膳所駅

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膳所駅*
駅舎
駅舎
ぜぜ - Zeze
石山 (2.8km)
(1.7km) 大津
所在地 滋賀県大津市馬場二丁目11-8
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
日本貨物鉄道(JR貨物)**
所属路線   A   東海道本線琵琶湖線
キロ程 501.9km(東京起点)
米原から56.0km
電報略号 セセ
駅構造 地上駅
ホーム 2面4線
乗車人員
-統計年度-
12,977人/日(降車客含まず)
-2012年-
開業年月日 1880年明治13年)7月15日
乗換 京阪膳所駅京阪石山坂本線
備考 直営駅
みどりの窓口
* 改称経歴
- 1913年 馬場駅→大津駅
- 1921年 大津駅→馬場駅
- 1934年 馬場駅→膳所駅
** この他江若鉄道線(1965年まで)
膳所駅全景(6番線側から)
ホーム(2008年3月11日)
1・2番のりばから草津方面を
3・4番ホームより京阪膳所駅ホームを望む(2008年11月21日)

膳所駅(ぜぜえき)は、滋賀県大津市馬場二丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)東海道本線である。「琵琶湖線」の愛称区間に含まれている。

歴史[編集]

1880年(明治13年)に京都駅 - 大津駅(後の浜大津駅)間全通とともに馬場駅として開業した。県内最古の駅。全国19番目に開業。

京都駅 - 馬場駅間は両側とも25‰の急勾配が連続する区間であり、補助機関車解結のため付近に大津機関区を設置。東海道線全通時に急行列車が運転された際には牽引定数の関係上、馬場で食堂車を切り離す作業も行われていた。

また、駅開業時は東海道線がつながっておらず、大津と長浜の間は琵琶湖の海上交通(太湖汽船)に依っていた。京都方面からの列車は、当駅でスイッチバックをし、大津駅(現在の浜大津駅付近)へと下っていった。馬場駅は日本最古のスイッチバック駅であるが、単純折り返し型であるためにそう呼ばれることは少なく、日本最古のスイッチバック駅は松井田駅であるとされることが多い。この馬場駅 - 大津駅の区間は、1889年(明治22年)東海道線全通後は本線の貨物支線(後に大津線と命名)として残され、1913年京阪石山坂本線の前身となる大津電車軌道が開業した際に旅客営業をやめ、再び無名の貨物支線となった。

線路は京阪石山坂本線と共用しており、駅の下り方北側で現在の京阪石山坂本線に線路が繋がっていた。ただし、大津電気軌道と国鉄で軌間が異なるため三線軌条(湖側が三線、山側は通常の標準軌)となっていた。この連絡線を使用し、近江今津からの江若鉄道も乗り入れ、旅客営業していた(江若鉄道末期で2本/日)。そのため、江若鉄道車両が発着する小ホームもあったが、現存しない。浜大津への貨物支線は1969年(昭和44年)に廃止された。京阪膳所駅の西側に当時の線路跡である坂が残っており、当時をしのばせている。

逢坂山トンネル越えの急勾配は線路変更後も輸送上のネックとなり、貨物列車には梅小路(京都駅西側)より、膳所まで補助機関車が付き運転されていた。さらに太平洋戦争中には、輸送力アップのため、京都駅 - 膳所駅間の上り線のみを2線とする、3線化工事も行われている。1970年(昭和45年)には草津駅 - 京都駅間の複々線工事が完成し、その際ホームを1面増設している。

年表[編集]

