ジャスティン・バーランダー
| デトロイト・タイガース #35 | |
|---|---|
2013年
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| 基本情報 | |
| 国籍 | |
| 出身地 | ヴァージニア州マナキンサボット |
| 生年月日 | 1983年2月20日(34歳) |
| 身長 体重 |
6' 5" =約195.6 cm 225 lb =約102.1 kg |
| 選手情報 | |
| 投球・打席 | 右投右打 |
| ポジション | 投手 |
| プロ入り | 2004年 ドラフト1巡目(全体2位) |
| 初出場 | 2005年7月4日 |
| 年俸 | $28,000,000(2016年)[1] |
| 経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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ジャスティン・ブルックス・ヴァーランダー(Justin Brooks Verlander, 1983年2月20日 - )は、ヴァージニア州マナキンサボット出身のプロ野球選手(投手)。現在は、MLBのデトロイト・タイガースに所属している。
目次
経歴[編集]
アマチュア時代[編集]
タカホーリトルリーグ(Tuckahoe Little League)所属時からコントロールは酷いものの、抜きん出た肩の強さを見せていた。13歳の時には父リチャードの手に負える球速ではなくなっており[2]、キャッチボールを止められてベースボールアカデミーに入れられた。アカデミー入学直後に行った球速測定では、既に84mph(約135.2km/h)を記録していた。高校入学時には93mph(約149.7km/h)、その後一時期呼吸器障害により球速を落とすが、オールド・ドミニオン大学進学時に復活[2]。在学中にフォーシーム・ファストボールとツーシーム・ファストボール以外にカーブとサークルチェンジを習得して投球の幅を広げ、大学通算で335.2イニングで427奪三振を記録。また3年連続で全米選抜に選出された。
プロ入りとタイガース時代[編集]
2004年のMLBドラフトでデトロイト・タイガースから1巡目(全体2位)に指名を受ける。指名から契約まで4か月を要し、10月25日に球団史上最高額となる契約金315万ドルで入団した[3][2]。
2005年はA級レイクランド、AA級エリーで好成績を残し、メジャーに昇格。7月4日のクリーブランド・インディアンス戦でメジャーデビューを果たしたが、5.1回を投げ4失点で敗戦投手。2試合目は7月23日のミネソタ・ツインズ戦で6回5失点でまたも敗戦投手。これがこの年のメジャー最後の登板となり、AA級エリーに降格した[4]。マイナーリーグでの防御率1.29は全体で6位の成績だった[5]。
2006年は開幕から先発ローテーションに定着。5月には4勝1敗・防御率1.73の成績でルーキー・オブ・ザ・マンスに選出され、5月22日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦でメジャー初完封を達成[6]。オールスターゲームのアリーグの32人目の選手を選出する「ファイナルボート」にノミネートされたが、選出はならなかった[7]。シーズン通算で30試合に先発登板し、投球回200回未満で21被本塁打とやや被弾が多かったものの、防御率3.63はリーグ第4位、球団新人投手としては1976年のマーク・フィドリッチの19勝以来の高水準となる17勝を上げ[8]、124奪三振は球団新人右腕投手の新記録となった[8]。投票で28票中26の1位票を集め、ルーキー・オブ・ザ・イヤーに選出された[9]。
投手コーチのチャック・ヘルナンデスは「非常にインパクトを受けたのは、彼のメンタル的な安定さ」で「大概の若いピッチャーは失敗を恐れてやりすぎるものだが、彼はピンチに陥っても感情のコントロールができている」と証言する通り精神的に非常に安定しており、登板時に投球や審判の判定によって取り乱す事はほとんどない。しかし、ケニー・ロジャースが「シーズンを通して気持ちを抑える難しさを学んでいるところだ」と証言している通り[10]、6月17日から8月1日にかけて7連勝したが、8月11日以降は3勝5敗・防御率5.86と調子を落とした。
2007年6月12日、地元デトロイトでのミルウォーキー・ブルワーズ戦で、タイガースの投手としては1984年4月7日のジャック・モリス以来、デトロイトでは1952年8月25日のヴァージル・トラックス以来となるノーヒットノーランを達成した[11]。オールスターゲームに初めて選出された。18勝6敗・183奪三振と前年を上回る数字を記録し、勝率.750はリーグ1位となった。
