名古屋グランプリ

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名古屋グランプリ
2022年名古屋グランプリ
開催国 日本の旗 日本
主催者 愛知県競馬組合
競馬場 名古屋競馬場
第1回施行日 2001年12月24日
2024年の情報
距離 ダート2100m
格付け JpnII / 国際LR
賞金 1着賞金4000万円
出走条件 サラブレッド系4歳以上(指定交流)
負担重量 別定(#負担重量を参照)
出典 [1]
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名古屋グランプリ(なごやグランプリ)は、愛知県競馬組合名古屋競馬場ダート2100mで施行する地方競馬重賞競走ダートグレード競走)である。格付けはJpnII農林水産省が賞を提供しているため、正式名称は農林水産大臣賞典 名古屋グランプリと表記される。

副賞は農林水産大臣賞、日本中央競馬会理事長賞、日本馬主協会連合会長奨励賞、地方競馬全国協会理事長賞、NAR生産牧場賞、(一社)日本地方競馬馬主振興協会会長賞、(一社)愛知県馬主協会会長賞、愛知県競馬組合管理者賞、開催執務委員長賞(2023年)[2]

概要[編集]

2001年ダートグレード競走として創設。同年に中央・地方全国交流競走から外された東海菊花賞を継承している。コース・距離は第1回から第21回まで変わらず、名古屋競馬場ダート2500mであったが、2022年からは名古屋競馬場の移転に伴いダート2100mに変更された。

ダート2100mの施行距離は、現在行われているダートグレード競走ではダイオライト記念(ダート2400m)に次ぎ、川崎記念エンプレス杯白山大賞典と並び2番目に長い。第21回までの施行距離であったダート2500mは、第1回が開催された2001年から第21回が開催された2021年まで一貫してダートグレード競走としては最長の距離であった。

中央勢が圧倒的有利なレースであり、地方勢は第1回のミツアキサイレンス笠松)以来優勝がない。連対も2006年第6回のレッドストーン(愛知)まで、3着も2007年第7回のチャンストウライ兵庫)までと苦戦を強いられていたが、2016年第16回でカツゲキキトキト(愛知)が久々に健闘した。

2024年より古馬中距離路線のローテーション整備の一環で、時期を5月上旬に変更し、出走条件が4歳以上に変更されることになった[3]。その一方で、名古屋大賞典が12月開催に移動し、かつ3歳以上のハンデキャップ競走となるため、実質的に本競走と開催時期・出走条件が入れ替わる形となる。

条件・賞金(2023年)[編集]

出走資格[1]
サラブレッド系3歳以上
  • 出走枠は、東海地区(愛知・笠松)所属馬3頭以上、地方他地区所属馬4頭以下、中央競馬所属馬5頭以下と定められている。
  • 東海菊花賞の優勝馬に優先出走権がある。
負担重量[1]
別定
  • 基本重量は3歳55kg、4歳以上56kg、牝馬2kg減(南半球産3歳2kg減)
  • 本年12月16日より前のGI(JpnI)競走優勝馬は2kg増、GII(JpnII)競走優勝馬は1kg増(2歳時の成績は対象外)
賞金額[4]
1着3,800万円、2着1,330万円、3着760万円、4着570万円、5着380万円、着外38万円[4]

歴史[編集]

  • 2001年 - ダートグレード競走(GII)として創設、名古屋競馬場のダート2500mで施行。
  • 2005年 - 大雪のため開催中止。
  • 2007年 - 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告に伴い、格付表記をJpnIIに変更。
  • 2010年 - 所属別出走枠が東海地区3頭、JRA5頭に変更。
  • 2022年 - 名古屋競馬場の移転に伴い、施行距離をダート2100mに変更。
  • 2024年 - 「全日本的なダート競走の体系整備」に伴い、施行時期を5月上旬に、出走条件を4歳以上にそれぞれ変更予定。

歴代優勝馬[編集]

