アルバート・スアレス

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アルバート・スアレス
Albert Suarez
ボルティモア・オリオールズ(マイナー)
東京ヤクルトスワローズ時代 (2019年2月10日)
基本情報
国籍 ベネズエラの旗 ベネズエラ
出身地 ボリバル州シウダーグアヤナ
生年月日 (1989-10-08) 1989年10月8日(34歳)
身長
体重
190 cm
106 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2006年 アマチュアFA
初出場 MLB / 2016年5月8日
NPB / 2019年4月25日
KBO / 2022年4月3日
年俸 $900,000(2023年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

アルベルト・ホエ・スアレス・スベーロスペイン語: Albert Joe Suarez Subero, 1989年10月8日 - )は、ベネズエラボリバル州シウダーグアヤナ出身のプロ野球選手投手)。右投右打。MLBボルティモア・オリオールズ傘下所属。

日本語メディアでは、アルバートと表記されることが多い。実弟は同じくプロ野球選手のロベルト・スアレス[1]

経歴[編集]

プロ入りとレイズ傘下時代[編集]

2006年7月2日にアマチュア・フリーエージェントとしてタンパベイ・デビルレイズと契約[2]

2009年トミー・ジョン手術を受けた。

2010年に復帰し、オフの11月19日にメジャー契約を結んでレイズの40人枠入りを果たした[3]

レイズ傘下には2014年まで在籍したが、メジャー昇格は果たせなかった。オフの11月8日にFAとなった。

エンゼルス傘下時代[編集]

2014年12月8日にロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムとマイナー契約を結んだ。

2015年は傘下のAA級アーカンソー・トラベラーズでプレーした。オフの11月13日にFAとなった。

ジャイアンツ時代[編集]

2015年11月26日にサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約を結んだ。

2016年の開幕は傘下のAAA級サクラメント・リバーキャッツで迎え[4]、5月6日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした。5月8日のコロラド・ロッキーズ戦でメジャーデビューを果たし[5]、11日のトロント・ブルージェイズ戦でメジャー初勝利を挙げた[6]。この年メジャーでは22試合(先発12試合)に登板して3勝5敗、防御率4.29、54奪三振を記録した。

2017年は18試合に登板して0勝3敗1セーブ、防御率5.12、34奪三振を記録した。オフの12月1日にノンテンダーFAとなったが、10日にジャイアンツとマイナー契約を結んで再契約した[3]

ダイヤモンドバックス傘下時代[編集]

2017年12月14日に行われたルール・ファイブ・ドラフトアリゾナ・ダイヤモンドバックスから指名され、移籍した[7]

アリゾナ・ダイヤモンドバックス時代
(2018年3月19日)

2018年3月24日にDFAとなり[8]、27日にマイナー契約で傘下のAAA級リノ・エーシズへ配属された[3]

ヤクルト時代[編集]

2018年12月25日にスコット・マクガフとともに東京ヤクルトスワローズと契約した[9]。背番号は70

2019年は4月25日の対読売ジャイアンツ戦に先発登板し、6回を94球被安打3無失点の好投で、NPB初勝利を挙げた。5月15日の広島東洋カープ戦で上半身のコンディション不良を訴え1回で降板[10]。2軍での復帰は8月、1軍での復帰は9月と遅れ、最終的にシーズンわずか4試合の登板にとどまった。シーズン終了後に翌年の再契約を結び[11]、また背番号を43に変更した[12]

2020年は12試合に先発登板し、4勝4敗、防御率2.67という成績を残した。また10月19日の対阪神タイガース戦(阪神甲子園球場)に弟のロベルト・スアレスが登板。プロ野球史上初の「外国人兄弟投手が同一試合に登板」を実現した[13]。11月16日に、推定年俸5200万円+出来高払いで残留することが発表された[14]

