東京大賞典

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東京大賞典
The 56th Tokyo Daishoten 20101229.jpg
第56回東京大賞典
主催者 特別区競馬組合
開催地 日本の旗大井競馬場
施行時期 毎年12月29日
格付け GI
1着賞金 7000万円[1]
賞金総額 1億1900万円
距離 ダート2000m
出走条件 サラ系3歳以上(国際)(指定交流)
出走資格も参照
負担重量 定量(3歳55kg、4歳以上57kg、牝馬2kg減)
第1回施行日 1955年10月16日
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第52回東京大賞典(2006年12月29日 ブルーコンコルド優勝)
第55回東京大賞典(2009年12月29日 サクセスブロッケン優勝)

東京大賞典(とうきょうだいしょうてん)とは特別区競馬組合大井競馬場ダート2000mで施行する地方競馬の選定馬重賞GI競走である。農林水産大臣が賞を提供しており、正式名称は「農林水産大臣賞典 東京大賞典」と表記している。

概要[編集]

1955年秋の鞍の名称で創設され、第1回は大井競馬場のダート2600mで施行された。創設当初は現在の東京ダービーである「春の鞍」と並ぶ大井競馬場の大レースとして位置付けられた。

1962年より、距離をダート3000mに延長。1964年に現在の東京大賞典へ名称を変更し、開催日もそれまでの11月上旬から12月末に繰り下げ、1978年に新設された帝王賞と共に南関東地方競馬の2大競走として、また南関東地方競馬の1年を締めくくるレースとして定着していった。また、ダートグレード競走が整備されるまでは南関東地区所属馬に限りファン投票で出走馬を選出していた時期もあった。

1989年より距離をダート2800mに短縮。1995年より中央・地方全国指定交流競走に指定され、JRAおよび他地区所属馬にも門戸が開かれた。1997年には統一GI(南関東G1)に格付けされ、1998年からは距離もダート2000mに短縮された。また1999年からは開催日も12月29日に固定され、中央競馬の有馬記念(有馬記念は中央競馬の総決算レースにあたる)よりも後に行われるようになったことから、地方競馬のみならず日本競馬全体の1年をしめくくるグランプリ競走として中央競馬のファンにも定着した。

2011年からは地方競馬としては初となる国際競走として施行され、あわせて格付けも国際GIに変更された[2]。なお、本競走はダートのチャンピオンディスタンスである2000mで施行される日本唯一の国際GI競走であるという点でも、非常に意義のあるものである。

出走資格サラ系3歳(旧4歳)以上の競走馬でフルゲート16頭の内、外国調教馬は8頭まで出走可能である。外国調教馬の出走状況によってJRA所属馬は6頭まで、南関東所属馬は7頭まで、南関東以外の地方競馬所属馬は3頭まで出走できる。また、トライアル競走浦和記念(統一JpnII・浦和競馬場ダート2000m)を南関東以外の所属馬が2着までに入線し本競走への優先出走権を得た場合、南関東所属馬の出走枠を減らすことが定められている。

負担重量は定量で3歳は55kg、4歳以上は57kgで牝馬は2kg減と定められている。

なお近年の本レースの開催日は年末の12月29日となっているが、当競走を含む開催については「プチ・トゥインクル」と称して17時台まで競走を行う薄暮競走が実施されている。

国際GI格付の取得[編集]

特別区競馬組合2010年10月18日に本競走を2011年から国際競走として施行すること、および日本グレード格付け管理委員会から国際GIの格付を受けたことを発表した。いずれも地方競馬としては初めてとなる。

ドバイミーティング、特にドバイワールドカップの出走を狙っている場合、国際GIで勝つことが半ば必須である。しかしダートグレードのGIは従来2つしかなく、その一つであるフェブラリーステークスでは日程的に近く、また東京競馬場メイダン競馬場の馬場条件には大きな相違点があった。こういった事情から、東京大賞典に期待を寄せる関係者は多い。

なお、ジャパンカップダート(現・チャンピオンズカップ)に予備登録した外国調教馬は東京大賞典にも自動的に予備登録されることになる。この場合、招待扱いにはならずジャパンカップダート(現・チャンピオンズカップ)を開催する競馬場や東京大賞典のみ参加し空港から国際厩舎のある地方競馬教養センターへの輸送費及び帰国時の渡航費用などは参加陣営の負担となるが、ジャパンカップダート(現・チャンピオンズカップ)から連続で参戦する場合に限り帰国時の輸送費や渡航費を特別区競馬組合が負担する[3]

