共同通信社杯競輪

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共同通信社杯競輪
概要
開催時期 9月(2016年以降)
開催地域 持ち回り
愛称 通信社杯、社杯、共同
分野 競輪
カテゴリー GII
形態 4日間トーナメント
主催者 持ち回り
歴史
初回開催年 1988年
開催回数 36回(2020年)
初代優勝者 伊藤豊明
最多優勝者 神山雄一郎(6回)
直近優勝者 中本匠栄(2020年)
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共同通信社杯競輪(きょうどうつうしんしゃはいけいりん)は、2016年以降、毎年9月に開催される競輪GII競走である。

歴史[編集]

共同通信社杯競輪の母体は、日本の競輪発祥40周年を記念して開催された、1988年(昭和63年)10月18日平塚競輪場における一発勝負の競走「ルビーカップ」がスタートとされる。

1988年10月18日の平塚競輪場での「ルビーカップ」では、チャンピオン杯、シニア杯が行われた[1]

ルビーカップは1989年(平成元年)10月22日に開催された第2回大会から共同通信社提供のトロフィーをかけて開催されるようになり、大会名も「共同通信社杯ルビーカップレース」と改められた。以来第6回大会まで、毎年10月中旬に一発勝負の競走として開催された。なお、第6回大会までは、出場選手の選考方法は上記のチャンピオン杯の選考方法がそのまま適用された。

ただ、地区代表戦のような形は既に全日本選抜競輪が開催されていたことや、出場選手側からもラインが組みにくいと不評だったこともあり、本大会を敢えて開催する意義はないという意見も出たため、1994年(平成6年)の第7回大会は独立した1レースとしてではなく、大垣競輪場で開催された第10回全日本選抜競輪の中の1レースとして、大会4日目(当時は6日制)である8月1日にシードレース(全員が準決勝戦に勝ち上がれる二次予選特別選抜戦。一次予選特別選抜戦3個レースの各上位3人ずつ9人による)として行われた。ただし、全日本選抜競輪に組み込まれた形での開催はこの第7回限りとなった。

  • 2017年8月より、S級では単発の企画レースとして「ルビーカップ」に近い形態の「S級ブロックセブン」が開始され、主に開設記念競輪(GIII)最終日の第6レース[注 1]にて行われている(7車立て。北日本、関東、南関東、中部、近畿、中国または四国、九州の各地区から選ばれた1名ずつが出場する)。

名古屋競輪場で開催された1996年(平成8年、年度は1995年度)の第8回大会からは、それまでの一発勝負の方式から4日制トーナメントによる準特別競輪(現在のGII)相当の競走となった。さらに日本選手権競輪出場選考順位を決めるダービートライアルの廃止に伴いその開催時期に相当する1月下旬に開催されるようになり、ダービートライアルの代わりにダービー(日本選手権競輪)の前哨戦という位置づけがされた。2001年度からの番組改革により開催時期が10月に変更され、同時にダービーではなく競輪祭のトライアルレースとなった。

2009年度からの番組改革では、前年度限りで廃止されたふるさとダービーに代わるものとして年2回の開催とし、従来の10月開催だけでなく4月にも「共同通信社杯 春一番(- はるいちばん)」を開催することになった。これに併せて、従来からの秋開催については「共同通信社杯 秋本番(- あきほんばん)」の名称が与えられた。

「共同通信社杯 春一番」では、従来になかったシステムがとられている。

  • 出場選考における若手選手(2009年度は86期 - 93期)の優遇
  • スポンサー推薦出場枠の新設
  • 初日特選レースの廃止(初日の番組構成は選考順位順の自動編成)[注 2]

これらの変更により、伸び盛りの若手が多数出場し、上位クラスの選手との真剣勝負が期待できる。

その後、平成24年度以降の特別競輪開催見直しにより、2012年より再び年1回に戻り4月開催となった[2]。理由としてGII以上の特別競輪における出場選手のマンネリ化の防止・開催日程の過密化抑制のほか、若手選手育成の登竜門的な大会とするとして、1年1開催に戻すことにしたものである。なお、年1回化した現在においても「春一番」のシステムを引き継ぎシードレースである初日特選は設けられておらず、勝ち上がりは自動番組編成としている。

