厳島神社

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索
厳島神社
Itsukushima torii distance.jpg
大鳥居(重要文化財)
所在地 広島県廿日市市宮島町1-1
位置 北緯34度17分45.0秒
東経132度19分12.0秒
主祭神 市杵島姫命
田心姫命
湍津姫命
社格 式内社(名神大)、安芸国一宮、旧官幣中社、別表神社
創建 推古天皇元年(593年
本殿の様式 五間社両流造檜皮葺
例祭 6月17日
主な神事 管弦祭(旧暦 6月17日
テンプレートを表示
世界遺産 厳島神社
日本
厳島神社の鳥居
厳島神社の鳥居
英名 Itsukushima Shinto Shrine
仏名 Sanctuaire shinto d'Itsukushima
登録区分 文化遺産
登録基準 文化遺産(i), (ii), (iv), (vi)
登録年 1996年
公式サイト ユネスコ本部(英語)
地図
厳島神社の位置
使用方法表示

厳島神社(いつくしまじんじゃ)は、広島県廿日市市厳島(宮島)にある神社である。日本全国に約500社ある厳島神社総本社とされる。式内社名神大社)・安芸国一宮で、旧社格官幣中社、現在は神社本庁別表神社に指定されている。

目次

[編集] 概要

厳島神社のある厳島(宮島)は俗に「安芸の宮島」と呼ばれ、「日本三景」の一となっている。「平家納経」で有名。厳島神社の平舞台は、四天王寺大阪市天王寺区)の石舞台、住吉大社(大阪市住吉区)の石舞台と共に「日本三舞台」の一。高さ16メートル大鳥居重要文化財)も春日大社奈良県)と気比神宮福井県)の大鳥居に並ぶ「日本三大鳥居」の一とされる。ユネスコ世界遺産(文化遺産)となっている。

[編集] 祭神

宗像三女神市杵島姫命田心姫命湍津姫命)を祀る。市杵島姫命は神仏習合時代に弁才天と習合し大願寺として、大願寺は・江島神社神奈川県江の島)・都久夫須麻神社滋賀県竹生島)と共に「日本三弁天の一」ともされている。

[編集] 歴史

厳島神社のある宮島は、古代より島そのものがとして信仰の対象とされてきたとされている。推古天皇元年(593年)、土地の有力豪族であった佐伯鞍職が社殿造営の神託を受け、勅許を得て御笠浜に社殿を創建したのに始まると伝わる。文献での初出は弘仁2年(811年)で、『延喜式神名帳』では「安芸国佐伯郡 伊都伎嶋神社」と記載され、名神大社に列している。

平安時代末期に平家一族の崇敬を受け、仁安3年(1168年)ごろに平清盛が社殿を造営したが、建永2年(1207年)と貞応2年(1223年)の2度の火災で全てを焼失した。平家一門の隆盛とともに当社も盛えた。厳島神社は平家の守り神であった。平家滅亡後も源氏をはじめとして時の権力者の崇敬を受けた。現在残る社殿は、仁治年間(1240年 - 1243年)以降に造営されたものである。

戦国時代に入り世の中が不安定になると社勢が徐々に衰退するが、毛利元就弘治元年(1555年)の厳島の戦いで勝利を収め、厳島を含む一帯を支配下に置き、元就が当社を崇敬するようになってから再び隆盛した。元就は大掛かりな社殿修復を行っている。また、豊臣秀吉も九州遠征の途上で当社に参拝し、大経堂を建立している。

