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フランバー・バルデス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フランバー・バルデス
Framber Valdez
デトロイト・タイガース #59
基本情報
国籍 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国
出身地 パレンケ英語版
生年月日 (1993-11-19) 1993年11月19日(32歳)
身長
体重
5' 11" =約180.3 cm
170 lb =約77.1 kg
選手情報
投球・打席 左投右打
ポジション 投手
プロ入り 2015年 インターナショナルFA
初出場 2018年8月21日
年俸 $17,500,000(2026年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

フランバー・バルデスFramber Valdez[4], 1993年11月19日 - )は、ドミニカ共和国パレンケ英語版出身のプロ野球選手投手)。左投右打。MLBデトロイト・タイガース所属。

経歴

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プロ入りとアストロズ時代

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2015年3月にヒューストン・アストロズと契約してプロ入り。この年傘下のルーキー級ドミニカン・サマーリーグ・アストロズでプロデビュー。16試合に登板して4勝1敗3セーブ、防御率3.68、36奪三振を記録した。

2016年アパラチアンリーグのルーキー級グリーンビル・アストロズ英語版、A-級トリシティ・バレーキャッツ英語版、A級クァッドシティ・リバーバンディッツ英語版、A+級ランカスター・ジェットホークスでプレーし、4球団合計で14試合(先発11試合)に登板して4勝5敗、防御率3.19、79奪三振を記録した。

2017年はA+級ビューズクリーク・アストロズ[5]、AA級コーパスクリスティ・フックスでプレーし、2球団合計で25試合(先発18試合)に登板して7勝8敗1セーブ、防御率4.16、126奪三振を記録した。オフにはアリゾナ・フォールリーグに参加し、メサ・ソーラーソックスに所属した。

2018年は開幕をAA級コーパスクリスティで迎えた。AAA級フレズノ・グリズリーズを経て、8月21日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[6]。メジャーデビューとなった同日のシアトル・マリナーズ戦(セーフコ・フィールド)では2番手で登板した直後に味方が逆転したため初登板初勝利を挙げた[7]。この年メジャーでは8試合(先発5試合)に登板して4勝1敗、防御率2.19、34奪三振を記録した[8]

2019年は26試合(先発8試合)に登板したものの4勝8敗、防御率5.86と結果を残せなかった[8]。なお、負けが先行したことと防御率が5点台だったのはアストロズ時代では唯一のことであった。その他は68奪三振を記録した[8]

2020年COVID-19の影響で60試合の短縮シーズンとなるなか11試合(先発10試合)に登板して5勝3敗、防御率3.57、76奪三振を記録した[8]ポストシーズンではロースター入りして4試合に先発登板。シリーズ通算3勝1敗を記録したものの、チームはタンパベイ・レイズに3勝4敗で敗れてワールドシリーズ進出を逃した[8]

2021年からは先発に完全転向。すると同年6月26日に敵地コメリカ・パークで行われたタイガースとのダブルヘッダー第1試合ではチームは敗れたものの7回コールドということもあり、参考記録ながらメジャーで初めて完投した[9]。この年は22試合に先発登板して自身初の2桁勝利を達成する11勝(6敗)、防御率3.14を記録した[8]。また、自身初の100奪三振をクリアする125奪三振を記録した[8]。ポストシーズンでも5試合に登板。ワールドシリーズでは2試合に先発登板したものの、打ち込まれて防御率19点台(19.29)と散々な内容だった[8]。チームもアトランタ・ブレーブスに2勝4敗で敗れ、ワールドシリーズ優勝はならなかった。

2022年は自身初めて開幕投手を務めた。先発左腕として頭角を現し、自身初となるオールスターゲームに選出された[10]。この年は31試合に先発登板して201.1イニングを投げ、17勝6敗、防御率2.82、194奪三振を記録した[11]。チームはポストシーズンに進出。ポストシーズンではフィラデルフィア・フィリーズを破り、2度目のワールドシリーズ優勝を達成した[12]。オフの11月16日に全米野球記者協会(BBWAA)から4位票が1、5位票が12の計14ポイントでサイ・ヤング賞5位となった[13]。12月5日にはファーストチームの先発投手の1人として自身初となるオールMLBチームに選出された[14]。また、前述のポストシーズンでは4試合に登板して3勝(無敗)を記録した[8]

2023年は2年連続2度目となる開幕投手に選出された[15]。7月2日にMLB選出で通算2度目となるオールスターゲームに選出されたが[16]、7月9日に辞退した[17]。8月1日のクリーブランド・ガーディアンズ戦(ミニッツメイド・パーク)でノーヒットノーラン(準完全試合)を達成。アストロズでは史上16回目、単独投手での達成は2019年9月1日のジャスティン・バーランダー以来で、左投手としては球団史上初となった[18][19]。なお、単独でその前に達成していたバーランダーもその日にチームに復帰している。さらに、投じた球数が93球であったため、同年6月28日にニューヨーク・ヤンキースドミンゴ・ヘルマンが99球で完全試合を達成して以来のマダックスでの達成でもあった。この年は31試合に先発登板して198イニングを投げ、12勝11敗、防御率3.45、200奪三振を記録し、サイ・ヤング賞投票では9位に入った[11][20]。なお、敗戦数が2桁だったのは自身初のことであった[8]。ポストシーズンでもシリーズ合計3試合に登板し、2敗(0勝)を喫した。チームもリーグ優勝決定シリーズでこの年ワールドシリーズ優勝を果たすテキサス・レンジャーズに3勝4敗で敗れた。

