ティム・ライス

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ティム・ライス
出生名 Timothy Miles Bindon Rice
生誕 (1944-11-10) 1944年11月10日(74歳)
出身地 イングランドの旗 イングランド バッキンガムシャー アマーシャム
ジャンル ミュージカル映画音楽、テレビ
職業 作詞家

サー・ティモシー・マイルス・ビンドン・"ティム"・ライスSir Timothy Miles Bindon "Tim" RiceKBE1944年11月10日 - )は、英国作詞家、作家である。

アカデミー賞ゴールデングローブ賞エミー賞トニー賞グラミー賞を受賞した作詞家であり、『ジョゼフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』、『ジーザス・クライスト・スーパースター』、『エビータ』といった作品でアンドルー・ロイド・ウェバーとの共作で最も良く知られ、2011年の『オズの魔法使い』では映画の楽曲以外に共に新曲を追加した。また『チェス』でABBAビョルン・ウルヴァースおよびベニー・アンダーソンと、ウォルト・ディズニー・カンパニー作品では『アラジン』、『美女と野獣』、『キング・デイヴィッド (ミュージカル)英語版』でアラン・メンケンと、『ライオン・キング』と『アイーダ』でエルトン・ジョンと、ドリームワークス・アニメーションの『エル・ドラド 黄金の都』でエンニオ・モリコーネと共作している。

イギリスで最も著名な作詞家の1人であり、1994年にライスはエリザベス2世により下級勲爵士に叙任された。ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームの星を授与され、ソングライターの殿堂入りし、ディズニー・レジェンドを受賞し、イギリス作詞作曲作家協会員となっている。2016年、『サンデー・タイムズ』紙によるイギリス高額所得者一覧音楽部門で15位に格付けされた[1]

若年期[編集]

ライスは、イングランドバッキンガムシャーアマーシャム近くにある第二次世界大戦中は産院として徴発されていたカントリー・ハウスのシャーデロス(Shardeloes)で産まれた。父親のヒュー・ゴードン・ライス(Hugh Gordon Rice)は大戦中に英第8軍(Eighth Army)で少佐にまでなり、母親のジョアン・オデット(Joan Odette、旧姓Bawden)はWAAFで写真解析部員として勤務していた[2][3]。戦後は2人共デ・ハビランド・エアクラフト社で働いていた。ライスは子供時代にクロックスリー・グリーン(Croxley Green)、ラドレット(Radlett)、ハットフィールド(Hatfield)に住み、アルドウィックベリー校(Aldwickbury school)、セント・アルバンス校(St Albans School)、ランシング・カレッジ(Lancing College)で教育を受けた。歴史とフランス語で大学入学資格(GCE A-Levels)を取得して学校を離れてから大学には行かないことに決めロンドンの法律事務所で司法実務修習生(articled clerk)として働き始めた[4]

経歴[編集]

音楽業界[編集]

1年間パリソルボンヌで勉強した後、1966年にライスはEMIレコード(EMI Records)に幹部見習いとして入社した。1968にEMIのプロデューサーのノリー・パラモァー(Norrie Paramor)が自身の会社を興すとそれにアシスタント・プロデューサーとして合流し、クリフ・リチャードシャドウズらと共に働いた。

ミュージカル[編集]

ライスは、アンドルー・ロイド・ウェバー作品の『ジョゼフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』、『ジーザス・クライスト・スーパースター』、『エビータ』、『クリケット (ミュージカル)英語版』、『The Likes of Us 』でウェバーと共作した。ウォルト・ディズニー・カンパニー作品では『アラジン』でアラン・メンケンと共作して楽曲『ホール・ニュー・ワールド』でアカデミー賞、グローブ賞、グラミー賞を受賞し、『ライオン・キング』でエルトン・ジョンと共作して楽曲『愛を感じて』でゴールデン・グローブ賞、アカデミー賞を受賞した。

1996年、映画『エビータ』でウェバーとコラボレートし、楽曲『ユー・マスト・ラヴ・ミー英語版』でライスにとって3度目のアカデミー賞受賞となった。また、『チェス』でABBAビョルン・ウルヴァースベニー・アンダーソンと、リック・ウェイクマンとはコンセプト・アルバムの「1984」と「Cost of Living」で共作した。2009年、ピョートル・チャイコフスキーのバレエ『くるみ割り人形』の映画化でアンドレイ・コンチャロフスキー監督の『くるみ割り人形』で作詞を行なったが、映画は酷評された[5]

2011年の『オズの魔法使い』でアンドリュー・ロイド・ウェバーと再び新曲を作曲し、3月11日にロンドン・パラディウムで開幕した。しかしライスはそれ以来ウェバーとは共作しないことにしている[6]

メディア[編集]

長年「ジャスト・ア・ミニッツ」(Just a Minute)や「トリヴィア・テスト・マッチ」(Trivia Test Match)といったラジオのパネルゲーム番組の常連ゲスト回答者であった。ライスはしばしば自分は米国では映画『アバウト・ア・ボーイ』に出てくることで知られていると冗談で語っている。この映画ではライスがゲスト審判として出演しているゲーム番組『カウントダウン』の(本物の)放送分の場面が使用されている。ライスはクリケット2002年MCCの監督を務めた)や数学にも興味を持っている。ライスはロブ・イースタウェイ(Rob Eastaway)とジェレミー・ウィダム(Jeremy Wyndham)共著の『Why Do Buses Come In Threes』に前書きを寄せ、著名なトニー・ホークス(Tony Hawks)の『One Hit Wonderland』の中でアルバニアでトップ20ヒットとなったホークスの曲を共作した。

