中国神話

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女媧と伏羲

中国神話(ちゅうごくしんわ)とは、中国に伝わる神話である。主に漢民族に伝わるものを指すが、広義には中国に住む少数民族の伝説も含まれる。

伝説歴史宗教の集合体で、口伝寓話儀式舞踏戯曲、書物などの形で残されている。古国時代(伝説時代)とも呼ばれる夏朝以前の歴史の一部を伝えるものでもある[1]。主に伝わっているのは、黄河の下流域にある黄河文明である中原の歴史であるが、それ以外の少数民族や文明圏にも異なる神話が残っており、狩猟地域では狩猟の神、農耕地域では農耕の神が祀られ、神話によっては狩猟生活から農耕へ移行したことを伝えるものもあるなど特色がみられる。

中国文化学者の伊藤清司は「神話の不毛な国」と述べている。紙を発明して歴史や政治の記録資料が豊富な中国で神話の資料や遺産が少ないのは極めて不思議なことだが、当時の知識人の熱量が神話より当時の政治・戦争情勢などの問題を解決する方に向いていたことによるとしている[2]。とは言っても、古典資料としては、『山海経』、『水経注』、『書経』、『九歌中国語版』、『史記』、『礼記』、『楚辞』、『呂氏春秋』、『国語』、『春秋左氏伝』、『淮南子』などで体系的ではないにしろ、漢民族の神話を見ることができる。

中国では、自らを助けてくれる神を創作してしまう。道教の神々や、その中の三国志に登場する関羽(道教では、協天大帝などと呼称される)は、縁もゆかりもない人間をによって助けることから神格化された。関羽が活躍するよう史実を歪曲した『三国志演技』も、ある意味で関羽を神格化する神話である。そのほかに、福禄寿喜財などの概念を道教では福星、禄星、寿星、喜神、財神といった形で崇め、日本には福禄寿の形で伝わった。

分類[編集]

中国の神話学者である袁珂は、中国神話を神話・伝説・仙話の3種に分類分けした。

  • 神話 - 自然現象や災害や不思議なことを合理的に説明する自然崇拝としての竜王雷神などの形で崇めた。当時の社会生活や古代宗教の巫術のイメージから神が作られたもの。
  • 伝説 - 現実の話などが誇張や改変されて伝わったもので、大抵は現実世界の法則からは外れない。
  • 仙話 - 神話の変形で神仙故事とも言う。道教に登場する仙人たちの話で、もとの神話や伝説に登場する人間や神を道教の仙人として取り入れたケースもみられる。

昔のひとは、これらを想像力や中国の民俗宗教儒教仏教道教などの影響を受けて変化・発展させた。世界を切り開き死骸で世界を作った盤古は、道教に取り入れられ元始天王(元始天尊)と呼ばれ、太元玉女(太元聖母)を妻とし、天皇を子とした。

概要[編集]

天地開闢の時代
盤古 女媧 伏羲 顓頊 が登場する。
盤古は、混沌の中で生まれた。その後、身長が1日ごとに伸び、その成長と共に天地が分かたれた。別の伝説によれば、斧などで切り開いたという話もある。やがて盤古は死に、その死骸は山や海や川や太陽になった。
女媧は、泥から人間を作った。
三皇五帝の時代
神農炎帝蚩尤 黄帝 蒼頡燧人氏
黄帝と蚩尤が戦争した。黄帝が勝った。
堯舜の時代
四凶渾敦 饕餮 窮奇 檮杌四罪共工 驩兜 三苗
羿禹の時代
羿
羿によって退治された悪獣たち(窫窳鑿歯九嬰大風修蛇封豨
相柳
神仙
西王母 祝融
その他
牛郎 織女 嫦娥 天女散花 精衛填海
海外三十六国

出典[編集]

  1. ^ 神话与历史的纠缠”. 2008年2月2日閲覧。
  2. ^ 高橋庸一郎「漢民族と神話」『阪南論集 人文・自然科学編』第34巻第4号、阪南大学学会、1999年3月、 81-88頁、 ISSN 03881822NAID 120005849611

参考文献[編集]

関連項目[編集]