ワシントン大学 (ワシントン州)

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ワシントン大学
Drumhellerfountain.jpg
大学設置/創立 1861年
学校種別 州立
設置者 ワシントン州
本部所在地 アメリカ合衆国ワシントン州シアトル
学部 教養学部
工学部
経営学部
農学部
建築学部
理学部
情報学部
研究科
芸術科学大学院
建築大学院
フォスター経営大学院
歯学大学院
教育大学院
工科大学院
環境大学院
情報学大学院
法科大学院
医学大学院
看護大学院
薬学大学院
エバンズ公共政策大学院
ジャクソン国際関係学大学院
公衆衛生大学院
社会福祉大学院
ウェブサイト ワシントン大学公式サイト
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ワシントン大学英語: University of Washington)は、アメリカ合衆国ワシントン州シアトルに本部を置くアメリカ合衆国州立大学である。1861年に設置された。 ワシントン州成立以前から存在する米国西海岸で最も古くからある名門大学の一つであり、米国太平洋岸北西部最大の規模を持つ。

9月の学内風景

概要[編集]

全米でも広く知られている著名校であり、ミシガン大学カリフォルニア大学バークレー校ノースカロライナ大学バージニア大学などの州立大学トップ校で形成される名門校グループ「パブリック・アイビー」の一つに数えられる。

7名のノーベル賞受賞者(教授4名・卒業生3名)を輩出しており、米国で教育と研究をリードする アメリカ大学協会 Association of American Universities (AAU) 62大学のメンバーである。

スポーツ分野では 全米大学体育協会 (NCAA) 第I区分太平洋地区12校 (Division I Pacific-12 Conference) に属する。 

施設[編集]

ワシントン大学タワー UW Tower

所有する土地の総面積は200万平方フィート(約560万坪)超である。州内の三ヶ所にキャンパスを有し、最大のものはシアトルのユニバーシティ・ディストリクトにあり、その他タコマ (UW Tacoma)とボセル(UW Bothell)に分校を有する。

全体で500以上の建築物を有し、ワシントン大学プラザには22階建て・高さ99mのワシントン大学タワー「UW Tower」がある。このビルはもともと保険会社のセーフコが所有するセーフコ・ビルであったが、2006年に1億3,000万ドル(1ドル120円のレートで156億円)で周辺のビルやマンション・駐車施設とともにワシントン大学が買い取ったものである。

学内には伝統的な建築物が多く観光客も訪れる。米国有数の桜の名所でもあり「Quad」と呼ばれる学内の広場には樹齢80年以上の桜が多数みられる。10月中旬には紅葉も美しい。

学生[編集]

学生数は2014年秋の時点で45,213人(学部生31,099人・大学院生14,114人)であり、教官数5,803人・その他職員16,174人である。2014年度入学生は6,361人で、内訳は女性 52%・男性 48%、入学時の平均年齢は20.8歳であった。

2016年秋には43,517人が志願し、45.3%の19,733人が合格、6,475人が入学した。(米国の大学受験では日本よりもはるかに多数の大学に志願し、合格した大学の中からひとつを選ぶので、合格者の中で実際に入学する者が少ないことは珍しくない)

財務[編集]

2014年度の年間予算は64億ドル(1US$=120円のレートで約7,680億円)であり、米国でも有数の潤沢な資金量を誇る。収入の中では各種助成金が最も多く、企業等からの助成金・契約金約14億ドル、連邦政府助成金約11億ドル、その他助成金約30億ドルである。また5,315件の研究助成金申請が認められた。

アメリカ国立科学財団 (National Science Foundation) の研究助成金額では2004年-2014年においてほぼ常に上位4大学に入っていた。

特徴[編集]

9月下旬の新入生オリエンテーション風景

学部 (undergraduate) の他に16の大学院 (colleges and schools) を有し、学部では1,800・大学院では370の科目 (courses) が履修可能である。毎年12,000名の学士・修士・博士およびその他の学位授与者を出している。

136名のフルブライト奨学生 (Fulbright Scholars)・35名のロード奨学生 (Rhodes Scholars)・7名のマーシャル奨学生 (Marshall Scholars)・4名のゲイツケンブリッジ奨学生 (Gates Cambridge Scholars) が在籍している。

