ラファエル・ドリス

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この名前は、スペイン語圏の人名慣習に従っています。第一姓(父方の)はドリス第二姓(母方の)はエルナンデスです。
ラファエル・ドリス
Rafael Dolis
阪神タイガース #98
2016T98.jpg
2016年
基本情報
国籍 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国
出身地 ラ・ロマーナ州ラ・ロマーナ
生年月日 (1988-01-10) 1988年1月10日(29歳)
身長
体重
195 cm
109 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2004年 アマチュアFA
初出場 MLB / 2011年9月26日[1]
NPB / 2016年4月19日
年俸 5,000万円(2017年)[2]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ラファエル・ホセ・ドリス・エルナンデスRafael Jose Dolis Hernandez, 1988年1月10日 - )は、阪神タイガースに所属するドミニカ共和国ラ・ロマーナ州ラ・ロマーナ出身のプロ野球選手投手)。右投右打。

経歴[編集]

カブス時代[編集]

ディビナ・プロビデンシア高校卒業後の2004年に、アマチュアFAとしてシカゴ・カブスと契約[3]2006年に、アリゾナリーグ(ルーキーリーグ)に加盟する傘下球団のアリゾナリーグ・カブスで、マイナーデビューを果たした[4]2008年シーズンを棒に振ったものの、2010年サザンリーグ(2Aクラス)のテネシー・スモーキーズまで昇格した[4]

2011年、3Aを経ずにメジャーへ昇格すると、9月26日の対サンディエゴ・パドレス戦で[1][3][4]6回途中に2番手投手としてMLB公式戦デビュー[5]。1回1/3を投げて無失点に凌ぐ[5]とともに、オーランド・ハドソンからの空振り三振でMLB初の奪三振を記録した[5]が、この試合に登板しただけでシーズンを終えた[1]

2012年、MLB公式戦34試合に登板。MLB初勝利を挙げたが、公式戦通算では2勝4敗、防御率6.39という成績にとどまった[1]

2013年、MLB公式戦5試合に登板[1]10月9日付でFAになった。

ジャイアンツ傘下時代[編集]

2013年12月に、サンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約を結んだ。

2014年、傘下の3A球団フレズノ・グリズリーズに所属したが、リーグ戦4試合に登板しただけで、5月26日に契約を解除された[6]

タイガース傘下時代[編集]

2014年12月に、デトロイト・タイガースとマイナー契約を結んだ[7]

2015年、傘下の3A球団トレド・マッドヘンズで、リーグ戦43試合に登板。7勝5敗、防御率4.61を記録した[4]が、メジャーへの復帰を果たせないまま、11月6日付でFAになった[8]

阪神時代[編集]

2016年1月18日に、NPB阪神タイガースと契約したことが球団から発表された[9]。背番号は98[9]。先に契約したマルコス・マテオと同じく、前年まで在籍した呉昇桓に代わるクローザー候補として獲得した[3]

入団後は、オープン戦までクローザーの座をマテオと争った。しかし、一軍へ同時に登録できる外国人選手に関するNPBの規定(最大4名)との兼ね合いなどから、公式戦は二軍でスタート[10]。一軍でセットアッパーを務めていた福原忍や、開幕から一軍に入っていた新外国人野手のマット・ヘイグ がいずれも不振に陥ったことを受けて、4月19日に来日後初の出場選手登録で一軍に昇格した[11]。昇格後は、クローザーのマテオにつなぐセットアッパーとして、一軍公式戦15試合の登板で1勝2敗5ホールドを記録。5月には、3連投[12]などによる登板過多の影響で救援失敗が続いたため、「休養が必要」という首脳陣の判断で19日に登録を抹消された[13]。抹消中にマテオが右肩の関節炎で戦線を離れたことから、31日に再登録[14]。再登録後は主にクローザーを務めていたが、右肘を悪くしたため、7月31日に再び登録を抹消された[15]。その後は一軍へ復帰できないまま、シーズン終盤の9月24日に、右肘の診察と治療のためドミニカへ帰国。結局、一軍公式戦33試合登板、3勝3敗8セーブ9ホールド、防御率2.12という成績でシーズンを終えた[16]

帰国後の10月に右肘の手術を受けたため、阪神球団では、シーズン中の実績を高く評価しつつ術後の状態を慎重に考慮。マテオの残留とローマン・メンデス投手(いずれもドミニカ出身)の獲得を決めた一方で、11月30日までにNPBへ提出する契約保留選手名簿からドリスを外した[17]。ドリスは12月2日付でNPBから自由契約選手として公示された[18]が、球団では公示後もドリスへの調査を続けた[17]

