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広島競輪場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
広島競輪場
チャリロトバンクひろしま[1]
広島競輪場 2020年10月撮影
地図
基本情報
所在地 広島県広島市南区宇品海岸3-6-40
座標 北緯34度21分20.2秒 東経132度27分56.8秒 / 北緯34.355611度 東経132.465778度 / 34.355611; 132.465778座標: 北緯34度21分20.2秒 東経132度27分56.8秒 / 北緯34.355611度 東経132.465778度 / 34.355611; 132.465778
電話投票 62#
開設 1952年(昭和27年)12月13日
民間委託 株式会社チャリ・ロト
施行者 広島市
走路 400m
重勝式投票 チャリロト(グループC)
マスコット 「ひろしまぴーすけ」
公式サイト ひろしまけいりん
実況
担当 和田年弘
大津尚之(モーニング競輪)
記念競輪
名称 ひろしまピースカップ
開催月 12月

2025年リニューアルオープン予定
2024年6月25日 更新
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広島競輪場(ひろしまけいりんじょう)は広島県広島市南区宇品海岸にある競輪場。施設所有および主催は広島市。土地所有は中国財務局および広島市。競技実施はJKA西日本地区本部中四国支部。実況はJPFで、通常は和田年弘が担当。2020年よりモーニング競輪を中心に大津尚之も担当している。

概要

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広島競輪場は1952年に開設された。毎年12月には記念競輪 (GIII) 『ひろしまピースカップ』を開催する(2008年は後述のふるさとダービー開催のため『ひろしまピースカップ』の名称は開催2日目のシード優秀競走に使用された)。なお、2023・24年度の記念競輪は改修工事の兼ね合いもあり玉野競輪場を借り上げて開催される予定。また1989年1990年2008年にはふるさとダービーが、1993年1999年2003年には共同通信社杯競輪が行われた。

その他、主なFⅠ競走として、現役時代に通算1188勝を挙げた古田泰久[3]を称えた『古田泰久(たいきゅう)記念杯』が開催されている。

1979年2月12日、第6レースの終了後、場内アナウンスと電光掲示板で誤った着順が発表された。5分後に訂正されたが怒った約1万人の群衆が本館や場内の車両に放火して騒然となり、残り4レースは打ち切りとなった。主催者側は交通費の名目で1人あたり3000円を支払うこととした。しかし、なお居残る者が多数いたため、最終的に約2000人については解決金として1人当たり2万円を支払っている[4]

1994年に広島市で行われたアジア競技大会では、自転車トラックレースの競技会場として使用された。なお2009年ヒロシマ・オリンピック構想においては、当場や広島県総合グランドなど広島湾周辺を「湾岸ゾーン」として定め、競技場を整備する計画が挙がった。

トータリゼータシステム2022年2月まで、富士通フロンテックを採用していた(但し、オッズ表示や払い戻し金表示に関しては、京都向日町競輪場いわき平競輪場で使用されているオムロンのフォントが利用されていた)。同年5月の開催より、玉野競輪場と同じフォントの日本トーターのものが採用されている[5]

また、全国の競輪場において、払い戻しアナウンスが新タイプにリニューアルされているのに対し、2022年現在、2001年以降の3連勝式導入時に採用された旧タイプのアナウンスが全国の競輪場の中で唯一使用されている。なお2015年度より株式会社JPFによる開催事務の包括委託が行われている[6]。なお、2022年度より委託先が株式会社チャリ・ロトに変更された。

2015年4月までに、ホームページに所在地のUjina(宇品)を用いて自転車に乗る選手を表現したピクトグラムの、新しい競輪場ロゴが登場した[7]。さらに同年8月4日には公募によりトリの新オリジナルキャラクターが決定[8]し、『ひろしまぴーすけ』[9]と命名された。

存廃問題

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開設以来、これまで350億円以上もの収益を上げ広島市の財政に大きく貢献してきた競輪事業であったが、1998年度の10億円の黒字をピークに売り上げは減少し、存続を問う議論に発展した[10]。2013年度には「赤字を継続してまで実施すべきではない」との報告書が提出され、翌2014年には「一度でも単年度赤字に陥った場合は事業を廃止するよう求める」という厳しい答申が松井一實市長(当時)に手渡されたほどであった[10]。そのため、本場開催は1990年代では年間90日あったものの、2015年度にはその半分となる46日にまで縮小した[11]

