名古屋ガイドウェイバス

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名古屋ガイドウェイバス株式会社
Nagoya GuideWay-Bus Co., Ltd.
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
463-0801
愛知県名古屋市守山区竜泉寺二丁目301番地
設立 1994年(平成6年)4月1日
業種 陸運業
事業内容 軌道法による運輸事業等
代表者 代表取締役社長 杉原高行
代表取締役副社長 入倉憲二
資本金 30億円(2012年3月31日時点)
売上高 6億3,600万円(2012年3月期)
営業利益 △1,100万円(2012年3月期)
純利益 300万円(2012年3月期)
純資産 △7億5,500万円(2012年3月31日時点)
総資産 11億5,400万円(2012年3月31日時点)
従業員数 31人(2007年3月31日時点)
決算期 3月31日
主要株主 名古屋市日本政策投資銀行名古屋鉄道ジェイアール東海バス三菱東京UFJ銀行中部電力トヨタ自動車愛知銀行中京銀行名古屋銀行東邦瓦斯
外部リンク http://www.guideway.co.jp/
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名古屋ガイドウェイバス(大曽根駅:2005年4月撮影)

名古屋ガイドウェイバス株式会社(なごやガイドウェイバス)は、愛知県名古屋市北東部の東区守山区ガイドウェイバスの運営などを行っている名古屋市・名古屋鉄道ジェイアール東海バスなどが出資する第三セクター会社。第三セクター鉄道の一つにも数えられる。本社は名古屋市守山区竜泉寺二丁目301番地(区画整理により2003年11月10日、守山区大字吉根字松洞3360番地1より地名変更)。

ガイドウェイバスとは、ガイドレールを備えた専用軌道に対し、これを案内輪でトレースしてステアリング操作が不要な半自動運転を実現しつつ、一般道路においても普通のバスとして走行可能な新交通システムである。交通渋滞の激しい都市部を従来の道路の影響を受けない高架式などの専用軌道を走行し、郊外では一般道路を通常の路線バスとして運行する。

名古屋ガイドウェイバスが車両(バス)を保有し、専用軌道区間の施設と運行の管理を行っている。専用軌道区間としてガイドウェイバス志段味線(大曽根 - 小幡緑地間 6.5km)を保有している。同線には「ゆとりーとライン」の愛称がつけられている。

一般道路を走行する平面区間の運行管理、および運転業務は、名古屋市交通局大森営業所が行っている。また、車両の整備と専用軌道区間での運転も同局が行う。専用軌道区間を運転するには大型第二種免許に加え、鉄道動力車操縦者運転免許(前例が無いため無軌条電車運転免許に分類)を取得することになる。

歴史[編集]