2年目のジンクスを跳ね返し、エースへ成長。シーズン終了後にミゲル・カブレラを獲得するなどの大型補強で強力打線が完成したが、先発投手で確実に計算できるのは自身1人という状態で2008年の開幕を迎えた[12]。初の開幕投手を務めたが、不調で負けが先行。6月11日からは6連勝を記録して8勝9敗まで持ち直したが、その後2度の4連敗を喫し、結局リーグワーストの17敗でシーズンを終えた。優勝候補と目されていた[13]チームは地区最下位に終わった。9月1日のニューヨーク・ヤンキース戦では自己最短の1.2回、8失点で降板。試合後の会見で「今年はいろいろ不運なことが多くて、自分のシーズンを持っていかれた感じ」と話し、この日のストライクゾーンが厳しかったと発言したため、ジム・リーランド監督からは責任転嫁の姿勢を批判された[13]。
2009年は4月は1勝2敗・防御率6.75・34奪三振だったが、5月は5勝0敗・防御率1.52・56奪三振の成績でピッチャー・オブ・ザ・マンスに選出され、その間に球団史上1971年のミッキー・ロリッチ以来となる3試合連続2ケタ奪三振を達成した[14]。最終的に19勝・269奪三振を記録し、最多勝利・最多奪三振の二冠(勝利数はCC・サバシア、フェリックス・ヘルナンデスとタイ)を獲得した。サイ・ヤング賞の投票ではザック・グレインキー、ヘルナンデスに次ぐ3位。2010年2月4日に5年総額8,000万ドルで契約を延長[15]。
2011年は終盤に12連勝を記録するなど24勝5敗・防御率2.40・250奪三振を記録し、最多勝・最優秀防御率・最多奪三振の投手三冠を達成する大活躍でチームの24年ぶりとなる地区優勝に大きく貢献。初のサイ・ヤング賞を満票で受賞し、更に投手としては1992年のデニス・エカーズリー、先発投手としては1986年のロジャー・クレメンス以来となるMVPも受賞した。
2012年はオールスターゲームの先発投手に選ばれたが、集中打を浴びて1イニングで5点を失った。地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズではいずれも素晴らしい投球を見せたが、サンフランシスコ・ジャイアンツとのワールドシリーズ第1戦では敗戦投手になった。サイ・ヤング賞の投票ではデビッド・プライスに4ポイント及ばず、2年連続の受賞を逃した[16]。
2013年3月29日、2015年から2019年までの契約延長が決定。契約内容は年俸2800万ドルで5年総額1億4000万ドル。さらに2019年シーズンにサイ・ヤング賞の得票5位以内に入っていれば、2020年シーズンを年俸2200万ドルの内容で契約延長することができる。2013年から2020年までの総額2億200万ドルは投手に支払われる額としてMLB史上最高額となる[17]。
2014年1月9日に体幹の筋肉の修復手術を行った。復帰には6週間かかる見込みで、デビッド・ドンブロウスキーGMは「スプリングトレーニングには間に合うだろう」と発表した[18]。スプリングトレーニング中の2月18日に復帰し、ブルペンで54球を投げた[19]。レギュラーシーズンでは、2008年以来の不調に陥る。9年連続での2ケタ勝利となる15勝を挙げはしたものの、2年連続で12敗して自責点がリーグワースト。防御率4.00はおろか4.50を超えたのも2008年以来であった。この年通算150勝を達成。
2015年は故障の影響もあり、20試合の先発登板に留まって5勝8敗に終わったが、防御率は4.00台だったのを3.38まで改善した。この年は、ルーキーイヤー以来10年ぶりに規定投球回未達だった。
2016年は2年ぶりに開幕投手を務めた(6回3失点で勝敗つかず)。4月は防御率5.46だったが、徐々に持ち直し、5月18日に通算2000奪三振を達成[20]、7月以降は18試合123イニングで9勝3敗・防御率1.98と好投を続けた。シーズン通算では16勝(リーグ6位タイ・9敗)・227.2イニング(リーグ2位)・防御率3.04(リーグ2位)・254奪三振で4年ぶり4度目となる最多奪三振を獲得。WHIPでもリーグトップを記録し、見事な復活を遂げた。サイ・ヤング賞の投票では1位投票は30人中14人を獲得したが、元同僚のリック・ポーセロに5ポイント及ばず2位に終わった。この結果にバーランダーの婚約者であるケイト・アプトンがTwitterで選考委員や受賞したポーセロを罵倒するコメントをし、大きな波紋を呼んだ[21] 。
投球スタイル[編集]
スリークォーターから、平均93-95mph(約150-153km/h)、最速102mph(約164km/h)のフォーシームを軸に、80mph前後のカーブ、80mph中盤のスライダー、80mph中盤のチェンジアップを駆使する[22]。制球力に定評があり、通算与四球率が2.7を記録している。
バーランダーの投球に関してイチローは「(速球だけでなく)それぞれ(の変化球)が一級品。どれでも三振をとれる。やっぱりいいピッチャー」と絶賛している[23]。
私生活[編集]
2016年5月、ケイト・アプトンと婚約したと複数の米メディアが報じた。
詳細情報[編集]
年度別投手成績[編集]
| 年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2005 | DET | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | .000 | 54 | 11.1 | 15 | 1 | 5 | 0 | 1 | 7 | 1 | 0 | 9 | 9 | 7.15 | 1.76 |