江戸時代には厳島詣が民衆に広まり、門前町や周囲は多くの参拝者で賑わった。

明治4年(1871年)に国幣中社に列格し、同44年(1911年)に官幣中社に昇格した。

[編集] 祭事

[編集] 文化財

[編集] 建造物

  • 国宝(6棟)
    • 「厳島神社 本社本殿、幣殿、拝殿」(1棟)(附 玉垣(不明門を含む)、左右内侍橋)
    • 「厳島神社 本社祓殿」
    • 「厳島神社 摂社客(まろうど)神社本殿、幣殿、拝殿」(1棟)(附 玉垣)
    • 「厳島神社 摂社客神社祓殿」
    • 「厳島神社 廻廊東廻廊」
    • 「厳島神社 廻廊西廻廊」
      • (本社の附)高舞台、平舞台、左右楽房、左右門客神社本殿、棟札4枚
      • (廻廊の附)棟札19枚
  • 重要文化財
    • 「厳島神社 朝座屋」
    • 「厳島神社 能舞台」(附 橋掛及び能楽屋)
    • 「厳島神社 揚水橋」
    • 「厳島神社 長橋」
    • 「厳島神社 反橋」
    • 「厳島神社 大鳥居」(附 棟札2枚)
    • 「厳島神社 摂社大国神社本殿」
    • 「厳島神社 摂社天神社本殿」(附 宮殿1基、渡廊1棟、棟札1枚)
    • 「厳島神社 摂社大元神社本殿」(附 宮殿3基、銘札2枚)
    • 「厳島神社 宝蔵」(附 棟札1枚)
    • 「厳島神社 五重塔」
    • 「厳島神社 多宝塔」(附 棟札1枚)
    • 「厳島神社 末社荒胡子神社本殿」(附 棟札1枚)
    • 「厳島神社 末社豊国神社本殿(千畳閣)」(附 棟札2枚)
  • 登録有形文化財
    • 「厳島神社 宝物館」


[編集] 写真

[編集] 美術工芸品

平家納経 序品 見返し絵
彩絵檜扇
  • 国宝
    • 平家納経
      • 法華経(開結共)30巻、阿弥陀経1巻、般若心経1巻、長寛二年平清盛願文1巻
      • 金銀荘雲龍文銅製経箱
      • 蔦蒔絵唐櫃1合
    • 「金銅密教法具」1具(金剛盤1口、五鈷鈴1口、独鈷杵1口、三鈷杵1口、五鈷杵1口)
    • 「厳島神社古神宝類」一括
    • 「紺絲威鎧(こんいとおどしよろい) 兜、大袖付」
    • 「小桜韋黄返威鎧(こざくらがわきがえしおどしよろい) 兜、大袖付」
    • 「浅黄綾威鎧 兜、大袖付」
    • 「黒韋威胴丸(くろかわおどしどうまる) 兜、大袖付」
    • 「太刀 銘友成作」
    • 「梨子地桐文螺鈿腰刀 中身に友成作と銘がある」(附 蒔絵箱)
    • 「彩絵桧扇」
    • 「紺紙金字法華経7巻・観普賢経1巻(平清盛・頼盛合筆)」
  • 重要文化財
    • 「絹本著色山姥図 長沢芦雪筆(絵馬)」
    • 「釈迦及諸尊箱仏」
    • 「舞楽面 貴徳、散手」2面
    • 「舞楽面 二ノ舞(二)、採桑老、納曾利(なそり)、抜頭(ばとう)、還城楽(げんじょうらく)、陵王」7面
    • 「木造狛犬」14躯
    • 「木造飾馬」
    • 「梅唐草蒔絵文台硯箱」1組
    • 「紺紙金泥法華経入蓮花蒔絵経函」
    • 「紙本墨書扇(伝高倉天皇御物)」
    • 「七絃琴(伝平重衡所用)」
    • 「鋳銅釣燈籠」
    • 「木製彩色楽器 奚婁(けいろう)、ふりつづみ(「ふりつづみ」の漢字は上半分が「兆」、下半分が「鼓」)
    • 「木製銅字扁額 後奈良天皇宸翰」2面
    • 「太刀 中身久国ト銘アリ(附 糸巻太刀拵)」
    • 「短刀 銘長谷部国信(附 銀鮫柄蝋色刻鞘合口拵)」
    • 「太刀 銘光忠(附 革柄蝋色鞘脇指拵)」
    • 「太刀 銘備州長船住(一字不明)真(附 革包太刀拵)」
    • 「太刀 表ニ備州長船住(一字不明)長作 裏ニ嘉元二二年十月日ノ銘アリ(社伝則長作)」
    • 「太刀 銘一(附 糸巻太刀拵)」
    • 「太刀 銘一(附 黒漆太刀拵)」
    • 「刀 無銘伝雲次(附 革柄蝋色鞘打刀拵)」
    • 「太刀 銘備中国住(以下不明) 延文三年六月日」
    • 「太刀 銘包次(附 黒漆半太刀拵)」
    • 「太刀 銘清綱(附 野太刀拵)」
    • 「太刀 銘文永二年三月清綱(附 帯包太刀拵)」
    • 「大太刀 銘備後国住人行吉作」
    • 「刀 銘談議所西蓮」
    • 「錦包籐巻太刀、錦包籐巻腰刀 刀身欠」
    • 「革包太刀 中身貞和二年云々トアリ」
    • 「鍍金長覆輪太刀」
    • 「鍍金兵庫鎖太刀」5口
    • 「木地塗螺鈿飾太刀」
    • 「漆絵大小拵(こしらえ)(陣刀)(小柄前欠)」
    • 「藍韋(あいかわ)肩赤威甲冑 大内義隆奉納」
    • 「赤糸威胴丸具足 筋兜・小具足付」
    • 「銀小札(ぎんこざね)白糸威胴丸具足 兜・大袖・小具足付(附 鎧櫃)」
    • 「能装束 紅地鳳凰桜雪持笹文唐織」
    • 「能装束 紅浅葱地菊笹大内菱文様段替唐織」
    • 「舞楽装束(納曾利)」
    • 「狂言装束(唐人用)」繍箔鳳凰鴛鴦菊文、繍箔鳳凰柳桜文、繍箔楓菊桐杜若文、繍箔柳樹鷺文
    • 「紺紙金字華厳経」(附 黒漆塗経箱)56巻
    • 「紺紙金字大方等大集経」(附 黒漆塗経箱)50巻
    • 「紺紙金泥金剛寿命陀羅尼経 平親宗筆」
    • 「紙本墨書御判物帖」2帖
  • その他
    • 算額」文政10年9月 桧山義况及門人奉納(収蔵)
    • 「屈原」横山大観