賞金[編集]

中央競馬地方競馬全国指定交流競走に指定された1995年以降
回数 総額賞金
(万円)
1着賞金
(万円)
2着賞金
(万円)
3着賞金
(万円)
4着賞金
(万円)
5着賞金
(万円)
第41回(1995年) 1億3,600 8,000 2,800 1,600 800 400
第42回(1996年)
第43回(1997年) 1億3,770 8,100 2,835 1,620 810 405
第44回(1998年) 1億4,175 972 648
第45回(1999年) 1億4,000 8,000 2,800 1,600 960 640
第46回(2000年) 1億4,400 1,840 1,120
第47回(2001年) 1億3,600 1,600 800 400
第48回(2002年)
第49回(2003年)
第50回(2004年)
第51回(2005年)
第52回(2006年)
第53回(2007年)
第54回(2008年)
第55回(2009年)
第56回(2010年)
第57回(2011年) 1億1,900 7,000 2,450 1,400 700 350
第58回(2012年)
第59回(2013年)

歴史[編集]

  • 1955年 - 3歳以上の競走馬による重賞競走秋の鞍の名称で創設され、大井競馬場・ダート2600mで第1回が施行された。
  • 1959年 - この年の9月1日から日本競馬の時計表示が変更になったのに伴い、時計が1/5秒表示から1/10秒表示に変更。
  • 1962年 - 施行コースをダート3000mに変更。
  • 1964年 - 名称を東京大賞典に変更。
  • 1972年 - 馬インフルエンザの影響より3月に順延開催。
  • 1983年 - 高橋三郎騎手として史上初の連覇。
  • 1987年 - 地方競馬では初となる前日発売が実施される[4]
  • 1989年 - 施行コースをダート2800mに変更。
  • 1992年 - 堀千亜樹が騎手として史上2人目の連覇。
  • 1995年 - 中央・地方全国指定交流競走に指定。
  • 1997年 - ダート競走格付け委員会にGI(統一GI)に格付けされる。
  • 1998年 - 施行コースをダート2000mに変更。
  • 1999年 - 開催日が12月29日に固定される。
  • 2001年
    • 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「4歳以上」から「3歳以上」に変更。
    • 岩手のトーホウエンペラーが南関東以外の地方所属馬として初の優勝。
  • 2003年
    • 6歳以上の負担重量が4、5歳と同じく牡馬・騸馬56kg・牝馬54kgから牡馬・騸馬57kg・牝馬55kgに変更。
    • 中央競馬の施設で勝馬投票券が発売。
    • 武豊が騎手として史上3人目の連覇。
  • 2005年
  • 2007年
    • 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告に伴う重賞の格付け表記の変更により統一グレード表記をJpnIに変更。なお、南関東グレードは併記しないことになった。
    • 売得金が25億20万7900円を記録し、1レースの売上としては地方競馬史上最高となった。当日の入場者数も39000人を記録。
  • 2010年
    • 出走枠がJRA所属馬を5頭から6頭に、南関東所属馬を8頭から7頭に変更。
    • 上位4頭が従来のコースレコードを上回るハイレベルな戦いをJRAのスマートファルコンが制し、ダート2000mの日本レコード2分0秒4で優勝。同時に、2002年優勝馬ゴールドアリュールとの父子制覇、1999年優勝馬ワールドクリークとの兄弟制覇も達成。
  • 2011年
  • 2012年 - 藤原英昭が調教師として3人目となる東京大賞典2度目の制覇を飾る。

歴代優勝馬[編集]

