コトデン瓦町ビル

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瓦町FLAG
高松天満屋時代のコトデン瓦町ビル
高松天満屋時代のコトデン瓦町ビル
地図
店舗概要
所在地 760-0054
香川県高松市常磐町一丁目3番地1
座標 北緯34度20分20.37秒 東経134度3分9.17秒 / 北緯34.3389917度 東経134.0525472度 / 34.3389917; 134.0525472座標: 北緯34度20分20.37秒 東経134度3分9.17秒 / 北緯34.3389917度 東経134.0525472度 / 34.3389917; 134.0525472
開業日 2015年平成27年)10月23日[1]
正式名称 コトデン瓦町ビル
施設所有者 高松琴平電気鉄道[3]
延床面積 34,914 m²
商業施設面積 29,698 m²
営業時間 10:00-20:00
前身 コトデンそごう[2]
高松天満屋[1]
外部リンク 瓦町FLAG

コトデン瓦町ビル(コトデンかわらまちビル)は、香川県高松市常磐町にある商業ビルである。高松駅と並ぶ市内のターミナルである高松琴平電気鉄道(ことでん、琴電)瓦町駅に併設された駅ビルでもあり、ビルの所有者も高松琴平電気鉄道である。ビルの名称は建設当時の同社の略称から「コトデン」となっているが、後述する民事再生法適用後にCIをひらがなの「ことでん」に変更したことにより、マスコミ報道等ではひらがなを使用するケース[4]、カタカナを使用するケース[5]が混在する。

1997年のオープン以来、2014年3月まで百貨店2社が代替わりする形でテナントとして入居したのち、2015年10月からは専門店を集めた形の「瓦町FLAG」(かわらまちフラッグ)としてリニューアルオープンした。以下、過去に入居した各テナントについても説明する。

概要[編集]

高松市各方面からの琴電の鉄道およびバス(ことでんバス)の路線が乗り入れる公共交通の中心点に立地する。地上11階・地下3階建て、総床面積91,000平方メートル。2階部分はペデストリアンデッキで駅前広場を挟んだ常磐町商店街の入り口付近までつながっている。建物は瓦町駅を内包する構造で、1階部分に乗り場、2階部分に駅事務室・改札とコンコースが設けられ、コンコースは商業施設スペースに直接つながっている。建設当時、当駅を含む高松築港駅栗林公園駅の間の高架化が計画されており、その際には当ビルの3階部分に乗り場(線路とプラットホーム)が設置される予定であった(このため、この階の天井高さは同じながら、4階までのエスカレーターは他のフロアよりも長くなっている)[6]

建設の経緯[編集]

瓦町周辺は繁華街として栄えてきた地域であったものの、核となる商業施設が存在しなかった。老朽化した瓦町駅舎の建て替えに合わせた再開発計画は1990年代になって具体化し、1991年11月にそごうと共同出資(比率は琴電6割・そごう4割)で「コトデンそごう」を設立[7]、百貨店を建設することとなった。旧瓦町駅舎の解体や、志度線を他の路線から孤立させる形での配線の変更などを経て、1996年12月21日に完成した。

コトデンそごう時代[編集]

「コトデンそごう塗装」の高松琴平電気鉄道1100形電車(2003年3月)

ビル完成から4ヶ月後の1997年4月23日に「コトデンそごう」としてオープンした。開店当日は8万6000人もの買い物客が詰めかける盛況ぶりで[8]、琴電は自社車両にコトデンそごうの包装紙と同じデザインの塗装を施すなど、当初は大きな期待を集めた。しかし、平成不況での消費低迷に加えて周辺の商業施設(既存百貨店の高松三越や、高松サティ(現・イオン高松東店、1995年開店)および1998年に開店したゆめタウン高松等の郊外型ショッピングセンター)との競争が激しくなる中で売上額は目標に届かず、赤字決算を続けることになった[7][9]。さらにそごう本体が2000年7月に経営破綻した影響で、信用不安や売上の減少を招いた[7]。2001年1月22日に民事再生法の適用を高松地方裁判所に申請、経営破綻した[7]。同年4月15日に閉店。コトデンそごうの破綻は、同社に債務保証をおこなっていた琴電本体の経営にも影響を与え、同年12月には琴電自体が民事再生法適用を申請することとなった[10]

会社としてのコトデンそごうの再生(弁済)計画案は、高松天満屋への営業譲渡後の2001年10月に債権者により可決され[11]、弁済完了後の2003年5月30日付で解散、2004年4月26日付で清算結了した。