第1回から第21回までは名古屋競馬場(旧)ダート2500m、第22回は名古屋競馬場ダート2100mで施行。

回数 施行日 優勝馬 性齢 所属 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 2001年12月24日 ミツアキサイレンス 牡4 笠松 2:43.7 川原正一 粟津豊彦 山本光明
第2回 2002年12月23日 アッパレアッパレ 牡3 JRA 2:42.1 武豊 田中章博 小田切有一
第3回 2003年12月23日 リージェントブラフ 牡7 JRA 2:41.3 吉田豊 大久保洋吉 大原詔宏
第4回 2004年12月23日 ワイルドソルジャー 牡3 JRA 2:44.5 岡部幸雄 作田誠二 小川勲
第5回 2005年12月23日 降雪のため中止
第6回 2006年12月20日 ヴァーミリアン 牡4 JRA 2:44.3 C.ルメール 石坂正 (有)サンデーレーシング
第7回 2007年12月24日 フィールドルージュ 牡5 JRA 2:41.0 横山典弘 西園正都 地田勝三
第8回 2008年12月23日 ワンダースピード 牡6 JRA 2:45.8 小牧太 羽月友彦 山本信行
第9回 2009年12月23日 マコトスパルビエロ 牡5 JRA 2:44.2 安藤勝己 鮫島一歩 眞壁明
第10回 2010年12月23日 ワンダースピード 牡8 JRA 2:46.6 小牧太 羽月友彦 山本信行
第11回 2011年12月23日 ニホンピロアワーズ 牡4 JRA 2:45.6 酒井学 大橋勇樹 小林百太郎
第12回 2012年12月24日 エーシンモアオバー 牡6 JRA R2:40.3 岡部誠 沖芳夫 (株)栄進堂
第13回 2013年12月25日 シビルウォー 牡8 JRA 2:43.3 内田博幸 戸田博文 (有)社台レースホース
第14回 2014年12月23日 エーシンモアオバー 牡8 JRA 2:43.5 岡部誠 沖芳夫 (株)栄進堂
第15回 2015年12月23日 アムールブリエ 牝4 JRA 2:45.7 浜中俊 松永幹夫 前田幸治
第16回 2016年12月15日 アムールブリエ 牝5 JRA 2:41.7 C.ルメール 松永幹夫 前田幸治
第17回 2017年12月14日 メイショウスミトモ 牡6 JRA 2:43.5 古川吉洋 南井克巳 松本好雄
第18回 2018年12月24日 チュウワウィザード 牡3 JRA 2:40.7 川田将雅 大久保龍志 中西忍
第19回 2019年12月19日 デルマルーヴル 牡3 JRA 2:42.4 岡部誠 戸田博文 浅沼廣幸
第20回 2020年12月10日 マスターフェンサー 牡4 JRA 2:44.8 川田将雅 角田晃一 (株)吉澤ホールディングス
第21回 2021年12月23日 ヴェルテックス 牡4 JRA 2:45.4 横山武史 吉岡辰弥 (有)シルクレーシング
第22回 2022年12月8日 ペイシャエス 牡3 JRA R2:15.1 菅原明良 小西一男 北所直人
第23回 2023年12月21日 ディクテオン セ5 JRA R2:12.4 岡部誠 吉岡辰弥 (株)G1レーシング

Rはコースレコードを示す。

出典[編集]

  1. ^ a b c JRA・地方交流農林水産大臣賞典第23回 名古屋グランプリ(JpnII)競走 ” (PDF). 愛知県競馬組合. 2023年12月17日閲覧。
  2. ^ 令和5年度 第20回 名古屋競馬番組 名古屋グランプリ(JpnII)シリーズ” (PDF). 名古屋けいばオフィシャルサイト. 2023年12月17日閲覧。
  3. ^ 全日本的なダート競走の体系整備について - 地方競馬情報サイト(地方競馬全国協会)2022年11月28日
  4. ^ a b 2023 年度(令和 5 年度)愛知県競馬組合営名古屋競馬賞金等支給基準” (PDF). 名古屋けいばオフィシャルサイト. 2023年12月16日閲覧。

各回競走結果の出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]