  • 1985年(昭和60年)3月 国がガイドウェイバスシステムの開発着手。
  • 1986年(昭和61年)度 ガイドウェイバスシステム導入について検討開始。
  • 1988年(昭和63年)2月 名古屋市基幹公共交通網調査委員会答申。
  • 1990年(平成2年)
    • 同年度 志段味線事業採択。
    • 10月 名古屋市ガイドウェイバスシステム志段味線検討委員会設置・ガイドウェイバスシステム志段味線関連バス事業者調整会議設置。
  • 1992年(平成4年)1月 運輸政策審議会答申第12号。
  • 1993年(平成5年)12月 都市計画の原案を愛知県知事に提出。
  • 1994年(平成6年)
    • 1月 「名古屋ガイドウェイバス株式会社」(仮称)設立発起人会開催。
    • 3月 軌道法に基づく特許の申請。
    • 4月1日 「名古屋ガイドウェイバス株式会社」設立[1][2]
    • 9月 特殊街路9・7・1号ガイドウェイバス専用道志段味線の都市計画決定。
    • 10月25日 軌道法に基づく特許の取得[2]
    • 11月 都市高速鉄道ガイドウェイバス志段味線の都市計画決定。
    • 12月 軌道法に基づく工事施行認可申請。
  • 2000年(平成12年)
    • 9月18日 開業時期を2001年3月と決定[3]
    • 11月15日 営業車両2両を公開すると同時に、公募によって決定した「ゆとりーとライン」の愛称を公表[4]
    • 11月22日 名古屋市などは、大曽根 - 中志段味間の運賃を470円で認可申請する方針を固める[5]
    • 12月14日 開業日を2001年3月23日と決定。大曽根 - 中志段味間の運賃を440円で認可申請する方針を固める(平面区間は200円と230円の2区間に分ける)[6]
    • 12月20日 大曽根 - 中志段味間の運賃を420円で認可申請する旨、名古屋市議会都市消防委員会が了承(平面区間のうち小幡緑地 - 中志段味間を200円均一としたほか、高架区間と平面区間の乗り継ぎ割り引きを見直し)[7]
    • 12月26日 中部運輸局に対し、運賃の認可を申請[8]
  • 2001年(平成13年)
    • 1月16日 名古屋市は、同市が発行する「敬老特別乗車券」および「福祉特別乗車券」について、ガイドウェイバス志段味線を共同運行する名古屋鉄道およびジェイアール東海バスの車両でも使用可能とする決定を下した[9]
    • 1月22日 守山探検隊による、高架区間ウォーキングイベント開催[10]
    • 3月5日 報道陣向けにガイドウェイバス試乗会開催[11]
    • 3月8日 中部運輸局より、運賃の認可[12]
    • 3月11日 ガイドウェイバス試乗会開催。沿線住民など1200人が参加[13]
    • 3月22日 ガイドウェイバス志段味線開業に先立ち、大曽根駅で記念式典を実施[14]
    • 3月23日 ガイドウェイバス志段味線が開業[1][2]。大曽根 - 小幡緑地・中志段味・高蔵寺・瀬戸みずの坂間の4路線を運行開始。
    • 10月4日午後 高円宮憲仁親王・同妃久子夫妻が乗車。管理センターを視察。
  • 2002年(平成14年)4月1日 大曽根 - 中志段味間の路線に志段味スポーツランド経由便を新設。
  • 2003年(平成15年)
    • 7月6日7日 乗車人数500万人達成記念で、オリジナルグッズ「ぷるぷるガイドウェイバス」を乗客に無料配布。
    • 9月16日 大曽根駅前のビルにて名古屋立てこもり放火事件が発生。これに伴い、一時運転を見合わせた。
    • 9月20日21日 全線にて「運賃半額キャンペーン」を実施(現金乗車の大人が対象)。
  • 2004年(平成16年)
    • 3月15日 21時54分頃、高架を降りてすぐの竜泉寺口交差点において、G-54号車(大曽根発高蔵寺行き)と信号無視の乗用車が激突。双方の車両に負傷者が発生した。
    • 3月31日 本社1階部分をテナントスペースとして開放。保育施設「ピジョンゆとり〜とランド」を開設。同時に本社敷地内にパークアンドライド、保育アンドライド駐車場を設置。
    • 7月2日 大曽根駅1階部分をテナントスペースとして開放。理髪店「QBハウス」がオープン。
    • 9月 大曽根 - 小幡緑地間 特割通学定期「ゆとり〜と『学・遊』パス」の取り扱い開始[15]
  • 2005年(平成16年)4月14日 乗車人数1000万人達成。オリジナルグッズ「ゆとりーとくるっぴー」を乗客に無料配布[16]
  • 2006年(平成18年)
    • 3月 決算に際し構築物等に減損会計の原則を適用。構築物が他用途への転用がほぼ不可能、と判定され資産価額が大幅に減額された。結果として債務超過の状況に転落。
    • 9月 ダイヤ改正で中志段味 - 高蔵寺間からジェイアール東海バス担当便が全廃。高蔵寺便の昼間時の本数が1時間1本に減便(改正前は1時間3本設定)。また、瀬戸みずの坂便も昼間時の本数が2時間1本に減便(改正前は1時間1本設定)
  • 2007年(平成19年)11月15日 8時15分頃、ナゴヤドーム前矢田 - 大曽根駅間の上り線を走行中のG-13号車(中志段味発 志段味スポーツランド経由 大曽根行き。144コース)が大曽根駅手前のカーブにて脱線。一時運転を見合わせた。後の調査によれば、事故現場の約1.6キロ手前から、高架走行に必要な案内輪が何らかの理由により格納された状態になっていたとのこと[17]。翌16日に中部運輸局鉄道部から警告書を発出される[18]
  • 2008年(平成20年)
  • 2009年(平成21年)
    • 6月15日 2007年11月15日の脱線事故について「ガイドウェイバス志段味線車両脱線事故 文書警告に対する報告書」を公表[20]
    • 10月1日 ダイヤ改正並びに運行体制の変更。瀬戸みずの坂線廃止。名鉄バス、ジェイアール東海バスが運行から撤退、運行委託は名古屋市交通局のみになる。
  • 2011年(平成23年)
    • 2月11日 ICカード乗車券manacaを導入[21][22]
    • 4月 開業10周年企画の実施[23]
      • 4月11日 開業10周年企画として、ゆとりーとラインの車両を模したオリジナルピンバッジを乗客に無料配布。同時にこの日から4月28日までの間、すべての車両の先頭部分に開業10周年記念ヘッドマークを掲出した。
      • 4月17日 開業10周年企画として、行先表示器のLED化に伴って不要となった方向幕装置3種、計75台を一般向けに販売。販売収益は東日本大震災の義援金として寄付された[24]
  • 2012年(平成24年)3月31日 路線バス区間のバス停における接近案内(バスロケーションシステム)の運用を停止。
  • 2013年(平成25年)4月1日 守山市民病院駅を金屋駅に改称[25]
  • 2014年(平成26年)9月1日 消費税増税に伴う運賃改定実施[26]