  • 1880年明治13年)7月15日 - 官設鉄道の大津駅(初代) - 馬場駅 - 大谷駅間延伸時に馬場駅として開業。客貨取扱を開始。
  • 1889年(明治22年)7月1日 - 関ヶ原駅 - 馬場駅間が開業し、新橋駅 - 神戸駅間が全通。大津駅 - 馬場駅間の旧線は旅客営業廃止。
  • 1895年(明治28年)4月1日 - 線路名称制定。東海道線(1909年より東海道本線)の所属となる。
  • 1898年(明治31年)8月1日 - 馬場駅 - 大津駅間の旅客営業再開。
  • 1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称改定。当駅を含む新橋駅 - 神戸駅間は東海道本線、馬場駅 - 大津駅が大津線となる。
  • 1913年大正2年)
    • 6月1日 - 大津駅(2代目)に改称。同時に大津駅(初代)は浜大津駅に改称されている。
    • 3月1日 - 大津線(大津駅 - 浜大津駅間)の旅客営業が廃止され、東海道本線の貨物支線となる。
  • 1921年(大正10年)8月1日 - 馬場駅に改称。旅客営業廃止。同時に馬場駅 - 京都駅間が現在の新線に切り替えられ、旧線の馬場駅 - 稲荷駅間廃止(稲荷駅 - 京都駅間は奈良線の一部として存続。同時に新線上に現在の大津駅開業)。
  • 1934年昭和9年)9月15日 - 膳所駅に改称。旅客営業再開。
  • 1947年(昭和22年)1月25日 - 膳所駅 - 浜大津駅間の貨物支線の設備を共用する形で、江若鉄道が当駅に乗り入れ開始。
  • 1965年(昭和40年)7月10日 - 江若鉄道の乗り入れ廃止。
  • 1969年(昭和44年)11月1日 - 膳所駅 - 浜大津駅間の貨物支線(かつての大津線)廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる。
  • 2003年平成15年)11月1日 - ICカードICOCA供用開始。
  • 2005年(平成17年)3月1日 - 貨物列車の設定が無くなる。
  • 2013年(平成25年)3月27日 - 膳所駅周辺整備事業安全祈願祭[1]

将来の計画[編集]

2012年から2015年までかけて駅舎の橋上化と周辺整備が行われている[2]。新駅舎は鉄骨造り985平方メートルで、膳所城の多聞やぐらをモチーフにしたデザインとなる。モノトーン調の壁面として琵琶湖に映る水城を表現する構想である。合わせて、貨物待避線の撤去、南北駅前広場の拡張、京阪膳所駅との連絡、バリアフリー工事などが行われ、南北85メートル・幅6メートルの自由通路も設けられる[1]

駅構造[編集]

方向別複々線区間内にあり、現在は12両編成対応の島式ホームが上り・下りの各内側線・外側線間にそれぞれ1面の合計2面4線と、上下待避線の6線を持つ地上駅である。琵琶湖線の中では数少ない駅舎およびホーム間を地下通路で連絡している。隣の大津駅までの距離は琵琶湖線で最短である。改札口の横にデイリーイン(改良工事のため撤去)がある。かつては機関区もあり、今でも構内は広い。

直営駅(大津駅の被管理駅)であり、かつICOCA利用エリア内に含まれている。

膳所駅プラットホーム
ホーム 路線 方向(線路) 行先 備考
1   A   琵琶湖線 上り(外側線) 草津貴生川方面 草津線直通のみ
2   A   琵琶湖線 上り(内側線) 草津・米原方面
3   A   琵琶湖線 下り(内側線) 京都大阪方面
4   A   琵琶湖線 下り(外側線) 京都・大阪方面 一部の列車のみ
  • 上表の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で記載している。

運転取り扱い上の呼称

  • 1番線(ホームなし、下り外側待避線)
  • 2番線(1番のりば、下り外側線本線)
  • 3番線(2番のりば、下り内側線)
  • 4番線(3番のりば、上り内側線)
  • 5番線(4番のりば、上り外側線本線)
  • 6番線(ホームなし、上り外側待避線)

備考

  • 普通列車のみ停車し、基本的に2番のりばと3番のりばを使用している。草津線直通列車は下りの一部を除いて外側線を走るため、1番のりば、4番のりばを使用する。
  • 駅東側で下り内側→外側、上り外側→内側の転線が可能。ただし、上下線間の転線はできない。
  • 待避線を有しているため、場内信号機・出発信号機を持つ。
  • 毎年8月のびわ湖大花火大会開催日のみ新快速が臨時停車する。

ダイヤ[編集]

日中時間帯は1時間あたり4本が停車する。朝時間帯は本数が多くなる。

貨物取扱[編集]

