日本学術振興会

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独立行政法人日本学術振興会
正式名称 独立行政法人日本学術振興会
英語名称 Japan Society for the Promotion of Science
組織形態 独立行政法人
所在地 日本の旗 日本
102-0083
東京都千代田区麹町五丁目3番地1
北緯35度41分2.5秒 東経139度44分2.7秒 / 北緯35.684028度 東経139.734083度 / 35.684028; 139.734083座標: 北緯35度41分2.5秒 東経139度44分2.7秒 / 北緯35.684028度 東経139.734083度 / 35.684028; 139.734083
法人番号 1010005006890 ウィキデータを編集
予算 2,614億円(2018年度)[1]
資本金 6億7,604万8,249円(2015年3月31日現在)
負債 896億4,620万5,123円(2015年3月31日現在)
人数 役員(2015年10月時点)
*理事長 1人
*理事(常勤) 2人
*監事(常勤) 1人
*監事(非常勤) 1人
常勤職員146名(2015年10月時点)
理事長 里見進(2018年4月1日~ )
目的 学術の振興を図ること
設立年月日 2003年10月1日
前身 財団法人日本学術振興会(1932年12月-1967年9月)
日本学術振興会(特殊法人)(1967年9月-2003年9月30日)
所管 文部科学省
関連団体 日本学術会議
ウェブサイト https://www.jsps.go.jp/
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独立行政法人日本学術振興会(にほんがくじゅつしんこうかい、英名:Japan Society for the Promotion of Science)は、文部科学省所管の中期目標管理法人たる独立行政法人である。同省の外郭団体である。学術研究の助成、研究者の養成のための資金の支給、学術に関する国際交流の促進、学術の応用に関する研究等を行うことにより、学術の振興を図ることを目的とする(独立行政法人日本学術振興会法3条)。日本学術会議と緊密な連絡を図るものとされている(16条)。

概要

前身は、昭和天皇から学術奨励のために下賜された下賜金により、昭和7年(1932年)12月に創設された財団法人日本学術振興会[2]。理事長の任期は5年。

特別研究員制度・我が国トップクラスの優れた若手研究者(博士後期課程在籍の学生に対するDC、ポスドクを対象としたPD、SPD、育児からの復帰支援を目的としたRPD、海外の研究機関に2年間派遣する海外PDがある。そのほか、21世紀COEグローバルCOE拠点に配置されるDCもある)に対しての養成等を行っている。また科学研究費補助金による研究助成や、21世紀COEプログラムに関して委員会を設置しこのプログラムによる補助金に関し大学評価・学位授与機構日本私立学校振興・共済事業団及び大学基準協会の協力を得て審査・評価を行っている。

沿革

昭和恐慌の中、学術研究の振興が不可欠であるという認識のもと、帝国学士院院長であった櫻井錠二が中心となり、学術研究振興機関の設立運動が行われた。この動きを受けて、1932年文部省は財団法人「日本学術研究振興会」の創設に係る予算要求を行ったが、政府の財政は逼迫しており、調査費として3万円が計上されるにとどまった。このような事態を受け、昭和天皇より1932年8月20日に、学術振興奨励のための基金として150万円の御下賜がある旨の「御沙汰」があり、この基金により同年12月に財団法人「日本学術振興会」が設立された[3]
  • 戦後  私的機関として位置づけられる
1947年度において日本学術振興会の予算の90%以上を占めていた政府補助金は、翌年度には打ち切られた。苦境の中で、財界・学界の配慮により、「日本学術振興会維持会」が設立され、その維持会の支援などによって、振興会は引き続き事業を実施できた。政府委託事業として学術出版などの事業も実施した[3]
特殊法人化への動きは昭和30年代から始まる。日本学術会議から「基礎科学の研究体制確立について」の要望を受け、文部省は、日本学術振興会を特殊法人として位置付け、従来の事業に新たに流動研究員やポストドクトラル・フェローシップに相当する奨励研究生などの事業を加え、1959年度の予算要求を行った。特殊法人設立の要求は認められなかったが、流動研究員などの事業に対する補助金が認められた[3]
特殊法人化への追い風は1961年池田ケネディ日米首脳会談で、日米間の科学協力事業実施が定められ、日本学術振興会と米国科学財団(NSF)がその実施機関に指定された。日本学術振興会の国際的信用を高める必要性が新たに加わり、各界の御支援が結実し、1967年9月に日本学術振興会法が制定され特殊法人日本学術振興会が創設された[3]

歴代理事長

代数 氏 名 在任期間 主な職歴・備考
初代 小野元之 2003年 - 2011年 文部省事務次官、文部科学省事務次官
2代 安西祐一郎 2011年 - 2018年 慶應義塾大学理工学部長、慶應義塾
3代 里見進 2018年 - 東北大学総長

事業(15条)

  • 学術の研究に関し、必要な助成を行うこと。
  • 優秀な学術の研究者を養成するため、研究者に研究を奨励するための資金を支給すること。
  • 海外への研究者の派遣、外国人研究者の受入れその他学術に関する国際交流を促進するための業務を行うこと。
  • 学術の応用に関する研究を行い、その成果を普及し、及びその活用を促進すること。
  • 学術の応用に関する研究に関し、学界と産業界との協力を促進するために必要な援助を行うこと。
  • 学術の振興のための方策に関する調査及び研究を行い、その成果を普及し、及びその活用を促進すること。
  • 学術の振興のために国が行う助成に必要な審査及び評価を行うこと。
  • 以上の業務に附帯する業務を行うこと。

主な事業

終了した主な事業

在籍した人物

関連項目

脚注

外部リンク