微分方程式

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微分方程式びぶんほうていしきdifferential equation)とは未知関数とその導関数の関係式として書かれている方程式。主に、一変数関数の導関数の関係式で書かれる常微分方程式 (O.D.E.) と多変数関数の偏導関数を含む関係式で書かれる偏微分方程式 (P.D.E.) に分かれる。

目次

[編集] 概要

微分方程式は、物理法則としての基礎方程式として生まれた。微分方程式論は解析学の中心的な分野で、フーリエ変換ラプラス変換等はもともと微分方程式を解くために開発された手法である。

未知関数とその導関数の関係式が、未知関数や導関数を変数と見たときに解析関数を係数とする多項式である場合、代数的微分方程式と呼ばれる。 微分方程式に含まれる導関数の次数(階数)の内、最も高いものが n 階である場合、n 階微分方程式と呼ばれる。

いずれの場合も未知関数は一つとは限らず、また、連立する複数の微分方程式を同時に満たす関数を解とするような方程式系の形を取る場合もある。n 階連立常(偏)微分方程式などと呼ばれる。

微分方程式が、既知の関数(定数でもよい)を係数とする未知関数、導関数、定数項 1 の線型結合で書かれている時、これを線型微分方程式と呼び、そうでない場合は非線型微分方程式と呼ぶ。また、線形微分方程式の内、定数項 1 の係数が 0 である場合は斉次方程式、そうでない場合は非斉次方程式と呼ぶ(斉次・非斉次ではなく、同次・非同次で呼ばれる場合もある)。

線型微分方程式は歴史が長くヘルマンダー等がそのひとつの頂点であろう。それに比して、非線型微分方程式は歴史が浅く比較的簡単な方程式しか解析できていない。例えば流体の支配方程式として有名なナビエ-ストークスの式のような物理的に重要な方程式ですら、その解の存在は未解決問題である。

微分方程式を解くことを積分するとも言う。積分することによって得られた式は、それを微分すると元の微分方程式になる。

[編集] 微分方程式の例

[編集] 一階線型常微分方程式


\frac{dx}{dt} = x

この斉次方程式は、次のようにして解くことが出来る。方程式を変形して、

\frac{dx}{x} = dt

両辺を積分すれば、

\int \frac{dx}{x} = \int dt
\iff \ln |x| = t + c
\iff x = \pm e^{t+c} = \pm e^c e^t

ここで  C = \pm e^{c} とすれば、この方程式の解は x = CetC は任意定数)となる。

このように、微分方程式に於ける微小数(dx ,dt など)は、通常の分数とほぼ同じように扱える。但し、微小数どうしの約分はできない。実際、上の解法の正確な意味は、方程式を変形して

\frac{1}{x}\frac{dx}{dt} = 1

とし、これを t で積分するとき、置換積分法の公式

\int f(x(t)) \frac{dx}{dt} dt = \int f(x)dx

を用いれば、

\int \frac{1}{x} \frac{dx}{dt} dt = \int dt
\iff \int \frac{dx}{x} = \int dt

となることを微小数(あるいは微分形式)同士の形式的な関係式と見做しているということなのである。

その他の解法としては斉次方程式の解を利用して解く定数変化法グリーン関数を用いた解法、差分方程式を用いた解法、ラプラス変換逆ラプラス変換を用いた解法など様々な解法が知られている。

しかし、代数方程式と同様に微分方程式も殆どのものが解を求めるのは困難であり、よく知られている関数の組合せでは記述できないものが殆どである。従って、実用的には上記のような解析的な解法に加えて、計算機を利用した数値計算による解の探索も重要である。その手段として、常微分方程式にはオイラー法ルンゲ=クッタ法、偏微分方程式には有限要素法などがある。

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