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小浜市

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おばまし ウィキデータを編集
小浜市
小浜市旗
小浜市章
1951年制定
日本の旗 日本
地方 中部地方北陸地方
都道府県 福井県
市町村コード 18204-4
法人番号 6000020182044 ウィキデータを編集
面積 233.11km2
総人口 27,758[編集]
推計人口、2024年8月1日)
人口密度 119人/km2
隣接自治体 三方上中郡若狭町大飯郡おおい町
滋賀県高島市
市の木 モミジ
市の花 ツツジ
小浜市役所
市長 杉本和範
所在地 917-8585
福井県小浜市大手町6番3号
北緯35度29分44.2秒 東経135度44分47.8秒 / 北緯35.495611度 東経135.746611度 / 35.495611; 135.746611座標: 北緯35度29分44.2秒 東経135度44分47.8秒 / 北緯35.495611度 東経135.746611度 / 35.495611; 135.746611
小浜市役所
小浜市役所
外部リンク 小浜市役所

小浜市位置図

― 市 / ― 町

ウィキプロジェクト
小浜湾

小浜市(おばまし)は、福井県南西部(嶺南)、旧若狭国である。

概要

畿内の色が濃い港町で、律令時代より前からヤマト王権日本海側入口として盛えて来た。小京都と呼ばれることも多く、全国京都会議にも加盟している。また、市内には国宝や国指定の重要文化財が数多く立地し、"海のある奈良"と呼ばれることもある。

3月に奈良の東大寺で実施されるお水取りの水は、遠敷川・鵜の瀬から送られたものと言われている。また、伊勢志摩淡路島と並んで、海産物を奈良や京都まで送った地域(御食国(みけつくに))の一つでもある。

江戸時代には、浅井三姉妹の次女・の夫である京極高次京極氏)や、酒井氏などが治める小浜藩城下町だった。この時代からの水揚げ基地ともなっており、鯖街道の起点となった。

地理

福井県南西部、若狭国中央部に位置し、北は若狭湾とその内湾である小浜湾に面する。古くから日本海の要港だった。東南部から小浜湾に流入する北川南川多田川流域に平地が開ける。

1975年(昭和50年)撮影の小浜市中心部周辺の空中写真。
1975年撮影の3枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

気候

日本海側気候である。また、豪雪地帯対策特別措置法において豪雪地帯に指定されている。

小浜(小浜市遠敷、標高10m)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 18.5
(65.3)
21.3
(70.3)
24.4
(75.9)
30.9
(87.6)
32.8
(91)
35.9
(96.6)
38.7
(101.7)
38.1
(100.6)
37.4
(99.3)
31.3
(88.3)
25.5
(77.9)
20.4
(68.7)
38.7
(101.7)
平均最高気温 °C°F 7.3
(45.1)
7.7
(45.9)
11.6
(52.9)
18.0
(64.4)
22.6
(72.7)
26.0
(78.8)
30.0
(86)
31.8
(89.2)
27.3
(81.1)
21.7
(71.1)
16.2
(61.2)
10.7
(51.3)
19.24
(66.64)
日平均気温 °C°F 3.7
(38.7)
3.9
(39)
7.0
(44.6)
12.6
(54.7)
17.4
(63.3)
21.3
(70.3)
25.3
(77.5)
26.8
(80.2)
22.7
(72.9)
16.8
(62.2)
11.4
(52.5)
6.5
(43.7)
14.62
(58.3)
平均最低気温 °C°F 0.3
(32.5)
0.2
(32.4)
2.6
(36.7)
7.4
(45.3)
12.5
(54.5)
17.2
(63)
21.6
(70.9)
22.7
(72.9)
18.8
(65.8)
12.3
(54.1)
6.8
(44.2)
2.4
(36.3)
10.4
(50.72)
最低気温記録 °C°F −9.4
(15.1)
−10.1
(13.8)
−6.7
(19.9)
−1.5
(29.3)
3.9
(39)
6.3
(43.3)
13.6
(56.5)
14.0
(57.2)
8.5
(47.3)
2.7
(36.9)
−1.2
(29.8)
−7.8
(18)
−10.1
(13.8)
降水量 mm (inch) 207.8
(8.181)
160.6
(6.323)
139.2
(5.48)
106.9
(4.209)
135.1
(5.319)
160.8
(6.331)
183.9
(7.24)
148.5
(5.846)
217.9
(8.579)
158.6
(6.244)
163.0
(6.417)
197.6
(7.78)
1,979.9
(77.949)
降雪量 cm (inch) 78
(30.7)
73
(28.7)
13
(5.1)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
20
(7.9)
184
(72.4)
平均月間日照時間 65.8 76.6 119.2 165.6 181.6 136.6 158.2 203.5 135.2 135.8 102.1 84.2 1,564.4
出典:気象庁