世界的に評価の高い医学系学群を特徴としており、2008年の調査ではプライマリ・ケアと看護分野が全米第1位の評価を得た。看護分野は1984年の調査開始以来、25年連続で1位となっている。

2014年には467件の特許申請がおこなわれ、そのうちの87%が認可を受けている。この中には学生が参加した研究もある。

同州の州立大学はいくつかあるが、特にワシントン州立大学 (Washington State University)とは混同されることがある。両者は略称である「UW」と「WSU」によって区別されるが、日本においてはともに「ワシントン大学」「ワシントン州立大学」「州立ワシントン大学」と訳されて混乱している。なお略称の「UW」は「ユーダブリュー」ではなく「ユーダブ」と発音し「U Dub」と記載される。

大学のロゴにはラテン語のLux Sit(Let there be light)「光あれ」が記載されているが、Be Boundless「果てしなくあれ」という標語もよく使用される。

ランキング[編集]

2018年

US News & World Reportによる Best Global Universities 2018でジョンス・ホプキンス大学およびイェール大学と並んで世界10位にランキングされた[1]

2017年

Academic Ranking of World Universitiesで世界ランキング13位となった[2]

The World's Most Innovative Universities(世界で最も革新的な大学100)-2017で第7位に選ばれた。

U.S.News 2018全米大学院ランキング医学部のプライマリケア部門で全米1位となった。

2016年

Academic Ranking of World Universitiesで世界ランキング15位となった[3]

2015年

U.S. News & World Report's Global University Rankingsでは世界第11位の大学として認められている。公立大学としては全体第3位のカリフォルニア大学バークレー校、全体第8位のカリフォルニア大学ロサンゼルス校に次いで世界第3位を占めた。National Taiwan University Ranking of Scientific Papersでは科学研究分野の業績で世界第5位にランクされた。

2014年

College and university rankings 2014-2015で世界ランキング25位・全米ランキング18位[4]であった。

上海交通大学発表の Academic Ranking of World Universities では2014年・2015年ともに世界ランキング15位・全米ランキング13位となっている[5]Times Higher Education World University Rankingsでは世界31位であった。 

Forbes誌による「学生の投資効果からみたランキング(学費などの在学中に必要な費用と、卒業後の給与・その他の収入とのコストパフォーマンスを比較したランキング)」では全米4,700超の大学の中で73位であった。

2013年

Center for Measuring University Performanceが発表した全米の総合大学ランキングでは11位であり、公立大学の中ではミシガン大学(7位)・カリフォルニア大学バークレー校(9位)・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(10位)に次ぐ4番目にランクされている。

Leiden Rankingでは世界の主要500大学中27位であった。

2011年

Middle East Technical Universityが発表したUniversity Ranking by Academic Performanceでは世界の主要2,000大学中8位となっている。

桜が満開のシアトルキャンパス

歴史[編集]

略年表 [編集]

その他 [編集]

創立時の大学は複数の篤志家によって寄贈された「Denny's Knoll(デニーの円丘)」と呼ばれたダウンタウンの土地にあり、東西は4th avenueと6th avenue、南北はUnion StreetとSeneca Streetで区切られた区域であった。開学からしばらくは学生がいないなどで三度の一時的休校を余儀なくされた。現在のマッカーティ・ホール(McCarty Hall)という学生寮にその名を残すクララ・アントニエッテ・マッカーティ・ウィルトという女性が、科学士の学位を受けて1876年に卒業した男女あわせて最初の卒業生である。彼女の支払った学費は年間30ドルであった。徐々に運営が軌道に乗り学生数も増加し、1895年に現在地であるユニバーシティ・ディストリクトに移転した。創立時の建物は1908年までに全てが取り壊され、跡地にはフェアモント・オリンピックホテルが建設され、5つ星ホテルとして現在に至っている。

キャンパス[編集]

概要[編集]

