spankers(2016年)
  • 「SHaKy SHaKy」Daddy Yankee(2017年)
  • 「X」Nicky Jam x J.Balvin(2018年)
  • 「Con Calma」Daddy Yankee、Snow(2019年)
  • 「Muévelo」Nicky Jam & Daddy Yankee(2020年)
  • 「Costoso」Neutro Shorty(2021年 - )

代表歴[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b 阪神・スアレス、残留正式発表 破格条件で合意、2年契約で年俸3倍”. サンケイスポーツ (2020年12月25日). 2021年4月19日閲覧。
  2. ^ スペイン語の発音記号変換ツール”. easypronunciation.com. 2021年6月5日閲覧。
  3. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2017』廣済堂出版、2017年、426頁。ISBN 978-4-331-52084-0
  4. ^ 阪神スアレスが掴んだジャパニーズドリーム メキシコで語り継がれる右腕の物語”. Full-Count (2020年2月23日). 2021年4月19日閲覧。
  5. ^ a b ソフトバンク、24歳158キロ右腕スアレス獲得”. 日刊スポーツ (2015年11月3日). 2016年2月27日閲覧。
  6. ^ 鷹助っ人・スアレスが「究極の掘り出し物」と言われる理由”. zakzak by 夕刊フジ (2016年5月14日). 2021年4月19日閲覧。
  7. ^ a b 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「Full-Count20200223」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  8. ^ ソフトバンク 岡本とスアレスを1軍登録”. 日刊スポーツ (2016年4月9日). 2021年4月19日閲覧。
  9. ^ ソフトバンク「投げるあぶさん」スアレス万全初登板”. 日刊スポーツ (2016年4月10日). 2021年4月19日閲覧。
  10. ^ ソフトバンク・スアレス初勝利「100%の投球」”. 日刊スポーツ (2016年4月25日). 2021年4月19日閲覧。
  11. ^ ソフトバンク・スアレス初黒星 9回誤算適時打”. 日刊スポーツ (2016年5月13日). 2021年4月19日閲覧。
  12. ^ ソフトバンク・スアレス球団新161キロも笑顔なし”. 日刊スポーツ (2016年10月14日). 2021年4月19日閲覧。
  13. ^ Miggy, Altuve lead loaded Venezuela offense”. MLB.com (2017年2月8日). 2017年3月4日閲覧。
  14. ^ 試合結果 1次ラウンド プールD イタリア vs ベネズエラ 投打成績”. ワールド・ベースボール・クラシック公式サイト. 2017年4月6日閲覧。
  15. ^ a b ソフトバンク・スアレス、右前腕部の軽度の肉離れ”. 日刊スポーツ (2017年3月18日). 2017年4月6日閲覧。
  16. ^ ソフトバンク・スアレス、右腕肉離れ検査のため渡米”. 日刊スポーツ (2017年4月6日). 2017年4月6日閲覧。
  17. ^ ソフトバンク・スアレス右肘靱帯再建手術で今季絶望”. 日刊スポーツ (2017年4月14日). 2017年5月13日閲覧。
  18. ^ ソフトバンク・スアレス復活投684日ぶり1回0封”. 日刊スポーツ (2018年8月12日). 2019年4月14日閲覧。
  19. ^ ソフトBスアレス、2季ぶり白星 右肘手術から復帰”. 日刊スポーツ (2018年8月23日). 2019年4月14日閲覧。
  20. ^ ソフトバンク、来日2年目ミランダと4年目スアレスが退団へ 今季はともに精彩を欠く内容”. ベースボールチャンネル (2019年11月28日). 2021年4月19日閲覧。
  21. ^ 【阪神】スアレスに球児流V字回復期待…前ソフトバンクの剛腕獲得発表”. スポーツ報知 (2019年12月20日). 2021年4月19日閲覧。
  22. ^ 阪神ボーア41、サンズ52/外国人5選手背番発表”. 日刊スポーツ (2019年12月25日). 2021年4月19日閲覧。
  23. ^ 藤川の代役・阪神スアレスが移籍後初セーブ” (日本語). 日刊スポーツ (2020年7月12日). 2020年11月4日閲覧。
  24. ^ 阪神スアレス痛恨サヨナラ被弾 打者173人目で初”. 日刊スポーツ (2020年10月15日). 2020年11月4日閲覧。
  25. ^ 阪神・スアレス セーブ王確定 2位以下の可能性消滅で”. スポーツニッポン (2020年11月4日). 2020年11月4日閲覧。
  26. ^ 去就注目阪神スアレスが帰国「いい交渉が」一問一答”. 日刊スポーツ (2020年11月12日). 2020年11月27日閲覧。
  27. ^ 2020年度自由契約選手”. NPB日本野球機構. 2021年4月19日閲覧。
  28. ^ "【阪神】スアレス、登板12試合連続セーブ". スポーツ報知. 報知新聞社. 13 June 2021. 2021年6月13日閲覧
  29. ^ 阪神守護神スアレス17日に1軍合流 新V方程式「AIS」で敵地6連戦へ”. デイリースポーツ (2021年8月17日). 2021年8月17日閲覧。
  30. ^ 【ソフトB】新助っ人スアレス、球団初あぶさんの「90」背負う!”. スポーツ報知 (2015年11月4日). 2015年11月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月19日閲覧。
  31. ^ 阪神スアレス初星「スアちゃんに任せています」監督”. 日刊スポーツ (2021年4月3日). 2021年6月10日閲覧。
  32. ^ 【野球】メジャー流出危機の阪神スアレス 最速161キロ直球は制球、球威とも球界屈指”. デイリースポーツ online (2020年11月21日). 2021年6月10日閲覧。
  33. ^ 阪神・スアレス「みんながいい仕事をした」自己最速163キロで18セーブ”. デイリースポーツ online (2021年6月8日). 2021年6月9日閲覧。
  34. ^ “南米出身の右腕、予想超える活躍”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (2017年5月11日). https://www.asahi.com/area/fukuoka/articles/MTW20160516411520002.html 2020年12月10日閲覧。 
  35. ^ “【ヤクルト】スアレス兄弟が史上初の「外国人兄弟投手同一試合登板」 そろって好投で試合も仲よく引き分け”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2020年10月20日). https://hochi.news/articles/20201019-OHT1T50216.html 2020年10月20日閲覧。 
  36. ^ 【データ】史上初!スアレス兄弟同日セーブ、兄弟セーブは松沼ら次ぐ4組目 - プロ野球 : 日刊スポーツ” (日本語). nikkansports.com. 2021年10月19日閲覧。
  37. ^ 2020年度 セントラル・リーグ 【セーブ】 リーダーズ(投手部門)”. 日本野球機構. 2021年5月16日閲覧。
  38. ^ 阪神スアレスが2年連続最多セーブ確定、球団では14~15年の呉昇桓以来 - プロ野球 : 日刊スポーツ” (日本語). nikkansports.com. 2021年10月19日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]