石神井公園駅
石神井公園駅 | |
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北口ロータリーから見た駅舎 (2011年6月9日) | |
しゃくじいこうえん Shakujii-kōen | |
◄練馬高野台 (1.1 km) (1.9 km) 大泉学園► | |
所在地 | 東京都練馬区石神井町三丁目 |
所属事業者 | 西武鉄道 |
所属路線 | ■池袋線 |
キロ程 | 10.6 km(池袋起点) |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 2面3線 |
乗降人員 -統計年度- |
69,515人/日 -2010年- |
開業年月日 | 1915年(大正4年)4月15日 |
備考 | 複々線化工事中 |
石神井公園駅(しゃくじいこうえんえき)は、東京都練馬区石神井町三丁目にある、西武鉄道池袋線の駅である。
石神井公園駅管区をまとめる駅であり、中村橋 - 秋津間を管轄している。
駅構造
下り線が単式ホーム1面1線、上り線が島式ホーム1面2線の、計2面3線を有する高架駅。2012年5月時点では複々線化・改良のための工事が行われている。2012年6月23日より島式ホーム2面4線となる予定。
2008年11月21日までは駅舎が南北両方にある地上駅で、改札口もそれぞれに設けられ、改札内の跨線橋でホームと駅舎を連絡していたので、駅の南北を通り抜ける際には近接する踏切を利用する必要があった。しかもこの踏切は「開かずの踏切」として知られており、しばしばテレビ番組などで取り上げられることもあった。同年11月22日から改札口が地下に移設されると共に地下自由通路が開業して改札外の南北の通り抜けができるようになり、従来駅前の踏切を通っていた歩行者にとっては利便性が向上した。同時にエレベーターも地上 - 改札外コンコース間、改札内コンコース - ホーム間に2基ずつ設置され、バリアフリー化が図られた。
上り線の高架工事完了に伴い、2010年2月7日から上りホームが高架に移設された。これにより、上りホームへは北口の地上部分に新設された仮設の改札口を利用することになり、北口地上の改札口は上り専用(池袋方面)、仮設地下道内の改札口は下り専用(所沢方面)となった。新しい上りホームにはエスカレーター・エレベーターと待合室が設置された。さらに2011年4月17日からは下りホームも高架に移設、エスカレーター・エレベーター・待合室も整備され、改札は1か所に集約された。同時に地上の下りホームと仮設地下道および上りホーム専用改札口は廃止された。なお、下りホーム南側は移設後も工事中となっており、2012年5月時点では単式ホームとなっているが、6月23日には前記したように1番ホームが使用開始となり、島式ホームとなる予定である。
地上駅時代はホームの柱の一部に1926年(大正15年)製のレールが使われているなど、施設の老朽化が進んでいた。高架駅では石神井公園の木々をイメージした柱が随所に設置されている。
トイレは地上駅時代は南口改札内にあったが、改札口地下化後は南口改札外に移設され、「だれでもトイレ」も併設された。北口は上り高架ホームと同時に供用を開始した。いずれも仮設である。2012年1月27日からは改札内トイレの供用を開始し、仮設トイレは撤去された。
かつては南口に定期券発売窓口があったが、下りホームの高架化と同時に営業を終了した。定期券は専用の自動発売機で購入することができる。
のりば
1 | ■池袋線 | 未使用 |
2 | ■池袋線 | ひばりヶ丘・所沢・小手指・飯能・吾野・西武秩父・秩父鉄道線 三峰口・長瀞方面 |
3 | ■池袋線 | 練馬・池袋・○有楽町線 新木場・○副都心線 渋谷方面 |
4 | ■池袋線 | 練馬・池袋・○有楽町線 新木場・○副都心線 渋谷方面 |
連続立体交差事業・複々線化事業
2012年現在、桜台駅から練馬高野台駅まで完了している西武池袋線の高架複々線化事業は、当駅を経て大泉学園駅近くまで実施される。なお、当初は当駅までの高架化が計画されていたが、2005年6月に大泉学園駅付近まで延伸される都市計画に変更されている。また、快速の通過駅である大泉学園・保谷両駅への利用客に対しては快速の一部を準急に変更するという対応がとられている。