高松天満屋時代[編集]

株式会社高松天満屋
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
760-0054
香川県高松市常磐町一丁目3番地1
設立 2001年(平成13年)6月21日
業種 小売業
事業内容 百貨店
代表者 代表清算人 木住勝美
資本金 1億円
売上高 89億1200万円(2013年(平成25年)2月決算期)[12]
従業員数 234人(男58人、女176人)
決算期 2月
主要株主 天満屋 100%
外部リンク 高松天満屋
特記事項:売上高・代表者以外は閉店時。2016年1月5日解散、同年4月27日特別清算終結。
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後継テナント選びは民事再生法申請前から始まり、最初は高島屋が候補に挙がったが条件面で合意に至らず、2001年3月に破談となった[13]。次に天満屋が候補に浮上し、コトデンそごう閉店直前に合意にこぎ着けた[13]。天満屋は運営子会社の高松天満屋(たかまつてんまや)を設立し、約半年間の閉店期間を経て、2001年(平成13年)9月1日[2]、地下1階から地上8階に入居した[14]。コトデンそごうの従業員260人(親会社からの出向者を除く)のうち、220人が高松天満屋に採用された[13]。ただし賃貸料はコトデンそごう時年間14.5億円[15]の約半分の年間7.5億円で入居保証金0という条件となり[14]、琴電本体にとっては債務の減少に結びつかなかった(その後民事再生法適用を申請)。

高松天満屋は、親会社直営の天満屋も含めてグループで最大面積の店舗であった。営業時間は10:00-19:30だった[16]

屋上には乳幼児向けの各施設を完備、夏季はビアガーデンも開かれた。

10階のレストラン街と9階部分は高松天満屋への賃貸対象外で高松市の市民サービスセンターなどが高松琴平電鉄と直接契約して入居していた[3]しかし、9階部分も他の階と同様にエスカレーターで結ばれ、エレベーターも通常通り停まるなどの連続性から実質的には天満屋の一部として機能していた。この階のみエレベーター・エスカレーター前の防火シャッター降下地点の床には線が引かれており、これを越えると高松天満屋の管理区域外となっていた。[要出典]

売上高はピークの2004年(平成16年)2月決算期に151億円を記録したが、その後減少が続いたことから2013年10月に2014年3月末をもって閉店することが発表された[12][17][18]。2011年度の売上高は93億5400万円で[19]、閉店発表時の報道では、2013年2月決算期で6年連続赤字となる1400万円の経常赤字であった[12]。そして予定通り2014年3月31日19時30分をもって閉店し、12年7ヶ月の歴史に幕を閉じた。同年1月には天満屋ハピータウン善通寺店も閉店したため[20]、天満屋グループ全体としても香川県から完全撤退したことになる[21]。閉店発表時に、閉店後に会社としての高松天満屋は清算されると報じられた[18]。閉店後、外商の既存顧客対応のため、天満屋岡山本店は多肥下町に高松出張所を開設しているほか、高松丸亀町参番街東館に「天満屋ロイヤルジュエリーサロン高松」を開設している。同年5月末に高松天満屋の代表電話番号が廃止された後の問い合わせ対応も高松出張所で行っている。

法人としての高松天満屋は2016年1月5日付で解散、同年2月2日付で特別清算開始命令(平成28年(ヒ)第1号)が出されている。同年4月27日付で特別清算終結の決定が確定し、完全消滅した。

高松天満屋時代のフロア[編集]

香川県庁舎本館21階より
  • 屋上 - あそびのKID'Sランド、ベビー休憩ルーム
  • 10階 - レストラン街
  • 9階 - 高松市市民サービスセンター、高松コトデンビル内郵便局
  • 8階 - 高松ロフト[22]、宮脇書店高松天満屋店[22]
  • 7階 - 家庭用品、呉服、催し場
  • 6階 - 紳士服・洋品、子供服・玩具
  • 5階 - 婦人服(ミセス)、宝飾品・時計・メガネ
  • 4階 - 婦人服(キャリア・ニューミセス)
  • 3階 - 婦人服(ヤング)
  • 2階 - 化粧品
  • 1階 - スターバックス高松天満屋店・ビームス高松
  • 地下1階 - 食彩館 食料品
  • 地下2・3階 - 駐車場

前述の通り、9階は高松天満屋とは無関係だが、高松コトデンビル内郵便局も高松天満屋の閉店と同時に廃局となった。

レストラン街は琴電との直接契約になった後も、天満屋と同様に天満屋発行の商品券類での支払いができたが、天満屋の閉店後は商品券類(一部店舗はクレジットカードも)での支払いはできなくなった。