2024年は3年連続3度目となる開幕投手に選出された[21]。この年は28試合に先発登板して176.1イニングを投げ、15勝7敗、防御率2.91、169奪三振を記録し、自身2度目となるオールMLBチームにセカンドチームの先発投手として選出された[11][22]。また、ポストシーズンでは10月1日に本拠地で行われたタイガースとのワイルドカードシリーズでは、のちにタイガースでチームメイトとなるタリック・スクーバルと投げあったものの、この試合では4.1イニングを投げて7安打を浴び、3失点の内容で敗戦投手となった[23]。チームは翌2日の試合にも敗れ、連敗でワイルドカードシリーズで敗退した。

2025年は4年連続4度目となる開幕投手に選出された[24]。この年は31試合に先発登板。192イニングを投げて13勝、防御率2.91、アメリカンリーグ10位となる187奪三振を記録したものの、11敗と自身2度目となる2桁敗戦を喫した[8]。オフの11月2日にクオリファイング・オファー(QOオファー)を拒否してFAとなった[8][25]

タイガース時代

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2026年2月5日にデトロイト・タイガースと3年総額1億1500万ドルで契約を結んだことが報じられ[26]、10日にタイガースと正式に契約を結んだ[27]。なお、タイガースは同日にバーランダーとも契約を結んでおり、彼と再びチームメイトになることとなった。

選手としての特徴

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シンカーカーブチェンジアップスライダーフォーシームの5球種を持っている。投球の軸となる最速99mph(約159km/h)、平均94.3mph(約152km/h)のシンカーを低めに集め、打たせて取るスタイル。

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2018 HOU 8 5 0 0 0 4 1 0 0 .800 154 37.0 22 3 24 0 4 34 5 0 10 9 2.19 1.24
2019 26 8 0 0 0 4 7 0 0 .364 329 70.2 74 9 44 0 4 68 4 1 51 46 5.86 1.67
2020 11 10 0 0 0 5 3 0 0 .625 288 70.2 63 5 16 0 5 76 6 1 32 28 3.57 1.12
2021 22 22 1 0 0 11 6 0 0 .647 572 134.2 110 12 58 1 11 125 9 2 52 47 3.14 1.25
2022 31 31 3 1 0 17 6 0 0 .739 827 201.1 166 11 67 0 11 194 11 1 71 63 2.82 1.16
2023 31 31 2 2 1 12 11 0 0 .522 808 198.0 166 19 57 0 10 200 6 0 86 76 3.45 1.13
2024 28 28 1 0 0 15 7 0 0 .682 703 176.1 140 13 55 0 6 169 8 1 60 57 2.91 1.11
2025 31 31 2 0 0 13 11 0 0 .542 802 192.0 171 15 68 0 7 187 12 1 82 78 3.66 1.24
MLB:8年 188 166 9 3 1 81 52 0 0 .609 4483 1080.2 912 87 389 1 58 1053 61 7 444 404 3.36 1.20
  • 2025年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

ポストシーズン投手成績

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2020 HOU ALWC 1 0 1 0 0 18 5.0 2 0 2 0 0 5 0 0 0 0 0.00
ALDS 1 1 1 0 0 24 7.0 5 2 1 0 0 4 0 0 2 2 2.57
ALCS 2 2 1 1 0 48 12.0 7 1 7 0 0 17 0 0 3 3 2.25
2021 ALDS 1 1 0 0 0 20 4.1 7 0 1 0 1 6 0 0 4 4 8.31
ALCS 2 2 1 0 0 43 10.2 9 2 4 0 1 7 0 0 4 3 2.53
WS 2 2 0 1 0 29 4.2 12 4 3 0 0 3 0 0 10 10 19.29
2022 ALDS 1 1 0 0 0 24 5.2 4 0 3 0 0 6 0 0 2 2 3.18
ALCS 1 1 1 0 0 26 7.0 4 0 0 0 0 9 0 0 2 0 0.00
WS 2 2 2 0 0 46 12.1 6 1 5 0 1 18 0 0 2 2 1.46
2023 ALDS 1 1 0 1 0 22 4.1 7 1 3 0 0 5 0 0 5 5 10.38
ALCS 2 2 0 2 0 39 7.2 12 3 3 0 1 12 0 0 8 7 8.22
2024 ALWC 1 1 0 1 0 21 4.1 7 0 2 0 0 3 0 0 3 3 6.23
出場:5回 17 16 7 6 0 360 85.0 82 14 34 0 4 95 0 0 45 41 4.34
  • 2025年度シーズン終了時

年度別守備成績

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投手(P)












