スープカレー

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スープカレーの例
(マジックスパイスのもの)

スープカレーは、日本のカレー料理のひとつ。札幌の発祥であり、そのヒントになったのは中国朝鮮薬膳スープ、南インドスリランカインドネシアタイなどの汁気の多いカレー等である。

概要[編集]

スープカレーの例
(はれる屋(倶知安町のもの)

ブイヨンフォン・ド・ヴォー、野菜などでスープをとり、鶏肉、丸ごとのジャガイモナスニンジンレンコンといった野菜、キノコゆで卵などを入れて煮込む。最後に各種調合されたスパイスで香りを付ける[1]

札幌市内でスープカレーを提供する店は200店を超えると言われている。札幌に留まらず、函館、旭川、帯広、富良野といった北海道内、東京首都圏、関西、九州など日本各地に進出しており、日本以外でも香港シンガポールタイとへも進出している[1]

札幌スープカレー[編集]

1971年に札幌市中央区の喫茶店「アジャンタ」が発売した「薬膳カリィ」がオリジナルとされる。アジャンタの創始者である辰尻宗男が家伝の漢方薬とスパイスを調合して薬膳スープを考案した[2]。この薬膳スープは当初は辰尻が自分のために作っていたが、常連客から請われて、1日限定20食、常連客ごとに漢方の調合を変えて提供していた。当初はスープであり、具材は入っていなかった[3]。この薬膳カリィが評判となり、数多くの店からアジャンタへ勉強に訪れるようになった[4]

「スープカレー」という名称は、1990年代に東京、大阪、名古屋などに店舗を展開していた「マジックスパイス」による[4][5]。通常のカレーのルーを薄めたものという誤解を生みかねないと、当初はスープカレーのネーミングに反対意見もあった[4]。マジックスパイスのスープカレーは、行列ができるほどの人気店となり、注目された。2002年にはスープカレー店が同市に200店以上も乱立し、スープカレーブームが起こった。2003年、神奈川県の「横濱カレーミュージアム」にマジックスパイスが出店したことにより、スープカレーが全国的に知られるようになった[6]

東京大阪名古屋福岡などにも札幌由来のスープカレー店が開店しており、CoCo壱番屋のようなカレーチェーン店も冬季限定商品として全国的に発売している。レトルト商品や家庭用の「スープカレーの素」もベル食品ハウス食品などによって全国的に発売されている。

「カレー食堂 心」(札幌市北区)は、ミシュランガイドにも掲載されている[1]

特徴[編集]

「スパイスの効いたさらさらのスープに大きな具材が特徴」[7]である。札幌のスープカレーに共通する特徴を挙げると次のようになる。

源流となった諸店舗[編集]

アジャンタ薬膳カリィ店
スープカレー店の多くの店主が「大きな影響を受けた店」として名前を挙げている店である[8]。店主の辰尻宗男(1934年〜2009年)は薬売りの行商で有名な富山県の生まれで、幼少時に札幌に移り住んだ。1971年に喫茶店を開店、家に伝わっていた漢方の薬膳スープと、インドのスパイス料理を融合した「薬膳カリィ」を考案し、一日20食限定で出したところ、口コミで評判となった。はじめは具無しだったが、1975年に「もったいないから出汁に使った鶏肉も出して」という客のリクエストにより具入りとなったという[5]
スリランカ狂我国[5][9]
1984年に開店。「ダシ」の旨味を強調し、辛みの強いスパイスを利かせた「スリランカカレー」を出して人気となった。
木多郎[5]
1985年に開店[要出典]。「トマト系スープカレー」のルーツであり、素揚げ野菜をトッピングするスタイルを確立した。
マジックスパイス[5]
1993年に開店。初めて「スープカレー」という呼称を使った店である。インドネシアの「ソトアヤム」をヒントに開発したカレーが大人気となり、スープカレーブームを牽引する役割を担った。

食べ方[編集]

食べ方に特に決まりはない[9]。以下のような食べ方がある[9]

浸す
一口ぶんのライスをスープカレーに浸して食べる。
かける
ライスにスープカレーをかけて食べる。
入れる
ライスをスープカレーの器に入れて食べる。

出典[編集]

参考文献[編集]

関連項目[編集]

  • カレー賛昧 - 2002年から2011年まで毎年発売されていた札幌スープカレー店のガイドブック。最新刊は2015年。
  • 大泉洋 - 北海道出身の俳優。「スープカレー大使」を自認し、ベル食品の「本日のスープカレーのスープ」をプロデュースするなど様々なアピール活動を行っている。