8階のロフトと宮脇書店は琴電との直接契約に移行し、2階に仮店舗を設置して[22]2014年(平成26年)7月10日に営業を再開した。2階の改装に着手するため、両店とも2015年3月15日限りで営業終了。ロフトは丸亀町グリーン内に移転し、両店とも瓦町FLAGには入居しなかった。

瓦町FLAG[編集]

ビル所有者の高松琴平電気鉄道は2014年(平成26年)3月に双日グループの双日商業開発とビル運営に関する契約を締結した[23][24]。後継テナントは専門店を集めた複合ビルを目指しており、百貨店とはならない見通しと報じられた[23]

天満屋閉店後も前記の通りロフトと宮脇書店が営業を継続したほか、スターバックスコーヒーとビームス、レストラン街や高松市市民サービスセンターなど21のテナントが営業を継続することになった[22]

2014年(平成26年)7月2日、高松市の中心市街地活性化協議会で琴電はリニューアル計画を発表した。それによると、80 - 100店のテナントを入居させ、5階以下を衣料品や雑貨、6 - 9階をカルチャー・医療・美容・学習等のフロアとし、10階は天満屋時代同様飲食店を配置、屋上には庭園を設置するとされた[25]。 7月に2階で営業再開した宮脇書店やロフトはリニューアル時にはフロアを移動し、瓦町駅と接続する2階コンコースも改修した上で、2015年5月にオープンする見込みと報じられた[25]

2015年2月5日、中心市街地活性化協議会で琴電側はリニューアルしたビルを10月に一斉オープンすると発表した[26]。当初の計画では春の第一期と秋の第二期に分けてオープンさせる方針だったが、入居するテナントの多くが年末商戦を見込める秋オープンを希望したことから10月一斉開業に変更したという[26]。雑貨・ファッションコーナーとする予定だった地下1階は、天満屋時代同様食品フロアに計画変更されたが[26]、テナントは確保できず、当面閉鎖となった。オープン時点でのテナント数は104店舗、年商96億8千万円、来店者数536万人を想定していた[26]

9階に入居していた高松市の市民サービスセンターについては8階に移転するとともに、8階を「健康長寿ゾーン」「市民活動センター」「図書ゾーン」など(市民サービスセンターを含めて)合計5つのゾーンからなる市の賃借スペースとする予定であることが2015年2月20日の市議会総務消防調査会で明らかにされた[27]。このスペースは開店後に「IKODE瓦町」という愛称が付けられている。

2015年7月10日、琴電は新たに開業する商業施設を「瓦町FLAG」と命名することを発表した[28][29]。名称は「高松の中心にある瓦町のシンボルとして人々に長く愛されること」や「(建物が)『旗』のような存在感を放ち、街の目印となる」こと、「街のフラッグシップとして、未来の街づくりに向け旗を掲げること」を意図してつけられた[28]

ビルには、天満屋時代に入居していた宮脇書店ではなく、ジュンク堂書店が入居することが決まった[29][30]。8月24日、琴電は各店舗の営業開始を10月21日、正式なオープンを10月23日(21-22日はプレオープン期間)とすることを発表し、アカチャンホンポやアニメショップ「アニメガ」の入居もあわせて公表された[31]。また、庭園整備が伝えられていた屋上スペースには、「カワラパーク」という名称の庭園が整備された[32]。カワラパークでは2016年4月より、高松天満屋時代同様、夏季のビアガーデンが設けられている[33][34]

予定通り2015年10月21日にプレオープン[35]、10月23日に正式オープンした[36][1]。オープン時点での入居テナントは83店舗で、うち7店舗が香川県初出店となる[1]

2017年1月、閉鎖中の地下1階に高松市の地場スーパーである「きむら」を誘致して6月にオープンする予定であると報じられた[37]。2017年5月29日に、新鮮市場きむらのほか、ココカラファインウィリーウィンキーが6月より地下1階にオープンすることが発表された[38]

沿革[編集]

店舗データ[編集]

