五番館

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五番館
(閉店時は札幌西武)
閉店セール中の札幌西武(旧五番舘西武)
閉店セール中の札幌西武(旧五番舘西武)
店舗概要
正式名称 五番館
所在地 060-8555
北海道札幌市中央区北4条西3丁目3-1
開業日 1899年明治32年)
閉店日 2009年平成21年)9月30日
施設管理者 西武百貨店
施工 伊藤組土建(新館)[3]
敷地面積 6,280[1]
商業施設面積 19,485[2]
営業時間 10:00 - 20:00
前身 札幌興農園
後身 五番館西武を経て西武百貨店札幌店へ
最寄駅 札幌駅
SEBU

五番舘[4](ごばんかん)は、1906年明治39年)から(前身の札幌興農園を含めると1894年明治27年)から)1990年平成2年)まで(後身の札幌西武を含めると2009年平成21年)まで)北海道札幌市中央区にあった日本の百貨店である。 五番館の『館』の字は、正確には『舘』の字である。[4]

概要[編集]

輸入雑貨販売に積極的で、全国の百貨店に先駆けて女性店員を採用した他、日本初のフォードディーラーとして輸入車販売を行うなど進取の気風に富む[5]一方で、「新巻きは五番館」と言われるほど新巻鮭の販売に強く[6]、サケ加工大手に成長した石狩市佐藤水産1954年昭和29年)に五番館と取引を開始したことを切っ掛けに飛躍的に成長する[6]など、取引先と共に成長しようとする日本的な経営方針[5]で営業していた(この取引を切っ掛けに札幌に進出[5]して1959年(昭和34年)に五番館に直売部開設する[6]など飛躍したことを記念して2001年平成13年)に完成した佐藤水産のサーモンファクトリーは外壁を赤レンガとし、その前にある広場を「五番舘広場」と命名している[5]。)。

また、かつては札幌駅に一番近い百貨店として修学旅行生などの観光客も多い百貨店であったほか、創業時の横浜の外国人居留地の洋館を模した赤レンガ造りの建物の印象は強く、札幌西武となった後もロフト館7階にイベントホール「五番舘赤れんがホール」が引継がれ閉店まで存続していた[5]

五番館の名称は電話番号が「5」だったことが有力なようだが、小樽から数えて5番目の開拓使番所の跡があったからなど他の説もある[5][7]

歴史[編集]

札幌西武時代に札幌第一観光バスが運行していた西武 - 駐車場間シャトルバス(2代目トヨタ・コースター
解体後の札幌西武跡地

1899年明治32年)[5]種苗農機具の販売業であった[8]札幌興農園が現在の札幌市中央区北4西3に横浜の外国人居留地の洋館を模した赤れんが造り、2階建ての店舗を開設した[5]

1906年(明治39年)には五番館として北海道内で最初の百貨店となり、1928年(昭和3年)に株式会社五番館を設立[5]

1959年(昭和34年)には地上6階地下3階の新店舗を建設して増床し[5]1965年(昭和40年)には年商47.9億円(売場面積9,864m2)を上げて三越の年商45.6億円(売場面積9,554m2)を上回って丸井今井の年商83.6億円(売場面積15,491m2)に次ぐ道内第2位となる[9]など、札幌の3大百貨店の一つとして激しい競争を繰り広げた。

1972年(昭和47年)10月1日には地上8階地下3階に建替えて増床し[5]、同じ札幌駅前に進出した東急百貨店すすきのに進出した松坂屋などに対抗して独自に営業を続けた。

1982年(昭和57年)に西武百貨店と業務提携[5]に踏み切り、1988年(昭和63年)に旭川西武と合併して「西武北海道」となり[5]企業としての五番館は消滅したが、その後も店舗名は五番館を使用し続けた。

1990年(平成2年)6月13日に新館を増設して全面改装した際に店名を五番舘西武として[5]伝統ある店名に別れを告げ、1997年(平成9年)に西武百貨店本体に吸収合併されて店名も札幌西武となり[5]、五番館の名称は完全に消滅した。

その後、2003年(平成15年)3月大丸札幌店が開業した影響で道内の百貨店の勢力図が大きく塗り替えられると、売上が札幌で5位に沈んで苦戦が続いた[10]ため、2009年(平成21年)9月30日には札幌西武も閉店し、五番館時代からの百貨店としての歴史に終止符を打った[7][11]