さらに平成28年度以降の特別競輪開催見直しによって、2016年より9月開催となり現在に至る。

なお、第36回大会(2020年)では、COVID-19流行と感染拡大を防止する観点から入場は事前申込制とした上で、各日一般席1,500名[注 3]・特別観覧席190名と限定した上に、事前抽選で当選者には入場時に当選通知書(4日間とも有効)を持参のうえ本人確認とマスク着用の義務付け、検温も実施するなど徹底的な対策が取った上の開催になった[3][4]

賞金[編集]

以下は、近年の決勝戦における各着順の賞金額。( )内は副賞(1〜3着に授与)を含んだ金額。

大会(年) 1着 2着 3着 4着 5着 6着 7着 8着 9着
第34回(2018年)[5] 1,940万円(2,130万円[6] 930万円(994万円[6] 580万円(610万円[6] 310万円 230万円 190万円 180万円 170万円 160万円
第35回(2019年)[7] 1,940万円(2,130万円[8] 930万円(994万円[8] 580万円(610万円[8]
第36回(2020年)[9] 1,980万円(2,170万円[10][11] 946万円(1,010万円[10][11] 591万円(621万円[10][11] 316万円 234万円 194万円 183万円 173万円 163万円

出場選手選抜方法[編集]

共同通信社杯競輪の出場選手は、未来のスター選手を目指す登竜門となるように若手選手が通常の特別競輪より多く選抜される。毎回若干変更・修正されるものの、概ね以下の資格順位により正選手108名、補欠選手8名を選抜する。

  • 選考期間…当年1月〜6月(6ヶ月)、選考月…7月、最低出走回数…24出走[注 4]
  1. S級S班在籍者
  2. 直近前回のオリンピック自転車競技トラック種目メダル獲得者
    これについては、次のオリンピックが開催されるまで継続して選出する
  3. 選手選考対象期間において2ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S級1班所属が条件)
  4. 共同通信社が推薦する者(3名以内)
  5. 上記で選抜された者を除く、旧日本競輪学校ないし日本競輪選手養成所を一定期間内に卒業[注 5]した選手のうち、平均競走得点上位者から順次25名に達するまで選抜する
  6. FI開催(S級シリーズ)の決勝での1〜3位回数の上位者
    1位の回数が同数の場合は2位の回数の多い選手を、2位の回数が同数の場合は3位の回数の多い選手を順次選抜する
    3位の回数が同数の場合は平均競走得点上位者を優先して選抜する
  7. 2020年は、平均競走得点上位者も追加されている。

なお、補欠選手は正選手を除くFI開催(S級シリーズ)の決勝での1〜3位回数の上位者からさらに順次選抜される。

勝ち上がり方式[編集]

初日〜3日目は12レース、4日目(最終日)のみ11レースが行われる。

  • 初日
「一次予選」 合計12レース行われ、各レース1〜2着24名と3着のうち選考順位上位3名が「二次予選A」に、3着のうち残り9名と4〜5着24名と6着のうち選考順位上位3名が「二次予選B」に進出。
  • 2日目
「二次予選B」 合計4レース行われ、各レース1〜3着12名が「準決勝」進出。
「二次予選A」 合計3レース行われ、各レース1〜5着15名が「準決勝」進出。
  • 3日目
「準決勝」 後半3レース。各レース1〜3着9名が「決勝」に進出。
  • 4日目(最終日)
「決勝」 最終レース。上位3着までは表彰式で表彰台に上がることができる。また、優勝者には優勝インタビューやウイニングランなどが執り行われる。
「特別優秀」 「決勝」の前に2レース行われる。「準決勝」各レース4〜6着9名と、二次予選敗退選手による3日目「特選」各レース1〜3着9名の18名により行われる。

