出町柳駅

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出町柳駅
駅舎(京阪・叡山電鉄が共同使用)
駅舎(京阪・叡山電鉄が共同使用)
でまちやなぎ - Demachiyanagi
所在地 京都市左京区
所属事業者 叡山電鉄駅詳細
京阪電気鉄道駅詳細

出町柳駅(でまちやなぎえき)は、京都市左京区にある、叡山電鉄京阪電気鉄道

「出町柳」で鴨川左岸(東側)の当駅周辺の地名として定着しているが、元は出町(柳の辻)の二つの旧地名を合わせた駅名である。出町は鴨川右岸(西側、上京区側)の河原町今出川付近の旧地名、柳は鴨川左岸(東側、左京区側)の当駅周辺の旧地名である(なお、叡山電鉄側の現所在地が「左京区田中上柳町」、京阪電鉄側の現所在地が「左京区田中下柳町」である)。

利用可能な鉄道路線[編集]

駅構造[編集]

駅舎は1993年(平成5年)6月24日に竣工した「京阪出町柳ビル」で叡山電鉄に一括賃貸され叡山電鉄本社もこのビル内に置かれている。地上にある叡山電鉄の駅と、地下にある京阪電気鉄道へのメイン出入口が一体となった構造である。

駅施設としては、地上1階に叡山電鉄のホームおよび駅施設・京阪の入口・バスターミナル、地下1階に京阪のコンコース、地下2階に京阪のホームがある。

叡山電鉄[編集]

叡山電鉄 出町柳駅
叡電出町柳駅構内
叡電出町柳駅構内
でまちやなぎ - Demachiyanagi
(0.9km) 元田中
所在地 京都市左京区田中上柳町32-1
駅番号  E01 
所属事業者 叡山電鉄
所属路線 叡山本線
キロ程 0.0km(出町柳起点)
駅構造 地上駅
ホーム 4面3線
乗車人員
-統計年度-
9,677人/日(降車客含まず)
-2012年-
開業年月日 1925年大正14年)9月27日

櫛型ホーム4面3線を有する地上駅である。改札は1か所で、駅員配置駅となっており、自動改札機も設置されている[1]。駅舎(京阪出町柳ビル)2階部分にはTSUTAYA出町柳駅店がある。以前までは、叡山電鉄本社・叡山電鉄がフランチャイズ営業を行っていたようで、その際は、店名が「叡電出町柳店」であった。1階には京都バスターミナルに面した側にはロッテリアがあり、以前は、構内1番線ホーム側からも利用することが可能な構造となっていた。2009年12月末には、駅改装工事によって、駅ホームと改札外の間の壁がガラス張りとなり、改札外からも列車を見ることができるようになった。

京阪の駅の出入口はメインのものが叡電の改札前にあり上下エスカレータが備わっているほか、エレベーターは南西側の角近くにある。駅前の道路から構内はごくゆるいスロープになっていて、その先ホームまでは平面で、車椅子等での移動は容易である[2]

もともとの駅舎は仏堂形式の歴史ある建築物である。京阪鴨東線開業時に建設された新駅舎に隠されて表からは見えなくなったが、ホーム側の先からは旧駅舎を見ることができる。

1番線ホームは1両のみ、2・3番線ホームは2両編成の停車が可能である。かつては1番線も2両分の長さがあったが、八瀬比叡山口行がほとんど単行運転になったため、1両分が埋められて通路となっている。また、1番線乗車ホームはその先にも延びており、トイレへの通路となっている。なお、ホーム上屋は完全に整備されておらず、2両編成の場合は2両目が上屋からはみ出る。

鞍馬の火祭開催時は、鉄道の輸送力や鞍馬集落への収容に限りがあるため入場制限が行われる。そのため、発生する行列は、京阪出町柳駅の地下階段のあたりにまで長く伸びる。

のりば[編集]

1 叡山本線 八瀬比叡山口方面 (単式)
(1・2番線降車ホーム) (島式)
2・3 鞍馬線直通 市原貴船口駅鞍馬方面 (島式)
(3番線降車ホーム) (単式)

配線図[編集]

叡山電鉄 出町柳駅 構内配線略図
叡山電鉄 出町柳駅 構内配線略図
元田中
凡例
出典:以下を参考に作成
* 川島令三、『全国鉄道事情大研究 - 京都・滋賀篇』、119p、 草思社、1992
* 叡山電車 公式ホームページ - 各駅情報 出町柳駅

白線のクロスハッチは降車用プラットホーム



京阪電気鉄道[編集]

