発散定理

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発散定理(はっさんていり)は、ベクトル場発散を、その場によって定義される流れの面積分に結び付けるものである。ガウスの定理とも呼ばれる。1762年ラグランジュによって発見され、その後ガウス(1813年)、ジョージ・グリーン(1825年)、オストログラズキー(Mikhail Vasilievich Ostrogradsky, 1831年)によってそれぞれ独立に再発見された。オストログラズキーはまたこの定理に最初の証明を与えた人物でもある。

数式をもちいて述べると次のようになる。まず、R3 で定義された滑らかなベクトル場 \boldsymbol{\mathit{F}}=(F_1,F_2,F_3) に対して F発散 div F

\mbox{div}\boldsymbol{\mathit{F}}=
\frac{\partial\mathit{F}_1}{\partial x}+
\frac{\partial\mathit{F}_2}{\partial y}+
\frac{\partial\mathit{F}_3}{\partial z}

と定義する。∇(ナブラ;nabla)を用いると,

\boldsymbol{\mathit{\nabla}}\cdot\boldsymbol{\mathit{F}}

と表わされ,ベクトルの内積(ドット積)となる. VR3 において滑らか(ここでは C1 級でよい)な境界 ∂V をもつ有界な領域(= 連結開集合)とし、FV閉包で定義されている滑らかなベクトル場とすると、

\iiint_V\boldsymbol{\mathit{\nabla\!\cdot\! F}}\,dxdydz=
\iiint_V \operatorname{div} \boldsymbol{\mathit{F}}\,dxdydz=
\iint_{\partial V} \boldsymbol{\mathit{F}}\!\cdot\!\boldsymbol{\mathit{n}}\,dS

が成り立つ。ここで、nV の外向き単位法ベクトルとする。なお、定理が成り立つためには ∂V が区分的に C1 級であれば十分である。

この定理は div という演算が発散(あるいは湧出量)と呼ばれる所以でもある。右辺は領域 V から流れ出す量であり、それが全ての発散を合わせたものに等しくなっている。

この定理は、一般的なストークスの定理から導くことができる。

発散定理を電磁気学に応用して、電荷から湧き出す電場についてのガウスの法則を数学的に記述できる。(⇒マクスウェルの方程式