2021年はシーズン途中からリリーフに配置転換。10月3日の対広島東洋カープ戦でNPB初セーブを挙げ、また阪神の守護神である弟ロベルトもこの日にセーブを挙げたため、兄弟が同日にセーブを挙げるという記録を作った[15]。ヤクルトは日本シリーズに進出し、スアレスも2試合に登板して合計2回2/3を無失点に抑えた[16]。最終的にヤクルトが4勝2敗で20年ぶり6度目の日本シリーズ優勝を決め[17]、スアレス自身初めてとなる日本シリーズ優勝を経験した。12月2日、ヤクルトの保留者名簿から漏れ退団が決まった[16]

サムスン時代[編集]

2021年12月7日、KBOリーグサムスン・ライオンズとの2022年シーズンの選手契約が発表された[18]

2022年は30試合(うち先発29試合)に登板し、チームの得点力不足やリリーフ投手が逆転されるなどの不運[19]が重なり勝ち星こそ6勝に終わったものの、防御率はリーグ4位(2.49)、投球回数はリーグ8位(チーム最多の173回2/3)、奪三振はリーグ6位(159)、WHIPはリーグ9位(1.16)、クオリティ・スタートはリーグ7位(19回)と、先発としての役割を十分に果たした[20]。チームは内容を評価し、2023年も再契約することが決まった。

2023年は19試合に先発登板して4勝を挙げていたが、8月6日のLGツインズ戦の試合中に左ふくらはぎの筋損傷の怪我を負い途中降板[21]。回復まで約1ヶ月かかることから、チームは新外国人投手を探す方向性を固め、8月10日にウェーバー公示されて退団した[21]

投球スタイル[編集]

最速で160km/hに達する速球を軸にツーシームスライダーカーブチェンジアップを投げる[22]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2016 SF 22 12 0 0 0 3 5 0 1 .375 355 84.0 84 11 26 5 4 54 1 0 42 40 4.29 1.31
2017 18 0 0 0 0 0 3 1 0 .000 135 31.2 28 4 11 2 1 34 1 0 18 18 5.12 1.23
2019 ヤクルト 4 4 0 0 0 1 1 0 0 .500 68 17.2 11 1 5 0 1 12 0 0 3 3 1.53 0.91
2020 12 12 0 0 0 4 4 0 0 .500 285 67.1 56 4 27 1 6 52 2 0 25 20 2.67 1.23
2021 24 13 0 0 0 5 3 1 3 .625 339 77.0 82 9 32 0 5 70 1 0 32 31 3.62 1.48
MLB:2年 40 12 0 0 0 3 8 1 1 .273 490 115.2 112 15 37 7 5 88 2 0 60 58 4.51 1.29
NPB:3年 40 29 0 0 0 10 8 1 3 .556 692 162.0 149 14 64 1 12 134 3 0 60 54 3.00 1.32
  • 2021年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手












2019 ヤクルト 4 0 2 0 1 1.000
2020 12 7 10 0 0 1.000
2021 24 5 16 0 3 1.000
通算 40 12 28 0 4 1.000
  • 2021年度シーズン終了時

記録[編集]

NPB[編集]

初記録
投手記録
打撃記録

背番号[編集]

  • 56(2016年 - 2017年)
  • 70(2019年)
  • 43(2020年 - 2021年)
  • 57(2022年 - 2023年)

登場曲[編集]

  • 「La Cadera」La Melodia Perfecta, シャーレーン & Mozart La Para(2019年 - 2021年)
  • 「Sapés comme jamais (feat. Niska) - Pilule bleue」GIMS(2021年)
  • 「Acordeão」Tiësto, MOSKA(2021年)

脚注[編集]