当駅では2007年8月から工事に着手しており、その期間中は仮設駅舎と線路を設置して対応している。完成の際には1線を増設し、大泉学園側に引き上げ線2本を備え、バリアフリー設備が完備された2面4線の高架駅となる予定であり、始発列車も設定される。この関連で、2007年3月6日のダイヤ改正から下り列車の当駅での待避が中止されるとともに2番ホームの使用も廃止された。その後2番ホーム進入・出発信号機には「×」印が付けられたが、同年8月頃に信号機自体が撤去された。また、進入するための渡り線にもブロックが置かれ、誤進入ができないようになっていたが、これも同年10月頃に撤去された。また、同年10月頃に下り線飯能側先端のホームの幅員が広くなり、同年12月2日からは上り線の飯能側先端が仮線に切り替えられた。さらに2008年6月21日からは3・4番ホームが40m(2両分)大泉学園方向に移動したが、2010年2月6日で使用を停止した。下り線については2011年4月17日に駅付近が高架化され、同時に下りホーム2線のうち1線が供用されている[1]。2012年6月30日のダイヤ改正で下り列車の当駅での待避が5年ぶりに復活する予定。同時に平日朝ラッシュ時の練馬高野台発着すべての列車が当駅まで延長する。
当駅が桜台 - 練馬高野台間とともに高架化されなかった[2]のは、東京外環自動車道との交差方法について調整が難航したから[3]である。最終的に鉄道線が高架で走るという形で交差方法が決まり、高架化工事とともに当駅の改良工事などの方針が決定した。
練馬駅付近の高架・改良工事のため、豊島線を終日練馬 - 豊島園間の折り返し運転とし、池袋線との直通運転が中止(線路が分断されていた)されていた際は池袋 - 豊島園間の各駅停車を池袋 - 練馬間の運転としていた時期がある。この場合、一部列車を除き練馬 - 当駅間を回送扱いとし、ホーム北側の留置線にて折り返し・待機としていた。
利用状況
2010年度の一日平均乗降人員は69,515人であり[4]、西武鉄道全92駅中11位であった。同社の単独線の途中駅としては大泉学園駅、田無駅に次ぐ3位である。
池袋線池袋 - 所沢間の途中駅で急行系列車(快速急行・急行・通勤急行)のすべてが停車する駅だが、快速急行と急行が通過する大泉学園駅、急行系列車がすべて通過する秋津駅より乗降人員は少ない。1994年に練馬高野台駅が近隣に開設されて以降減少傾向にあったが、2000年代に入ってからは駅前再開発もあり、転じて増加傾向にある。
近年の一日平均乗降人員と乗車人員の推移は下記の通り。
年度 | 一日平均 乗降人員 |
一日平均 乗車人員 |
---|---|---|
1990年 | 39,005[5] | |
1991年 | 39,473[6] | |
1992年 | 39,326[7] | |
1993年 | 38,715[8] | |
1994年 | 37,627[9] | |
1995年 | 35,585[10] | |
1996年 | 35,238[11] | |
1997年 | 34,392[12] | |
1998年 | 33,310[13] | |
1999年 | 32,945[14] | |
2000年 | 32,479[15] | |
2001年 | 32,129[16] | |
2002年 | 32,082[17] | |
2003年 | 32,503[18] | |
2004年 | 65,248[19] | 32,586[20] |
2005年 | 66,679[19] | 33,304[21] |
2006年 | 67,929[22] | 33,896[23] |
2007年 | 68,729[22] | 34,339[24] |
2008年 | 69,391[22] | 34,671[25] |
2009年 | 70,043[22] |
駅周辺
駅周辺は道路が狭かったが、北口は整備が進められ、高級スーパーのクイーンズ伊勢丹も進出した。南口は商店街の人通りの多い中を車やバスが行き交う。
当駅の高架化工事後は、道路が拡幅されるとともに駅前広場が整備される予定である。また、2008年11月22日から駅改良工事の進捗により地下自由通路が仮設(下り線高架化に伴い廃止)された以降は、初電から終電まで改札を通ることなく駅の南北を移動することができるようになった。
- 公園
- 道路
- 東京都道8号千代田練馬田無線(富士街道)
- 商業施設
- 公共施設など
- スポーツ・娯楽施設など
- スポーツクラブルネサンス 石神井公園
- ハロー・スポーツプラザ石神井
- 石神井ゴルフセンター
- 石神井ローンテニスクラブ
- 石神井スポーツ
- 練馬区立高野台運動場
- 練馬区立石神井プール
- 郵便局・金融機関
- 医療機関
- 石神井休日急患診療所(練馬区役所 石神井庁舎内)
