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ウィル・スミス (捕手)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィル・スミス
Will Smith
ロサンゼルス・ドジャース #16
2019年7月31日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ケンタッキー州ルイビル
生年月日 (1995-03-28) 1995年3月28日(29歳)
身長
体重
5' 10" =約177.8 cm
195 lb =約88.5 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 2016年 MLBドラフト1巡目追補
初出場 2019年5月28日
年俸 $11,000,000(2024年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
WBC 2023年
獲得メダル
男子 野球
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ワールド・ベースボール・クラシック
2023

ウィル・スミス英語: Will Smith, 本名:ウィリアム・ディルズ・スミスWilliam Dills Smith, 1995年3月28日 - )は、アメリカ合衆国ケンタッキー州ルイビル出身のプロ野球選手捕手)。右投右打。MLBロサンゼルス・ドジャース所属。

愛称はフレッシュ・プリンスFresh Prince)で、同姓同名の俳優ウィル・スミスのラッパー時代の芸名「ザ・フレッシュ・プリンス」(The Fresh Prince)に因む。

経歴

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プロ入りとドジャース時代

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2016年MLBドラフト1巡目追補(全体32位)でロサンゼルス・ドジャースから指名され[1]、プロ入り。契約後、傘下のパイオニアリーグのルーキー級オグデン・ラプターズ英語版でプロデビュー。A級グレートレイクス・ルーンズとA+級ランチョクカモンガ・クエークスでもプレーし、3球団合計で55試合に出場して打率.246、4本塁打、24打点、3盗塁を記録した。

2017年はA+級ランチョクカモンガとAA級タルサ・ドリラーズでプレーし、2球団合計で73試合に出場して打率.231、11本塁打、43打点、7盗塁を記録した。オフにはアリゾナ・フォールリーグに参加し、グレンデール・デザートドッグス英語版に所属した。

2018年はAA級タルサとAAA級オクラホマシティ・ドジャースでプレーし、2球団合計で98試合に出場して打率.233、20本塁打、59打点、5盗塁を記録した。

2019年は開幕をAAA級オクラホマシティで迎えた。5月27日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りし[2]、メジャーデビューとなった5月28日のニューヨーク・メッツ戦では4打数で2安打を放った[3]。この年は正捕手のオースティン・バーンズが不在の間を中心にラッセル・マーティンと併用で、54試合の出場で打率.253、15本塁打、42打点、を記録した。

2020年COVID-19の影響で全60試合の短縮シーズンとなる中、37試合出場し打率.289、8本塁打、25打点、出塁率.401を記録した[4]ディビジョンシリーズ第3戦のサンディエゴ・パドレス戦では5安打を放ち、ドジャースのポストシーズンでのフランチャイズ最多安打記録を達成した[5]。10月16日のリーグチャンピオンシップシリーズ第5戦でポストシーズンではアトランタ・ブレーブス所属のウィル・スミス(投手)と対戦したことによりMLBの選手として初めて同姓同名の選手と対戦した選手となった。結末はスミスが3点本塁打を記録した[6]タンパベイ・レイズとのワールドシリーズでは、24打数4安打で第2戦には本塁打を記録した。第4戦では自身の失策で敗戦を喫することもあったが、チームは6試合目でワールドシリーズ優勝を果たした[7]

2021年は130試合の出場で打率.258、25本塁打、76打点を記録した。

2022年は137試合の出場で打率.260、24本塁打、87打点を記録した。オフの12月5日には自身初となるセカンドチームでオールMLBチームに選出された[8]

アメリカ合衆国代表でのスミスのユニフォーム

2023年はシーズン開幕前の2月10日に第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アメリカ合衆国代表に選出された[9]。7月2日に選手間投票で初となるオールスターゲームに選出された[10]。126試合の出場で打率.261、19本塁打、76打点を記録した。

2024年3月28日、2033年までの10年総額1億4000万ドル(約210億円)で契約を延長したことが発表された[11]。7月5日にはドジャースの捕手としては史上4人目となる1試合3本塁打を記録。

選手としての特徴・人物

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強打の捕手であり[12]、勝負強い打撃と堅実な守備が武器[13]。守備では強気のリードが特徴[14]。一方で盗塁阻止率とフレーミングに課題を持つ[15]

同姓同名の俳優であるウィル・スミスとは、2020年にスナップチャットの配信プログラム「Will From Home」で共演[16]。「どっちのウィル・スミス?」と題したクイズ企画に興じて話題を呼んだ[17]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2019 LAD 54 196 170 30 43 9 0 15 97 42 2 0 0 3 18 1 5 52 3 .253 .337 .571 .907
2020 37 137 114 23 33 9 0 8 66 25 0 0 0 1 20 1 2 22 2 .289 .401 .579 .980
2021 130 501 414 71 107 19 2 25 205 76 3 0 0 11 58 4 18 101 11 .258 .365 .495 .860
2022 137 578 508 68 132 26 3 24 236 87 1 0 0 4 56 4 10 96 11 .260 .343 .465 .808
2023 126 554 464 80 121 21 2 19 203 76 3 0 0 12 63 2 15 89 8 .261 .359 .438 .797
2024 128 544 476 77 118 24 2 20 206 75 1 1 0 8 51 6 9 105 8 .248 .327 .433 .760
MLB:6年 612 2510 2146 349 554 108 9 111 1013 381 10 1 0 39 266 18 59 465 43 .258 .350 .472 .822
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