書籍[編集]

ライスは1998年の自伝『Oh What a Circus - The Autobiography of Tim Rice』で、自身の子供時代と1978年の『エビータ』の最初のロンドン公演の開演までの若き頃を振り返っている。現在ライスは、それ以降を記した続編に取り掛かっている。

出版[編集]

ライスは、兄弟のジョー(Jo)、ラジオ司会者のマイク・リード(Mike Read)とポール・ガンバチーニ(Paul Gambaccini)と共に「ギネスブック・オブ・ブリティッシュ・ヒット・シングル」(Guinness Book of British Hit Singles)を設立し、1977年から1996年まで編集長を務めた。

栄誉[編集]

1994年にライスはエリザベス2世により下級勲爵士(Knight Bachelor)に叙任され(称号は「サー・ティム・ライス」又は「サー・ティム」)[7]1999年にはソングライターの殿堂(Songwriters Hall of Fame)入りし、2002年にはディズニー・レジェンドを受賞した[8]

家族[編集]

ライスは1974年8月19日にジェーン・マッキントッシュ(Jane McIntosh)と結婚したが、1980年代末に英国のタブロイド紙が女優/歌手のエレイン・ペイジとの関係を暴くと結婚生活は破局した[9][10][11]。ジェーンはレディ・ライスの称号を保持している。2人にはエヴァ(Eva)とドナルド(Donald)という子供がいる。「エヴィータ」の主人公に因んで名付けられたエヴァ・ライスは、小説『The Lost Art of Keeping Secrets』の著者であり、この本は英国書籍賞(British Book Award)の「年間最優秀図書」(Best Read of the Year)の最終候補になった。

ライスはサッカー・クラブのサンダーランドAFCの支援者であり、2006年11月に行われたスタジアム・オブ・ライトの式典でサンダーランド大学(University of Sunderland)から名誉文学博士号を授与された[12]。ライスは保守党の支持者でもあったが、2007年に保守にはもう興味が持てず、党と自分の関係は「取り返しがつかぬほど変わってしまった。」と述べた[13]

ライスは、エルヴィス・プレスリーの曲から思いついたハートエイクス・クリケット・クラブ(Heartaches Cricket Club)というアマチュアのクラブを運営している[14]

ライスは、パビリオン・ブックス(Pavilion Books)の共同創立者でもある。

ミュージカル[編集]

映画とテレビの作品[編集]

劇場作品に加えてライスは幾つかの映画やテレビ作品にも携わってきた。

作詞家[編集]

その他の作品[編集]

受賞や功績
先代:
スティーヴン・ソンドハイム
for スウィーニー・トッド
ドラマデスク賞作詞賞
1979-1980年
for エビータ
次代:
無し
先代:
ロニー・コルベット
ローズ・タベルナーズの監督
1988-1990年
次代:
レズリー・クラウサー

出典[編集]

  1. ^ “Sunday Times rich list 2016 for musicians”. Daily Express (London). http://www.express.co.uk/pictures/galleries/5797/Sunday-Times-rich-list-musicians-music-millionaires-pictures/15-Tim-Rice-150m-Lyricist-Tim-drops-3-places-127673 2016年11月11日閲覧。 
  2. ^ http://www.filmreference.com/film/38/Tim-Rice.html
  3. ^ http://www.timesonline.co.uk/tol/news/article601064.ece
  4. ^ Tim Rice (1999). Oh, What a Circus: The Autobiography. Coronet Books. ISBN 0-340-65459-7. 
  5. ^ https://movieweb.com/exclusive-andrei-konchalovsky-talks-the-nutcracker-in-3d/
  6. ^ Matt Trueman (2012年3月26日). “Tim Rice rules out collaborating again with Andrew Lloyd Webber”. The Guardian. https://www.theguardian.com/culture/2012/mar/26/lloyd-webber-rice-partnership-over?INTCMP=SRCH 2013年6月27日閲覧。 
  7. ^ Disney Legends — Sir Tim Rice
  8. ^ Tim Rice. “Sir Tim Rice - Career Synopsis”. 2009年10月13日閲覧。
  9. ^ Hastings, Christopher."Elaine Paige: Sex, drugs and musicals,"[telegraph.co.uk, 20 September 2008
  10. ^ Middlehurst, Lester."Dont Cry For Me!",The Daily Mail, 20 May 2006
  11. ^ Kay, Richard."Cry for Tim Rice - he's single again,"dailymail.co.uk, 09 December 2003
  12. ^ “University honour for songwriter”. BBC News. (2006年11月27日). http://news.bbc.co.uk/1/hi/england/wear/6188564.stm 
  13. ^ guardian.co.uk. "Tim Rice: Tories no longer love me". Guardian News and Media Limited, 15 February, 2007.
  14. ^ Viner, Brian."Rice revels in latest role as MCC superstar",independent.co.uk, 5 October 2002
  15. ^ "First Lloyd Webber/Rice Collaboration on CD", Archived 2016年3月3日, at the Wayback Machine.British Theatre Guide, 6 October, 2005

外部リンク[編集]