| 2006 | 30 | 30 | 1 | 1 | 0 | 17 | 9 | 0 | 0 | .654 | 776 | 186.0 | 187 | 21 | 60 | 1 | 6 | 124 | 5 | 1 | 78 | 75 | 3.63 | 1.33 | |
| 2007 | 32 | 32 | 1 | 1 | 0 | 18 | 6 | 0 | 0 | .750 | 866 | 201.2 | 181 | 20 | 67 | 3 | 19 | 183 | 17 | 2 | 88 | 82 | 3.66 | 1.23 | |
| 2008 | 33 | 33 | 1 | 0 | 1 | 11 | 17 | 0 | 0 | .393 | 880 | 201.0 | 195 | 18 | 87 | 8 | 14 | 163 | 6 | 3 | 119 | 108 | 4.84 | 1.40 | |
| 2009 | 35 | 35 | 3 | 1 | 0 | 19 | 9 | 0 | 0 | .679 | 982 | 240.0 | 219 | 20 | 63 | 5 | 6 | 269 | 8 | 4 | 99 | 92 | 3.45 | 1.18 | |
| 2010 | 33 | 33 | 4 | 0 | 0 | 18 | 9 | 0 | 0 | .667 | 925 | 224.1 | 190 | 14 | 71 | 0 | 6 | 219 | 11 | 2 | 89 | 84 | 3.37 | 1.16 | |
| 2011 | 34 | 34 | 4 | 2 | 1 | 24 | 5 | 0 | 0 | .828 | 969 | 251.0 | 174 | 24 | 57 | 0 | 3 | 250 | 7 | 2 | 73 | 67 | 2.40 | 0.92 | |
| 2012 | 33 | 33 | 6 | 1 | 0 | 17 | 8 | 0 | 0 | .680 | 956 | 238.1 | 192 | 19 | 60 | 2 | 5 | 239 | 2 | 1 | 81 | 70 | 2.64 | 1.06 | |
| 2013 | 34 | 34 | 0 | 0 | 0 | 13 | 12 | 0 | 0 | .520 | 925 | 218.1 | 212 | 19 | 75 | 1 | 4 | 217 | 3 | 1 | 94 | 84 | 3.46 | 1.32 | |
| 2014 | 32 | 32 | 0 | 0 | 0 | 15 | 12 | 0 | 0 | .556 | 893 | 206.0 | 223 | 18 | 65 | 1 | 5 | 159 | 5 | 1 | 114 | 104 | 4.54 | 1.40 | |
| 2015 | 20 | 20 | 1 | 1 | 0 | 5 | 8 | 0 | 0 | .385 | 535 | 133.1 | 133 | 13 | 32 | 1 | 3 | 113 | 2 | 0 | 56 | 50 | 3.38 | 1.09 | |
| 2016 | 34 | 34 | 2 | 0 | 0 | 16 | 9 | 0 | 0 | .640 | 903 | 227.2 | 171 | 30 | 57 | 1 | 8 | 254 | 6 | 0 | 81 | 77 | 3.04 | 1.00 | |
| 通算:12年 | 352 | 352 | 23 | 7 | 2 | 173 | 106 | 0 | 0 | .620 | 9664 | 2339.0 | 2072 | 217 | 699 | 23 | 80 | 2197 | 73 | 17 | 981 | 902 | 3.47 | 1.19 | |
- 2016年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高
獲得タイトル・表彰・記録[編集]
- MVP 1回:2011年
- サイ・ヤング賞 1回:2011年
- 投手三冠 1回:2011年
- 最多勝利 2回:2009年, 2011年
- 最優秀防御率 1回:2011年
- 最多奪三振 4回:2009年, 2011年, 2012年, 2016年
- 新人王:2006年
- ノーヒットノーラン 2回:2007年6月12日, 2011年5月7日
- MLBオールスターゲーム選出 6回:2007年, 2009年 ‐ 2012年, 2013年
- プレイヤーズ・チョイス・アワーズ
- 優秀新人:2006年
- 年間最優秀選手:2011年
- 優秀投手:2011年
- ルーキー・オブ・ザ・マンス:2006年5月
- ピッチャー・オブ・ザ・マンス 3回:2009年5月、2011年6月、2012年9月
背番号[編集]
- 59(2005年)
- 35(2006年 - )
脚注[編集]