この事態を受け、競輪事業を民間事業者に委託した上で、収益を保証する「収益保証額」も設定したことで、広島市には毎年2億4100万円が入るようになった[10]ことで存廃論議はトーンダウンした。加えて、インターネット投票が追い風となって売り上げが回復し再び黒字を出すようになり、2018年度は10年ぶりとなる繰り入れ金を復活させ、3億円が広島市の一般会計に入った[12]2022年度からは最長34年間の契約で、最低でもおよそ82億円の収入が確保される見通しとなっている[10]

全面改修へ

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広島競輪場自体は開場から70年が経過し、施設全体が老朽化していることもあり、所有者でもある広島市は競輪場を建て替えて市民がスポーツやレジャーを楽しめる複合施設に再整備する計画を打ち出した。2021年度中に競輪場の建て替えとともに事業運営を委託する民間事業者を公募し、契約を結ぶ方針を示し[10]、その後2022年1月7日に株式会社チャリ・ロトが民間事業者として選定された[13]。その後、2022年度より同社に広島競輪場の運営が委託されている。

チャリ・ロトの提案によると、競輪場の敷地約6.7ヘクタールを4エリアに分けて整備し、競輪エリアでは1周400メートルのバンクは残しつつ新たに7500人収容の観覧席や選手宿舎を設け、アーバンスポーツエリアではBMX施設や3人制バスケットボールコート、キックバイクなど子ども向けの区域も作り、公園エリアは芝生広場を中心に車券販売所とレストランを建設、拡張エリアは普段は駐車場として使用するが本格的なBMXレースを誘致した際は会場として使えるようにする。今後、2023年1月よりスタンド等施設の解体工事に入り[14]、2025年4月の完成を目標に「アーバンサイクルパークス広島」としてリニューアルすることとなった[15][16]。グランドオープン予定である同年7月までの間は本場開催は休止し場外発売のみとし、2023年度と2024年度の広島市営の開催については他場(主に玉野競輪場[注 1])を借り上げて行われる。

チャリロト

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2017年5月10日より、重勝式投票にあたるチャリロトを発売している。なお広島は奈良競輪場玉野競輪場高松競輪場高知競輪場キャリーオーバーを共有する『グループC』としての発売となり、キャリーオーバーの対象外であるチャリロト3は広島単独での発売となる。

同社がネーミングライツを取得し、2019年10月1日より2年6ヶ月の間、「チャリロトバンクひろしま」を広島競輪場・公営競技エリアの呼称として用いる[1]

バンク

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400mを使用している。前述の1994年のアジア大会の際に大規模な改修が行われた。クセのないバンクで直線も長いため、脚質による有利不利は少ないが、直線では中バンクより外がよく伸びる傾向がある。また、選手の間では「重いバンク」といわれている。

海に近い場所に所在しており、ホームスタンド側の数百メートル南方は海岸となっている。

エピソード

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  • ガールズケイリンにおける連勝新記録が当地で2回生まれている。
    • 2017年3月6日梶田舞が第7レース予選1で1着となり、連勝記録を23に伸ばして連勝新記録を達成した[17]。翌7日の予選2でも1着となり、連勝記録は24に伸ばした[18]
    • その後、石井寛子児玉碧衣も他場で24連勝しタイ記録を樹立したが、2021年11月13日、児玉碧衣が最終日第10レース決勝にて1着となり、新記録となる25連勝を達成した[19]

テレビ・ラジオ番組

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アクセス

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場外車券売場

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歴代記念競輪優勝者

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優勝者 登録地
2002年 後閑信一 群馬
2004年 武田豊樹 茨城
2005年 村上義弘 京都
2006年 荒井崇博 佐賀
2007年 神山雄一郎 栃木
2009年
2010年 佐々木則幸 高知
2011年 小嶋敬二 石川
2012年 山賀雅仁 千葉
2013年 川村晃司 京都
2014年 神山雄一郎 栃木
2015年 金子貴志 愛知
2016年 原田研太朗 徳島
2017年 村上博幸 京都
2018年 松浦悠士 広島
2019年 岡村潤 静岡
2020年[注 2] 野原雅也 福井
2021年 松浦悠士 広島
2022年
2023年[注 3] 山田庸平 佐賀
2024年[注 3]
2025年

