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札幌エスタ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エスタ
ESTA
施設外観(2009年10月)
地図
地図
店舗概要
所在地 060-0005
北海道札幌市中央区北5条西2丁目1番地[1]
座標 北緯43度04分03秒 東経141度21分10秒 / 北緯43.06750度 東経141.35278度 / 43.06750; 141.35278 (札幌エスタ)座標: 北緯43度04分03秒 東経141度21分10秒 / 北緯43.06750度 東経141.35278度 / 43.06750; 141.35278 (札幌エスタ)
開業日 1978年9月1日
閉業日 2023年8月31日
建物名称 札幌ターミナルビル
施設所有者 札幌駅総合開発
施設管理者 札幌駅総合開発
延床面積 86,582 m²[3]
商業施設面積 23,626 m²[4]
※ビックカメラは含まない
中核店舗 札幌そごう→ビックカメラ
店舗数 115
営業時間 10:00 - 21:00(ショッピング・大食品街)
11:00 - 22:00(レストラン)
駐車台数 約1,100[2]
最寄駅 札幌駅さっぽろ駅
最寄バス停 札幌駅バスターミナル
最寄IC 札幌北IC
外部リンク 札幌 エスタ JRタワー(アーカイブ)
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札幌エスタ(さっぽろエスタ、Sapporo Esta) は、北海道札幌市中央区北5条西2丁目[1]で営業していた複合商業施設[5]である。名称はスペイン語のエスタシオン(駅、季節の意)に由来し[5]、四季を通じて人々の集う楽しい広場を目指す願いを込めたものとした[6]

概要

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JRタワースクエア」を構成する施設の一つで、地下1階では「札幌ステラプレイス」や「アピア」と接続し、2階・7階では、連絡通路によっても「札幌ステラプレイス」(札幌ステラプレイスの地上2階と6階に接続)とつながっていた。JR北海道札幌駅札幌市営地下鉄さっぽろ駅に直結し[7]、地上1階部分には「札幌駅バスターミナル」が併設され、交通結節点としても機能していた。

開業時には、札幌そごうを核店舗に飲食店21店を含む63店が出店[6]。札幌そごうは、1990年度に売上500億円を突破するが、バブル崩壊とともに売上は低迷[8]2000年7月、グループ各社とともに民事再生法の適用を申請し、再建を模索するが、結局断念し、12月25日に閉店した[9]

札幌そごうの閉店は、年間賃料収入約16億円を得ていたJR北海道の関連会社である札幌ターミナルビル(現・札幌駅総合開発)にとっても大きな痛手で、後継テナント探しも難航するとの見方が強かったが[9]2001年7月26日、地上1階〜6階に核テナントとして「ビックカメラ札幌店」開店[10]。以降、その他のフロアにも専門店等が順次開店した。

館内には食料品店や飲食店、ファッションや雑貨などの専門店ゲームセンターフードテーマパーク多目的ホール屋上庭園などがあった。地域経済情報サイトの『リアルエコノミー』は、「市民・道民・ショップスタッフ・関係者一同が一体となって作り上げた、無数の芸術作品といえるような風格を漂わせていた」と評している[11]

札幌そごう
SAPPORO SOGO
店舗概要
所在地 060-0005
北海道札幌市中央区北5条西2丁目1番地
開業日 1978年(昭和53年)9月1日
閉業日 2000年(平成12年)12月31日
正式名称 札幌ターミナルビル(札幌そごう・ESTA札幌)
施設管理者 札幌ターミナルビル株式会社
商業施設面積 23,626 m²
後身 札幌エスタ
外部リンク 店舗HP(Webアーカイブ)
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株式会社 札幌そごう
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
060-0005
北海道札幌市中央区北5条西2丁目1番地
設立 1973年11月2日[12]
業種 小売業
事業内容 百貨店業
資本金 4億円
関係する人物 水島広雄
外部リンク 店舗HP(Webアーカイブ)
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沿革