2018 HOU 8 2 7 0 1 1.000
2019 26 3 11 1 1 .933
2020 11 5 5 2 1 .833
2021 22 5 7 1 0 .923
2022 31 6 23 1 0 .967
2023 31 6 16 1 2 .957
2024 28 2 16 1 3 .947
2025 31 2 17 0 0 1.000
MLB 188 31 102 7 8 .950
  • 2025年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰

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  • オールMLBチーム[28]
    • ファーストチーム先発投手:1回(2022年)
    • セカンドチーム先発投手:1回(2024年)

記録

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背番号

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  • 65(2018年)
  • 59(2019年 - )

脚注

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  1. ^ タイガースが左腕バルデスとの3年契約を正式発表 詳細な年俸は」『スポーツ報知』2026年2月11日。2026年2月11日閲覧
  2. ^ スペイン語の発音記号変換ツール”. easypronunciation.com. 2022年4月7日閲覧。
  3. ^ Baseball Player Name Pronunciation Guide”. Baseball Reference. 2022年4月7日閲覧。
  4. ^ スペイン語発音: [fɾãm.ˈbɛɾ βal̪.ˈdes][2] フランベール・バルデース英語発音: [ˈfrɑmbər vælˈdɛz][3] フランバー・ヴァルデズ
  5. ^ 2017年よりアストロズ傘下
  6. ^ Chandler Rome (2018年8月21日). “Astros add pitcher Framber Valdez to 25-man roster” (英語). Houston Chronicle. 2018年11月6日閲覧。
  7. ^ Chandler Rome (2018年8月21日). “Framber Valdez helps lift Astros past Mariners in major league debut” (英語). Houston Chronicle. 2018年11月6日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h i j k l MLB公式プロフィール参照。2026年2月11日閲覧。
  9. ^ Houston Astros vs Detoroit Tigers Box Score: June 26, 2021” (英語). Baseball-Reference.com. 2026年2月11日閲覧。
  10. ^ Chen, Sonja (2022年7月11日). “4 more Astros named to Dusty's All-Star team” (英語). MLB.com. 2025年6月16日閲覧。
  11. ^ a b c Framber Valdez Stats, Height, Weight, Position, Rookie Status & More” (英語). Baseball-Reference.com. 2025年6月16日閲覧。
  12. ^ Castrovince, Anthony (2022年11月6日). “Out of this World! Astros finish off Phils for Series title” (英語). MLB.com. 2025年6月16日閲覧。
  13. ^ Astros’ Justin Verlander wins his third AL Cy Young” (英語). BBWAA – Baseball Writers' Association of America (2022年11月16日). 2022年11月17日閲覧。
  14. ^ Paul Casella (2022年12月5日). “Here is the star-studded 2022 All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2022年12月6日閲覧。
  15. ^ Scott Merkin , Brian McTaggart (2023年3月25日). “White Sox-Astros Opening Day starting pitchers: Cease vs. Valdez” (英語). MLB.com. 2025年6月16日閲覧。
  16. ^ Thomas Harrigan (2023年7月2日). “Breaking down the full 2023 All-Star Game rosters” (英語). MLB.com. 2023年7月3日閲覧。
  17. ^ Brian McTaggart (2023年7月9日). “Valdez won't pitch in All-Star Game, Baker announces” (英語). MLB.com. 2023年7月10日閲覧。
  18. ^ アストロズ・バルデスがノーヒッター達成 球団史上16度目の快挙”. MLB.JP (2023年8月2日). 2023年8月2日閲覧。[リンク切れ]
  19. ^ バーランダーの復帰が大記録を呼び込んだ!?--アストロズのフランバー・バルデスがサウスポーでは球団初のノーヒッターを達成!<SLUGGER>”. THE DIGEST (2023年8月2日). 2023年8月2日閲覧。
  20. ^ Here are the Cy Young Award vote totals” (英語). MLB.com (2023年11月16日). 2025年6月16日閲覧。
  21. ^ McTaggart, Brian (2024年3月20日). “Yankees-Astros Opening Day starting pitchers: Cortes vs. Valdez” (英語). MLB.com. 2025年6月16日閲覧。
  22. ^ Casella, Paul (2024年11月15日). “Check out the 2024 All-MLB First and Second Team winners” (英語). MLB.com. 2025年6月16日閲覧。
  23. ^ 2024 American League Wild Card Series (ALWC) Game 1, Astros at Tigers, October 1” (英語). Baseball-Reference.com. 2026年2月11日閲覧。
  24. ^ Anthony DiComo , Brian McTaggart (2025年3月19日). “Mets-Astros Opening Day starters: Holmes vs. Valdez” (英語). MLB.com. 2025年6月16日閲覧。
  25. ^ Steve Adams (2025年11月6日). “13 Players Receive Qualifying Offers” (英語). MLB.com. 2026年2月11日閲覧。
  26. ^ Anthony Franco (2026年2月10日). “Tigers Sign Framber Valdez To Three-Year Deal” (英語). MLB Trade Rumors. 2026年2月11日閲覧。
  27. ^ Tim Stebbins (2026年2月10日). “Framber, Tigers finalize 3-year deal worth $115 million” (英語). MLB.com. 2026年2月11日閲覧。
  28. ^ All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2022年12月7日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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