七海ひろき
七海 ひろき(ななみ ひろき、1月16日 - )は、宝塚歌劇団・星組に所属する男役スター。
茨城県水戸市出身[1]。茨城県立水戸第二高等学校出身[1]。身長173cm[1]。愛称は「かい」[1]。血液型はO型[2]。
略歴
- 2001年、宝塚音楽学校入学。
- 2003年、89期生として宝塚歌劇団に入団。入団時の成績は49人中39番[3]。月組公演『花の宝塚風土記/シニョール・ドン・ファン』で初舞台。同年5月22日[3]、宙組に配属。
- 2009年、『薔薇に降る雨』新人公演で初主演[4]。
- 2010年、機関誌『宝塚GRAPH』の同期生紹介コーナーを担当。
- 2012年、風莉じんの退団にともない、TAKARAZUKA SKY STAGEの第4期スカイレポーターズに就任。
- 2013年、同期の純矢ちとせとともにTAKARAZUKA SKY STAGEの第5期スカイ・レポーターズを務める[5]。
- 2014年、テレビアニメ『ノブナガ・ザ・フール』のウエスギ・ケンシン役で声優に初挑戦[7]。
- 2015年4月21日付で、星組へ組替え[8]。
人物・エピソード
芸名の「七海」は本名にある「海」の字を使い、テレビアニメ『七つの海のティコ』の話が好きだったことに由来する[2][9]。「ひろき」は七つの海の広大なイメージから[2]。
2歳上の兄がおり、幼少の頃はヒーローごっこなど男の子遊びばかりをしていた[10]。小学校では毎年学級委員を務め、教師からの信頼の厚い優等生だったという[2][10]。
小学6年生のときにテレビで放送されていた月組公演『風と共に去りぬ』を偶然観て主演の天海祐希が好きになり、出演作品のビデオを集めて繰り返し観ていた[10]。その後、月組東京宝塚劇場『ME AND MY GIRL』を初めて観劇し、宝塚を目指すようになった[10][11][12]。
小さい頃、朗読会で教師に誉められたことがきっかけで演劇部に所属し、学生時代はお芝居に熱中していた[2][11]。中学入学後は、父親が見つけてきた宝塚音楽学校受験のためのクラスがある東京のバレエ教室に週1回往復5時間をかけて通っていた[10]。
高校は進学校で、両親から「成績が落ちたら宝塚音楽学校の受験はさせない」と言われていたため、勉強と宝塚受験のためのレッスンを両立した[10][11]。高校2年生のときにこれで宝塚に受からなければ大学受験を目指すことが決まっていた2度目の受験で合格した[10]。
主な舞台
宙組時代
- 2004年5月 - 8月、『ファントム』新人公演:従者(本役:暁郷)
- 2005年6月、宝塚バウホール公演『Le Petit Jardin』ポール
- 2005年8月 - 11月、『炎にくちづけを/ネオ・ヴォヤージュ』新人公演:チェ(本役:和涼華)
- 2005年12月、和央ようかライブショー『W-WING-』
- 2006年3月 - 7月、『NEVER SAY GOODBYE』新人公演:ビョルン(本役:十輝いりす)
- 2006年8月、宝塚バウホール公演『UNDERSTUDY』ジェフリー・キング
- 2006年11月 - 2007年2月、『維新回天・竜馬伝!』新人公演:沖田総司(本役:早霧せいな)/『ザ・クラシック』
- 2007年3月 - 4月、ドラマシティ・日本青年館・中日劇場公演『A/L-怪盗ルパンの青春-』ジャコ刑事
- 2007年6月 - 9月、『バレンシアの熱い花』新人公演:ホルヘ(本役:鈴鹿照)
- 2007年11月、宝塚バウホール公演『THE SECOND LIFE』マーク・ホワイト
- 2008年2月 - 5月、『黎明の風 -侍ジェントルマン 白洲次郎の挑戦-』新人公演:近藤文男(本役:美郷真也)/『Passion 愛の旅』
- 2008年7月、梅田芸術劇場メインホール公演『雨に唄えば』警官
- 2008年9月 - 12月、『Paradise Prince』エドワード、新人公演:シャルル(本役:悠未ひろ)/『ダンシング・フォー・ユー』
- 2009年2月、中日劇場公演『外伝 ベルサイユのばら-アンドレ編-』ジェロール・ロセロワ/『ダンシング・フォー・ユー』
- 2009年4月 - 7月、『薔薇に降る雨』新人公演:ジャスティン(本役:大和悠河)*新人公演初主演/『Amour それは…』
- 2009年8月 - 9月、宝塚バウホール・赤坂ACTシアター公演『逆転裁判2-蘇る真実 再び・・・-』ローランド・スミス
- 2009年11月 - 2010年2月、『カサブランカ』ビゴー、新人公演:ヴィクター・ラズロ(本役:蘭寿とむ)
- 2010年3月 - 4月、ドラマシティ・日本青年館公演『シャングリラ -水之城-』涙(ルイ)
- 2010年5月 - 8月、『TRAFALGAR -ネルソン、その愛と奇跡-』ジュリアン・カスティーヨ/『ファンキーサンシャイン』
- 2010年9月、全国ツアー公演『銀ちゃんの恋』マコト
- 2010年11月 - 2011年1月、『誰がために鐘は鳴る』ルピーノ
- 2011年3月 - 4月、ドラマシティ・日本青年館公演 『ヴァレンチノ』ナターシャ・ラムボア