本校であるシアトルキャンパスの他にタコマ(Tacoma)とボセル(Bothell)にいずれも1990年設置の分校を持つ。

シアトルキャンパスは703エーカー(約86万坪)の広大な敷地に200を超える建物があり、大学内の移動にもバスを利用する学生が多い。タコマ・キャンパスは広さ46エーカー、2014年の学生数4,494人であり、ボセル・キャンパスは4,963人である。

アメリカの大規模な大学は都心から離れた郊外にキャンパスを構えることが多いが、シアトルキャンパスはシアトル・マリナーズのホーム球場セーフコ・フィールドや観光名所であるスペースニードルなどがあるシアトル中心部から快速バスで10分ほど、一般のバスで20分ほどの近距離にある。また日本との行き来に使われるシアトル・タコマ国際空港Sea-Tac Airportとの間もバスで30-40分と便利である。

2008年にはライトレール(LRT、日本では次世代型路面電車として期待されている交通機関)のユニバーシティリンクと呼ばれる当大学のハスキースタジアム前の駅とシアトルのダウンタウンを結ぶ新線が総工費19億ドルで着工され2016年開業した。 

図書館 [編集]

スザロ・アレン図書館内部

シアトルキャンパス内に14、ボセルとタコマキャンパスにそれぞれひとつの図書館がある。

  • 美術図書館 Art Library
  • 建造環境図書館 Built Environments Library
  • 演劇図書館 Drama Library
  • 東アジア図書館 East Asia Library
  • 工学図書館 Engineering Library
  • フォスター・ビジネス図書館 Foster Business Library
  • フライデー・ハーバー図書館 Friday Harbor Library(フライデー・ハーバーはワシントン州にある観光地)
  • ギャラガー法律図書館 Gallagher Law Library
  • 健康科学図書館 Health Sciences Library
  • 数学研究図書館 Mathematics Research Library
  • メディア・センター Media Center
  • 音楽図書館 Music Library
  • オデガード学部生図書館 Odegaard Undergraduate Library
  • データ中心科学図書館 Research Commons
  • 特別収蔵物図書館 Special Collections
  • スザーロ・アレン図書館 Suzzallo and Allen Libraries
  • ボセル校図書館 UW Bothell/Cascadia Library
  • タコマ校図書館 UW Tacoma Library

最大のスザーロ・アレン図書館(Suzzallo and Allen Libraries)には200万冊超の蔵書があり、閲覧コーナーの総床面積は3万平方メートル以上である。各図書館は基本的に土曜・日曜も開館しており、中には24時間開いているところもある。

キャンパス内には芸術関係施設も多く、著名な団体・個人を招いての公演が学内の複数の劇場で頻繁に開催される。2015年にはフランス国立リヨン・オペラ座バレエ団、ブラジルの音楽家・政治家ジルベルト・ジル公演、日本の山海塾の公演などがおこなわれた。

居住施設およびその他の施設[編集]

キャンパス内には15のレストラン・16のカフェ・5ヶ所のマーケット・その他の飲食施設がある。当大学はその周縁の一部が一般市街地と混在しており、至近に多くの店舗があって生活に必要な施設には不自由しない。

学生の住居として12の寮・5ヶ所の1年契約アパートなどがある。最大の寮であるマクマホン・ホール(McMahon Hall)は11階建てで1,048人を収容可能であり、最小の寮である2104ハウス(2104 House、「2104」は番地)は4階建てで31人収容である。寮費・アパート家賃は部屋・物件によって異なる。またアメリカらしく、入寮申し込みの際に配偶者や子供の有無を問われ、それによって物件や家賃も異なる。

北キャンパスの居住施設[編集]

  • ハゲット・ホール Haggett Hall:8階建て・818名収容
  • ハンシー・ホール Hansee Hall:4階建て・332名収容
  • マッカーティー・ホール McCarty Hall:6階建て・766名収容
  • マクマホン・ホール McMahon Hall:11階建て・1,048名収容
  • 2104ハウス 2104 House:4階建て・31名収容
UW autumn
10月末の大学構内風景

西キャンパスの居住施設[編集]