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エスタの旧外装(2007年3月)

1962年に北海道旅館環境衛生同業組合温泉部会の事務局長が、札幌駅東側の国鉄バスターミナル用地を再開発する形でのトラベルセンター計画を発案し、国鉄札幌鉄道局の営業部長に提案した[13]。この提案を発展させる形で[13]1963年頃から札幌商工会議所が札幌駅東側での商業施設やバスターミナルなどをあわせた観光産業施設の建設を要請[6]。初期には6000平米の敷地に地下1階・地上9階建て、1階にバスターミナルや2階に旅行センターや案内所や土産店を備えた「トラベルセンター」、3~6階にデパート、7~9階にホテルやオフィスを配置する案が挙がっていた[13]。一方、駅北口側では伊藤組丸井今井など地元財界や鉄道弘済会などの出資による地下2階・地上8階建て、1・2階を駅施設・3~5階をデパートや物産館・6~8階にホテルを備える「北口ステーションビル」計画、地元選出の地崎宇三郎代議士が「25階か28階建ての大きいビルにして使い道を増やしたい」といった案を提唱していた[13]

これらを踏まえ、1966年札幌五輪開催決定をきっかけに具体的な検討に入り、1971年日本国有鉄道法の改正で駅と一体化した商業施設への国鉄の出資が認められたことから、北海道総局内に事業チームが編成され、「札幌交通センタービル」構想としてホテルやバスターミナルを併設した25階建て商業ビルの建設を計画。1972年には本社幹部も配属された[6]

計画が具体化すると札幌駅地下名店街など既存商店街からの反発もあったが、1971年7月には札幌駅地下の札幌ステーションデパート協同組合と建設協定が結ばれるなど好転していき、その後供給過剰を危惧してホテル併設案を断念。バスターミナル・駐車場併設の商業ビルとしての開発を決定、オイルショックによる国鉄からの設備投資保留を経て、1975年に国鉄50%・札幌市10%・ほか鉄道弘済会や大手銀行らの出資で運営会社「札幌ターミナルビル株式会社」を設立、1976年建設大臣運輸大臣国鉄総裁承認や売り場面積・バスターミナルの承認を受け、8月2日に起工し、1978年8月28日に竣工した[6]

札幌そごう開店

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竣工した札幌ターミナルビルは、地下3階地上10階建て。百貨店、専門店、食堂街、バスターミナルや立体駐車場などを建物内に抱合したショッピングビルで、ビル愛称の「エスタ」(Esta)は、一般から公募した多数の中から選定された名称である[14]

核店舗として入った「札幌そごう」は、現地法人方式をとってそごうグループ8番目の店舗としてオープン[8]。直営売場22,000㎡、テナント部分5,999㎡の計27,999㎡という、丸井今井(29,800㎡)、東急百貨店札幌店(28,280㎡)に次ぐ第3位規模で進出を果たし[15]、初日の9月1日は、入店客数が30万人を突破、売上も1日だけで5億円を突破し、午後から一部入場を制限するほどの開店人気だった[8]。オープン時のキャッチフレーズは「でっかい、そごう」[新聞 1]

開店時の店内通路3m幅は、札幌市内のデパートとしては初めて。また、3、4階の吹き抜けのシンボルゾーン、各階のコミュニティゾーンは、当時の市内百貨店にない空間とくつろぎを演出し話題となった[8]。加えて、開店当初から札幌市をはじめ近郊市町村を無料配送地域に設定して、当時の市内百貨店にはない新サービスを打ち出した[8]。オープン翌年の年頭は、当時の市内百貨店が1月4日からの営業だったのを、1月3日から新年の営業を始めるなど、デパート業界の常識、習慣を破る新機軸をスタートさせた[8]

