ガナカ・モッガラーナ経

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ガナカ・モッガラーナ経[1](ガナカモッガラーナきょう、: Gaṇaka-moggallāna-sutta, ガナカモッガッラーナ・スッタ)とは、パーリ仏典経蔵中部に収録されている第107経。『算数家目犍連経』(さんすうかもっけんれんきょう)[2]とも。

類似の伝統漢訳経典としては、『中阿含経』(大正蔵26)の第144経「算数目揵連経」や、『数経』(大正蔵70)がある。

釈迦が、婆羅門であるガナカ(算術家)モッガラーナ(目犍連)に、仏法を説く。

構成[編集]

登場人物[編集]

場面設定[編集]

ある時、釈迦はサーバッティー舎衛城)のミガーラマーター講堂に滞在していた。

そこに、婆羅門であるガナカ(算術家)モッガラーナが訪れ、算術は段階的に習得していくものだが、仏道も同じか問う。釈迦はそうであると応じ、戒律六根五蓋四禅など、涅槃へと至る道程を説く。

モッガラーナは、全ての者が涅槃に行けるのか、一部の者しか涅槃に行けないのか問う。釈迦は一部の者しか涅槃に到達できないと答える。自ら道を歩む者は涅槃に到達し、そうでない者は涅槃には到達できない、自分(釈迦)はあくまでも涅槃への道を示す者に過ぎず、そこへと連れて行く者ではないと。

モッガラーナは法悦し、三宝への帰依を誓う。

日本語訳[編集]

  • 『南伝大蔵経・経蔵・中部経典3』(第11巻上) 大蔵出版
  • 『パーリ仏典 中部(マッジマニカーヤ)後分五十経篇I』 片山一良訳 大蔵出版
  • 『原始仏典 中部経典4』(第7巻) 中村元監修 春秋社

脚注・出典[編集]

  1. ^ 『パーリ仏典』片山
  2. ^ 『南伝大蔵経』

関連項目[編集]

外部リンク[編集]