路線[編集]

路線図

専用軌道区間[編集]

運行系統[編集]

大曽根 - 小幡緑地は専用軌道区間を走行する。

  • 大曽根 - 小幡緑地
  • 大曽根 - 小幡緑地 - 上島 - 志段味支所北 - 中志段味
  • 大曽根 - 小幡緑地 - 上島 - 東尾張病院 - 志段味スポーツランド - 志段味支所北 - 中志段味
  • 大曽根 - 小幡緑地 - 上島 - 志段味支所北 - 高蔵寺
  • 印場 - 東尾張病院 - 上島 - 志段味支所北 - 高蔵寺(出入庫系統・2009年10月1日より)

印場 - 高蔵寺間の営業については、名古屋市交通局の入出庫系統であるため、名古屋ガイドウェイバスは関与していない。

なお、毎年2月には龍泉寺節分祭に合わせて、大曽根 - 竜泉寺口間の臨時バスを運行している[27]

廃止された運行系統[編集]

  • 大曽根 - 小幡緑地 - 志段味支所北 - 南原 - 森林公園 - 水野団地 - 瀬戸みずの坂(2009年9月30日限り)

駅・停留所[編集]

名古屋ガイドウェイバスが運行管理するガイドウェイバス志段味線(専用軌道区間)および、名古屋市営バスで運行している平面区間の駅・停留所の一覧である。

  • ※名古屋ガイドウェイバスが運行管理する区間は専用軌道区間のみであるために本来は専用軌道区間のみ記載されるべきであるが、平面区間についても記載している。
  • ※専用軌道区間(大曽根-小幡緑地)の各駅は全便停車する。
凡例
●:停車駅・バス停、∥:経由しないバス停
志ス:志段味スポーツランド
志サ:志段味サイエンスパーク
駅番号 駅名 小幡緑地ゆき 中志段味ゆき 志ス ・ 志サ経由中志段味ゆき 高蔵寺ゆき 接続路線 所在地
専用軌道区間 Y01 大曽根駅 東海旅客鉄道:中央本線
名古屋鉄道:瀬戸線
名古屋市営地下鉄:名城線(市役所・栄・金山方面)(M12)
名古屋市 東区
Y02 ナゴヤドーム前矢田駅 名古屋市営地下鉄:名城線(M13)
Y03 砂田橋駅 名古屋市営地下鉄:名城線(本山・八事・新瑞橋方面)(M14)
Y04 守山駅 名古屋鉄道:瀬戸線(守山自衛隊前駅 守山区
Y05 金屋駅  
Y06 川宮駅  
Y07 川村駅  
Y08 白沢渓谷駅  
Y09 小幡緑地駅 名古屋市営バス:守山巡回(右回り・左回り)・守山11
平面走行区間 -- 竜泉寺口    
-- 竜泉寺    
-- 吉根口    
-- 下島    
-- 吉根    
-- 上島(西)    
-- 上島(東)    
-- 志段味西小学校    
-- 荒田    
-- 平池南    
-- 太鼓ヶ根    
-- 東尾張病院    
-- 長廻間   名古屋市営バス:志段味巡回・藤丘12
-- 吉根住宅    
-- 玉野川学園    
-- 志段味スポーツランド    
-- 志段味サイエンスパーク    
-- 穴ヶ洞    
-- 島の口   名古屋市営バス:志段味巡回
-- 天王橋    
-- 志段味支所北    
-- 中志段味   名古屋市営バス:藤丘12
-- 藤塚        
-- 寺林        
-- 上志段味        
-- 新東谷橋南       名古屋市営バス:志段味巡回・藤丘12
-- 東谷橋        
-- 高蔵寺       東海旅客鉄道:中央本線
愛知環状鉄道:愛知環状鉄道線
春日井市

車両[編集]

車両形式[編集]

三菱ふそう・エアロスターGB-1000形 日野・ブルーリボンシティGB-2100形
三菱ふそう・エアロスター
GB-1000形
日野・ブルーリボンシティ
GB-2100形

下記の車両を名古屋ガイドウェイバスが保有しているが、管理は名古屋市交通局に委託されている。また法規上は無軌条電車の扱いでもあるので、鉄軌道車両同様に形式称号が存在する(動力から見れば気動車扱い)。エンジンは全車直列6気筒型。

トランスミッションは、GB-1000形とGB-1100形がアリソントルクコンバータ式6速AT、GB-2000形とGB-2100形がZF製トルクコンバータ式5速AT、GB-2110形は5速FFシフト(5速MT)である。

