ピアース・ジョンソン

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ピアース・ジョンソン
Pierce Johnson
阪神タイガース #52
Pierce Johnson Hanshin Tigers at Tokyo Dome.jpg
阪神時代
(2019年7月12日、オールスターゲームにて)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 コロラド州デンバー
生年月日 (1991-05-10) 1991年5月10日(28歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2012年 MLBドラフト1巡目(全体43位)
初出場 MLB / 2017年5月19日
NPB / 2019年3月29日
年俸 9,000万円(2019年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ピアース・ウィリアム・ジョンソンPierce William Johnson, 1991年5月10日 - )は、阪神タイガースに所属するアメリカ合衆国コロラド州デンバー出身のプロ野球選手投手)。右投右打。

愛称は「PJ[2][3][4]

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

2009年MLBドラフト15巡目(全体469位)でタンパベイ・レイズから指名されるが[5]、ミズーリ州立大学へ進学。

カブス時代[編集]

2012年MLBドラフト1巡目(全体43位)でシカゴ・カブスから指名され、6月19日に契約[6]。ルーキー級アリゾナリーグ・カブスで2試合に登板後、A-級ボイシ・ホークスへ昇格、4試合に登板し、防御率4.50だった[7]

2013年はA級ケーンカウンティ・クーガーズで10試合に登板後、6月にA+級デイトナ・カブスへ昇格、10試合に登板し、6勝1敗、防御率2.22。2014年はA級ケーンカウンティとAA級テネシー・スモーキーズでプレー、AA級では18試合に登板し、5勝4敗、防御率2.55[7]

2015年はAA級テネシーで16試合に登板し、6勝2敗、防御率2.08で[7]、11月20日にカブスとメジャー契約を結んだ[8]2016年はAAA級アイオワ・カブスで22試合に登板し、4勝6敗、防御率6.14だった[7]

2017年はAAA級アイオワで開幕を迎え、5月17日にメジャーへ昇格[9]、5月19日のミルウォーキー・ブルワーズ戦でメジャーデビュー。1点ビハインドの6回表から登板し、1回を投げ2安打2失点(自責点0)1四球2奪三振だった[10]。5月20日にAAA級へ降格[11]。AAA級では43試合(1先発)の登板で、3勝2敗、防御率4.31だった[7]。9月13日にDFAとなった[12]

ジャイアンツ時代[編集]

2017年9月20日にウェイバー公示を経て、サンフランシスコ・ジャイアンツへ移籍[13]

2018年3月29日にメジャーへ昇格し、開幕ロースター入りした[14]。5月下旬から救援失敗が続き、6月5日にAAA級サクラメント・リバーキャッツへ降格[15]。6月15日にメジャーへ再昇格し[16]、同日のロサンゼルス・ドジャース戦では2回を1安打無失点[17]、6月16日にブランドン・ベルトが故障者リストから復帰したため、再びAAA級へ降格[18]。6月19日に再昇格し[19]、7月4日にAAA級へ降格[20]。8月4日に再昇格し[21]、8月10日のピッツバーグ・パイレーツ戦で0.1回で2安打(1本塁打)2失点1四球[22]、8月14日にAAA級へ降格[23]。9月3日にメジャーに再昇格した[24]MLB公式戦では、通算37試合の登板で、3勝2敗、防御率5.56を記録[25]。シーズン終了後にフリーエージェントとなった。

阪神時代[編集]

