叡山電鉄鞍馬線

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鞍馬線
沿線風景(市原 - 二ノ瀬間)
沿線風景(市原 - 二ノ瀬間)
叡山電鉄鞍馬線の路線図
路線総延長 8.8 km
軌間 1435 mm
電圧 600 V 架空電車線方式直流
最大勾配 50 パーミル
最高速度 50 km/h
停車場・施設・接続路線
tSTR
京阪本線
0.0 E01 出町柳駅
LSTR
ABZlf STRlg
叡山本線
3.8 E06 宝ケ池駅
STRrf STR
叡山本線
WASSERq WBRÜCKE1
高野川
BHF
0.9 E09 八幡前駅
BHF
1.7 E10 岩倉駅
BHF
2.7 E11 木野駅
BHF
3.5 E12 京都精華大前駅
BHF
4.1 E13 二軒茶屋駅
BHF
5.3 E14 市原駅
BHF
6.6 E15 二ノ瀬駅
BHF
7.6 E16 貴船口駅
TUNNEL1
KBHFe
8.8 E17 鞍馬駅
KHSTa
山門駅
STR FUNI
鞍馬山鋼索鉄道
木野駅付近の住宅地を行く900系「きらら」
初夏の沿線風景 1994年
(2008年現在でも線路脇の柵以外は同様)
冬の二ノ瀬駅 2002年撮影
(右は815号旧塗装「エコモーション号」)
1970年頃の沿線風景
(旧木野駅ホーム(上の画像「木野駅付近…」の奥の踏切先)から現:京都精華大駅方向を撮影)

鞍馬線(くらません)は、京都府京都市左京区宝ケ池駅から鞍馬駅までを結ぶ叡山電鉄鉄道路線

概要[編集]

京都市中心部から市原駅付近までの生活路線および、鞍馬寺貴船神社への参詣・行楽路線である。二軒茶屋駅付近までは山裾を走るものの沿線に住宅地が広がり都市近郊路線の趣きがあるが、同駅以北は50‰の勾配がある山岳路線となる。ただし、市原駅付近までは沿線の住宅地開発が進んでおり、山深さはない。秋の紅葉の時期に市原駅 - 二ノ瀬駅間で見ることができる『もみじのトンネル』は、貴船もみじ灯篭の期間中にライトアップが行われ、夜間(17時から21時頃)にこの区間を走行する際には、車内灯を消して徐行することによりその眺望を楽しめるようにしている。

周辺道路が狭隘であることから、秋の観光シーズンには並行している鞍馬街道京都府道38号京都広河原美山線)では慢性的な渋滞が発生するとされている[1]が、当路線も同様に大都市圏の通勤ラッシュ並みとも評される混雑[要出典]となる。また、鞍馬の火祭の催行時は鞍馬周辺の道路が通行止めとなるため、地区への出入りは当路線が事実上唯一の交通手段となる。なお、鞍馬街道については道路改良が計画されている[1]

路線データ[編集]

  • 路線距離(営業キロ):8.8km
  • 軌間:1435mm
  • 駅数:10駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:宝ケ池 - 二軒茶屋間
  • 単線区間:二軒茶屋 - 鞍馬間
  • 電化区間:全線電化(直流600V)
  • 閉塞方式:自動閉塞式
  • 保安装置:ATS(速度照査機能付)
  • 最高速度:50km/h
  • 最急勾配:50

運行形態[編集]

平日ダイヤと土休日ダイヤの2つを基本としている。

全ての列車が叡山本線から直通する。おおむね、平日昼間時間帯は出町柳 - 鞍馬間、出町柳 - 二軒茶屋間の列車が各々20分間隔、土休日昼間時間帯は全列車が出町柳 - 鞍馬間で15分間隔である。朝と夕方以降には市原駅で折り返す列車があるほか、車庫のある修学院駅発着となる列車もある。

お盆や年末等は平日でも土休日ダイヤで運行されることがあるほか、観光シーズンには特別ダイヤが組まれることがあり、平日は出町柳 - 鞍馬間の列車が15分間隔と下校時に合わせた出町柳 - 二軒茶屋間の折り返し列車が、休日は最大で出町柳 - 鞍馬間の列車が12分間隔で運転される。

2004年からは原則として全ての列車がワンマン運転を行っているが、多客時は茶山駅から市原駅(二ノ瀬駅まで乗務する車掌もいる)までの区間で車掌が乗務することがある[2]

平日昼間の出町柳発は、鞍馬線鞍馬行および二軒茶屋行が毎時各3本運転に対し、叡山本線八瀬比叡山口行は毎時3本で、同社本来の本線である八瀬比叡山口までよりも、二軒茶屋までの本数のほうが多くなっている。

歴史[編集]