- ユークレイジア会小山クリニック - 駅南側にある診療所。先代の理事長は鉄道ファンでもあり、長年日本国有鉄道(国鉄)や西武鉄道の嘱託医を務めて来た。また、向かいの自宅敷地内には実物の西武351系のカットボディも設置されていたが、2008年4月に自宅とともに解体され、現存しない。当該車両には行先表示幕も残されていたが、表示は「石神井公園」であった。2009年5月7日に自宅敷地内に建設していた新病棟が完成し、病院の機能は移転の上診療所として開業した。旧小山病院時代に診察室として国鉄80系電車の実物大レプリカが置かれていたことでも有名であったが、これも病院の移転で解体され、現存しない。
バス路線
注記なきものは西武バスが運行。
北口(石神井公園駅北口)
1番のりば
- 石01:比丘尼橋経由 石神井公園駅北口行き(石神井循環)
- 石02:比丘尼橋経由 成増駅南口行き(西武バス・国際興業バス共同運行) ※国際興業バスは深夜バスも運行
- 石03-2:比丘尼橋、成増駅南口経由 練馬北町車庫行き(国際興業バス)
- 石04:比丘尼橋経由 土支田一丁目行き
- 北口ロータリー完成前は南口発着で、西武バス便と国際興業バス便は別々の乗り場から出ていた。
2番のりば
- 吉60・吉60-2・吉60-3:上石神井駅経由 吉祥寺駅行き
- 石11・石12:西武車庫行き
- 石11・吉60:谷原三丁目経由 成増町行き
- 吉60-2:谷原三丁目行き
- 北口ロータリーの完成以前は、吉祥寺駅方面が南口経由、成増方面が駅に寄らずに石神井庁舎停留所を駅最寄りとしていた。
南口(石神井公園駅南口)
1番のりば
- 荻11:八成橋、井荻駅経由 荻窪駅行き(西武バス・関東バス共同運行)
- 石21:八成橋経由 南田中車庫行き
- 荻14:JA東京あおば、上井草駅、荻窪警察経由 荻窪駅行き
- 石22:JA東京あおば経由 井草通り行き
2番のりば
- 高架化工事に伴い撤去。
3番のりば
- 降車専用
4番のりば
北口ロータリーの完成以前は、
- 1番のりば:荻11・石01・石02(西武バス担当便)
- 2番のりば:荻14
- 3番のりば:石神井公園駅終着便の降車場、吉60(吉祥寺駅行き)・石11
- 国際興業バスのりば(三井住友銀行ATMコーナー前、現在の4番のりばと場所は同じ) - 石02(国際興業バス担当便)・石03
- 関東バスのりば(中華料理店横) - 阿50
という発着の仕方があった。
歴史
- 1915年(大正4年)4月15日 - 石神井駅として開業。
- 1933年(昭和8年)3月1日 - 石神井公園駅に改称。
- 1990年(平成2年)12月23日 - 新駅舎使用開始[26]。
- 2007年(平成19年)3月6日 - 高架化工事進捗に伴い下り列車の待避を中止、同時に2番ホームを廃止。
- 2008年(平成20年)11月22日 - 駅舎を仮設で地下化、同時に地下自由通路が開業。
- 2010年(平成22年)1月30日 - 上り高架ホームの利用開始に先駆け高架ホーム見学会を開催。
- 2010年(平成22年)2月7日 - 上り高架ホームの利用を開始、同時に上り地上ホームを廃止。
- 2011年(平成23年)4月16日 - 定期券売場の営業を終了。
- 2011年(平成23年)4月17日 - 下り高架ホームの利用を開始、同時に下り地上ホームを廃止[1]。
- 2012年(平成24年)6月23日 - 下りホーム全面供用開始予定。
隣の駅
- 西武鉄道
- ■池袋線
脚注
- ^ a b 練馬高野台駅 - 石神井公園駅付近が高架化されます。 (PDF) - 西武鉄道ニュースリリース 2011年2月17日
- ^ 同区間が一斉に高架化されたのではないが、当駅の高架化が大きく遅れているため、便宜上この表現とする。
- ^ 『鉄道ピクトリアル』2002年4月臨時増刊号(通巻716号)「特集 西武鉄道」(電気車研究会)より。
- ^ 西武鉄道「駅別乗降人員」 (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成2年)224ページ
- ^ 東京都統計年鑑(平成3年)230ページ
- ^ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成10年) (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ^ a b [1] (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ^ a b c d [2] (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ^ 『会社要覧』西武鉄道株式会社、1999年、100-103頁
関連項目
外部リンク
- 西武鉄道 石神井公園駅
- 西武池袋線立体交差事業・複々線化事業のご案内 - 高架化・改良工事の公式ページ
- 昭和30年代初頭の様子
- 昭和30年代初頭の駅前の様子