そごうはリニューアルはあまりせず、フルラインの店作りをあまりかえない社風であったが、札幌そごうの場合は、1991年に「エスタ」と「パセオ」の間を結ぶ東地下連絡通路が開通するのに併せて、開店後初めてのリニューアルを行った[8]。この年の3月には、生鮮3品を扱うスーパー形式の「新鮮市場」(500㎡)を開設。8月には、全店フロア見直しの中から、婦人ファッション部門の強化を図った[8]1998年度は開店20周年を迎えることから、21世紀を目指した総合リニューアルを8月5日付けで断行。このリニューアルは、"もっと便利に、もっと楽しく、もっといい品を"をキャッチフレーズに、過去最大のスケールになり[8]エスカレーターを増設し、食品関係から化粧品、婦人服、婦人靴・ハンドバック、紳士服まで41もの新ブランドを導入。同時に、「そごうポイントカード」の発行を開始している[8]

道内における拠点として釧路旭川帯広函館には外商サロンを開設。海を隔てた青森には外商事務所を置いた[16]

売上は1990年度に500億円を突破。売上高は毎年106から108の伸びを堅持し、開店6年目の1984年度は期間黒字に、翌1985年度には経常の段階で黒字化を達成して、それ以降も財務内容は、わずかながら好転していた[8]。しかし、1991年以降、バブル崩壊とともに、消費不況の直撃を受けて、売上は低迷。特に1997年4月の消費税アップや医療費の値上げに加えて、道内の場合は、拓銀の破たんに伴う雇用不安や消費不況が広がって、小売業全体として苦戦が続いた[8]

札幌そごう閉店後

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2000年7月、札幌そごうはグループ各社とともに民事再生法の適用を申請し、法律手続き下での再建を模索した。しかし、そごうグループがこれまでの経営内容と今後の見通しを検討した結果、ほかの系列8社とともに「安定的利益の確保が難しく、累積損失の増加で2次破たんを起こさないためにも、営業継続は不可能」と判断され、12月25日で閉店[9][新聞 2]、エスタの20世紀は幕を閉じた。以後、半年間は地下の食料品売場「エスタフードタウン」、1階の「札幌駅バスターミナル」、10階の「エスタグルメタウン」のみが営業を継続した。

後継のテナント探しは難航するとの見方が強かったが[9]、道内初進出となる家電量販店のビックカメラが2001年7月に出店[10]。以降、ユニクロナムコのアミューズメント施設「ナムコ・ワンダーパーク札幌」、ABCマートロフト(2010年3割増床)[17]ニトリの新小型店の全国1号店である「ニトリEXPRESS(エクスプレス)」などが順次出店した[18]

閉館

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2016年12月9日、札幌市はJR札幌駅前の市有地に高層ビルの整備を目指す再開発構想を市議会に報告した[19]。市はこの日開催の市議会総務委員会に2030年度に予定されている北海道新幹線の札幌延伸に合わせて、「札幌エスタ」と「札幌駅バスターミナル」を一体的に建て替えること構想を提示、構想では「エスタ」に隣接する札幌駅東口の市有地(中央区北5条西1丁目)に高層ビルを建設するほか、南口広場と創成川周辺を結ぶ歩行者通路を高層ビルなどと一体的に整備し[新聞 3]、エスタ解体後の跡地にはバスターミナルをあらためて設置する構想も盛り込んだ[新聞 4]2018年2月15日、JR北海道は北海道新幹線札幌駅のホーム位置に関する「東案その2」のイメージ図とともに、屋上を緑地化し、周囲との調和を図った「エスタ」の建て替えイメージを公表[新聞 5]。3月14日、JR北海道の島田修社長(当時)は記者会見で、北海道新幹線札幌駅ホーム位置の決定後、札幌市の駅前再開発計画と連動する形でエスタの建て替えを検討する考えを示した[新聞 6]