  • 1928年昭和3年)12月1日 鞍馬電気鉄道により山端(現在の宝ケ池) - 市原間が開業。
  • 1929年(昭和4年)
    • 10月20日 市原 - 鞍馬仮間が開業。
    • 12月20日 鞍馬仮 - 鞍馬間が開業し全通、鞍馬仮駅廃止、京都電燈叡山電鉄線(現・叡山電鉄叡山本線)に山端駅から乗り入れ、同線の出町柳駅まで直通運転を開始。
  • 1930年(昭和5年)2月 集電方式を架空単線式に変更。
  • 1935年(昭和10年)6月29日 鴨川水害で全線不通、7月2日より岩倉 - 山端間運転再開、残り区間は7月末運行再開[3]
  • 1939年(昭和14年)9月 二軒茶屋 - 市原間が単線化(不要不急線指定に基づくものではない)。
  • 1942年(昭和17年)8月1日 京福電気鉄道(同年3月に京都電燈の鉄軌道部門を分離して設立)に合併、鞍馬線となる。
  • 1944年(昭和19年)11月10日 山端 - 二軒茶屋間が単線化され資材供出。
  • 1954年(昭和29年)6月10日 山端駅を宝ケ池駅に改称。
  • 1958年(昭和33年)4月9日 宝ヶ池 - 岩倉間が再複線化。
  • 1964年(昭和39年)1月5日 二ノ瀬 - 貴船口間で列車衝突事故が発生[4]。69人負傷。これにともないデナ121号車と123号車が全焼し廃車。デナ21 - 24号のブレーキ装置を改良して鞍馬までの車両を補い不燃化対策でデナ1形とデナ500形を置き換えた。
  • 1973年(昭和48年) 集電装置をトロリーホイールからスライダーシューに変更。
  • 1978年(昭和53年)10月19日 日本国内最後のトロリーポール集電方式が廃止されパンタグラフ集電方式に変更。
  • 1983年(昭和58年)12月1日 運行管理をPTC化、列車無線装置使用開始。
  • 1986年(昭和61年)4月1日 叡山電鉄に分離譲渡。
  • 1988年(昭和63年)
    • 11月28日 ATS装置を路線に設置(車両には前年より順次取付)。
    • 12月25日 ワンマン運転開始、当初は(岩倉)二軒茶屋折り返し運行に、後に鞍馬まで早朝・夜間を中心に運行され、単行の700系を使用。
  • 1989年平成元年)9月21日 京都精華大前駅開業、同時に10月5日京阪電気鉄道鴨東線開業を見越したダイヤ改正、平日日中の岩倉折り返しの二軒茶屋延長、ならびに休日多客時鞍馬延長を休日オンシーズンダイヤとして定期設定。
  • 1990年(平成2年)9月28日 岩倉 - 二軒茶屋間が再複線化、岩倉折り返し運行を全面的に二軒茶屋折り返し運行とする。
  • 1994年(平成6年)3月23日 ダイヤ改正による大増発実施、1960年代から続いていた通常時鞍馬行・(岩倉)二軒茶屋行各々30分毎、多客時(オンシーズン)鞍馬行15分毎から、平日各々20分毎、休日はすべて鞍馬行で15分毎を基本としたものに変更。
  • 2004年(平成16年)1月13日 原則として全列車ワンマン運転に、



駅一覧[編集]

駅番号 駅名 駅間キロ 営業キロ 標高(m) 接続路線 線路
E06 宝ケ池駅 - 0.0 87.5 叡山電鉄:叡山本線
E09 八幡前駅 0.9 0.9 98.6  
E10 岩倉駅 0.8 1.7 102.4 京都市営地下鉄:■ 烏丸線国際会館駅:K01 ただし1キロ離れている)
E11 木野駅 1.0 2.7 98.4  
E12 京都精華大前駅 0.8 3.5 112.5  
E13 二軒茶屋駅
京都産業大学前)
0.6 4.1 122.7  
E14 市原駅 1.2 5.3 151.7  
E15 二ノ瀬駅 1.3 6.6 178.5  
E16 貴船口駅 1.0 7.6 203.8  
E17 鞍馬駅 1.2 8.8 238.0 鞍馬寺鞍馬山鋼索鉄道山門駅

駅番号は2008年10月19日から実施された。なお、宝ケ池駅には叡山本線としてのE06だけが与えられている)

脚注[編集]

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  1. ^ a b 主要府道京都広河原美山線二ノ瀬バイパスの整備 - 京都市(2012年9月25日付、2013年9月4日閲覧)
  2. ^ ワンマンで運賃授受要員乗務の形式の場合もあり。その他700系の連結運転時は車掌乗務。
  3. ^ 出典・植村善博著「京都の治水と昭和の大水害」156頁
  4. ^ 昭和39年1月5日 左京区京福電鉄鞍馬線 電車衝突炎上 - 京都消防歴史資料館、2014年11月15日閲覧

関連項目[編集]