小マールキヤ経
『小マールキヤ経』[1](しょうマールキヤきょう、巴: Cūḷamālukya-sutta, チューラマールキヤ・スッタ)とは、パーリ仏典経蔵中部に収録されている第63経。『摩羅迦小経』(まらかしょうきょう)[2]、『箭喩経』(せんゆきょう)[3]とも。
類似の伝統漢訳経典としては、『中阿含経』(大正蔵26)の第221経「箭喩経」や、『箭喩経』(大正蔵94)がある。
釈迦が、比丘マールキヤプッタに「毒矢のたとえ」で有名な説法をする。
構成[編集]
登場人物[編集]
場面設定[編集]
ある時、釈迦は、コーサラ国サーヴァッティーのアナータピンディカ園(祇園精舎)に滞在していた。
そこに比丘マールキヤプッタがやって来て、世界の永遠性や有限・無限性、生命と身体の関係、如来(修行完成者)の死後など、湧き上がった疑問について問う。
釈迦は「毒矢のたとえ」を出し、そうした疑問よりもまずは短い人生の中で自分の苦を取り除くことを優先し、それに専念すべきこと、そして自身はそのために有用な四諦は説くが、役立たない事柄については説かないと述べる。
マールキヤプッタは歓喜する。