これらを受けて、2019年に準備組合が発足し、2023年3月、JR北海道と札幌駅総合開発などグループ3社と札幌市は再開発ビル(中央区北5西1、西2)の建設を進める再開発組合を設立した[10]地権者5社と朝日生命保険東宝など7社が参加組合員に名を連ね、再開発ビルは隣のJRタワーと並んでツインタワーを形成する予定で、総事業費は約2500億円。2028年度早期の完成を目指す。高層階には外資系マリオット・インターナショナルが運営するホテルが入る[10]。だが、建設費高騰のため、計画は見直しを余儀なくされ、2025年3月19日、JR北海道は低層商業施設は2030年度、タワー棟は2034年度の完成・開業を目指し、一体での全面開業を断念すると正式に発表した[20]

この再開発に伴い、エスタは2023年8月31日を以って閉館[新聞 7]。入居していたテナントのうち、ビックカメラ[21]バンダイナムコアミューズメントが運営するアミューズメント施設、ユニクロやGUなどは、東急百貨店が推進する独自の多事業化ビジネスモデル「融合型リテーラー」の一環でリニューアルを行った道路を挟んだ向かいの東急百貨店さっぽろ店に移転した[22][23]。このほか、エスタで営業していたニトリEXPRESSは丸井今井大通館8階に[24]、ロフトは狸小路に新規開業した複合ビル「モユクサッポロ」3階に[25][26]、それぞれ移転している。

フロア構成

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フロア構成(2023年8月31日閉館時)[27]
売場
11F プラニスホール(326 m²)・そらのガーデン(冬季間閉園)
10F 札幌ら~めん共和国・レストラン街
9F アミューズメントゾーン
(トーマスステーション札幌、namco札幌エスタ店、キーズカフェ)
8F ファッション&雑貨
ライトオンABC-MARTグランドステージ、GU、ラフィネ、ハニーズ、ブリックハウスシャツ工房、ヴィレッジヴァンガード
7F ファッション&雑貨
ニトリEXPRESS、パフューマジック、レシィーニュ、グローバルワーク、コーエン ジェネラルストア、オンリー、レプシィム、ハレノヒ フロム 木糸土、アフラック よくわかる!ほけん案内、ビューティーサロンタナカ)
6F ファッション&雑貨
ロフト、リシェリエ、カプセルトイ専門店#C-pla
5F ファッション&雑貨
ユニクロ、カナリヤ)
4F ビックカメラ札幌店(家電・時計・おもちゃ・ゲーム)
3F ビックカメラ札幌店(パソコン・AV家電)
2F ビックカメラ札幌店(ビューティー・ドラッグ)
クォール薬局
札幌アイ・クリニック
1F ビックカメラ札幌店(カメラ・スマートフォン)
札幌駅バスターミナル
B1F エスタ大食品街(28店舗)
B2F キャンドゥ
ターミナル歯科
エンブレム札幌エスタ店


そごう時代のフロア[28]
売場
屋上 屋上階
10F エスタ味のテラス
9F 大催会場
8F リビング・ダイニング・インテリアのフロア
7F キッズ・文具・玩具・カメラのフロア
6F レディスファッション・きもの・時計・宝石・貴金属のフロア
5F メンズファッション・スポーツウェア・オーダーサロン・イージーオーダーサロン・メガネサロンのフロア
4F レディスファッションのフロア
3F レディスファッションのフロア
2F ハンドバッグ・婦人くつのフロア
1F コスメティック・アクセサリー・婦人用品のフロア