ポストシーズン打撃成績

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O
P
S
2019 LAD NLDS 4 16 13 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 3 1 0 5 0 .077 .250 .077 .327
2020 NLWC 2 7 6 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 0 2 0 .000 .143 .000 .143
NLDS 3 14 11 1 5 2 0 0 7 3 0 0 0 0 3 1 0 2 0 .455 .571 .636 1.208
NLCS 7 28 28 3 5 1 0 1 9 7 0 0 0 0 0 0 0 10 0 .179 .179 .321 .500
WS 6 26 24 3 4 1 0 1 8 2 0 0 0 0 2 0 0 10 0 .167 .231 .333 .564
2021 NLWC 1 4 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0 .000 .250 .000 .250
NLDS 5 21 18 3 6 2 0 2 14 3 0 0 0 0 3 0 0 2 0 .333 .429 .778 1.206
NLCS 6 27 23 3 5 0 0 1 8 1 0 0 0 0 4 2 0 5 0 .217 .333 .348 .681
2022 NLDS 4 17 16 2 3 2 0 0 5 2 0 0 0 1 0 0 0 2 0 .188 .176 .313 .489
2023 NLDS 3 12 12 1 5 1 1 0 8 2 0 0 0 0 0 0 0 1 0 .417 .417 .667 1.083
出場:5回 41 172 154 16 34 9 1 5 60 21 0 0 0 1 17 4 0 40 0 .221 .297 .390 .686
  • 2023年度シーズン終了時

WBCでの打撃成績

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2023[18] アメリカ合衆国 3 12 10 3 2 1 0 1 6 1 0 0 0 2 0 0 1 0 .200 .333 .600

年度別守備成績

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捕手守備


捕手(C)






















2019 LAD 46 436 20 0 1 1.000 2 26 20 6 .231
2020 34 270 10 0 3 1.000 1 22 17 5 .227
2021 117 1101 43 6 1 .995 9 96 72 24 .250
2022 109 968 32 3 6 .997 4 56 46 10 .179
2023 111 937 32 4 3 .996 2 91 72 19 .209
2024 121 1000 58 8 3 .992 5 96 64 32 .333
MLB 538 4712 195 21 17 .996 23 387 291 96 .248
内野守備


一塁(1B) 三塁(3B)
























2021 LAD 1 1 0 0 0 1.000 1 0 0 0 0 ----
MLB 1 1 0 0 0 1.000 1 0 0 0 0 ----
  • 2024年度シーズン終了時

表彰

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記録

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背番号

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  • 16(2019年 - )

代表歴

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脚注

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  1. ^ Ken Gurnick (2016年6月10日). “Athletic backstop drafted No. 32 by Dodgers” (英語). MLB.com. 2019年8月24日閲覧。
  2. ^ Craig Minami (2019年5月27日). “Dodgers select Will Smith’s contract” (英語). SB Nation. 2019年8月24日閲覧。
  3. ^ New York Mets at Los Angeles Dodgers Box Score, May 28, 2019” (英語). Baseball-Reference.com. 2019年8月24日閲覧。
  4. ^ Will Smith stats”. Baseball Reference. 2021年7月17日閲覧。
  5. ^ Gurnick, Ken (2020年10月8日). “LA juggernaut cruises to another NLCS”. MLB.com. 2020年10月8日閲覧。
  6. ^ DiComo, Anthony (2020年10月17日). “I am legend:Will Smith homers off Will Smith”. MLB.com. 2020年10月30日閲覧。
  7. ^ 2020 World Series Los Angeles Dodgers over Tampa Bay Rays (4-2)”. Baseball Reference. 2020年10月30日閲覧。
  8. ^ Paul Casella (2022年12月5日). “Here is the star-studded 2022 All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2022年12月6日閲覧。
  9. ^ USA Baseball Announces 2023 World Baseball Classic Roster” (英語). USA Baseball (2023年2月10日). 2023年6月6日閲覧。
  10. ^ Thomas Harrigan (2023年7月2日). “Breaking down the full 2023 All-Star Game rosters” (英語). MLB.com. 2023年7月3日閲覧。
  11. ^ ドジャース、ウィル・スミスと10年総額210億円で契約延長 強打の捕手として活躍」『日刊スポーツ』2024年3月28日。2024年3月29日閲覧
  12. ^ 来春WBC米国代表にウィル・スミス 最強軍団結成へ強豪の扇の要加わる…侍ジャパンには脅威に”. スポーツ報知 (2022年8月30日). 2024年11月1日閲覧。
  13. ^ ウィル・スミス、強力打線成功の最大キーマン…MVPトリオ後の4番、最近10年の大型契約【ドジャース大谷翔平の同僚たち】:中日スポーツ・東京中日スポーツ”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 2024年11月1日閲覧。
  14. ^ 山本由伸25歳と「ドジャース捕手の相性問題」“打てるが強気すぎスミスより守備型バーンズ”の現状…DH大谷翔平も“パズルの要素”なワケ(広尾晃)”. Number Web - ナンバー. 2024年11月2日閲覧。
  15. ^ 山本由伸25歳と「ドジャース捕手の相性問題」“打てるが強気すぎスミスより守備型バーンズ”の現状…DH大谷翔平も“パズルの要素”なワケ(広尾晃)”. Number Web - ナンバー. 2024年11月1日閲覧。
  16. ^ ドジャースと俳優、2人のウィル・スミスが夢の競演! MLB公式も興奮「実現した」”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2020年12月24日). 2024年11月2日閲覧。
  17. ^ 世界的スターと同姓同名のウィル・スミスはメジャー屈指の「打てる捕手」|ゲンダイ式ドジャース選手名鑑”. 日刊ゲンダイDIGITAL (2024年4月11日). 2024年11月2日閲覧。
  18. ^ 2023 WBC Player Hitting StatsMLB.com 2023年3月25日閲覧

関連項目

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外部リンク

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