跡地はヨドバシカメラに買収され[1]、建物解体後一旦駐車場として利用することとなったものの[12]進展せず、2015年(平成27年)8月、ヨドバシカメラ札幌店の新館を建設することが報じられた[13]

主なフロア構成[編集]

斜体文字は、西武百貨店札幌店時代のフロア。

フロア概要
(8階半屋上の)塔屋1階、
塔屋(尖塔)2階
8階(半屋)、屋上、
塔屋(尖塔)1階
ワイズフォーリビング札幌西武店
7階 直営デパート食堂
赤れんがホール北海道管区行政評価局・札幌総合行政相談所
6階 モンディーン(時計)
5階 紀伊國屋書店フレデリック・コンスタント(時計)
4階 山野楽器カフェジリオ(喫茶店)
3階 トゥモローランド[14]
2階 婦人服(プライドグライド、イネド、エフデ他
1階 化粧品
地下1階 デパ地下
地下2階 デパ地下道内各地食料品酒屋スタンド型喫茶婦人服生フルーツジュース販売スタンド西武ロフト札幌店地階地下連絡通路
地下3階 スープカレー店婦人服札幌市営地下鉄南北線さっぽろ駅連絡口

脚注・出典[編集]

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  1. ^ a b “西武札幌店の跡地、ヨドバシカメラが買収へ”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (2011年1月7日) 
  2. ^ “百貨店業界、景気後退に拍車で閉店増”. 商業施設新聞 (産業タイムズ社). (2010年4月13日) 
  3. ^ 五番館西武新館(札幌西武)”. 建築実績. 伊藤組土建株式会社. 2016年11月9日閲覧。
  4. ^ a b “西武百貨店札幌店の営業終了について” (PDF) (プレスリリース), そごう・西武, (2009年5月29日), http://www.sogo-seibu.co.jp/pdf/090529_info.pdf 2016年3月9日閲覧。 
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o “現代かわら版 札幌西武30日閉店 「五番舘」の思い出 今も”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年9月15日) 
  6. ^ a b c “札幌支社長インタビュー(16)佐藤水産・佐藤壽社長 「天然サケ」品質をブランドに 売り上げ効率高め収益性重視”. 十勝毎日新聞 (十勝毎日新聞社). (2011年11月10日) 
  7. ^ a b “札幌の老舗デパート「西武百貨店札幌店」100年超の歴史に幕へ”. 札幌経済新聞 (みんなの経済新聞ネットワーク). (2009年5月29日). http://sapporo.keizai.biz/headline/440/ 2016年11月9日閲覧。 
  8. ^ 大岡聡. “昭和戦前・戦時期の百貨店と消費社会”. 経済研究所研究報告52号 (成城大学経済研究所) (2009). 
  9. ^ 『全国百貨店年鑑 昭和42年版』 デパート新聞社1967年
  10. ^ “もっと知りたい 道内デパート情勢”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2007年6月9日) 
  11. ^ “103年の歴史に幕 札幌西武が閉店”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年10月1日) 
  12. ^ “ヨドバシカメラ、商業施設建設先送り 旧札幌西武跡地、当面は駐車場”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2011年8月25日) 
  13. ^ “ヨドバシカメラ、札幌2店体制 西武跡に新店 現店舗維持検討”. 北海道新聞 (47NEWS). (2015年8月20日). http://www.47news.jp/localnews/hokkaido/2015/08/post_20150820084506.html 2015年10月5日閲覧。 
  14. ^ 札幌西武閉店に伴うTOMORROWLAND営業終了のお知らせ”. KIRIMAGA. 株式会社エン (2009年9月1日). 2015年11月7日閲覧。

関連項目[編集]

  • セゾングループ
  • 大国屋 - 小樽市の百貨店。五番館と同じく西武百貨店の傘下に入るが、新店舗建物に移転し経営強化された丸井今井小樽店(当時)と競合に破れ、西武北海道設立前に不採算店舗として閉店。
  • 丸井今井札幌本店 - 五番館と同じく、札幌市を発祥とする百貨店。
  • 西武ライオンズ - パシフィック・リーグ所属プロ野球チーム。セゾングループが西武グループから分裂した後も、優勝時にはセールを行なっていた。ホーム地は埼玉県所沢市だが、札幌市を準ホーム地とする構想や、本格移転する構想も一時存在していた。
  • 赤い鳥 - 1972年、CMソング「さっぽろの心をあなたに」。キャッチフレーズは「カラフルワイド五番館」。

外部リンク[編集]