2017年、ドリスの右肘が実戦で投げられる状態まで回復していることを、球団関係者が1月にドミニカで確認。ドリス自身も、2月16日から沖縄での春季一軍キャンプに参加している。同月22日には、トライアウトを兼ねて紅白戦に救援登板。1回を投げて1点を失ったが、ストレートで最速153km/hを記録したことから、試合後には球団と正式に再契約を結んだ。契約期間は1年で、前年に続いて背番号98を着用[19]。一軍公式戦の開幕からクローザーを務めると、4月の1ヶ月間で(9登板試合連続セーブを含む)10セーブを挙げたことによって、藤川球児と呉が保持する球団の月間最多セーブ記録に並んだ[20]。以降のシーズンもクローザーに定着。8月23日の対東京ヤクルトスワローズ戦(明治神宮野球場)では、このシーズンで初めて複数イニング(2イニング)を投げた末に、球団史上3人目の一軍公式戦シーズン30セーブを達成した[21]。結局、セントラル・リーグトップの37セーブでチームのクライマックスシリーズ進出へ貢献するとともに、同リーグ最多セーブ投手のタイトルを初めて獲得した。

選手としての特徴・人物[編集]

最速102mph[22](約164km/h)を記録する速球(フォーシームツーシーム[23])と、フォークボールを投げる[24]。阪神時代に記録した161km/hは、2017年8月29日の対ヤクルト戦(甲子園)9回表に左打者・山崎晃大朗の内角へ投じたストレートで計測したもの(カウントはボール)で、球団史上最速(NPBの一軍公式戦に登板した投手では歴代3位タイ)の記録にもなった[25]

日本球界でのプレーを決意したのは、カブス時代の2013年に海外FA権の行使によって阪神から移籍してきた藤川との間で質疑応答を繰り返したことがきっかけだった。阪神への入団記者会見では、「日本や日本人に関する質問に対して、藤川は真摯に答えてくれた。藤川の話を聞いたことをきっかけに、このように人柄の素晴らしい投手がいる日本でのプレーが、自分にとって一つの夢になった」と語った[26]。なお、藤川も2015年11月に阪神へ復帰したため、2016年からは同球団で再びチームメイトになっている[23]。2017年4月には、藤川がカブスへの移籍前に2度達成した前述の阪神球団記録(NPB一軍公式戦月間10セーブ)を、ドリスも記録している[20]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2011 CHC 1 0 0 0 0 0 0 0 0 - 4 1.1 0 0 1 0 0 1 0 0 0 0 0.00 0.75
2012 34 0 0 0 0 2 4 4 3 .333 173 38.0 40 5 23 1 3 24 1 0 29 27 6.39 1.66
2013 5 0 0 0 0 0 0 0 0 - 21 5.0 3 0 2 0 0 0 0 0 2 0 0.00 1.00
2016 阪神 34 0 0 0 0 3 3 8 9 .500 138 34.0 19 0 16 1 2 36 1 0 11 8 2.12 1.03
2017 63 0 0 0 0 4 4 37 5 .500 259 63.0 53 1 17 1 2 85 8 0 22 19 2.71 1.11
MLB:3年 40 0 0 0 0 2 4 4 3 .333 198 44.1 43 5 26 1 3 25 1 0 31 27 5.48 1.56
NPB:2年 97 0 0 0 0 7 7 45 14 .500 397 97.0 72 1 33 2 4 121 9 0 33 27 2.51 1.08
  • 2017年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績[編集]

NPB

投手












2016 34 0 6 1 0 .857
2017 63 5 9 2 0 .875
通算 97 5 15 3 0 .869
  • 2017年度シーズン終了時

タイトル[編集]

NPB

記録[編集]

MLB投手記録
NPB投手記録
NPB打撃記録

背番号[編集]

  • 66(2011年)
  • 48(2012年 - 2013年)
  • 98(2016年 - )