- 2011年5月 - 8月、『美しき生涯 -石田三成 永遠の愛と義-』/『ルナロッサ-夜に惑う旅人-』
- 2011年8月、日本青年館公演『ヴァレンチノ』ナターシャ・ラムボア
- 2011年10月 - 12月、『クラシコ・イタリアーノ -最高の男の仕立て方-』ジェフ・コリンズ/『NICE GUY!!-その男、Yによる法則-』
- 2012年2月、中日劇場公演『仮面のロマネスク -ラクロ作「危険な関係」より-』ランベール伯爵/『Apasionado!!II』
- 2012年4月 - 7月、『華やかなりし日々』ジョージ・ホワイト/『クライマックス-Cry-Max-』
- 2012年5月、野々すみ花ミュージックサロン『GIFT 〜たからもの〜』(宝塚ホテル)
- 2012年8月 - 11月、『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』ウォルフガング・ミッタマイヤー
- 2013年1月、博多座公演『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』パウル・フォン・オーベルシュタイン
- 2013年3月 - 6月、『モンテ・クリスト伯』ルイジ・ヴァンパ/『Amour de 99!!-99年の愛-』
- 2013年7月 - 8月、宝塚バウホール公演『the WILD Meets the WILD -W.M.W.-』ベンジャミン・ノースブルック *バウ初W主演
- 2013年9月 - 12月、『風と共に去りぬ』ルネ/スカーレット・オハラ(役替わり)
- 2014年2月、中日劇場公演『ロバート・キャパ 魂の記録』チーキ・ヴェイス/『シトラスの風II』
- 2014年5月 - 7月、『ベルサイユのばら-オスカル編-』ジェローデル/アラン(役替わり)
- 2014年8月 - 9月、全国ツアー公演『ベルサイユのばら-フェルゼンとマリー・アントワネット編-』オスカル
- 2014年11月 - 2015年2月、『白夜の誓い -グスタフIII世、誇り高き王の戦い-』ニルス /『PHOENIX 宝塚!! ―蘇る愛―』
- 2015年3月 - 4月、梅田芸術劇場メインホール・赤坂ACTシアター公演『TOP HAT』ホレス・ハードウィック
星組時代
- 2015年6月 - 7月、赤坂ACTシアター・ドラマシティ公演『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』カール・ハンラティ
- 2015年8月 - 11月、『ガイズ&ドールズ』ベニー・サウスストリート
- 2016年1月、東京国際フォーラム・梅田芸術劇場メインホール『LOVE & DREAM』—I. Sings Disney/II. Sings TAKARAZUKA —
- 2016年3月 - 6月、『こうもり …こうもり博士の愉快な復讐劇…』ブリント /『THE ENTERTAINER!』 *予定
受賞歴
- 2015年度 阪急すみれ会・パンジー賞 助演賞受賞
脚注
- ^ a b c d 『宝塚おとめ 2013年度版』阪急コミュニケーションズ、2013年、128頁。ISBN 978-4-484-13506-9。
- ^ a b c d e 『RISING STAR GUIDE 2012』阪急コミュニケーションズ、2012年、74-75頁。ISBN 978-4-484-12512-1。
- ^ a b 小林公一・監修『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡り続けて(人物編)』阪急コミュニケーションズ、2014年4月1日、115頁。ISBN 978-4-484-14601-0。
- ^ “七海ひろき、芝居心あり!ミュージカル・ロマン「薔薇に降る雨」新人公演”. SponichiAnnex. 2009年5月9日閲覧。
- ^ “スカイ・レポーターズ 第5期生”. TAKARAZUKA SKY STAGE. 2013年6月13日閲覧。
- ^ a b “プレシャス!宝塚 ガンマン経由スカーレット 宝塚宙組・七海ひろき”. 朝日新聞DIGITAL. 2013年7月25日閲覧。
- ^ デイリースポーツonline (2013年12月19日). “現役タカラジェンヌが声優挑戦” 2014年1月5日閲覧。
- ^ “北翔海莉&妃海風が宝塚歌劇団星組の次期トップコンビに決定 真風涼帆、七海ひろきの組替えも発表に”. シアターガイド. (2014年12月9日) 2014年12月10日閲覧。
- ^ “フェアリーインタビュー 宙組 七海ひろき”. ウィズたからづか. 2013年4月15日閲覧。
- ^ a b c d e f g 「波瀾爆笑!?我が人生 七海ひろき」『宝塚GRAPH』2011年8月号、阪急コミュニケーションズ、2011年、82-84頁。
- ^ a b c “プレシャス!宝塚 新公初主演に気合い 宝塚宙組・七海ひろき”. 朝日新聞DIGITAL. 2009年5月4日閲覧。
- ^ “プレシャス!宝塚 「ヴァレンチノ」で初の女役 宝塚宙組・七海ひろき”. 朝日新聞DIGITAL. 2011年3月8日閲覧。