歴史

律令時代

若狭国遠敷郡(おにゅうぐん)と大飯郡の一部を占め、延喜式名神大社で若狭国一宮若狭彦神社、若狭国二宮の若狭姫神社が鎮座する。他にも延喜式内社は多い。

若狭国府も小浜付近にあったと考えられるが、比定地は不明である。

戦国時代から江戸時代まで

中世には武田氏が安芸から、若狭守護として入り、京都から多くの貴族を招くなど、公家文化が華ひらいた。織豊期に、越前国朝倉氏の攻撃によって衰退した。

関ヶ原の戦いの後、論功行賞により浅井三姉妹の次女の夫である京極高次が若狭一国8万5,000石を賜って後瀬山城に入城する。京極家は、さらに小浜城(雲浜城)を築き、小浜は小浜藩城下町として盛えた。その後、京極家は松江に加増転封、代わって酒井忠勝が徳川家光から、長年の忠勤の褒美として、若狭の国持大名として封じられる(しかし、国持大名としての格式は1代のみ)。

明治維新以後

行政

歴代市長
  • 初代 田中信蔵(1951年 - 1953年)
  • 2代 中崎源治郎(1953年 - 1953年、昭和28年台風第13号にて被災し死亡)
  • 3代 今島寿吉(1953年 - 1965年)
  • 4代 鳥居史郎(1965年 - 1973年)
  • 5代 浦谷音次郎(1973年 - 1984年)
  • 6代 吹田安兵衛(1984年 - 1988年)
  • 7代 辻與太夫(1988年 - 2000年)
  • 8代 村上利夫(2000年 - 2008年)
  • 9代 松崎晃治(2008年 - 現職)

立法

衆議院

議員名 党派名 当選回数 備考
高木毅 自由民主党 2 選挙区

人口

小浜市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 33,702人
1975年(昭和50年) 33,890人
1980年(昭和55年) 34,049人
1985年(昭和60年) 34,011人
1990年(平成2年) 33,774人
1995年(平成7年) 33,496人
2000年(平成12年) 33,295人
2005年(平成17年) 32,182人
2010年(平成22年) 31,340人
2015年(平成27年) 29,670人
2020年(令和2年) 28,991人
総務省統計局 国勢調査より


地域おこし

オバマを勝手に応援する会
初の暮らした町
小浜市は浅井三姉妹の次女・初(常高院)が暮らした町であることから、そのゆかりの旧跡も多い。特に常高寺や後瀬山城の麓館などは、彼女と関係が深いことで知られる。NHKの大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」の放映以後、同ドラマの主人公である妹の江(徳川秀忠夫人)および姉の茶々(淀殿)と仲が良く、夫の京極高次との夫婦仲も睦まじかったことで知られる初により地域おこしを図っている。
小浜はまかぜ寄席
NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「ちりとてちん」 の主人公の生まれ故郷が小浜市であったことから、ちりとて落語の会がはまかぜ商店街活性化のため、寄席を行っている。
市が発祥のゲーム

提携都市

日本国内

姉妹都市
提携都市
その他

海外

経済

小浜市中心部

特産品

産業

  • 産業人口(2005年国勢調査)
    • 第一次産業:839人
    • 第二次産業:4,832人
    • 第三次産業:10,318人

漁業

公共施設

文化施設

  • 福井県立若狭歴史博物館
  • 福井県立若狭図書学者センター
  • 小浜市立図書館
  • 小浜市文化会館
  • 小浜市働く婦人の家
  • 小浜市総合福祉センター
  • 若狭ふれあいセンター
  • 勤労福祉会館
  • 健康管理センター
  • 久須夜交流センター
  • 小浜市サイクリングセンター

体育施設

  • 小浜市民体育館
  • 総合運動場
  • 温水プール
  • テニス場
  • 野球場
  • 中央・野代グラウンド

教育

大学
高等学校
中学校
  • 小浜市立小浜中学校
  • 小浜市立小浜第二中学校
小学校

太字の小学校は標準服の着用が義務付けられている。


特別支援学校
  • 福井県立嶺南西養護学校

交通

鉄道

(至舞鶴) - 加斗駅 - 勢浜駅 - 小浜駅 - 東小浜駅 - 新平野駅 -(至敦賀
小浜線は敦賀と舞鶴を結ぶ路線である。現在、小浜線の上中駅から湖西線近江今津駅へと結ぶ短絡線、琵琶湖若狭湾快速鉄道(通称:若狭リゾートライン)の建設計画を、自治体として進めている。