京阪 出町柳駅
京阪出町柳駅構内(2008/10/19)
京阪出町柳駅構内(2008/10/19)
でまちやなぎ - Demachiyanagi
神宮丸太町 (1.3km)
所在地 京都市左京区賀茂大橋東詰
所属事業者 京阪電気鉄道
所属路線 鴨東線
キロ程 2.3km(三条起点)
淀屋橋から51.6km
電報略号 出(駅名略称方式)
駅構造 地下駅
ホーム 1面2線
乗降人員
-統計年度-
37,946人/日
-2009年11月10日-
開業年月日 1989年平成元年)10月5日
備考 所在地は同社公式サイトの記述に準拠(町域はおおむね田中下柳町に位置する)。

島式ホーム1面2線を有する地下駅。ホームは10両分の長さがあるが[3]、大阪寄りの約2両分は使用されておらず、線路との間は壁となり今出川口への通路となっている。そのため、今出川口からホームまでの動線距離が長い。

改札口は北寄りの「叡電口」と、南寄りの「今出川口」がある。鴨川へ排水する雨水用下水道幹線が今出川通の下を通っているため、叡電口側と今出川口側は改札外のコンコースで繋がっていない。双方の改札口間はホームまたは地上を経由して行き来する。

叡電口は叡電駅舎内とその周辺および今出川通北側につながっている。叡電駅舎内からコンコース階に下りた地点と改札口は少し離れており、下り下段のエスカレータはロングエスカレータと称され[3]、下りた先の部分がそのままムービングウォークとなって、改札口近くまでつながっている。

今出川口は今出川通南側の出入口につながっている。今出川通を経由する西行きのバス停に近い。利用時間は7:00から21:00までである。ただし、毎年8月16日夜には、駅近辺を主体に開催される大文字五山送り火観客に対応して、利用時間を30分延長することがある。

今出川通と川端通の交差点四隅の4か所の出入口のうち南側の2か所は今出川口、北側2か所は叡電口の改札コンコースに繋がっている。

道路からほぼ平面の叡山電鉄駅舎内から叡電口コンコースへの通路と、叡電口コンコースからホームへはエレベーターが設置されており車椅子等での移動が可能である。

当駅は始発駅であることから、以前は独自の発車メロディが流れており、特急・K特急の場合は『牛若丸』のアレンジ曲であった。2007年6月17日からは向谷実作曲による発車メロディが導入された。K特急の発車時は『出町柳から』が使用されていたが、2008年10月のダイヤ改正でK特急の設定が廃止されたため、同時に使用終了となった。しかし、2009年12月の臨時快速特急(中之島行)運転時に使用された。

京都における終端駅であることから、列車で「京都出町柳駅」と行き先案内することがあったが、2003年秋のダイヤ改正以降は使われなくなった。

駅ホームのカラーリングは黄緑である。

のりば[編集]

1・2 鴨東線・京阪本線 中書島枚方市淀屋橋中之島線方面

両ホームとも8両編成の停車が可能。特急は通常は2番線からの発車となる。当駅の大阪寄りに引き上げ線が1線あり、折り返し列車の調整などで使用する。

配線図[編集]

京阪電気鉄道 出町柳駅 構内配線略図

神宮丸太町
京阪電気鉄道 出町柳駅 構内配線略図
凡例
出典:以下を参考に作成
* 川島令三、『全国鉄道事情大研究 - 京都・滋賀篇』、91p、 草思社、1992



特急・通勤快急・快速急行の乗車扱い[編集]

特急・通勤快急・快速急行のうち、転換クロスシート装備列車(8000系新3000系)は当駅到着時に少し手前の停車位置に止まり、乗客を全部降ろしてから一旦ドアを閉め、転換クロスシートの向きを変え、車内整理を行ってから少し前進して本来の乗車位置でドアを開けて乗客扱いを行う(ただし、回送列車の折返しを除く)。これは乗車と降車のドア扱いを分離する目的があるほか、車内に乗客がいる状態で転換クロスシートの自動転換作業を行うと危険であるという理由もある。なお、テレビカー設置車両(8000系の5号車)のみ、テレビの設置方向にあわせるため進行方向に対して後ろ向きに転換される。

なお、座席転換作業の必要がないロングシート6000系7200系9000系などを使用する列車であっても、乗降客分離のための停車位置変更は必ず行っている。ただし8000系を使用する当駅行き特急が到着後、大阪方面行き急行として折り返す場合は、この扱いは行わない。

モニュメント[編集]

構内に設置されている「ダンシングブルー」

京阪鴨東線の開通を記念して駅構内に元大谷大学教授下村良之介作の「月明を翔く」・徳力富作「洛北八景」・京都市立芸術大学教授福島敬恭作の「ダンシングブルー」が設置されている[4]

その他[編集]

列車運行管理システム、ADEC(自立分散式運行管理システム)の19駅有る各信号取り扱い駅の一つで駅制御装置が配置され信号機やポイントの制御から駅の案内放送や行き先表示まで自動化されている[5]