2018年12月8日に、NPB阪神タイガースへの入団が発表された。セットアッパーとしての起用を見込んだ1年契約で、背番号は52

2019年オープン戦で登板した7試合をすべて無失点に抑えると[26]、3月29日に東京ヤクルトスワローズとの開幕戦(京セラドーム大阪)に救援で公式戦初登板。この試合から5月8日の同カード(明治神宮野球場)まで16登板試合連続で無失点に抑えたこと[27]から、球団の外国人投手による開幕からの一軍公式戦連続試合無失点記録を更新した[28]。さらに、5月21日の対ヤクルト戦から7月6日の対広島東洋カープ戦(いずれも阪神甲子園球場)まで、セ・リーグ歴代3位タイ記録の12登板試合連続ホールドをマーク[29]。6月にコンディション不良で1ヶ月近く出場選手登録を抹消された[30]ものの、同月30日の対中日ドラゴンズ戦(ナゴヤドーム)で復帰後初登板を果たしたところ、20個目のホールドを記録した。阪神の外国人投手が来日1年目に公式戦でシーズン20ホールドを達成した事例は、ジョンソンが初めてである[31]。このような前半戦の活躍を背景に、オールスターゲームでセ・リーグ中継ぎ部門のファン投票1位で選出[32][33]。阪神の本拠地である甲子園球場での第2戦(7月13日)の8回表に迎えた初登板で、1イニングを無失点に抑えた[34]。後半戦も安定した投球で、チームのクライマックスシリーズ(CS)進出に大きく貢献。レギュラーシーズン全体では、58試合の登板で2勝3敗ながら、リーグ2位の40ホールド、防御率1.38という好成績を残した。CSでの活躍も期待された[35]が、後述する事情から登板を見送ったため、そのままシーズンを終えた。

選手としての特徴[編集]

188cmの長身から投げ下ろす最速155km/hのストレートと、独特の軌道を描くパワーカーブなど、3種類のカーブを投げ分けられることが強み[36][37][38]。カーブ以外にも、シュートスライダーシンカーカットボールなどの変化球を操る[36][39]

三振を奪う能力が高く、アメリカのマイナーリーグ時代には、2016年から3年連続で奪三振率が10.00を上回ったほか、通算奪三振率9.40を記録している。特に、中継ぎの一角に定着した2017年には43試合に登板し、54回1/3で74奪三振、奪三振率12.26を記録した[39]

MLBの公式戦にはオール救援で38試合に登板したが、マイナーリーグでは2016年まで先発登板も経験していた。阪神入団後の公式戦では、セットアッパーとして主に8回の1イニングを任される一方で、試合展開に応じて複数イニングを投げることもある[40]

人物[編集]

阪神へ選手として在籍した経験を持つ人物と、アメリカ球界時代から縁が深い。AAAアイオワ時代のチームメイトにマット・マートンがいたことや、ライアン・ボーグルソンと親交があることから[41]、阪神への移籍に際しては両者から日本球界についてのアドバイスを受けていた[37]。阪神でのチームメイトである福留孝介については、カブスで最初にチームメイトになった時期から、「レジェンド」として慕っている[41]

阪神へ入団した2019年には、セットアッパーとしてチームをCSへの進出に導きながら、CSでの登板に至らなかった。アメリカで懐妊していた妻の第1子出産が間近に迫ったことを背景に、球団からの許可を得たうえで、横浜DeNAベイスターズとのCSファーストステージ第1戦(10月5日)試合前にアメリカへ戻ったことによる。再来日の見通しが立たない状況での一時帰国であったが、チームはジョンソンがCSの期間中に合流する可能性を見越しながら、ジョンソンの出場選手登録を抹消しなかった。実際には、チームが他の投手のやり繰りでジョンソン不在の穴を埋めながら、10月7日の第3戦に勝利したことでファーストステージを突破。ジョンソンはその日に第1子(長男)の出産を見届ける[42]と、読売ジャイアンツ(巨人)とのファイナルステージ第3戦当日(同月11日)に再び来日した。折しもチームが第3戦でシリーズ初勝利を挙げたことから、再来日後は、第4戦(10月13日)からのベンチ入りが見込まれていた[43]。しかし、登板間隔が中日ドラゴンズとのレギュラーシーズン最終戦(9月30日)から2週間ほど空いていたことに加えて、急遽の再来日で体調が整わなかったことから、首脳陣の判断でベンチ入りが見送られた。結局、チームは第4戦で逆転負けを喫したことによって、日本シリーズへの進出を逃している[44]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2017 CHC 1 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 7 1.0 2 0 1 0 0 2 0 0 2 0 0.00 3.00
2018 SF 37 0 0 0 0 3 2 0 1 .600 186 43.2 38 5 22 1 0 36 1 0 27 27 5.56 1.37
MLB:2年 38 0 0 0 0 3 2 0 1 .600 193 44.2 40 5 23 1 0 38 1 0 29 27 5.44 1.41
  • 2018年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手(P)