- ^ “Justin Verlander Contract, Salary Cap Details & Breakdowns” (英語). Spotrac.com. 2016年5月15日閲覧。
- ^ a b c 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2007』 廣済堂出版、2007年、129、132頁。ISBN 978-4-331-51213-5。
- ^ “Justin Verlander Transactions” (英語). Baseball-Reference.com. 2008年12月25日閲覧。
- ^ “Player Profile: Justin Verlander (2005 Career Highlights).” (英語). MLB.com. 2008年2月22日閲覧。
- ^ “2005 Pitching Leaders for ERA - Baseball-Reference.com” (英語). Baseball-Reference.com. 2008年2月22日閲覧。
- ^ “Justin Verlander named American League Rookie of the Month” (英語). MLB.com (2006年6月5日). 2010年3月6日閲覧。
- ^ Newman, Mark (2006年7月6日). “Nomar, A.J. named Final Vote winners” (英語). MLB.com. 2010年3月6日閲覧。
- ^ a b “Player Profile: Justin Verlander (2006 Career Highlights)” (英語). MLB.com. 2008年2月22日閲覧。
- ^ "Verlander wins AL Rookie of the Year," MLB.com, Nov 13 2006
- ^ Associated Press (2006年9月17日). “A Special Season for Verlander and the Tigers” (英語). The New York Times. 2010年3月6日閲覧。
- ^ "Verlander makes history in Detroit," MLB.com. June 12 2007
- ^ 「2008年MLB選手名鑑 デトロイト・タイガース [大型補強で超強力打線が完成 不安要素は層が薄いブルペン]」『月刊スラッガー』2008年4月号、日本スポーツ企画出版社、2008年、雑誌 15509-4、38 - 39項。
- ^ a b 谷口輝世子 「MLB30球団レポート&全選手個人成績 デトロイト・タイガース/DET エースの責任転嫁に対し、監督が辛口批判」『月刊スラッガー』2008年11月号、日本スポーツ企画出版社、2008年、雑誌 15509-11、77項。
- ^ Beck, Jason (2009年6月4日). “Verlander, Porcello take home honors” (英語). MLB.com. 2010年3月6日閲覧。
- ^ Beck, Jason (2010年2月4日). “Verlander, Tigers finalize five-year deal” (英語). MLB.com. 2010年3月6日閲覧。
- ^ David Price & R.A. Dickey Win Cy Young Awards MLB Rumors
- ^ http://espn.go.com/mlb/story/_/id/9111981/justin-verlander-detroit-tigers-agrees-deal-which-worth-202-million-sources
- ^ “Justin Verlander update”. MLB.com Tigers Press Release (2014年1月9日). 2014年1月11日閲覧。
- ^ Jason Beck (2014年2月18日). “Verlander throws 54 pitches in bullpen session”. MLB.com. 2014年2月19日閲覧。
- ^ タイガース バーランダーが通算2000奪三振達成 史上76人目 スポニチ 2016年10月3日閲覧
- ^ バーランダーのCY賞落選に美人モデル婚約者激怒「記者をクビにしなさい!」 Full-Count 2016年11月18日閲覧
- ^ PitchFx | FanGraphs Baseball
- ^ http://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/f-bb-tp2-20120807-996708.html
外部リンク[編集]
- Justin Verlander (@JustinVerlander) - Twitter
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