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d e f g Rafael Dolis Statistics and History Baseball-Reference.com 2016年1月26日閲覧。
  2. ^ 阪神がドリスと再契約「よかった」紅白戦153キロ - 野球”. 日刊スポーツ (2017年2月22日). 2017年4月18日閲覧。
  3. ^ a b c d 阿部祐亮 (2016年1月19日). “守護神争いにちょっとマテオ!阪神、ドリス獲得決定”. サンケイスポーツ. http://www.sanspo.com/baseball/news/20160119/tig16011905020005-n1.html 2016年1月26日閲覧。 
  4. ^ a b c d Rafael Dolis Register Statistics & History Baseball-Reference.com 2016年1月26日閲覧。
  5. ^ a b c d e September 26, 2011 Chicago Cubs at San Diego Padres Box Score and Play by Play Baseball-Reference.com 2016年1月26日閲覧。
  6. ^ http://www.mlbtraderumors.com/2014/05/minor-moves-dolis-rodriguez-williams.html
  7. ^ Tigers sign right-handers Alberto Cabrera, Rafael Dolis
  8. ^ International League Transactions”. milb.com. p. November 2015. 2015年11月6日閲覧。
  9. ^ a b 外国人選手との契約締結について|球団ニュース|ニュース”. 阪神タイガース公式サイト (2016年1月19日). 2016年1月26日閲覧。
  10. ^ 阪神鶴岡二軍決定 岡崎、梅野の捕手2人制確実”. 日刊スポーツ (2016年3月22日). 2016年5月31日閲覧。
  11. ^ 福原不調で…阪神ドリス一軍昇格へ 守護神マテオとヒゲ方程式だ”. スポーツニッポン (2016年4月19日). 2016年5月31日閲覧。
  12. ^ 阪神ドリス3連投で5失点初黒星「全然疲れはない」”. 日刊スポーツ (2016年5月7日). 2016年5月31日閲覧。
  13. ^ 阪神 ドリスが登録外れる、金本監督「登板過多。休養」”. スポーツニッポン (2016年5月19日). 2016年5月31日閲覧。
  14. ^ 阪神ドリスが守護神へ名乗り マテオ不在の穴埋める”. 日刊スポーツ (2016年5月31日). 2016年5月31日閲覧。
  15. ^ 阪神ドリス抹消「肘の状態がよくない」金本監督”. 日刊スポーツ (2016年7月30日). 2016年8月5日閲覧。
  16. ^ 阪神ドリスが右肘治療で帰国 今季3勝3敗8S”. 日刊スポーツ (2016年9月24日). 2016年9月25日閲覧。
  17. ^ a b 阪神球団社長 ドリスと再契約示唆 去就は1月に最終判断”. スポーツニッポン (2016年12月9日). 2016年12月9日閲覧。
  18. ^ 自由契約選手|2016年度公示”. NPB.jp 日本野球機構 (2016年12月2日). 2016年12月3日閲覧。
  19. ^ 【阪神】テスト参加のドリスと正式契約 背番号「98」再加入”. スポーツ報知 (2017年2月22日). 2017年2月22日閲覧。
  20. ^ a b 阪神ドリス9回3K斬り 藤川・呉に並ぶ月間10S”. 日刊スポーツ (2017年4月28日). 2017年4月30日閲覧。
  21. ^ 阪神ドリス名誉挽回の30セーブ 球団史上3人目”. 日刊スポーツ (2017年8月24日). 2017年8月30日閲覧。
  22. ^ 阪神ドリスが球団最速161キロ&セ界トップ32S日刊スポーツ
  23. ^ a b 森田尚忠 (2016年1月29日). “ドリス カブスで同僚の球児に弟子入り「いろんな話聞きたい」”. スポーツニッポン. http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/01/29/kiji/K20160129011941580.html 2016年1月30日閲覧。 
  24. ^ 阪神・ドリス、球児に呉に並んだ月間10S!「一生懸命、投げてきただけ」サンスポ
  25. ^ 惟任貴信 (2017年8月30日). “ドリス 虎最速161キロ!藤浪超え リーグ単独トップ32S”. スポーツニッポン. http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2017/08/30/kiji/20170830s00001173006000c.html 2017年8月30日閲覧。 
  26. ^ “ドリス夢実現、球児と出会い日本に憧れ”. デイリースポーツ. (2016年1月29日). http://www.daily.co.jp/tigers/2016/01/29/0008760321.shtml 2016年1月30日閲覧。 
  27. ^ a b Rafael Dolis 2012 Pitching Gamelogs Baseball-Reference.com 2016年1月26日閲覧。
  28. ^ April 7, 2012 Washington Nationals at Chicago Cubs Play by Play and Box Score Baseball-Reference.com 2016年1月26日閲覧。
  29. ^ April 27, 2012 Chicago Cubs at Philadelphia Phillies Play by Play and Box Score Baseball-Reference.com 2016年1月26日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]