通常、ガイドウェイバスの案内輪は固定式であるが、名古屋ガイドウェイバス車両の案内輪は収納式である。

営業車両[編集]

全車両に通し番号がある。

2013年(平成25年)11月20日時点

社内番号 車両形式 ナンバープレート 軌道内無線コールサイン 使用者 所有者
G-01 GB-2110 名古屋 200 か 3229 ガイドウェイ1 名古屋市交通局 不明
G-02 名古屋 200 か 3230 ガイドウェイ2
G-03 名古屋 200 か 3236 ガイドウェイ3
G-04 名古屋 200 か 3237 ガイドウェイ4
G-05 名古屋 200 か 3241 ガイドウェイ5
G-06 名古屋 200 か 3246 ガイドウェイ6
G-07 名古屋 200 か 3247 ガイドウェイ7
G-11 GB-2000形 名古屋 200 か ・507 ガイドウェイ11 名古屋ガイドウェイバス
G-12 名古屋 200 か 1721 ガイドウェイ12
G-13 名古屋 200 か ・509 ガイドウェイ13
G-14 名古屋 200 か 1656 ガイドウェイ14
G-15 名古屋 200 か ・511 ガイドウェイ15
G-16 GB-2100形 名古屋 200 か ・512 ガイドウェイ16
G-17 名古屋 200 か ・513 ガイドウェイ17
G-18 名古屋 200 か ・514 ガイドウェイ18
G-21 GB-2110形 名古屋 200 か 3282 ガイドウェイ21 不明
G-22 名古屋 200 か 3284 ガイドウェイ22
G-23 ガイドウェイ23
G-24 ガイドウェイ24
G-25 ガイドウェイ25
G-26 名古屋 200 か 3302 ガイドウェイ26
G-51 GB-1000形 名古屋 200 か 2592 ガイドウェイ51 名古屋ガイドウェイバス
G-52 名古屋 200 か 2578 ガイドウェイ52
G-53 名古屋 200 か 2585 ガイドウェイ53
G-54 名古屋 200 か 2591 ガイドウェイ54
G-55 名古屋 200 か 2580 ガイドウェイ55
G-56 名古屋 200 か 2576 ガイドウェイ56
G-57 名古屋 200 か 2590 ガイドウェイ57
G-58 GB-1100形 名古屋 200 か 2587 ガイドウェイ58
G-59 名古屋 200 か 2593 ガイドウェイ59
G-81 GB-1000形 名古屋 200 か 2579 ガイドウェイ81
G-82 名古屋 200 か 2583 ガイドウェイ82
G-83 名古屋 200 か 2586 ガイドウェイ83
G-84 名古屋 200 か 2589 ガイドウェイ84
G-91 GB-2000形 名古屋 200 か 2584 ガイドウェイ91
G-92 名古屋 200 か 2588 ガイドウェイ92
G-93 GB-2100形 名古屋 200 か 2577 ガイドウェイ93
G-94 名古屋 200 か 2582 ガイドウェイ94

2009年9月30日までは、G-50番台の車両は名鉄バスに、G-80・90番台の車両はジェイアール東海バスに所属していた。

合計で25両の車両を保有している。車内には「全般検査」の時期が記入されているほか、前面ガラスには通常の車検期限のステッカーも貼られている。軌道用の車両、一般のバスの両方の性格を持っていることが伺える。

車両によって、次停留所を示すモニターの位置や、運行時刻表の表示位置が異なるなど、細かい差異がある。

名鉄バス、ジェイアール東海バス時代をしのばせる大きな名残としては旧名鉄バス車両の「交通安全のお札(成田山)」、旧ジェイアール東海バス車両の「車内消毒実施表(ジェイアール東海バス瀬戸支店)」「防火点検済ステッカー(瀬戸市消防本部)」などがある。

名古屋市交通局に運行委託が一本化された後に導入されたデジタルタコグラフ装置、ドライブレコーダー装置、卓上型電波時計などについては、差異はない。

なお、平面区間におけるバスロケーションシステムの移動局(無線機)がすべての車両に搭載されているが、これの免許人はすべて名鉄バス株式会社となっている。つまり、バスロケーションシステムは名鉄バスのバスロケーションシステムに便乗する形で運用されている。なお、バスロケーションシステムによるバス停での接近案内は、2012年3月31日をもって運用が停止された。

また、名鉄バスが使用していたG-50番台の車両には従来から同社春日井営業所との音声通信用無線機およびアンテナが搭載されていた。名古屋市交通局に運行委託が一本化された後、無線機は順次撤去された。

一方、名古屋ガイドウェイバスでは上島(西)バス停、竜泉寺バス停、モードインターチェンジ周辺、各駅の先端・末端部、駅間にバスロケーションシステムの地上子を設置し、平面区間、高架区間におけるバスの位置確認を行っている。