国際競走となった2011年以降は優勝馬の国旗を表記する。

回数 施行日 調教国・優勝馬 性齢 所属 勝時計 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1955年10月16日 ミスアサヒロ 牝5 大井 2:47 3/5 安藤徳男 安藤徳男 手塚栄一
第2回 1956年11月01日 ケンチカラ 牡4 大井 2:48 0/5 小筆昌 伊藤正美 青野保
第3回 1957年11月01日 イチカントー 牡4 大井 2:48 4/5 藤田安弘 小暮嘉久 北沢元男
第4回 1958年11月01日 ダイニコトブキ 牡3 船橋 2:49 2/5 井川為男 出川己代造 出川日出
第5回 1959年11月05日 ダンサー 牡5 大井 2:48.2 武智一夫 三坂博 加藤久枝
第6回 1960年11月01日 オンスロート 牡3 大井 2:50.1 赤間清松 田中九兵衛 三輪野憲治
第7回 1961年11月15日 サキミドリ 牡3 大井 2:47.7 松浦備 小暮嘉久 北沢元男
第8回 1962年11月15日 ダイサンコトブキ 牡5 船橋 3:16.0 宮下哲朗 出川己代造 出川日出
第9回 1963年11月07日 シンニツケイ 牡3 大井 3:13.3 小筆昌 須田明雄 金井セイ
第10回 1964年12月30日 オリオンホース 牡4 川崎 3:12.0 佐々木竹見 谷口源吾 鈴木晴
第11回 1965年12月27日 オーシヤチ 牡5 大井 3:12.1 赤間清松 栗田金吾 大久保常吉
第12回 1966年12月20日 ゴウカイオー 牡7 大井 3:17.6 松浦備 小暮嘉久 伊藤由五郎
第13回 1967年12月19日 ヒガシジヨオー 牝4 川崎 3:13.5 竹島春三 青野四郎 坂本清五郎
第14回 1968年12月24日 アシヤフジ 牡4 大井 3:10.7 赤間清松 小暮嘉久 伊藤英夫
第15回 1969年12月26日 ヤシマナシヨナル 牡5 大井 3:12.7 福永二三雄 中野要 藤観興業(有)
第16回 1970年12月28日 ダイニヘルスオー 牡3 大井 3:13.4 出藤篤 山下春茂 東京都競馬(株)
第17回 1972年03月13日 フジプリンス 牡4 船橋 3:14.6 角田次男 出川己代造 フジホース(株)
第18回 1972年12月26日 フリユーフアスト 牡3 船橋 3:10.0 渥美忠男 木村和男 平野昭一
第19回 1973年12月24日 ヒデムサシ[5] 牡5 大井 3:15.7 辻野豊 小暮嘉久 伊藤英夫
第20回 1974年12月22日 トドロキムサシ 牡3 大井 3:11.9 岡部盛雄 岡部猛 町田圭三
第21回 1975年12月21日 スピードパーシア 牡4 船橋 3:11.8 佐々木竹見 及川六郎 佐藤興業(株)
第22回 1976年12月20日 フアインポート 牡3 川崎 3:08.6 竹島春三 井上宥蔵 佐野行男
第23回 1977年12月22日 トドロキヒリユウ 牡3 大井 3:14.8 岡部正道 岡部猛 町田圭三
第24回 1978年12月21日 ハツシバオー 牡3 大井 3:11.5 宮浦正行 大山末治 佐久間有寿
第25回 1979年12月17日 エビチカラ 牡6 大井 3:11.7 山田秀太郎 武森辰己 海老沼重雄
第26回 1980年12月25日 トウケイホープ 牡4 大井 3:12.7 秋吉和美 大山末治 高橋文男
第27回 1981年12月24日 アズマキング 牡4 大井 3:14.9 岡部盛雄 岡部猛 (有)上山ビル
第28回 1982年12月23日 トラストホーク 牡4 大井 3:16.0 高橋三郎 武智一夫 菅波滿
第29回 1983年12月22日 サンオーイ 牡3 大井 3:13.7 高橋三郎 秋谷元次 酒巻仁五郎
第30回 1984年12月25日 テツノカチドキ 牡4 大井 3:13.3 本間茂 大山末治 (株)勝俣工務店
第31回 1985年12月28日 スズユウ 牡7 大井 3:14.3 石川綱夫 朝倉文四郎 鈴木榮治
第32回 1986年12月23日 カウンテスアップ 牡5 大井 3:17.5 的場文男 赤間清松 佐橋五十雄
第33回 1987年12月23日 テツノカチドキ 牡7 大井 3:15.8 佐々木竹見 大山末治 (株)勝俣工務店
第34回 1988年12月29日 イナリワン 牡4 大井 3:17.3 宮浦正行 福永二三雄 保手浜弘規