  • アルダー・ホール Alder Hall:6階建て・589名収容
  • エルム・ホール Elm Hall:6階建て・533名収容
  • ランダー・ホール Rander Hall:6階建て・650名収容
  • メイプル・ホール Maple Hall:8階建て・734名収容
  • マーサー・コート Mercer Court:6から8階建て・ダブル816室・シングル203室(アパート形式)
  • ポプラ・ホール Poplar Hall:7階建て・271名収容
  • スティーブンス・コート Stevens Court:3または4階建て・300名収容(9カ月用アパート)
  • テリー・ホール Terry Hall:8階建て・308名収容

12カ月用アパート[編集]

  • シダー・アパート Cedar Apartments:6階建て・344室
  • ノルドハイム・コート Nordheim Court:4階建て・458室
  • ラドフォード・コート Radford Court:1ベッドルーム252室・2ベッドルーム114室・3ベッドルーム33室

本学の植物園 (University of Washington Botanic Gardens) は230エーカー(約28万坪)の広さを有する。2015年6月に The Best Colleges による「米国内で最もすばらしい大学植物園50選」において、他の3大学(カリフォルニア大学バークレー校・シカゴ大学・ミネソタ大学)とともに同率1位に選定された。

卒業式[編集]

シアトルキャンパス内のハスキー・スタジアムでは毎年6月に卒業式が開かれ、関係者を含めて約40,000人が出席する。

学士は黒いガウンと角帽および専攻に応じた色のタッセル、修士は黒いガウンと角帽および黒いタッセルと専攻に応じた色のフード、博士はパープルのガウンとゴールドのタッセルに博士用フードを身につけて式典に臨む。

このとき卒業生の一部がパープルの「感謝のストール(stole of gratitude)」を親や援助者に贈る伝統がある。

その他 [編集]

学生・教官その他の大学関係者はIDカードを兼ねたハスキー・カードを交付される。このカードはデビット・カードとしての機能も有しており、学内での飲食・買い物・ランドリー・駐車代・図書館のコピー代金などの決済に使用できる。

米国の多くの大学でおこなわれているように、当大学でも学生によるガイド付きキャンパス・ツアーが随時実施されている。

米国の大規模な大学では珍しくないが、当大学においても大学警察The University of Washington Police Departmentが存在する。

スポーツ[編集]

概要[編集]

当大学は西海岸の実力校12大学で構成される全米大学体育協会第I区分太平洋地区12校(NCAA Division I Pacific-12 Conference、Pac-12と略称される)に属する。他の構成校はカリフォルニア大学バークレー校・オレゴン大学・オレゴン州立大学・スタンフォード大学・ワシントン州立大学・アリゾナ大学・アリゾナ州立大学・カリフォルニア大学ロサンゼルス校・コロラド大学ボルダー校・南カリフォルニア大学・ユタ大学の11校である。

主な競技としては、男子が野球・バスケットボール・クロスカントリー・フットボール・ゴルフ・ボート・サッカー・テニス・陸上競技、女子がバスケットボール・クロスカントリー・ゴルフ・体操・ビーチバレー(砂バレー sand volleyballと呼ばれる)・サッカー・ソフトボール・テニス・陸上競技・バレーボール・ボートである。

施設 [編集]

キャンパス内には 72,500 人を収容可能なホームスタジアム「ハスキー・スタジアム(Husky Stadiuam)」がある。このフットボールスタジアムは 2011 年に2億8千万ドル($1=120円で336億円)をかけて改修された。NFLシアトル・シーホークスがキングドームに代わるセンチュリーリンク・フィールド完成までの間、ホームスタジアムとして間借りしていたこともある。$50 から $100 でシーズンチケットを購入できる。

バスケットボールのホームとして10,000人収容のバンク・オブ・アメリカ・アリーナ、野球場としてハスキー・ボールパークがある。

成績[編集]

女子バレーボール部は全米でも指折りの強豪で、2005年の全米トーナメントでは優勝を果たした。2014年のNCAA Women's Volleyball RPIではランキング4位、2016年は6位であった。

バスケットボール部は、NBA選手でNBAオールスター・スラムダンクコンテスト(3回優勝したネイト・ロビンソンや、同じくNBAのポートランド・トレイルブレイザーズで活躍したブランドン・ロイとロビンズ・ブレントを輩出したことで知られる。