G-12号車およびG-14号車のナンバープレートは導入当初は他車と連番となっていたが、名鉄バスやジェイアール東海バスに代車として貸し出す度に「尾張小牧ナンバー」に付け替えの手続きを行っているため、貸出と返却を繰り返すたびにナンバープレートが変更された。その結果、連番ではなくなっている。なお、開業からしばらくの間は名古屋ナンバーのまま貸し出して運用していた。

リフト車導入に関する経緯[編集]

当初の計画では営業車両25台のうち3台を、名古屋市から補助金を受けてリフト車とする計画であった。

2000年12月22日、障害者団体が「リフト車の台数が少なく、車いすで利用できるバスの導入推進をうたう交通バリアフリー法の趣旨に反する事業計画であり、不当な公金の支出にあたる」として、名古屋市に対し補助金支給をやめるよう求める住民監査請求を行った。

同住民監査請求を受け、名古屋ガイドウェイバスは名古屋市からの補助を受けて購入する3台に加え、独自にリフト車を4台購入することを決定。

2001年2月19日 名古屋市監査委員は、名古屋ガイドウェイバスのバス購入時期は同法の定める適用期間外であることに加え、同社がリフト車4台を追加購入したことを評価し「交通弱者への配慮を著しく欠いた不当な事業とはいえない」として、同住民監査請求を棄却した。

しかし、今後増車する際は同法の適用がされるため、監査委員は「バリアフリーの実現を求めるよう、名古屋ガイドウェイバスを指導する」旨を名古屋市に意見を提出した。

試作車両[編集]

ゆとりーとライン開業に先立って、当時の建設省を中心とした「ガイドウェイバス共同実験研究会」が製作した試作車両。普段は名古屋ガイドウェイバス本社1階のバス車庫(整備場)に留置されている。ボディには「THE GUIDEWAY-BUS 1000」と書かれているほか、後部の窓に「FUSO」の文字が入っている。外見や室内は、名古屋市営バスの基幹バスと非常によく似ている。 2001年、車両後部に融雪剤散布装置を設置し、以降、融雪車として運用している。 車番は書かれていないが、無線でのコールサインは「ガイドウェイ1」であったが、後述の新規導入車両にそのコールサインを譲り渡した。 運送の用に供さないためか、ナンバープレートをつけていない。そのため、専用区間のみの走行しかできず、一般道路は走行できない。 なお、この試作車両のトランスミッションは営業車両とは異なりMTである。

保線車両[編集]

小型トラックにクレーンを搭載した保線用車両がある。案内輪はついていない。社内番号は書かれていないが、無線でのコールサインは「ガイドウェイ2」であったが、後述の新規導入車両にそのコールサインを譲り渡した。 なお、保線に際しては工事業者の一般車両や普通乗用車、二輪車なども専用高架軌道に入って作業をしている。

新規導入車両[編集]

2013年度から順次新しい車両が導入されている。 2014年度までに新型車に全25両が置き換えられる。また、5両増備される予定。今後は30両体制で運行される模様。

2013年度新規導入車[編集]
2013年に導入された
日野・ブルーリボンシティハイブリッド
GB-2110形

2012年4月9日、真っ白な塗装の日野自動車製のリフト付きツーステップハイブリッドバス (LJG-HU系) が納車された。この車両は同日中に軌道内での試運転が行われた。社内番号は書かれていないが、試運転時の無線でのコールサインは「ガイドウェイ77」であった。収納式案内輪なので、ノンステップまたはワンステップが対応できなかったためツーステップ仕様で納入されたもの。

2013年4月10日以降、名古屋ガイドウェイバスに順次G-01号車からG-07号車の7台の新車が納車された。日野自動車製のハイブリッドバスである。また、同年9月19日、G-21号車が納車された。以後、G-26号車までが納車されている。

塗装は既存の営業車両と変わらない。降車口上の天井に、GPSアンテナがついているが、用途は不明である。

2014年度新規導入車?[編集]

2013年8月17日、真っ白な塗装の日野自動車製のリフト付きツーステップバスが納車された。

利用可能な乗車券類[編集]

定期券[編集]

原則、IC乗車券「manaca定期券」での発行を行っている。ただし、下記の場合は従来の紙定期券を発行している。

  • manaca導入に伴って割引制度が併算割引から乗継割引に変わったことにより、定期代が上がってしまった下記区間の定期券を購入する場合
    • 高架区間 - 竜泉寺口・竜泉寺バス停
    • 白沢渓谷 - 平面区間バス停
  • 「ゆとりーと『学・遊』パス」の購入を希望する場合で、既に他事業者のバス定期券がmanacaに乗っている場合

manaca定期券[編集]

通常定期券[編集]