2017 CHC 1 0 0 0 0 ----
2018 SF 37 1 5 1 0 .857
通算 38 1 5 1 0 .857
  • 2018年度シーズン終了時

記録[編集]

NPB投手記録
その他のNPBの記録

背番号[編集]

  • 48 (2017年)
  • 58 (2018年)
  • 52 (2019年 - )

登場曲[編集]

  • 「the purge siren dubstep」 - mac pro (2019年 - )

脚注[編集]

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  1. ^ Pierce Johnson Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2018年9月23日閲覧。
  2. ^ “ジョンソン 「PJ」と呼んで 奪三振量産任せろ!”. デイリー. (2019年1月29日). https://www.daily.co.jp/tigers/2019/01/29/0012018428.shtml 2019年5月13日閲覧。 
  3. ^ “阪神が接戦制す キナチカコンビ躍動 ジョンソン16試合連続無失点 投手陣に矢野監督「頼もしい」”. Sponichi Annex. (2019年5月7日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/05/07/kiji/20190507s00001173403000c.html 2019年5月8日閲覧。 
  4. ^ “阪神・ジョンソン15戦連続0封 カブス元同僚のメジャー1号に刺激”. Sponichi Annex. (2019年5月6日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/05/06/kiji/20190506s00001173117000c.html 2019年5月8日閲覧。 
  5. ^ 15th Round of the 2009 MLB June Amateur Draft” (英語). Baseball Reference. 2018年9月23日閲覧。
  6. ^ Pierce Johnson” (英語). MLB.com. 2018年9月23日閲覧。
  7. ^ a b c d e Pierce Johnson” (英語). Baseball Reference. 2018年9月23日閲覧。
  8. ^ Cubs' Pierce Johnson: Added to 40-man roster” (英語). CBS Sports (2015年11月21日). 2018年9月23日閲覧。
  9. ^ Cubs' Pierce Johnson: Recalled from Triple-A” (英語). CBS Sports (2017年5月17日). 2018年9月23日閲覧。
  10. ^ Brewers vs. Cubs - Play-By-Play - May 19, 2017” (英語). ESPN (2018年5月19日). 2018年9月23日閲覧。
  11. ^ Cubs' Pierce Johnson: Optioned to Triple-A club” (英語). CBS Sports (2017年5月17日). 2018年9月23日閲覧。
  12. ^ Cubs' Pierce Johnson: Removed from 40-man roster” (英語). CBS Sports (2017年9月14日). 2018年9月23日閲覧。
  13. ^ Giants' Pierce Johnson: Claimed by Giants” (英語). CBS Sports (2017年9月20日). 2018年9月23日閲覧。
  14. ^ Giants' Pierce Johnson: Makes major-league roster” (英語). CBS Sports (2018年3月28日). 2018年9月23日閲覧。
  15. ^ Giants' Pierce Johnson: Sent back to minors” (英語). CBS Sports (2018年6月5日). 2018年9月23日閲覧。
  16. ^ Giants' Pierce Johnson: Likely rejoining major-league club” (英語). CBS Sports (2018年6月15日). 2018年9月23日閲覧。
  17. ^ Giants vs. Dodgers - Box Score - June 15, 2018” (英語). ESPN (2018年6月15日). 2018年9月23日閲覧。
  18. ^ Giants' Pierce Johnson: Returns to Triple-A” (英語). CBS Sports (2018年6月16日). 2018年9月23日閲覧。
  19. ^ Giants' Pierce Johnson: Brought up from minors” (英語). CBS Sports (2018年6月20日). 2018年9月23日閲覧。
  20. ^ Giants' Pierce Johnson: Sent down to Triple-A” (英語). CBS Sports (2018年7月4日). 2018年9月23日閲覧。
  21. ^ Giants' Pierce Johnson: Called up by Giants” (英語). CBS Sports (2018年8月4日). 2018年9月23日閲覧。
  22. ^ Pirates vs. Giants - Box Score - August 10, 2018” (英語). ESPN (2018年6月15日). 2018年9月23日閲覧。
