青竜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
青竜
Wadang-qinglong.jpg
青竜の意匠を施した
各種表記
繁体字 青龍
簡体字 青龙
拼音 qīnglóng
発音: チンロン
日本語読み: せいりゅう
英文 Qinglong / Azure Dragon
テンプレートを表示
三垣
太微垣 紫微垣 天市垣
二十八宿
四象
東方青龍
角宿 亢宿 氐宿 房宿
心宿 尾宿 箕宿  
北方玄武
斗宿 牛宿 女宿 虚宿
危宿 室宿 壁宿  
西方白虎
奎宿 婁宿 胃宿 昴宿
畢宿 觜宿 参宿  
南方朱雀
井宿 鬼宿 柳宿 星宿
張宿 翼宿 軫宿  
近南極星区
元禄中所名星座

青竜(せいりゅう、せいりょう、拼音: qīnglóng チンロン)は、中国伝説上の神獣、四神(四象)の1つ。東方青竜。蒼竜(そうりゅう)ともいう。天之四霊とは蒼竜、朱雀玄武白虎のこと[1]

現代日本語ではは英語で言うブルーを意味することが多いが、「青」の原義は青山(せいざん)・青林(せいりん)のように緑色植物の色であり、本来は緑色を指しているとされる。

東方を守護する。長いを出した竜の形とされる。

青は五行説では東方の色とされる。[2][3][4]

また、青竜の季節はとされている。

天文学上は、二十八宿の東方七宿に対応する。東方七宿(角宿亢宿氐宿房宿心宿尾宿箕宿)をつなげての姿に見立てたことに由来する。

道教における人格神化した名前では、神君「孟章」と呼ばれ[5]、「龍族」の始祖とされた[6]

清瀧権現の善女龍王は中国・青龍寺に飛来したという。

秩父神社の「つなぎの龍」が青龍である。

俳句において季語である「青帝(せいてい)」・「蒼帝(そうてい)」・「東帝」と同義であり、春(東・青)の象徴である。但し、「炎帝」・「白帝」・「玄帝(冬帝)」と違い、「青帝」はあまり使われない季語であるため、小型の歳時記や季寄せから削除されている場合が多い。なお、春のことを「青春」ともいう。

山岳[編集]

山号[編集]

青龍山、青竜山を山号とする寺院は以下の通り。

脚注[編集]

  1. ^ 『三輔黄図』「青龍、白虎、朱雀、玄武,天之四霊,以正四方」
  2. ^ 『太上洞玄霊宝十師度人妙経』「東海龍王,青衣青冠,青幢青蓋...南海龍王,赤衣赤冠,赤幢赤蓋」
  3. ^ 『道法会元』「右符訣在角宿下五指甲右。存四海龍王,并龍,随其方色」
  4. ^ しかし、『西遊記』では、四海龍王の名は西海は敖閏と記されている。『西遊記』「西海龍王敖閏,与太子摩昂,領水兵助戦,把三頭犀牛収服。行者謝了天兵、龍王,救出師父」
  5. ^ 『雲笈七籤』「左有青龍名孟章,右有白虎名監兵,前有朱雀名陵光,後有玄武名執明」
  6. ^ 『金鎖流珠引』「東方青龍祖孟章」

関連項目[編集]