開集合

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

開集合(かいしゅうごう、: open set)は、実数直線の開区間の考えを一般化した抽象的な概念である。最も簡単な例は距離空間におけるものであり、開集合をその任意の点に対しそれを(元として)含む開球を(部分集合として)含むような集合(あるいは同じことだが境界点を全く含まないような集合)として定義できる。例えば、数直線上で不等式 2 < x < 5 によって定まる開区間は開集合である。この場合の境界とは数直線上の点 2 と 5 であって、不等式を 2 ≤ x ≤ 5 としたものや 2 ≤ x < 5 としたものは、境界を含んでいるので開集合ではない。また、 2 < x < 5 によって定まる開区間内のどの点に対しても、その点の開近傍として十分小さなものを選べば、それがもとの開区間に含まれるようにできる。

しかしながら、開集合は一般にはとても抽象的になりうる(詳しくは位相空間の項を参照されたい)。開集合とは全体集合を形成する基本要素達のようなものであり、位相の特殊な定義の仕方によっては、例えば実数において(普通の意味での)境界上を含む集合が“開集合”と呼ばれることになる場合もある。極端な例では、すべての部分集合を開集合としたり(離散位相)、開集合は空集合と空間全体だけとしたり(密着位相)することもできる。

性質[編集]

  • 必ずしも有限個でない開集合の族の和集合はまた開集合である。
  • 有限個の開集合の共通部分はまた開集合である。無限個の場合はその限りではない。
  • 距離空間 (X, d) において x を中心とする半径 ε の球体 B(x; ε) は開集合であり、任意の開集合 A はある xA を中心とする十分小さな半径 ε の球体 B(x; ε) を含む。
  • 開集合の補集合は閉集合である。
  • 多様体の一つの開集合は部分多様体である。

参考文献[編集]

関連項目[編集]