2015年7月5日にロンドンのテムズ川で開催されたヘンリー・ロイヤル・レガッタで、男子漕艇チームは男子コックス・フォア種目のアルバート王子チャレンジカップにおいてイェール大学チームを決勝で下し優勝した。同大会への参加は13回目であり過去7つの賞を獲得しているが、この種目での優勝は初めてである。

ハスキーズ[編集]

マスコットのハリー・ザ・ハスキー
シアトルキャンパス内を散歩するマスコットのハスキー犬

当大学のスポーツチームは,ハリー (Harry the Husky) という名前を持つハスキー犬をマスコットとしていることからハスキーズ (Huskies) と呼ばれる。マスコットのハスキー犬が実在し、運が良ければキャンパス内をひとりで散歩する姿を見ることができる。各スポーツチームのユニフォームはスクールカラーであるパープルとゴールドを基調とし、ワシントン WASHINGTON や W の文字とともにハスキーズ HUSKIES と記されているものも多い。

留学生の入学[編集]

米国の大学には入学試験がないと誤解されていることがあるが、当大学のように正規の大学に入学するには日本と同様にさまざまな試験を受け、課題を提出する必要がある。

日本の内申書にあたる高校の成績証明書は最終学年の成績だけでなく、高校在学中のすべての学年の成績が審査の対象となる。出願時期の関係で成績証明書には最終学期のものが入らないが、入学後に最終学期の成績を提出させ、それが成績証明書の成績よりあまりにも低い場合には合格が取り消される場合がある。

面接はそれほど重視されず、実施するだけで得点をつけないことやそれ自体が要求されない場合もあり、面接だけで入学許可が出るようなことはない。

試験(SATやACT)、エッセイ(日本における小論文)などの各種課題、高校の成績とアクティビティ(社会活動やスポーツ活動の実績)、推薦状が合否判定根拠のほとんどを占める。

芸術あるいはスポーツなどの能力がすぐれている学生は優遇される。ただし日本の地区大会で善戦したという程度では評価されず、なんらかの国際大会・コンクールでの入賞あるいは日本での全国大会優勝等のレベルが必要である。

推薦状は通常二通必要で、誰からの推薦状とするかは大学から指定される。校長・学年主任などの責任者の1人と、英語の担任教師等の直接関わった教員などが指定される。

日本にさまざまな大学があるのと同じく米国にも多種の大学がある。米国の大学は日本の大学より入学が容易であるといういわば都市伝説は、レベルの高い日本の大学とレベルの低い米国の大学を比べているにすぎない。

米国の全受験生に要求される SATやACTのスコアは留学生の場合必須ではないと記載されているが、日本の学生が通常受験する試験の中にこれらの代替として認められるものがないため、SATまたはACTのスコアがない場合には事実上合格が困難である。 

英語の能力[編集]

留学生には英語の能力として下記レベルが要求される。 

TOEFL iBT:最低必要スコア76、望ましいスコア92 以上。またはIELTS:最低必要スコア6.0、望ましいスコア7.0 以上。

米国やそれ以外の国において履修したESL courseworkあるいはEnglish composition coursesは英語力の証明としては無効とされる。

英語力の証明が最低必要スコアに満たない場合あるいは提出期限(2017年は12月31日)までにスコアの公式証明書が当大学に到着しない場合、他の試験や課題の成績にかかわらず入学許可の対象にならない。最低必要スコアは足きりスコアである。

他の試験・課題の成績が十分で入学が認められた場合でも、TOEFL・IELTSのスコアが上記の望ましいスコア未満の場合は英語力が十分でないとして、入学後に英語の補習クラスなどの受講が勧められることになる。日本人留学生のために平易な英語でおこなわれる講義などは存在せず、当然のことながらすべてネイティブの英語でおこなわれるので、順調に卒業するためには上記の望ましいスコアの実力が必要と考えるべきである。

TOEFL・IELTSの公式スコアは試験施行期日から2年間のみ有効である。

その他、英語力の成績として最低限、下記レベルが要求される。

教育の際に用いられる第一言語が英語である高校レベルの教育機関での英語のライティングと英文学の成績がすべてグレードB以上であること、かつACTの英語スコアが22以上またはSATのEvidence-Based Reading & Writing scoreが580以上であること。 

