上野村

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うえのむら ウィキデータを編集
上野村
上野村旗 上野村章
上野村旗 上野村章
日本の旗 日本
地方 関東地方
都道府県 群馬県
多野郡
市町村コード 10366-7
法人番号 8000020103667 ウィキデータを編集
面積 181.85km2
総人口 1,000[編集]
推計人口、2024年4月1日)
人口密度 5.5人/km2
隣接自治体 多野郡神流町甘楽郡南牧村
埼玉県秩父市秩父郡小鹿野町
長野県南佐久郡佐久穂町川上村南相木村北相木村
-
上野村役場
村長 黒澤八郎
所在地 370-1614
群馬県多野郡上野村大字川和11番地
北緯36度04分59秒 東経138度46分38秒 / 北緯36.08319度 東経138.77731度 / 36.08319; 138.77731座標: 北緯36度04分59秒 東経138度46分38秒 / 北緯36.08319度 東経138.77731度 / 36.08319; 138.77731
外部リンク 公式ウェブサイト

上野村位置図

― 市 / ― 町 / ― 村

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上野村(うえのむら)は、群馬県の南西部(最南端)に位置する、多野郡に存在する。群馬県で最も人口の少ない自治体かつ(平成27年6月1日現在)[1]関東地方の島嶼部(伊豆諸島小笠原諸島)を除いた最も人口の少ない自治体である。

概要[編集]

かつての上野(こうずけ)国にあるが、当村の読みは「こうずけ」でなく「うえの」である。2003年平成15年)4月1日に、中里村神流町に合併してからは、群馬県内で最も人口の少ない地方公共団体となった。人口密度が群馬県内の市町村の中で最も低く、可住地面積割合の7.0%も、群馬県内で最も低い。

日本国政府が推進した「平成の大合併」に対して「合併しない宣言」を出した(他に福島県東白川郡矢祭町宮城県黒川郡富谷町(現富谷市)が同様の宣言を出している)。山間にある過疎地域であるが、2005年上野ダム東京電力神流川発電所が完成し、固定資産税の税収が増加したのに伴い、2006年(平成18年)度から2012年(平成24年)度まで地方交付税の不交付自治体となった[2](ダム完成前の2005年(平成17年)時点の財政力指数は「0.20」と、かなり脆弱な財政だったが、ダム完成後の2007年(平成19年)には、一気に1.27にまで上がり、県内一の高さを誇るようになった。2008年(平成20年)には更に1.73に上昇した[1])。

村域南部には、1985年昭和60年)8月12日に発生した日本航空123便墜落事故の現場である御巣鷹の尾根高天原山)があり、事故当時は上野村消防団が人家のない地域の捜索・救助活動に当たった。当時は無名だった尾根を「御巣鷹の尾根」と命名したのは、元村長の黒澤丈夫である。また村内の楢原地区には、納骨堂や事故に関する展示施設を有する「慰霊の園」がある。

地理[編集]

群馬県南西部の山間に位置する村落長野県埼玉県と境を接する。村は森林セラピー基地に認定されている。父母トンネルをはさんで、東側に乙母(おとも)、野栗沢(のぐりさわ)、新羽(にっぱ)、勝山(かつやま)、川和(かわわ)、西側に乙父(おっち)、楢原(ならはら)の各大字がある。

歴史[編集]

人口[編集]

上野村と全国の年齢別人口分布(2005年) 上野村の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 上野村
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

上野村(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


交通[編集]

湯の沢トンネル
道の駅上野

村内を鉄道路線は走っていない。最寄り駅は、上信電鉄上信線下仁田駅で、乗合タクシーが利用できる。

路線バス[編集]

神流川沿いに多野郡内の下流・関東平野にある旧・新町(現・高崎市の飛地)を結ぶ路線が基幹的路線となっている他、山を越えた北方向の甘楽郡下仁田町へ直行する乗合タクシー路線がある。県外路線はない。

  • 日本中央バス(NCB)
    • 奥多野線(多野藤岡広域路線バス「かんながわ号」):新町駅 - 群馬藤岡駅 - 鬼石 - 万場 - 中里 - 上野村ふれあい館 - しおじの湯
      かつての上信電鉄バス路線を継承した。JR高崎線の新町駅から旧鬼石町神流町を経て全線所要時間約2時間で運行されている。小型バスを使用、通し便は一日上下各7便である。2007年4月改正で廃止されるまでは高速路線車使用の急行便も存在した。
  • 上野村乗合タクシー
    • 上野村ふれあい館 - 下仁田駅
      一日上下各3便。

道路[編集]

一般国道
群馬県道
林道

道の駅[編集]

観光地[編集]

上野スカイブリッジ
奥神流湖

行事[編集]

  • 3月最終日曜日 - 不二洞弥生祭り[6]
  • 4月3日 - おひながゆ(国選無形民俗文化財)[7]
  • 4月5日 - 乙父神社お川瀬下げ(県指定重要無形民俗文化財)[8]
  • 5月3日 - 中正寺の火渡り(村指定無形民俗文化財)[9]
  • 8月第1日曜日 - 乃久里神社お川瀬下げ(県指定重要無形民俗文化財)[10]

行政・立法[編集]

  • 村長:黒澤八郎(2017年6月就任 2期目)

県議会[編集]

  • 選挙区:藤岡市・多野郡選挙区
  • 定数:2名
  • 任期:2023年(令和5年)4月30日 - 2027年(令和9年)4月29日[11]
議員名 会派名 備考
金沢充隆 つる舞う 党籍は無所属
神田和生 自由民主党

衆議院[編集]

選挙区 議員名 党派名 当選回数 備考
群馬県第4区(上野村、高崎市(旧高崎市・新町吉井町)、藤岡市神流町 福田達夫 自由民主党 4 選挙区

教育[編集]

医療[編集]

  • へき地診療所
  • へき地歯科診療所

警察[編集]

消防[編集]

姉妹都市[編集]

健康づくりにおける相互応援協定都市[編集]

出身有名人[編集]

元村長、10期連続無投票当選。元全国町村会会長。元大日本帝国海軍少佐。「平成の大合併」に対して、「経済効率一辺倒で、面積や国土を軽んじている」と批判した。また、日本航空123便墜落事故の対応に尽力した。

ゆかりの有名人[編集]

  • 山田修 ― すりばち学校のきご先生。上野村野栗沢分校で教鞭。
  • 内山節 ― 哲学者。上野村に居住。

脚注[編集]

  1. ^ 行政視察のご案内上野村役場
  2. ^ 平成25年度普通交付税不交付団体一覧表
  3. ^ 上野村 管轄沿革『多野郡誌』(多野郡教育会, 1910)
  4. ^ 『秩父事件佐久戦争: 民衆大学』銀河書房, 1984, p177
  5. ^ 野栗大水災の事『群馬県多野郡誌』(群馬県多野郡教育会, 1927), p892
  6. ^ 上野村に春の訪れ 不二洞弥生祭りYoutube上野村公式チャンネル、2015/03/30
  7. ^ みんなで楽しいひと時 乙父のおひながゆYoutube上野村公式チャンネル、2016/04/19
  8. ^ 伝統受け継ぎ 厳かに 乙父神社 例大祭Youtube上野村公式チャンネル、2016/04/19
  9. ^ 平成26年 中正寺の火渡りYoutube上野村公式チャンネル、2014/05/20
  10. ^ 神流川のお川瀬下げ神事公益財団法人 群馬県教育文化事業団
  11. ^ 議員の紹介 勤続年数・年齢順 - 群馬県議会(令和5年4月30日現在)”. www.pref.gunma.jp. 群馬県. 2023年4月30日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]