  23. ^ Giants' Pierce Johnson: Sent to minors” (英語). CBS Sports (2018年8月15日). 2018年9月23日閲覧。
  24. ^ Giants' Pierce Johnson: Called up from Triple-A” (英語). CBS Sports (2018年9月3日). 2018年9月23日閲覧。
  25. ^ “阪神 ジョンソン獲得を発表「マートン選手から日本の野球の素晴らしさを聞いて”. デイリースポーツ. (2018年12月8日). https://www.daily.co.jp/tigers/2018/12/08/0011887919.shtml 2019年5月10日閲覧。 
  26. ^ “阪神ジョンソン11戦連続無失点も「言わないで…」”. 日刊スポーツ. (2019年4月28日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201904280001149.html 2019年5月10日閲覧。 
  27. ^ “阪神ジョンソン17戦目で初失点「疲れもあった」”. 日刊スポーツ. (2019年5月9日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201905080001253.html 2019年5月10日閲覧。 
  28. ^ “阪神ジョンソン14戦連続0封21年ぶりリベラ更新”. 日刊スポーツ. (2019年5月3日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201905030001256.html 2019年5月10日閲覧。 
  29. ^ “阪神ジョンソン、歴代3位タイ記録も「言わないで」”. 日刊スポーツ. (2019年7月6日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201907060001270.html 2019年10月14日閲覧。 
  30. ^ 調整中の阪神ジョンソン3者連続K 最速150キロ 日刊スポーツ 2019年6月25日
  31. ^ ジョンソン“八回の男”完全復活三人斬り 虎史上初来日1年目20ホールド デイリースポーツ 2019年7月1日
  32. ^ 阪神ジョンソンが初球宴 日刊スポーツ 2019年6月24日
  33. ^ ファン投票選出で梅野選手、近本選手、ジョンソン選手の3名が選出! 球団HP 2019年6月24日
  34. ^ 阪神ジョンソン無失点「楽しめた」守護神談議にも花日刊スポーツ 2019年7月13日
  35. ^ “阪神ジョンソン「状態良い」CS3連投も問題なし”. 日刊スポーツ. (2019年10月3日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201910030000857.html 2019年10月14日閲覧。 
  36. ^ a b “阪神・ジョンソン、“究曲”パワーカーブ!直球はMAX149キロ”. SANSPO.COM. (2019年2月17日). https://www.sanspo.com/baseball/news/20190217/tig19021705040012-n1.html 2019年5月8日閲覧。 
  37. ^ a b 阪神 ジョンソン「8回の男」襲名に名乗り「チームのためにアウトを重ねたい」 スポニチアネックス 2019年1月29日
  38. ^ “阪神ジョンソンは技巧派!シート打撃で変化球多投「自分の持ち味」”. スポニチ. (2019年2月17日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/02/17/kiji/20190217s00001173073000c.html 2019年5月14日閲覧。 
  39. ^ a b 阪神ジョンソン入団会見「TDLに行ってみたい」 日刊スポーツ 2019年1月28日
  40. ^ “ジョンソン11戦連続0封 ビシエド斬りで火消し!イニングまたぎも完璧投球”. 日刊スポーツ. (2019年4月29日). https://www.daily.co.jp/tigers/2019/04/29/0012285488.shtml 2019年5月10日閲覧。 
  41. ^ a b “阪神の新助っ投・ジョンソン、レジェンド福留と対面”. サンケイスポーツ. (2019年1月29日). https://www.sanspo.com/baseball/news/20190129/tig19012905020003-n1.html 2019年5月8日閲覧。 
  42. ^ “阪神ジョンソン「本当に人生最高の瞬間」我が子抱く”. 日刊スポーツ. (2019年10月7日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201910070000724.html 2019年10月14日閲覧。 
  43. ^ “阪神ジョンソンが再来日 第4戦以降ベンチ入りも”. 日刊スポーツ. (2019年10月11日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201910110000708.html 2019年10月14日閲覧。 
  44. ^ “阪神ジョンソンCS登板せず終戦「時差など踏まえ」”. 日刊スポーツ. (2019-10-00). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201910130001229.html 2019年10月14日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]