バス

高速路線バス

一般路線バス等

  • 西日本JRバス - 若江線(じゃっこうせん、じゃくこうせん)
    • 2003年3月までは市内各所の路線があったが大幅縮小し、現在は小浜駅から上中駅(若狭町)を経由し近江今津駅滋賀県高島市)に向かう1路線のみ運行、所要約58分。
  • 大和交通 - 名田庄線「流星」
    • 小浜市内から小浜駅を経由しおおい町名田庄地域へ向かう1路線。
  • 小浜市コミュニティバスあいあいバス
    • 小浜駅を拠点に市内(宮川線の一部は若狭町を通る)10路線。運行は大和交通および三福タクシーに委託している。

道路

高速道路
一般国道
都道府県道


広域農道

道の駅

ヘリポート

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

名勝・蘇洞門
国宝・明通寺本堂と三重塔
御食国若狭おばま食文化館

小浜は「御食国」の一角だった歴史から、観光関係者は「心やすらぐ美食の郷 御食国若狭おばま」をキャッチフレーズに掲げている。また多くの名勝・旧跡および周辺の自然と食材の豊富さで「「夢、無限大」感動おばま」キャッチフレーズに掲げている。

小浜地区周辺

小浜市立図書館


国宝・国指定の重要文化財、名勝がある寺社

  • 明通寺 - 806年坂上田村麻呂の創建と伝える古寺、本堂と三重塔が国宝、他重要文化財多数
  • 羽賀寺 - 716年創建と伝える古寺、本堂、本尊の木造十一面観音立像などが重要文化財
  • 萬徳寺 - 枯山水庭園が名勝ヤマモミジが国の天然記念物
  • 若狭国分寺 - 741年創建、本尊の木造薬師如来坐像が重要文化財
  • 若狭神宮寺 - 714年創建、本堂と仁王門が重要文化財。お水送りの寺
  • 妙楽寺 - 鎌倉時代建築の本堂などが重要文化財
  • 多田寺 - 日本三大薬師の一つ、木造薬師如来立像・十一面観音立像・菩薩立像が重要文化財
  • 妙楽寺 - 本堂、木造千手観音立像が国の重要文化財
    • (北陸観音霊場第3番札所・若狭観音霊場第19番札所。)
  • 圓照寺 - 木造大日如来坐像、木造不動明王立像が国の重要文化財:林泉庭園 県指定名勝
    • (若狭観音霊場第20番札所。)
  • 正林庵 - 荘園研究で有名な太良荘にある。銅造如意輪観音半跏像が国の重要文化財:福井県最古の金銅仏
  • 飯盛寺 - 本堂が重要文化財
  • 長源寺 - 絹本著色弥勒菩薩像が重要文化財 
  • 長慶院 - 木造観音菩薩坐像が重要文化財 小浜市堅海 
  • 谷田寺 - 木造千手観音立像が重要文化財、小浜市谷田部
  • 加茂神社 - 木造千手観音立像が重要文化財、小浜市加茂
  • 若狭彦神社 - 若狭一の宮 太刀(伝宗近)などが重要文化財、当神社に伝わった銅造薬師如来立像(重要文化財)は竜前地区が管理
  • 若狭姫神社 - 若狭二の宮

史跡

集落名になっている神社

小浜市中心部の24区には、各地の神社に由来する名前が付いている。

湾岸

海水浴場

  • 小浜湾内海水浴場
    • 人魚の浜海水浴場(人口海浜)
    • 勢浜海水浴場
    • 若狭鯉川シーサイドパーク(人口海浜)
  • 矢代湾内海水浴場
    • 阿納海水浴場
    • 犬熊海水浴場
    • 志積海水浴場
    • 矢代海水浴場
    • 田烏代海水浴場
    • 大浜海水浴場 
  • 内外海半島若狭湾岸
    • 宇久海水浴場

祭り

  • お水送り(3月2日) - 神宮寺・鵜の瀬。お水取りの対となっている祭り。
  • お城祭り(5月2・3日) - 小浜城址周辺、雲浜獅子が見もの。
  • 箸祭り(8月4日)
  • 地蔵盆(8月23日) - 特に西津地区、小浜地区で盛ん。
  • 放生まつり(9月14日・15日) - 元は小浜祇園祭の出し物だった山車や神楽、大太鼓、神輿が小浜地区を練り歩く。

出身有名人

関連項目

脚注

  1. ^ 遠敷郡教育会編纂『若狭遠敷郡誌』
  2. ^ 遠敷郡教育会編纂『若狭遠敷郡誌』
  3. ^ 『福井県史』通史編6 近現代二 機雷封鎖と原爆模擬弾投下 福井県文書館

外部リンク