ネクタイ・紳士用品のフロア

B1F 大食品街
B2F 新鮮市場

年表

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  • 1971年(昭和46年)9月 - 道内財界と国鉄の会談を経て「札幌交通センター設立協議会」が発足、国鉄バス札幌営業所用地でのビル建設検討を本格化させる[6]
  • 1973年(昭和48年)1月 - キーテナントとしてそごうの入居を決定[6]
  • 1975年(昭和50年)4月3日 - 札幌ターミナルビル株式会社設立、資本金10億円[6]
  • 1976年(昭和51年)
    • 4月16日 - 地下街・バスターミナルを含むターミナルビル都市計画案を建設大臣・運輸大臣・国鉄総裁が承認[6]
    • 7月29日 - 商業活動調整委員会にて売場面積を百貨店面積28,000平米・地元テナント6,000平米で結審[6]
    • 8月2日 - 起工式[6]
  • 1977年(昭和52年)
    • 2月 - さっぽろ東急百貨店・五番館と接続する北5西3交差点公共地下歩道の建設協定を締結[6]
    • 10月4日 - 上棟式開催[6]
  • 1978年昭和53年)
    • 7月1日 - 1階バスターミナル一部供用開始[6]
    • 7月7日 - ビル愛称を「エスタ」に決定[6]
    • 8月20日 - そごうと賃貸契約締結[6]
    • 8月28日 - 竣工式開催[6]
    • 9月1日 - 「札幌駅前国鉄バスターミナル」[新聞 8]の跡地に、「札幌ターミナルビル」(札幌駅バスターミナル)として開業[新聞 9]。地下1階と地上1階〜9階に「札幌そごう」開店[1][29][30][新聞 10]。この他飲食店21店を含む63店が出店[6]
    • 9月18日 - 1階バスターミナルに札幌市交通局・じょうてつバス・北海道中央バスが乗り入れ開始[6]
    • 12月 - 地下街札幌駅ステーションデパートと接続する地下歩道の建設が受諾される[6]
  • 1989年平成元年) - 屋上に「プラニスホール」開業[31]
  • 1991年(平成3年)4月24日 - 「札幌エスタ」と「パセオ」の間を結ぶ東地下連絡通路が開通[新聞 11]
  • 2000年(平成12年)12月25日 - 「札幌そごう」閉店[30][新聞 12][新聞 13](食品売り場は同年12月31日まで営業[新聞 14])。
  • 2001年(平成13年)7月26日 - 地上1階〜6階に「ビックカメラ札幌店」開店[新聞 15][新聞 16]
  • 2002年(平成14年) - 地下1階・地下2階の「エスタフードタウン」を地下1階に集約し、「エスタ大食品街」としてリニューアルオープン。
  • 2003年(平成15年)3月6日 - 「JRタワー」開業[新聞 17]。「札幌ステラプレイス」への連絡通路供用開始。
  • 2004年(平成16年)10月1日 - 地上10階の「エスタグルメタウン」をリニューアルし、「札幌ら〜めん共和国」開業[新聞 18][32]
  • 2005年(平成17年)10月1日 - 札幌ターミナルビルが、「札幌ステラプレイス」を運営する札幌駅南口開発、「アピア」を運営する札幌駅地下街開発、「パセオ」を運営する札幌ステーション開発と合併し、「札幌駅総合開発」と商号変更[33]。「JRタワースクエア」の一部になる。
  • 2007年(平成19年) - 屋外広告を一新[新聞 19]
  • 2010年(平成22年)3月5日 - 「札幌西武」閉店に伴い、6階に「札幌ロフト」が移転。
  • 2011年(平成23年)9月23日 - 屋上に「そらのガーデン」オープン[新聞 20]
  • 2015年(平成27年)
  • 2016年(平成28年)9月23日 - 地下1階の「エスタ大食品街」がリニューアルオープン[34]
  • 2017年(平成29年)3月31日 - 7階にニトリによる新業態の小型店「ニトリEXPRESS 札幌エスタ店」開店[新聞 23]
  • 2018年(平成30年)6月29日 - 地下3階にある非常用発電機の排気塔から爆発音がし、発がん性のあるアスベスト(アモサイト)が飛散。2階デッキのエスタビアガーデンと屋上そらのガーデンは同年7月8日まで立ち入り禁止に[35]
  • 2022年(令和4年)1月28日 - 地下1階の「六花亭札幌エスタ店」の従業員1名が新型コロナウイルスに感染していたことが判明した為、当日の六花亭の営業を13時(午後1時)で打ち切った[36]
映像外部リンク
STVニュース北海道
「エスタ」閉店セレモニー 涙のお別れ 屋上サインをライトダウン - YouTube(2023年8月31日)
  • 2023年(令和5年)8月31日
    • (仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発事業に伴い閉店[新聞 7]。閉店100日前となる同年5月24日より「最後までエキ・サイト エスタ」のキャッチコピーでクロージング企画を実施。地下1階には45年の歩みを綴ったカウントダウンボードが展示された[37]。そして迎えた最終日の夜にはショップスタッフと関係者によるライトダウンセレモニーが2階ベストリアンデッキで行われ、サプライズ出演した歌手のMs.OOJA[38]と共に「見上げてごらん夜の星を」を合唱し45年の歴史の灯りを消した[11]
    • 同年秋から建物が解体される予定[3]であったが、2024年2月に建設資材価格や人件費の高騰を背景に解体・着工を2024年度以降に延期することが明らかとなった[新聞 24]
  • 2030年(令和12年)年度 - 新たな商業施設を開業予定[3]。当初は2029年(令和11年)予定となっていたが、2024年2月に開業予定が2年程度遅れ、2030年度の見通しが明らかとなった[新聞 24]

