スラヴ神話

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スラヴ神話(スラヴしんわ)とは、9世紀頃までにスラヴ民族の間で伝えられた神話のことである。

概要[編集]

氏族の祖霊信仰を基本とする神話。 スラヴ民族は文字を持たなかった為、伝えられた全ての神話が統一的に記された資料は存在しない。スラヴ神話が存在した事を記す資料として、9世紀から12世紀の間に行われたキリスト教改宗弾圧の際の「キリスト教」の立場から記された断片的な異教信仰を示す内容の記述が残るのみである。

スラヴ神話は地方により様々なバリエーションがあったことが近年の研究により明らかになっている。

スラヴ神話の神々[編集]

原初年代記(過ぎし年月の物語)』という資料に東スラヴに伝わった神話に関する記述がある。そこに異教神話の神の名として以下の神々の名が挙げられている。

また、上記のような神々を主人公とした叙事詩以外にも民間信仰レベルで『ロシアの魔女ヤガーばあさん』、『不死のコシチェーイ老人』(英語版)、『寒さのモローズ爺』(スラヴのサンタクロース英語版)などといった昔話的な神話や自然現象などに端する精霊に関する寓話として『水の精ヴォジャノーイ』、『森の精レーシー』、『家の精ドモヴォーイ』、『水と森の精ルサールカ』なども存在した事が判明している。

スラヴの民間伝承で特に有名なのは、吸血鬼人狼に関するものである。

スラヴ神話の研究[編集]

スラブ神話の研究は19世紀半ば頃からロシア神話学派と呼ばれる一連の研究者らの手によって開始された。 1960年代以降より、ロシアの言語学者イワーノフ、トポロフ、トルストイ、ウスペンスキー、考古学者ルイバコフ、叙事詩研究者メレチンスキーらによって古代スラブの神話世界を再構築しようとする試みが行われている。

その他の研究者に、ロマーン・ヤーコブソンがいる。

参考文献[編集]

関連項目[編集]