名古屋ガイドウェイバス(大曽根駅および本社)、名古屋市交通局(地下鉄全駅の黄色い券売機・一部を除く地下鉄駅長室・サービスセンター)にて販売している。

購入に際しては下記の条件がつく。

  • 名古屋ガイドウェイバスでは、平面区間のみ利用の定期券は購入できない。
  • 名古屋市交通局では、高架区間のみ利用の定期券は購入できない。

平面区間を含む定期券を購入した場合、ゆとりーとライン以外の名古屋市営バスの利用が可能である。

「ゆとりーと『学・遊』パス」[編集]

特別割引通学定期券で、名古屋ガイドウェイバス(大曽根駅および本社)にて販売している。専用軌道区間(大曽根 - 小幡緑地間)の全駅で通用。 当初は国土交通省の「広域的な公共交通利用転換に関する実証実験」に際して2004年9月から2006年3月までの有期で発売していた定期券だが、好評のため、実証実験終了後も販売が継続されている。 この定期券についても、2011年2月11日より原則manaca定期券としての発行に変更された。

紙定期券[編集]

manaca定期券導入に伴って、従来より発売額が割高になってしまう区間については、引き続き紙定期券の発売が継続される。 名古屋ガイドウェイバスの窓口でのみ購入可能で、従来同様「市バス全線」シールが貼付られるため、ゆとりーとラインの定期券区間のほか、市バス全線(ゆとりーとライン平面区間を含む)に乗車可能である。

カード類[編集]

以下のICカード乗車券が利用可能である。このほか、名古屋ガイドウェイバス発行の「ゆとりーとカード」、名古屋市交通局発行の「ユリカ」、名鉄バス発行の「昼間割引バスカード」などが利用できたが、2012年2月29日をもって取り扱いが終了した。

manaca[編集]

IC乗車券「manaca」が全線で利用可能である。

TOICA[編集]

相互利用により、2012年4月21日から東海旅客鉄道(JR東海)発行のIC乗車券「TOICA」が全線で利用可能である。

Suica[編集]

相互利用により、2013年3月23日から、東日本旅客鉄道(JR東日本)発行のIC乗車券「Suica」が全線で利用可能である。

なお名古屋ガイドウェイバスは「全国相互利用サービス」には対応していないため、前述3種以外のIC乗車券(ICOCAPASMOなど)は利用できない(名古屋臨海高速鉄道あおなみ線も同様の扱いとなっている)。

乗車券[編集]

  • 大曽根-ナゴヤドーム前矢田往復乗車券[28]
  • イオンナゴヤドーム前SCお帰りきっぷ[29]

イオンナゴヤドーム前SC(現・イオンモールナゴヤドーム前)は、2011年8月末をもってエコポイントを廃止。それに伴い、「お帰りきっぷ」は在庫が無くなり次第配布を終了する。2011年9月を目途に「より広く公共交通機関のご利用を促進する新たなシステム」を導入するため、現在、関係機関と調整中とのこと[30]

無料パス類[編集]

大曽根 - 高蔵寺の全線で利用可能。

その他の乗車券[編集]

市バスの全線定期券・一日乗車券・ドニチエコきっぷなどで平面区間が利用可能。

運賃[編集]

運賃体系[編集]

ゆとりーとラインの運賃は、高架区間(専用軌道区間)の運賃と平面区間(路線バス)の運賃の2本立てになっている。高架区間と平面区間の境界は、小幡緑地駅である。小幡緑地以西(大曽根方面)のみ乗車の場合は高架区間の運賃を、小幡緑地以東(中志段味方面)のみ乗車の場合は平面区間の運賃を支払う。小幡緑地駅をまたいで乗車する場合には両区間の運賃を合算する。この場合、降車駅・バス停によって定められた併算割引制度があり、区間に応じて20円 - 140円(小児の場合10円 - 70円)を割り引いた額になる。

運賃表(2014年9月1日現在)[31]
区間 大人 小児
高架 1区 200円 100円
2区 220円 110円
3区 250円 120円
平面 210円 100円

身体障害者手帳療育手帳愛護手帳を提示した場合は運賃が半額になる。その場合はカードまたは現金での支払いとなる[32]

また、2011年2月11日のICカードmanaca導入に伴い、高架区間と名古屋市営地下鉄バスとの乗継割引制度および連絡定期券が新設された(平成22年4月発行の名古屋市交通局・「市営交通事業経営健全化計画のあらまし」による)。

収受方法[編集]