その他、2日目以降に予選敗退者を対象とした「特一般」(2日目)、「一般」、「選抜」、「特選」(3日目以降)が開催される。

最終日の競走が全11レースしか設定されないため、3日目「一般」各レース7〜9着9名が最終日を待たずに強制的に(失格はなくても)途中帰郷(「お帰り」)させられる。

なお2020年のみ最終日にガールズケイリンコレクション[12]が行われる事になった為、最終日も12レースが行われた。

過去の優勝者[編集]

第7回大会までは単発の「ルビーカップ」(うち第6回大会までは特別競走、第7回大会のみ全日本選抜競輪二次予選特別選抜競走)として実施

開催年 開催場 優勝者
第1回 1988年(昭和63年) 平塚競輪場 伊藤豊明
第2回 1989年(平成元年) 平塚競輪場 坂本勉
第3回 1990年(平成2年) 平塚競輪場 滝澤正光
第4回 1991年(平成3年) 平塚競輪場 郡山久二
第5回 1992年(平成4年) 大垣競輪場 鈴木誠
第6回 1993年(平成5年) 広島競輪場 神山雄一郎
第7回 1994年(平成6年) 大垣競輪場 高木隆弘

1995年度より4日制トーナメント・準特別競輪(GII)として実施

開催年 開催場 優勝者
第8回 1996年(平成8年) 名古屋競輪場 後閑信一
第9回 1997年(平成9年) 花月園競輪場 神山雄一郎
第10回 1998年(平成10年) 久留米競輪場
第11回 1999年(平成11年) 広島競輪場 内林久徳
第12回 2000年(平成12年) 高松競輪場
第13回 2001年(平成13年) 取手競輪場 神山雄一郎
第14回 2001年(平成13年) 京王閣競輪場 後閑信一
第15回 2002年(平成14年) 宇都宮競輪場 神山雄一郎
第16回 2003年(平成15年) 広島競輪場 吉岡稔真
第17回 2004年(平成16年) 高松競輪場 佐藤慎太郎
第18回 2005年(平成17年) 松山競輪場 兵藤一也
第19回 2006年(平成18年) 岐阜競輪場 合志正臣
第20回 2007年(平成19年) 京都向日町競輪場 村上博幸
第21回 2008年(平成20年) 久留米競輪場 佐藤友和

2009年度より年2回制に移行

共同通信社杯 春一番 共同通信社杯 秋本番
開催年 開催場 優勝者 開催場 優勝者
2009年(平成21年) 第22回 佐世保競輪場 永井清史 第23回 取手競輪場 山崎芳仁
2010年(平成22年) 第24回 小松島競輪場 村上義弘 第25回 奈良競輪場 伏見俊昭
2011年(平成23年) 第26回 武雄競輪場 武田豊樹 第27回 松阪競輪場 小野俊之

2012年度より再び年1回制に移行

開催年 開催場 優勝者
第28回 2012年(平成24年) 名古屋競輪場 渡邉一成
第29回 2013年(平成25年) 福井競輪場 長塚智広
第30回 2014年(平成26年) 伊東温泉競輪場 新田祐大
第31回 2015年(平成27年) 防府競輪場 神山雄一郎
第32回 2016年(平成28年) 富山競輪場 竹内雄作
第33回 2017年(平成29年) 武雄競輪場 諸橋愛
第34回 2018年(平成30年) 高知競輪場 平原康多
第35回 2019年(令和元年) 松阪競輪場 郡司浩平
第36回 2020年(令和2年) 伊東温泉競輪場 中本匠栄[注 6][13]

決勝戦テレビ中継[編集]

  • 第29回(2013年)以降は原則BS日テレで放送されているが、第33回(2017年)以降は年によって変動している。
    • 2017年は三日目中止順延の影響で12R準決勝を放送、第34回(2018年)はFun!BASEBALL!!巨人戦)の関係でBSフジで放送、第35回(2019年)は同様の理由で放送していない。なお、第36回(2020年)はプロ野球中継は組まれていなかったが、中継は放送されなかった。
  • 第28回(2012年)までは地上波中継もあったが、現在は放送があってもBSのみになっている。