アクセス[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d 瓦町FLAGオープン/まちに新たな拠点誕生 - 四国新聞2015年10月24日
  2. ^ a b c “にぎわい戻る瓦町-高松天満屋開店”. 四国新聞(四国新聞社).(2001年9月2日)
  3. ^ a b 鈴木理之 (2014年3月5日). “琴電瓦町駅ビル:来春、複合商業施設に 双日商業開発と契約、入居店舗選定へ”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  4. ^ 新名称は「瓦町FLAG」 ことでん瓦町ビル - 朝日新聞デジタル2015年7月11日
  5. ^ コトデン瓦町ビル、10月全館一斉オープンも検討 - 朝日新聞デジタル2015年1月20日
  6. ^ 高架化事業は2005年に事業主体の香川県が凍結を表明し、2010年に事実上中止となった。
  7. ^ a b c d コトデンそごう 営業は継続 - 四国新聞2001年1月23日
  8. ^ コトデンそごう破たん1カ月 - 四国新聞2001年2月19日
  9. ^ 青い鳥さがして 第4部 絶望から希望へ(1) - 四国新聞2004年2月1日
  10. ^ 琴電支援固まったが… - 四国新聞2002年2月18日
  11. ^ コトデンそごう再生計画案を可決 - 四国新聞2001年10月16日
  12. ^ a b c 高松天満屋が14年3月末閉店 競争激化で業績低迷 - 山陽新聞2013年10月18日
  13. ^ a b c 青い鳥さがして 第4部 絶望から希望へ(2) - 四国新聞2004年2月3日
  14. ^ a b “天満屋と基本合意締結-琴平電鉄”. 四国新聞2001年6月12日
  15. ^ 「天満屋、6月にも営業-そごう後継」『 四国新聞』四国新聞社、2001年4月13日
  16. ^ “高松天満屋がオープン”. 四国新聞2001年9月2日
  17. ^ 【速報】高松天満屋、来年3月に閉店/後継企業の選定急ぐ - 四国新聞2013年10月18日
  18. ^ a b 天満屋、高松天満屋を14年3月閉店 - 日本経済新聞2013年10月19日
  19. ^ 県内百貨店、売上高9年連続減/震災で買い控え - 四国新聞2012年1月20日
  20. ^ 福井の「プラント」3月下旬オープン/善通寺 - 四国新聞2014年1月9日
  21. ^ 12年の歴史に幕/高松天満屋、ご愛顧に感謝 - 四国新聞2014年4月1日
  22. ^ a b c d “香川 天満屋撤退後は21テナント営業継続”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2014年3月18日)
  23. ^ a b 高松天満屋の後継、双日と運営契約/琴電 - 四国新聞2014年3月4日
  24. ^ 「コトデン瓦町ビル」プロパティ・マネジメント契約について高松琴平電気鉄道・双日・双日商業開発共同ニュースリリース2014年3月4日
  25. ^ a b 80〜100店入居へ/コトデン瓦町ビル - 四国新聞2014年7月3日
  26. ^ a b c d コトデン瓦町ビル/10月一斉オープンへ - 四国新聞2015年2月6日
  27. ^ 高松市が5ゾーン計画概要発表/コトデン瓦町ビル - 四国新聞2015年2月21日
  28. ^ a b 2015年10月に、ことでん瓦町ビルを「瓦町FLAG」としてリニューアル開業します - ことでん瓦町ビル(高松琴平電気鉄道)2015年7月10日。内容は2015年10月現在は[1]に移されている。
  29. ^ a b 「瓦町FLAG」10月オープン 正式発表 - 四国新聞2015年7月11日
  30. ^ コトデンそごう時代には紀伊國屋書店が入居していた。同社はのちに高松丸亀町壱番街に改めて出店している。
  31. ^ 駅ビル「瓦町FLAG」10月23日開業 - 四国新聞2015年8月25日
  32. ^ 屋上庭園が完成/瓦町FLAG「カワラパーク」 - 四国新聞2015年10月3日
  33. ^ ビアガーデンご好評につき期間延長決定!! - 瓦町FLAG(2016年8月2日)
  34. ^ “ビアガーデン 瓦町FLAGにオープン”. 毎日新聞. (2016年5月10日). http://mainichi.jp/articles/20160510/ddl/k37/040/438000c 2016年8月16日閲覧。 
  35. ^ 瓦町FLAGプレオープン/買い物客でにぎわう - 四国新聞2015年10月22日
  36. ^ 瓦町FLAG グランドオープン - KSB瀬戸内海放送ニュース
  37. ^ 「高松・瓦町FLAGにスーパーきむら 琴電が誘致、6月オープン予定」山陽新聞2017年1月17日[2]
  38. ^ 3店舗 NEW OPEN!”. 瓦町FLAG (2017年5月29日). 2017年5月30日閲覧。
  39. ^ 伊藤遥 (2014年4月1日). “高松天満屋:閉店 12年の営業に幕”. 毎日新聞 (毎日新聞社)

外部リンク[編集]