防災対策として防災管理盤により駅設備はモニターリングされ、万が一の火災発生時には防火防煙シャッターの制御・排煙機の運転、避難路確保の為の自動改札機の開放、火災発生表示機の点灯・運転指令所への通報が自動またはワンスイッチでおこなえる。また地下駅の構内でも警察無線や消防無線が使えるように無線通信補助設備や防災電話などが完備されている[6]

利用状況[編集]

  • 京阪電気鉄道 - 2009年11月10日の乗降人員は34,545人である[7]

近年の1日あたり利用客数の推移は下記の通り。

年度 叡山電鉄 京阪電気鉄道
乗降人員[8] 乗車人員[9] 乗降人員[8] 乗車人員[9]
2007年 13,422 9,008 39,595 18,585
2008年 13,781 9,359 39,342 19,559
2009年 13,416 9,121 39,833 19,822
2010年 13,742 9,375 39,474 19,721
2011年 13,967 9,443 39,186 19,281
2012年 14,128 9,677 39,461 19,784

駅周辺[編集]

高野川 - 鴨川より東側[編集]

地上駅舎前から百万遍に通じる道や今出川通沿いに多少の商店や小規模事業所がある他は住宅地である。

高野川 - 鴨川より西側[編集]

地上駅舎前から西に向かうと高野川に掛かる河合橋と賀茂川に掛かる出町橋を渡る。橋の上からはすぐ南側に高野川と賀茂川の合流点を見ることができる(合流後は「鴨川」)。北側の川に挟まれた一帯(下鴨)は下鴨神社などのある昔からの閑静な高級住宅街である。

橋を2本渡った先、賀茂川 - 河原町通はかつて京都電気鉄道(のち京都市電)出町線の終点があった所(青竜町)で、「種屋」「苗屋」と呼ばれる、農耕・園芸用品を扱う商店が広い道路の両側に並んでいたが、2000年代に入ってからは閉店している所が多い。かつては道路は一部が駐車場となっていたが、現在は「出町地下駐車場」が造られ昇降スロープと駐車場利用者用の階段とエレベーターが道の中央部に造られている。少し南側の河原町今出川交差点付近には銀行、パチンコ屋、飲食チェーン店などが目立つ。

河原町通 - 寺町通はさまざまな商店が並ぶ出町商店街である。桝形通りには出町商店街の一部である桝形アーケード街がある。寺町通の先は同志社大学や京都御所となる。

周辺の道路[編集]

路線バス[編集]

京都市営バス京都バス京阪バスの路線が発着する。

京都市営バス[編集]

1989年までは今出川通のりばのバス停留所名が『賀茂大橋東詰』で、川端通のりばが『叡電前』だった。

また、徒歩で数分程度の場所に河原町今出川バス停がある。こちらは上述した系統のすべてが発着するほか、37系統59系統205系統も利用可能で運行本数も多い。

京都バス[編集]

  • 川端通のりば(西行)
    • 51系統:京都駅行


1989年に京阪鴨東線が開業するまでは、大半が三条京阪発着であり、三条京阪 - 出町柳駅までは「リレーバス」と称されている時期があった。その当時は、京都バスで三条京阪 - 出町柳駅を乗車して叡山電鉄に乗り継ぐ場合ならびにその逆経路の場合、乗継割引が適用されていた。三条京阪からは乗車前に叡山電鉄連絡割引乗車券を京都バス案内所で購入、叡山電鉄からは出町柳駅改札で京都バスの割引乗車券を購入する方式であった。しかしその反面「リレーバス」と同じく2駅間を結んでいた京都市営バスには、この制度は適用されなかった。当時この2駅を結ぶ路線は全て、京都バスは現在の鴨東線上の川端通経由、市営バスは河原町通経由であった。

京阪バス[編集]

  • ターミナルのりば
  • 今出川通のりば(東行)
  • 今出川通のりば(西行)
    • 57系統:三条京阪・四条河原町 京都駅行

歴史[編集]