今後の開催予定[編集]

  • 第37回 - 2021年9月17日〜20日 - 岐阜競輪場(15年ぶり2度目)

エピソード [編集]

  • 第36回(2020年)までで、完全優勝(予選・準決勝とも全て1着)達成者は、2名[14]
  • 第36回(2020年)では、以下の記録が生まれた。
    • 2日目(9月19日)第2レースにおいて、3連単払戻金が1,002,490円(④柿澤大貴渡辺十夢竹内翼/490番人気)となり、3連単導入以後のGII開催では最高払戻額となった(GI開催を含めると3番目の払戻額)。また、2020年のビッグレースでは初の100万円以上の払戻額となった[15]
      • GII開催でのそれ以前の最高払戻額の最高記録は、2007年10月7日の第20回共同通信社杯第12レースにおける960,010円[15]
    • 1着入線の山田英明が押上により失格となり、2着入線の中本匠栄が繰り上がりで優勝。中本はビッグレース(GII以上)は初優勝(決勝進出も初であった)となった。なお、ビッグレース決勝での1着失格は2005年4月のふるさとダービー武雄)での小野俊之以来、15年ぶり9例目[13]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 2019年の立川記念までは、第9レースで行なわれていた事もある。
  2. ^ 二次予選・準決勝もあらかじめ決められた方式による自動番組編成が行われ、従来の人手による番組編成は決勝進出の可能性がなくなった選手による番組に限られる。
  3. ^ 実際は、最終日の1,153名が最高だった。
  4. ^ 2020年は、COVID-19の影響であっせん状況を考慮して変更。
  5. ^ 開催当年より遡って8年前まで。参考に、2020年の第36回大会では、2012年7月デビューの101期から2019年7月デビューの115期までの各期が対象。
  6. ^ 1着で入線した山田英明佐賀)の失格による繰り上がり。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 競輪四十年史p.169-170 - 日本自転車振興会、1990年10月1日発行
  2. ^ 平成24年度以降の特別競輪等の見直し及び平成23年度高松宮記念杯競輪開催場について(2011年1月26日)[リンク切れ]
  3. ^ 【伊東温泉競輪】第36回共同通信社杯(GII)開催について重要なお知らせ”. KEIRIN.JP (2020年8月5日). 2020年8月6日閲覧。
  4. ^ “伊東G2共同通信社杯は事前抽選・入場制限して開催”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2020年8月6日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/202008060000088.html 2020年8月6日閲覧。 
  5. ^ 共同通信社杯(GⅡ)(SR4) (PDF) 副賞を含まない金額
  6. ^ a b c 日刊スポーツ大阪本社版2018年9月17日14面
  7. ^ 共同通信社杯(GⅡ)(SR4) (PDF) 副賞を含まない金額
  8. ^ a b c 日刊スポーツ大阪本社版2019年9月16日14面
  9. ^ 共同通信社杯(GⅡ)(SR4) (PDF) 副賞を含まない金額
  10. ^ a b c 日刊スポーツ東京本社版、2020年9月22日16面
  11. ^ a b c “新田祐大がブロックされて吉沢純平が落車/伊東G2”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2020年9月22日). https://www.nikkansports.com/public_race/keirin/kyodo/2020/news/202009220000139.html 2020年9月27日閲覧。 
  12. ^ 伊東ガールズコレクション G2共同通信社杯で実施 - 日刊スポーツ、2020年6月24日
  13. ^ a b “山田英明が1着失格 ビッグ決勝15年ぶり/伊東G2”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2020年9月22日). https://www.nikkansports.com/public_race/keirin/kyodo/2020/news/202009210001261.html 2020年9月27日閲覧。 
  14. ^ 2019年版競輪年間記録集(51〜52頁) (PDF)”. KEIRIN.JP. 2020年9月27日閲覧。
  15. ^ a b GII開催における最高払戻額について”. KEIRIN.JP (2020年9月19日). 2020年9月27日閲覧。