第35回 1989年12月29日 ロジータ 牝3 川崎 3:04.3 野崎武司 福島幸三郎 加藤富保
第36回 1990年12月13日 ダイコウガルダン 牡5 大井 3:02.2 早田秀治 高岩隆 熊久保勅夫
第37回 1991年12月24日 ボールドフエイス 牡3 大井 2:59.1 堀千亜樹 飯野貞次 増田陽一
第38回 1992年12月29日 ドラールオウカン 牝4 大井 3:02.3 堀千亜樹 赤間清松 布施光章
第39回 1993年12月29日 ホワイトシルバー 牝5 大井 3:00.4 荒山勝徳 荒山徳一 若狭五郎
第40回 1994年12月23日 ドルフィンボーイ 牡3 川崎 3:00.6 山崎尋美 佐々木國廣 芹澤精一
第41回 1995年12月21日 アドマイヤボサツ 牡5 JRA 3:01.7 芹沢純一 橋田満 近藤利一
第42回 1996年12月29日 キョウトシチー 牡5 JRA 3:01.2 松永幹夫 中尾謙太郎 (株)友駿ホースクラブ
第43回 1997年12月28日 トーヨーシアトル 牡4 JRA 3:00.4 松永昌博 松永善晴 (有)トーヨークラブ
第44回 1998年12月23日 アブクマポーロ 牡6 船橋 2:05.4 石崎隆之 出川克己 (株)デルマークラブ
第45回 1999年12月29日 ワールドクリーク 牡4 JRA 2:04.9 加藤和宏 新井仁 インターナシヨナルホース(株)
第46回 2000年12月29日 ファストフレンド 牝6 JRA 2:04.9 蛯名正義 高市圭二 竹﨑大晃
第47回 2001年12月29日 トーホウエンペラー 牡5 岩手 2:05.2 菅原勲 千葉四美 東豊物産(株)
第48回 2002年12月29日 ゴールドアリュール 牡3 JRA 2:05.6 武豊 池江泰郎 (有)社台レースホース
第49回 2003年12月29日 スターキングマン 牡4 JRA 2:03.7 武豊 森秀行 (有)ゴールドレーシング
第50回 2004年12月29日 アジュディミツオー 牡3 船橋 2:02.6 内田博幸 川島正行 織戸眞男
第51回 2005年12月29日 アジュディミツオー 牡4 船橋 2:03.1 内田博幸 川島正行 織戸眞男
第52回 2006年12月29日 ブルーコンコルド 牡6 JRA 2:03.5 幸英明 服部利之 (株)荻伏レーシング・クラブ
第53回 2007年12月29日 ヴァーミリアン 牡5 JRA 2:03.2 武豊 石坂正 (有)サンデーレーシング
第54回 2008年12月29日 カネヒキリ 牡6 JRA 2:04.5 C.ルメール 角居勝彦 金子真人ホールディングス(株)
第55回 2009年12月29日 サクセスブロッケン 牡4 JRA 2:05.9 内田博幸 藤原英昭 高嶋哲
第56回 2010年12月29日 スマートファルコン 牡5 JRA 2:00.4 武豊 小崎憲 大川徹
第57回 2011年12月29日 日本の旗スマートファルコン 牡6 JRA 2:01.8 武豊 小崎憲 大川徹
第58回 2012年12月29日 日本の旗ローマンレジェンド 牡4 JRA 2:05.9 岩田康誠 藤原英昭 太田美實
第59回 2013年12月29日 日本の旗ホッコータルマエ 牡4 JRA 2:06.6 幸英明 西浦勝一 矢部幸一

脚注[編集]

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  1. ^ 2011年(1〜12月)ダート交流重賞競走一覧(実施日順) - 地方競馬公式サイト 2011年3月14日閲覧
  2. ^ “東京大賞典競走の国際競走化及び国際GI格付け取得について” (プレスリリース), 特別区競馬組合, (2010年10月18日), http://www.tokyocitykeiba.com/news/news.php?id=1996 2010年12月27日閲覧。 
  3. ^ 地方競馬初の国際交流競走 サンタアニタトロフィー - 地方競馬公式サイト「Webハロン」 2011年8月8日
  4. ^ 地方競馬』1988年2月号、p.3
  5. ^ 第31回皐月賞の3着馬(優勝馬はヒカルイマイ)で、中央競馬での登録馬名はヒデチカラ。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]