  • 1925年大正14年)9月27日 - 京都電燈の出町柳駅開業。
  • 1934年昭和9年)9月21日 - 室戸台風が来襲、駅名「出町柳」の語源になった柳の巨木が倒れ、復旧工事により撤去される[12]
  • 1935年(昭和10年)6月29日 - 「鴨川水害」で駅が浸水、翌30日午前10時より運行再開[13]
  • 1942年(昭和17年)3月2日 - 京都電燈が鉄道事業を京福電気鉄道に譲渡。京福電気鉄道の駅となる。
  • 1986年(昭和61年)4月1日 - 京福電気鉄道が叡山電鉄に鉄道事業を譲渡。叡山電鉄の駅となる。
  • 1989年平成元年)10月5日 - 京阪電気鉄道鴨東線開業により、同線の出町柳駅開業。
  • 1993年(平成5年)6月24日 - 「京阪出町柳ビル」竣工、ビル内に叡山電鉄本社移転[14]
  • 2006年(平成18年)
    • 3月24日 - 京阪駅構内リニューアル[15]
    • 3月29日 - 京阪駅構内に「けいはんインフォステーション」を設置[15]
  • 2007年(平成19年)7月9日 - 京阪駅に自動定期券発行機の導入により定期券うりばを廃止[16]
  • 2010年(平成22年)3月23日 - 叡山電鉄駅のコンコースを改装する。
  • 2012年(平成24年)12月28日 - 京阪駅ホーム階段口に防火防炎シャッターを設置[17]
  • 2013年(平成25年)12月26日 - 京阪駅の視覚障害者用誘導鈴を音声案内に更新[18]
  • 2014年(平成26年)4月10日 - 有料駐輪場「エコステーション21出町柳まちかど」供与開始[19]

その他[編集]

  • 当駅を経由した京阪電気鉄道と叡山電鉄の初乗り区間相互間(京阪・神宮丸太町 - 祇園四条間と叡山・元田中 - 修学院間)の普通運賃に大人20円・小人10円の割引が設定されている。この割引には、事前に乗車駅の自動券売機での連絡乗車券購入が必要である。叡山電鉄側からの場合、乗車駅の自動券売機稼動時間以外は当駅改札で発売される。なお、スルッとKANSAIの場合は自動的に割引額で引き落とされるが、PiTaPaは叡山電鉄が未対応のため使用できない。
  • 京阪線の車内における叡山電鉄への乗り換え案内は、2003年までは社名の前に方面案内を付加した放送がなされていた[要出典]

隣の駅[編集]

叡山電鉄
叡山本線(鞍馬線直通列車も含む)
出町柳駅(E01) - 元田中駅(E02)
  • ()内は駅番号を示す。
京阪電気鉄道
鴨東線
快速特急(行楽期の土休日・正月のみ運転)・特急・通勤快急(平日下りのみ)・快速急行
三条駅 - 出町柳駅
急行・通勤準急(平日下りのみ)・準急・普通
神宮丸太町駅 - 出町柳駅

脚注・出典[編集]

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  1. ^ 入場券は、自動券売機では発売しておらず、有人窓口で硬券タイプのものが発売されている。
  2. ^ 近畿運輸局・平成19年度業務監査実施結果及び監査所見に対する回答・叡山電鉄
    http://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/koutsu/tetsudo/19_2kansa.eizan.pdf (PDF)
  3. ^ a b 京阪電気鉄道鴨東線の概要 京阪電気鉄道総務部広報課 鉄道ピクトリアル520号(1989年12月号)
  4. ^ 出典元・駅置きの広報誌「くらしの中の京阪」1995年1月号・同3月号の『駅を彩るモニュメント』より
  5. ^ 出典元・「鉄道ピクトリアル」2009年8月増刊号『<特集>京阪電気鉄道』の76-78頁の「列車運行管理システム」より
  6. ^ 出典元・「鉄道ピクトリアル」1991年12月増刊号『<特集>京阪電気鉄道』の45頁より
  7. ^ 『京阪百年のあゆみ』資料編より
  8. ^ a b 京都市統計ポータル/京都市統計書”. 2014年3月30日閲覧。暦年数値を日数で除して算出。
  9. ^ a b 京都府統計書「鉄道乗車人員」”. 2013年12月27日閲覧。年度数値を日数で除して算出。
  10. ^ アンスティチュ・フランセ関西 アクセス”. アンスティチュ・フランセ関西. 2013年1月16日閲覧。
  11. ^ 在日本大韓民国民団京都府地方本部 紹介 本部所在地”. 在日本大韓民国民団京都府地方本部. 2013年1月14日閲覧。
  12. ^ 『京都の治水と昭和大水害』(文理閣刊)122頁
  13. ^ 『京都の治水と昭和大水害』(文理閣刊)156頁
  14. ^ 出典・京阪開業90周年記念誌「街をつなぐ 心をむすぶ」143頁
  15. ^ a b 京阪電気鉄道開業100周年記念誌「京阪百年のあゆみ」(2011年3月24日刊)資料編143頁
  16. ^ 『京阪百年のあゆみ』539頁「駅施設の改良」
  17. ^ 駅置広報誌「K PRESS」2013年2月号16頁『くらしのなかの京阪』より
  18. ^ 駅置広報誌「K PRESS」2014年2月号16頁『くらしのなかの京阪』より
  19. ^ 駅置広報誌「K PRESS」2015年5月号16頁『くらしのなかの京阪』より

関連項目[編集]

外部リンク[編集]