経費[編集]

2016年入学の留学生が一年間に必要とする経費の標準値はワシントン大学の発表で$51,321である。この中には住宅費・食費として$11,691、被服費その他の生活費として$2,265が費用として含まれる。この額はあくまでモデルケースのものであり、個々の学生によって異なる。

これらの経費は国籍および州民であるか否かで異なる。ワシントン州民の場合、実家から離れて居住している学生で$25,948、実家から通学する学生で$18,193、配偶者や子供がいる学生で$29,764である。米国人であるがワシントン州民でない場合、上記の順で$49,986、$42,231、$53,801と発表されている。すなわち外国籍であるか否かよりも、ワシントン州民であるか否かで経費が大きく異なる。州立大学としては当然の方針といえようが、留学生にとってはかなり高額といえる。

日本人留学生が現地で何らかの奨学金を得ることは非常に困難である。米国の奨学金は基本的に優秀な学生に対してさらに能力を磨くために贈られ、将来国家や州に貢献することを期待してのものであり、日本のように貧しい学生への就学援助が第一の目的ではないものが多いからである。ワシントン大学自体が提供している奨学金は米国人または少数民族の学生に限られ、そもそも日本人は支給対象となっていない。

日本人留学生数[編集]

日本人留学生の正確な人数は公表されていないが、全学で数十名とみられる。ただしその多くは一年以下の短期留学生または英語習練コースの学生であり、入学資格や必要経費についても上記とは異なる。日本からいったん米国の入学難度が比較的低い大学に入学し、そこでワシントン大学でも認められる単位を修得しながらさまざまの受験準備をおこない、数年かけて編入transferする日本人も存在する。日本人留学生はシアトル校よりもボセル校・タコマ校に多い傾向がみられる。高校から直接に正規のfreshmanとして入学する日本人学生は全学で毎年ゼロないし数名のみとみられる。

著名な卒業生[編集]

現在・過去の著名な教授・教員[編集]

国際交流[編集]

International Programs & Exchangesとして、世界各国の大学や研究施設への留学プログラムを有しており、日本でも東京大学や早稲田大学をはじめとして多数の施設と交換留学をおこなっている。UW Global Opportunities Scholarships奨学制度がある。ワシントン大学内には日本関係者により結成された団体、ワシントン大学日本人学生会 The Japanese Student Association at the University of Washingtonが存在する。日本の文化を多様なバックグラウンドを持つすべてのワシントン大学学生に紹介することを目的とし、1909年に創設された。2015年現在、日本人留学生・日本の大学からの交換留学生・日系人など約200名が参加している。

その他[編集]

米国にはワシントンの名を含む名称の大学が少なくない。Washington State University(ワシントン州プルマン)The George Washington University(ワシントンD.C.)Washington University in St. Louis(ミズーリ州セントルイス)・Washington College(メリーランド州チェスタータウン)・Wasington and Jefferson College(ペンシルベニア州ワシントン)・Washington and Lee University(バージニア州レキシントン)などがあり、これら大学との混同に注意が必要である。

各界の著名人がキャンパスを訪れる事も多く、ビル・ゲイツジミー・カーターダライ・ラマ14世などがゲストスピーカーとして招かれている。2008年の第133回卒業式にはクインシー・ジョーンズが招かれ、卒業生を激励するとともに本人も40,000人の出席者の前で名誉学位を授与された。

2015年6月13日に開かれた第140回卒業式で祝辞を述べた クリスティン・グレゴワールは1969年の同大学卒業生である。1988年に同大学環境学部長、1992年には同州初の女性検事総長となり、さらに2005年から2013年までワシントン州知事の席にあった。

本大学の医学およびゲノム科学教授であるメアリ-クレア・キング Mary-Claire Kingが2015年のアメリカ国家科学賞を9名の受賞者の一人として受けることが決定した。キング教授は癌遺伝子研究における国際的リーダーであり、遺伝型乳癌に関するBRCA1遺伝子を発見した。

脚注[編集]

外部リンク[編集]

ワシントン大学 公式サイト