運賃の収受方法は、一般路線バスに準ずる。

  • 中扉から乗車。磁気カード利用の場合は磁気カードを読み取り機に通す。manaca利用の場合はICカード読み取り機にタッチする。それ以外の場合は整理券を取る。
  • 前扉から下車。
    • 磁気カード利用の場合は、運賃箱の磁気カード読み取り機に通す。manaca利用の場合は、運賃箱のICカード読み取り機にタッチする。
    • 現金利用の場合は、整理券番号を基に運賃表で運賃を確認し、整理券と現金を運賃箱に投入する。この時お釣りは出ないため、小銭を持ち合わせていない場合はあらかじめ両替機で両替をし、お釣りが無いように投入する。ただし両替機は旧500円硬貨および2000円以上の高額紙幣には対応していない。
    • manaca以外の定期券、敬老特別乗車券、福祉特別乗車券の場合は、運転士に提示の上、整理券のみ運賃箱に投入する。
    • 身体障害者手帳、療育手帳、愛護手帳による割引を受ける場合は手帳を運転士に提示の上、正規運賃の半額の現金を運賃箱に投入するか、カードを通す。
    • 上記以外の乗車券を利用の場合、整理券とともに乗車券を運賃箱に投入する。

なお、大曽根駅では朝のラッシュ時間帯、多客時、延着時には、車内での運賃徴収は行わず、駅2階の改札口にて"駅徴収"を実施している。 大曽根駅の改札口には、バス車内に設置されているのと同型の運賃箱が4台設置されており、これらは駅徴収時に使用される。

利用状況[編集]

年度別乗車人員
(名古屋市統計年鑑より)
年度 乗車人員(人/日)
2001年(平成13年度) 5,288
2002年(平成14年度) 6,225
2003年(平成15年度) 6,941
2004年(平成16年度) 7,529
2005年(平成17年度) 8,392
2006年(平成18年度) 9,163
2007年(平成19年度) 9,332
2008年(平成20年度) 9,756
2009年(平成21年度) 9,706
2010年(平成22年度) 9,804
2011年(平成23年度) 10,031

乗車人員(人/日)は、年度別乗車人員を、その年度の暦日で除したもの(小数点以下切捨て)

運行体制の変更[編集]

ガイドウェイバスの運行は開業以来、名古屋市交通局のほか名鉄バスジェイアール東海バスが行っていたが、2008年(平成20年)8月27日にジェイアール東海バスが一般路線バス事業から全面撤退したい意向であることが明らかになった(詳細はジェイアール東海バス#一般路線の項を参照)。同社は名古屋ガイドウェイバスに出資しているだけでなく、車両の管理等も受託していた。同社は、2009年(平成21年)9月30日をもって一般路線バス事業から撤退した。

2009年9月1日に以下の発表が行われた[33][34][35]

  • 名鉄バス、ジェイアール東海バスが名古屋ガイドウェイバスから撤退。10月1日より名古屋市交通局が大曽根 - 高蔵寺の路線を単独運行する[36]
  • 瀬戸みずの坂線は9月30日をもって廃止。
  • 小幡緑地 - 高蔵寺間の平面区間の運賃が200円均一となる。また、ユリカを使用し平面区間と名古屋市営バスを乗り継いだ場合の割引適用が開始される。また、敬老パス福祉特別乗車券の通用範囲が全線に拡大される。さらに、名古屋市交通局発行のバス全線定期券・特得60バス定期・バス・地下鉄全線定期券・バス・地下鉄全線一日乗車券・バス全線一日乗車券・ドニチエコきっぷが平面区間において使用可能となる(ただしこれらの乗車券は高架区間では使用できない。高架区間分は別に運賃を支払う必要がある)。
    • 小幡緑地 - 高蔵寺間の平面区間は事実上名古屋市営バスと同じ扱いとなる(ただしトランパス加入はなされなかったため、トランパスで使用できるのは引き続きユリカのみ)。これにより、大曽根 - 高蔵寺間の運賃は現行より200円安い420円となる。
  • 名鉄一般バスカードは10月1日より使用できなくなるほか、現在適用されている平面区間と名鉄バスとの乗り継ぎ割引も同時に廃止される。

今後の動き[編集]

名古屋市では、総務省のガイドラインに基づき、経営が著しく悪化している外郭団体の改革プランを作成することになり、名古屋ガイドウェイバスもこの対象となった。外部の有識者による外郭団体経営検討委員会の結果を踏まえ、2010年5月に改革プランが策定された[37]。この中で後述する車両更新に対する市の支援、地下鉄・市バスとの乗継割引などの方策が示された。なお外郭団体経営検討委員会においては、将来的には市交通局との事業統合も含め会社のあり方を見直すべきとの見解が示されている[38]

また、車両が製造から11年を迎え、老朽化等の対策のため2010年度(平成22年度)より新車両(低床ハイブリッド車)の設計が開始されている。特殊な車両のため設計費用が高額になることから、費用は名古屋市が負担する。2012年度(平成24年度)より順次導入される予定。また、車両の価格も高額となることから、名古屋市が車両を保有することも検討し、資金援助を行う予定[39]