※1節4日間制開催となった、2002年4月以降の歴代記念競輪優勝者を列記。 記念の決勝戦発走前に和田ねんこうアナウンサーがその年の流行語に併せて選手を紹介するのが恒例になっている[注 4]

脚注・出典

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注釈

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  1. ^ 広島市主催のミッドナイト競輪は当初から小倉競輪場を借り上げて開催している。
  2. ^ COVID-19対策の為無観客での開催となった。
  3. ^ a b 改修工事の為、玉野競輪場での代替開催。
  4. ^ 2023年は玉野での開催だった為に、行われなかった。

出典

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  1. ^ a b 2019年10月1日より「チャリロトバンクひろしま」が誕生します! チャリロト.com
  2. ^ 広島競輪通信
  3. ^ 2005年3月12日に古田の功績を称える記念碑が場内に建てられた[2]
  4. ^ 本命なのに大穴と発表ミス 群衆一千万円強奪 広島競輪放火・暴行し騒ぐ『朝日新聞』1979年(昭和54年)2月13日朝刊 13版 23面
  5. ^ 再整備の様子 > 解体前 > 投票所 - 広島競輪公式サイト
  6. ^ お客様へのお知らせとお願い
  7. ^ 2015.04.24
  8. ^ 広島競輪オリジナルキャラクター審査結果について
  9. ^ 再整備の様子 > 解体前 > 関係者エリア - 広島競輪公式サイト
  10. ^ a b c d e 広島競輪 老朽化施設を「複合レジャー施設」に再整備へ 廃止論から一転「黒字」事業に変貌”. テレビ新広島 (2021年9月27日). 2021年9月27日閲覧。
  11. ^ 平成28年度 広島市競輪運営委員会 第1回資料「3 広島競輪の車券売上高・入場者数の推移」 広島市経済観光局競輪事務局 平成27年11月29日
  12. ^ “公営ギャンブルV字回復8場黒字”. 中国新聞 (中国新聞社). (2019年12月23日). オリジナルの2019年12月24日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20191224193634/https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=599208&comment_sub_id=0&category_id=112 2020年1月6日閲覧。 
  13. ^ 株式会社チャリ・ロトが広島競輪場における再整備・運営事業の受託候補者として選定されました”. 株式会社チャリ・ロト (2022年1月7日). 2022年1月10日閲覧。
  14. ^ 再整備の様子 > 解体中の様子 > 解体中の様子 - 広島競輪公式サイト
  15. ^ “広島競輪場にBMXや3人制バスケ施設…2025年リニューアル”. 中国新聞 (中国新聞社). (2022年1月27日). https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/116270 2022年7月20日閲覧。 (会員限定記事のため全文閲覧には会員登録が必要)
  16. ^ アーバンサイクルパークス広島 2025年オープン、広島競輪場の再整備で”. 食べタインジャー (2022年1月20日). 2022年7月20日閲覧。
  17. ^ “【競輪】梶田舞がガールズ新記録の23連勝 快挙も事故レースで「素直に喜べない」”. デイリースポーツ(デイリースポーツONLINE) (神戸新聞社). (2017年3月6日). https://www.daily.co.jp/horse/2017/03/06/0009973510.shtml 2017年3月6日閲覧。 
  18. ^ “小林優香が梶田舞の25連勝阻止してV/広島”. 日刊スポーツ(nikkansports.com) (日刊スポーツ新聞社). (2017年3月9日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/1789299.html 2017年3月9日閲覧。 
  19. ^ “児玉碧衣がガールズ新記録の25連勝達成!全ての記録保持を目指す/広島”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2021年11月13日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/202111130000620.html 2021年11月13日閲覧。 

外部リンク

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