  1. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2017』廣済堂出版、2017年、426頁頁。ISBN 978-4-331-52084-0 
  2. ^ Albert Suarez Stats, Bio, Photos, Highlights. MiLB.com(英語). 2011年10月1日閲覧
  3. ^ a b c MLB公式プロフィール参照。2023年9月3日閲覧。
  4. ^ "River Cats announce 2016 Opening Day roster" (Press release) (英語). MiLB.com. 6 April 2016. 2016年6月2日閲覧
  5. ^ Andrew Baggarly (2016年5月8日). “UPDATED: Jeff Samardzija gets shaded by the shift as Nolan Arenado, Rockies beat Giants” (英語). Bay Area News Group. http://blogs.mercurynews.com/giants/2016/05/08/jeff-samardzija-gets-shaded-shift-nolan-arenado-rockies-beat-giants/ 2016年6月2日閲覧。 
  6. ^ Henry Schulman (2016年5月12日). “Giants blow late lead but beat Blue Jays in 13 innings” (英語). San Francisco Chronicle. http://www.sfgate.com/giants/article/Giants-blow-late-lead-but-beat-Blue-Jays-in-13-7463159.php 2016年6月2日閲覧。 
  7. ^ Steve Gilbert (2017年12月14日). “D-backs nab Suarez from Giants in Rule 5 Draft” (英語). MLB.com. https://www.mlb.com/dbacks/news/d-backs-take-albert-suarez-in-rule-5-draft/c-263538202 2017年12月25日閲覧。 
  8. ^ Steve Gilbert (2018年3月24日). “D-backs get versatile IF Marrero from Boston” (英語). MLB.com. 2018年3月25日閲覧。
  9. ^ ヤクルトが右腕のマクガフ&スアレスを獲得”. Full-Count (2018年12月25日). 2021年12月3日閲覧。
  10. ^ 【ヤクルト】スアレス、9月1日の中日戦先発へ 1軍に合流「コンディション、グッド。ガンバリマス」”. スポーツ報知 (2019年8月29日). 2023年9月3日閲覧。
  11. ^ ヤクルト マクガフ、スアレス2投手と来季契約”. スポーツニッポン (2019年10月28日). 2023年9月3日閲覧。
  12. ^ 背番号変更のお知らせ”. ヤクルトスワローズ オフィシャルサイト (2019年10月31日). 2020年2月2日閲覧。
  13. ^ "【ヤクルト】スアレス兄弟が史上初の「外国人兄弟投手同一試合登板」 そろって好投で試合も仲よく引き分け". スポーツ報知. 報知新聞社. 20 October 2020. 2020年10月20日閲覧
  14. ^ ヤクルトのマクガフとスアレス残留 エスコバーとクックは退団”. 東スポweb (2020年11月16日). 2021年1月13日閲覧。
  15. ^ "珍現象!セ2強Wスアレス締め!阪神スアレスの1分後にヤクルトもスアレス締め! 兄弟初同日セーブ". スポニチ. 3 October 2021. 2021年10月3日閲覧
  16. ^ a b ヤクルト日本一貢献スアレス、韓国サムスン入団合意 10勝1S防御率3・00”. 日刊スポーツ (2021年12月2日). 2023年9月3日閲覧。
  17. ^ SMBC日本シリーズ2021 優勝!”. 東京ヤクルトスワローズ公式サイト (2021年11月27日). -2022-12-07閲覧。
  18. ^ 삼성, 외국인투수 알버트 수아레즈 영입”. Samsung Lions (2021年12月7日). 2023年9月3日閲覧。(朝鮮語)
  19. ^ 하남직 (2022年9月12日). “'2022년 가장 불운한 투수' 수아레즈, 11번째 '5승 도전'”. yna.co.kr. 2023年9月3日閲覧。(朝鮮語)
  20. ^ 최민우 (2023年3月6日). “고작 6승에도 재계약한 이유 있었네...“지금보다 발전하도록 노력하겠다””. SPOTV NEWS. 2023年9月3日閲覧。(朝鮮語)
  21. ^ a b 김경윤 (2023年8月10日). “프로야구 삼성, 수아레즈와 결별…전 NC 와이드너 영입 추진”. yna.co.kr. 2023年9月3日閲覧。(朝鮮語)
  22. ^ R.J. Anderson(2010-11-19). Tampa Bay Rays Add Alex Cobb, Albert Suarez, Dane De La Rosa, and Nevin Ashley to 40-Man Roster. The Process Report(英語). 2011年10月1日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]