脚注

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出典

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  1. ^ a b c 株式会社そごう小史 創業百五拾年 1979, p. 140.
  2. ^ 建物概要”. JRタワー. 2017年9月1日閲覧。
  3. ^ a b c (仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区以外地再開発事業に伴う札幌エスタの閉店について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道株式会社、2021年11月10日https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20211110_KO_Esta.pdf2024年9月23日閲覧 
  4. ^ JRグループ開発・関連事業の取り組みについて”. 2017年12月13日閲覧。
  5. ^ a b (仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発事業に伴う札幌エスタの閉店について”. 北海道旅客鉄道. 2023年7月30日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 札幌駅116年の軌跡 1996, p. 186 - 189.
  7. ^ さっぽろ駅 駅構内図” (PDF). 札幌市交通局. 2017年9月4日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h i j k l 「プロフィール・北の企業(15)株式会社札幌そごう」『季刊 北方圏 冬』1999年1月
  9. ^ a b c d 「駅前の顔、22年で幕 札幌そごう12・25閉店」『朝日新聞』北海道版 2000年10月26日 25頁
  10. ^ a b c d 「変わる道都の地図 上 JR札幌駅前 ビル更新迎え、再開発必然 50年周期の節目 エスタ跡に再高層ビル」『毎日新聞』北海道版 2023年8月25日 21頁
  11. ^ a b 【動画】「エスタ」「コロンビア」「テーオーデパート」「パールモンドール南6条店」、8・31北海道・それぞれの惜別”. リアルエコノミー (2023年9月1日). 2024年9月23日閲覧。
  12. ^ 和田 1981, p. 95.
  13. ^ a b c d 「札幌駅前に28階建ての交通センター」『財界さっぽろ』1968年3月号 24 - 27頁
  14. ^ 和田 1981, p. 89 - 90.
  15. ^ 山森 1980, p. 251 - 252.
  16. ^ 「インタビュー――札幌そごう外商部長・大家光廣氏」『はこだて財界』1988年11月号
  17. ^ “札幌中心部の商業施設、家族層狙い改装相次ぐ エスタなど”. 日本経済新聞. (2010年7月23日). https://www.nikkei.com/article/DGXNASFC22005_S0A720C1L41000/ 2025年4月12日閲覧。 
  18. ^ “ニトリ、札幌エスタに新小型店オープン 全国1号店”. 日本経済新聞. (2017年3月31日). https://www.nikkei.com/article/DGXLZO14706430Q7A330C1L41000/ 2025年4月12日閲覧。 
  19. ^ “札幌駅前の市有地に高層ビル 札幌市が再開発構想”. 日本経済新聞. (2016年12月10日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASFB09H6N_Z01C16A2L41000/ 2025年4月12日閲覧。 
  20. ^ “札幌駅前再開発、タワー棟の高さ縮小へ JR北海道”. 日本経済新聞. (2025年3月19日). https://www.nikkei.com/nkd/industry/article/?DisplayType=1&n_m_code=132&ng=DGXZQOFC1950K0Z10C25A3000000 2025年4月12日閲覧。 
  21. ^ ビックカメラ、東急に移転へ 来夏の札幌エスタ閉館受け”. 北海道新聞. 2022年5月22日閲覧。
  22. ^ 東急百貨店/さっぽろ店今秋刷新、ビックカメラやバンナムなど導入”. 流通ビジネス (2023年3月15日). 2023年3月28日閲覧。