[編集] 建築物の増減

  • 絵巻物などから、かつての厳島神社は長い風雪の間に失われた夏堂(本地堂)、粥座屋、朝座侍屋の建築があったことが知られる。
  • 付加された建築として、天神社、能舞台などがある。

[編集] 名所・旧跡

  • 世界遺産:文化遺産「厳島神社」
  • 特別史跡・特別名勝「厳島」

[編集] 台風被害

社殿は海の上に建てられているため、台風・高潮の影響・被害を受けるのは宿命的であり、床の木材を隙間を空けて敷くなどの対策を取っているが、それでも大型の台風が直撃した際には倒壊などの被害を受けることがある。しかし、そのたびに大規模な修復を行っており、修復することを前提に建てられた社殿であるといえる。

  • 平成3年(1991年台風19号- 重要文化財の「能舞台」が倒壊した。桧皮葺の屋根も大きな被害を受けた。
  • 平成11年(1999年台風18号 - 国宝の「神社」及び「社殿」が大きな被害を受けた。
  • 平成16年(2004年台風18号 - 国宝附指定の「左楽房」が倒壊した。桧皮葺の屋根も被害を受けた。

[編集] 交通

[編集] 登録基準

この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた(以下の基準は世界遺産センター[1]からの翻訳、引用である)。

  • (i) 人類の創造的天才の傑作を表現するもの。
  • (ii) ある期間を通じて、または、ある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、町並み計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
  • (iv) 人類の歴史上重要な時代を例証する、ある形式の建造物、建築物群、技術の集積、または景観の顕著な例。
  • (vi) 顕著な普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰、または、芸術的、文学的作品と、直接に、または、明白に関連するもの。

[編集] 参考文献

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語