2005年まで専用線発着の車扱貨物を取り扱っており、貨物列車の設定があったが、現在は臨時車扱貨物のみを取り扱っており、そのため貨物列車の設定はない。

6番線の外側に並走し、駅西側にある太平洋セメント大津サービスステーションの貨車セメント荷役設備へ続く専用線があった。そのため2005年3月まで東藤原駅 - 当駅間にセメント輸送貨物列車が運行されていた。

利用状況[編集]

2012年度の1日平均乗車人員は12,977人である[3]

滋賀県統計書によると、近年の1日平均乗車人員推移は下表のとおりである。

年度 1日平均
乗車人員
出典
1992年(平成04年) 11,930 [4]
1993年(平成05年) 11,983 [5]
1994年(平成06年) 11,800 [6]
1995年(平成07年) 11,942 [7]
1996年(平成08年) 12,900 [8]
1997年(平成09年) 13,171 [9]
1998年(平成10年) 13,253 [10]
1999年(平成11年) 12,859 [11]
2000年(平成12年) 12,688 [12]
2001年(平成13年) 12,539 [13]
2002年(平成14年) 12,415 [14]
2003年(平成15年) 12,473 [15]
2004年(平成16年) 12,640 [16]
2005年(平成17年) 12,531 [17]
2006年(平成18年) 12,547 [18]
2007年(平成19年) 12,569 [19]
2008年(平成20年) 12,841 [20]
2009年(平成21年) 12,658 [21]
2010年(平成22年) 12,642 [22]
2011年(平成23年) 12,655 [23]
2012年(平成24年) 12,977 [3]

駅周辺[編集]

駅前や駅前商店街は賑わっており、休日は人通りが絶えない。

隣の駅[編集]

西日本旅客鉄道
  A   琵琶湖線(東海道本線)
新快速
通過
普通(京都駅または高槻駅以西は快速となる列車を含む)
石山駅 - 膳所駅 - 大津駅

かつて存在した路線[編集]

国有鉄道
東海道本線(旧線)
(石山駅 -) 馬場駅(現・膳所駅) - 大谷駅 
  • 廃止時点の国有鉄道の事業主体は鉄道省。この間の逢坂山トンネル東口を出てからの旧路線の一部は現在国道1号線となっている。地元では「汽車道」と呼ばれていた。
東海道本線支線(旧・大津線)
膳所駅 - (石場駅) - (紺屋関駅) - 浜大津駅(旧・大津駅)
  • 廃止時点の国有鉄道の事業主体は日本国有鉄道。石場駅と紺屋関駅は当該区間廃止よりも先に廃駅となっている。
江若鉄道
江若鉄道線
膳所駅 - 浜大津駅

脚注[編集]

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  1. ^ a b 交通新聞2013年4月2日
  2. ^ 膳所駅周辺整備推進事業(第1期工事)のスケジュールについて(大津市)
  3. ^ a b 第12章運輸・通信 128.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成24年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  4. ^ 第12章運輸・通信 138.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成4年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  5. ^ 第12章運輸・通信 136.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成5年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  6. ^ 第12章運輸・通信 135.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成6年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  7. ^ 第12章運輸・通信 134.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成7年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  8. ^ 第12章運輸・通信 134.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成8年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  9. ^ 第12章運輸・通信 133.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成9年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  10. ^ 第12章運輸・通信 131.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成10年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  11. ^ 第12章運輸・通信 136.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成11年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  12. ^ 第12章運輸・通信 136.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成12年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  13. ^ 第12章運輸・通信 133.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成13年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  14. ^ 第12章運輸・通信 133.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成14年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  15. ^ 第12章運輸・通信 134.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成15年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  16. ^ 第12章運輸・通信 133.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成16年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  17. ^ 第12章運輸・通信 133.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成17年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  18. ^ 第12章運輸・通信 131.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成18年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  19. ^ 第12章運輸・通信 127.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成19年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  20. ^ 第12章運輸・通信 129.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成20年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  21. ^ 第12章運輸・通信 129.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成21年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  22. ^ 第12章運輸・通信 129.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成22年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧
  23. ^ 第12章運輸・通信 129.JR運輸状況、滋賀県統計書(平成23年度)、滋賀県ホームページ、2014年5月5日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]