  23. ^ ユニクロとジーユーが東急百貨店に移転1つのフロアに併設 「札幌エスタ閉店」でお向かいへ - HTB 2023年7月25日
  24. ^ 「ニトリEXPRESS」丸井今井札幌店オープンについてのお知らせ』(プレスリリース)札幌丸井三越、2023年9月5日https://www.maruiimai.mistore.jp/sapporo/news_list/news_detail074.html2024年10月3日閲覧 
  25. ^ 9月29日(金)モユクサッポロ3階に「モユク札幌ロフト」オープン!』(PDF)(プレスリリース)株式会社ロフト、2023年9月13日https://www.loft.co.jp/newsrelease/91cc9ac608d1254edf88da4f417380b300856ecf.pdf2024年10月3日閲覧 
  26. ^ “札幌市にモユクサッポロ開業、「商店街とともに成長」”. 日本経済新聞. (2023年7月20日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFC205GU0Q3A720C2000000/ 2025年4月12日閲覧。 
  27. ^ B2F フロアマップ - キャン・ドゥ|札幌 エスタ JRタワー”. 札幌 エスタ JRタワー. Sapporo Station General Development Co.,Ltd. (2022年8月31日). 2023年8月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月9日閲覧。
  28. ^ SAPPORO SOGO INFORMATION” (2000年3月1日). 2000年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月9日閲覧。
  29. ^ 山森 1988.
  30. ^ a b 新札幌市史 2005.
  31. ^ (仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発事業に伴う札幌エスタの閉店について”. 北海道旅客鉄道株式会社・札幌駅総合開発株式会社  (2021年11月10日). 2023年8月31日閲覧。
  32. ^ JR気動車客車編成表 '05年版 2005, p. 181.
  33. ^ 立澤芳男 (2011年8月24日). “都市生活で読む日本の実態シリーズNo.4” (PDF). ハイライフ研究所. pp. 14-15. 2017年9月1日閲覧。
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  35. ^ エスタ店屋上排気筒からのアスベスト飛散に伴う大気環境測定結果について』(PDF)(プレスリリース)札幌駅総合開発株式会社、2018年7月6日https://www.jr-tower.com/share/img_uploads/other/vt_jr_press_release_pdf_00000005362024年11月28日閲覧 
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新聞記事

[編集]
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参考文献

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  • 『株式会社そごう小史 創業百五拾年』そごう、1979年12月。 
  • 山森俊彦『そごうの全貌 「水島軍団」一兆円への挑戦』ストアーズ社、1980年5月。 
  • 和田進『不死鳥・そごうの経営』評言社、1981年8月。 
  • 山森俊彦『そごう怒濤の大航海 「水島そごう」日本一への出帆』デパートニューズ社、1988年5月。 
  • 『札幌駅 116年の軌跡』北海道ジェイ・アール・エージェンシー、1996年。 
  • 札幌市教育委員会 編『新札幌市史』札幌市〈第5巻(通史 5 下)〉、2005年3月。 
  • 『JR気動車客車編成表 機関車JRバス配置表付』ジェー・アール・アール〈’05年版〉、2005年8月。ISBN 4-88283-126-0 

関連項目

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外部リンク

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