脚注[編集]

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  1. ^ a b ゆとりーとライン:企業情報 - 名古屋ガイドウェイバス、2013年4月2日閲覧。
  2. ^ a b c 国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』平成十八年度版、電気車研究会・鉄道図書刊行会
  3. ^ 中日新聞 2000年9月19日
  4. ^ 中日新聞 2000年10月15日夕刊
  5. ^ 中日新聞 2000年11月23日
  6. ^ 中日新聞 2000年12月14日夕刊
  7. ^ 朝日新聞 2000年12月21日
  8. ^ 中日新聞 2000年12月27日
  9. ^ 中日新聞 2001年1月17日
  10. ^ 中日新聞 2001年1月22日
  11. ^ 朝日新聞 2001年3月6日
  12. ^ 中日新聞 2001年3月9日
  13. ^ 中日新聞 2001年3月13日
  14. ^ 朝日新聞 2001年3月23日
  15. ^ 学生さんに特報!特別割引通学定期「ゆとりーと『学・遊』パス」8月25日新発売!」名古屋ガイドウェイバス、2004年8月18日
  16. ^ ゆとりーとライン乗客1000万人突破について」名古屋ガイドウェイバス、2005年4月13日
  17. ^ 中日新聞 2005年11月25日
  18. ^ 輸送の安全確保の徹底に関する警告について (PDF) 」中部運輸局鉄道部、2007年11月16日
  19. ^ RA2008-01 鉄道事故調査報告書 名古屋ガイドウェイバス株式会社ガイドウェイバス志段味線 ナゴヤドーム前矢田停留場〜大曽根停留場間車両脱線事故 (PDF) 」2008年10月31日、運輸安全委員会
  20. ^ ガイドウェイバス志段味線車両脱線事故 文書警告に対する報告書 (PDF) 」2009年6月15日、名古屋ガイドウェイバス
  21. ^ ICカード乗車券の名称とデザインを決定しました 名古屋鉄道ニュースリリース 2010年4月16日
  22. ^ ICカード乗車券「マナカ」の導入及びそれに伴うゆとりーとカード・紙定期券の取り扱いについて ゆとりーとライントピックス 2010年12月14日
  23. ^ ゆとりーとライン10周年記念企画の実施について ゆとりーとライントピックス 2011年4月5日
  24. ^ 方向幕装置の売り上げを東北関東大震災義援金として寄付いたしました ゆとりーとライントピックス 2011年4月21日
  25. ^ ゆとりーとライントピックス:守山市民病院駅の駅名変更について(お知らせ) - 名古屋ガイドウェイバス、2013年2月27日。
  26. ^ ゆとりーとライントピックス:ゆとりーとライン料金改定のお知らせ - 名古屋ガイドウェイバス、2014年7月3日。
  27. ^ 節分会に伴う臨時便の運行について[リンク切れ]」名古屋ガイドウェイバス、2009年1月28日
  28. ^ お得な「往復割引乗車券」発売」名古屋ガイドウェイバス、2003年8月7日
  29. ^ 「イオンナゴヤドーム前SCお帰りきっぷ」のご案内」名古屋ガイドウェイバス
  30. ^ 「「エコポイント」は2011年8月末で終了します。」イオンナゴヤドーム前ショッピングセンター 2011年8月5日閲覧
  31. ^ 普通運賃表 (PDF) - 名古屋ガイドウェイバス(2014年9月3日閲覧)
  32. ^ ゆとりーとライン:Q&A(よくある質問)の「Q06.身体障害者手帳、療育手帳、愛護手帳を提示すると割引が受けられますか?」」名古屋ガイドウェイバス
  33. ^ ゆとりーとライン:ゆとりーとライントピックス:平成21年10月1日からダイヤ・路線などが変更となります」名古屋ガイドウェイバス、2009年9月1日。
  34. ^ 【お知らせ】ゆとりーとライン線にかかる名鉄バス運行の終了について(10月1日より)」名鉄バス、2009年9月1日。
  35. ^ 路線バスの廃止について」ジェイアール東海バス、2009年8月27日。
  36. ^ ただし、ガイドウェイバスの運行を担当する名古屋市交通局大森営業所は、名鉄バスに管理委託されているため、運行乗務員は名鉄バスの社員である。
  37. ^ 名古屋市外郭団体改革プラン【名古屋ガイドウェイバス株式会社】 (PDF) -名古屋市住宅都市局
  38. ^ 名古屋市外郭団体経営検討委員会議事のまとめ (PDF) -外郭団体経営検討委員・名古屋市 2010年2月
  39. ^ 経営戦略計画(平成23〜25年度)を公表しました (PDF) -名古屋ガイドウェイバス 2011年4月20日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]