マリンピア松島水族館

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マリンピア松島水族館
Matsushima Suizokukan 2008-07.jpg
施設情報
専門分野 総合
事業主体 仙台急行(株)[1]
面積 0.74ha
頭数 約4,000匹(閉館時)[1]
種数 約300種類(閉館時)[1]
来園者数 延べ約2100万人[2]
主な飼育動物 ラッコイルカペンギンビーバーアシカアザラシマンボウフラミンゴ
開館 1927年昭和2年)[1]
閉鎖 2015年(平成27年)5月10日[2]
所在地 981-0213
宮城県宮城郡松島町松島字浪打浜16
位置 北緯38度22分3.2秒 東経141度3分35.4秒 / 北緯38.367556度 東経141.059833度 / 38.367556; 141.059833座標: 北緯38度22分3.2秒 東経141度3分35.4秒 / 北緯38.367556度 東経141.059833度 / 38.367556; 141.059833
アクセス JR logo (east).svg仙石線松島海岸駅より徒歩3分
公式サイト http://www.marinepia.co.jp
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マリンピア松島水族館(マリンピアまつしますいぞくかん)は、かつて宮城県宮城郡松島町にあった水族館日本三景松島松島海岸公園グリーン広場南端に立地していた。1927年昭和2年)4月1日に開館。

概要[編集]

1927年昭和2年)開館。日本では富山県の魚津水族館に次いで2番目に長い歴史を持つ水族館であった[3]。また、閉館直前には同一場所にある水族館としては日本最古であった[1][4]面積約7,400m2の県有地を借りて設置されていた。

1969年(昭和44年)からは仙台急行株式会社が運営[1]松島観光の主要施設の1つであった。年間入館者数は約35万人、売上げ約6.3億[5]

仙台市仙台港背後地(みなと仙台ゆめタウン)に移転予定と報じられていたが、2010年(平成22年)8月に移転計画は白紙になった[6][7][8]

2011年(平成23年)3月11日東北地方太平洋沖地震東日本大震災)に伴う津波で浸水し、停電断水も加わって、飼育動物の一部を失い[9]営業休止していたが、同年4月23日に営業を再開した[1]

伊豆沼など宮城県内で駆除されたブラックバスを保全団体から無償で譲り受け、淡水魚の餌として活用していた[10]

2015年(平成27年)5月10日に閉館し[2]、跡地にはテーマにした社会教育施設建設される予定である[11][12][13]。また飼育動物飼育員仙台港後背地に新設される「仙台うみの杜水族館」が受け入れる予定[1](後述)。

沿革[編集]

年表[編集]

東日本大震災[編集]

2011年(平成23年)3月11日東北地方太平洋沖地震東日本大震災)による津波でけが人こそ出なかったものの1階部分に1メートル以上の浸水があり、淡水生物であるビーバー6匹のうち3匹が低体温症と海水を大量に飲んだ事による脱水症状で死亡、循環ポンプが壊れてマンボウ1匹、クラゲ65匹、熱帯魚、コマッコウなどが死んだ[15][16][17]。また館内にはヘドロもたまった[14]。飼育していた生物59種類212匹がこの被災により死亡しており、これは当時の飼育数の約5%であった[1]鶴岡市立加茂水族館からミズクラゲハナガサクラゲノーベル賞受賞者・下村脩のサイン入り切手シート[18]など[19]、他にも大阪市の海遊館などからの熱帯魚の提供を受けて4月23日に営業を再開した[17]

移転断念と飼育動物の継承[編集]

2001年(平成13年)頃から「老朽化」などを理由にリニューアルの検討が始まった[20]

2005年(平成17年)3月に出された「松島町マリンプラン21計画書[21]」では、松島海岸駅との間にペデストリアンデッキを設置し、建物を新築・改築するなどして現在地で再整備する計画が出されたが、資金面の問題や特別名勝内にあるための規制などで頓挫した[20]

2008年(平成20年)6月29日、仙台市への移転構想が報道された[22]福島県いわき市アクアマリンふくしま年間入館者数76万人~116万人。敷地面積5万6000m2)や秋田県男鹿市男鹿水族館GAO(2万0073m2)との競争、施設の老朽化と耐震化の問題、また、アクセス道が渋滞のひどい国道45号のみであるのみならず、自前の駐車場がないことなどから、仙台港背後地(みなと仙台ゆめタウン)の「三井アウトレットパーク 仙台港」近くに敷地面積1万m2程度で新設し、2011年(平成23年)夏の開業を目指すと報道された[23]。その後、仙台東部道路仙台港ICの隣接地にある高砂中央公園[24]内に建設する案が挙がっているとの報道があった[25]

移転に必要な資金調達では、宮城県や仙台市が関係したPFIではなく、日本の水族館では初となる証券化が検討されている。松島水族館を運営する仙台急行は、2008年度の国土交通省土地・水資源局「地方における不動産証券化市場活性化事業」に既に申し込みを行った[5]

2009年(平成21年)10月21日、仙台市が仙台港背後地(みなと仙台ゆめタウン)にある高砂中央公園に同水族館が移転する計画を発表した[26]。仙台急行の計画では、2011年(平成23年)6月の開業予定で、敷地面積は現在の約5倍の3万5790m2で建築面積は7172.9m2、建物は地上3階(高さ16.5m)地下1階建てで延床面積1万0650.96m2、水槽の数は約60、総事業費は約80億円[26]。開業4年目の年間入館者数は、現在の約2倍の80万人を見込んでいた[26]。公園使用料は約4千万円/年で、固定資産税を含めた市の収入は約7千万円/年と試算されていた[27]

その後、当初計画より建設期間が必要として、2012年(平成24年)3月までの開業を目指すこととなった[6]が、2010年(平成22年)2月、運営会社である仙台急行が出資金(11億円)を調達できない公算が大きいことが判明し[7]、これにより仙台市も出資予算(10億円)の取り下げを検討している[28]ことが明らかになった。同年8月には出資金融機関による融資団が解散し、移転は白紙となった[29][30]

2012年(平成24年)11月、大手商社などが2013年(平成25年)に特定目的会社 (SPC) を設立し、仙台港背後地(高砂中央公園)に2015年(平成27年)開業を目指して水族館を整備、マリンピア松島水族館も経営に参加する見込みであると報じられた[31]

2013年(平成25年)2月には、三井物産カメイ横浜八景島ユアテック河北新報社仙台三越の計6社が出資して、「仙台水族館開発株式会社」を設立することが発表された[32]。新会社はマリンピア松島水族館が移転するとされていた仙台港背後地に「仙台うみの杜水族館」を新たに建設し、2015年7月1日に開業した。マリンピア松島水族館を運営する仙台急行はこれに出資しないものの、新しく建設される水族館はマリンピア松島水族館の飼育動物を受け入れることになっている[33]

施設[編集]

  • マリン広場
  • 本館1・2階
    • ジャングルゾーン
    • 個水槽
    • ラッコ
    • 海のふしぎ館
    • 黒潮の海
    • バイカルアザラシ
    • 希少生物コーナー
    • イロワケイルカ(2011年2月19日に雄の「クルス」が亡くなった。同イルカの国内最長飼育記録を更新中であった[34]。日本国内に2ヶ所しかいない。東日本大震災でも生き残った[14]。)
    • マンボウ(東日本大震災により死亡した[14]が、4月28日に茨城県のアクアワールド大洗より贈られ展示を再開した)
  • 本館2・3階
    • マリンガーデン
    • 展示ホール
    • マリンショップ
    • アシカショー2F席

利用情報[編集]

  • 開館時間
    • 3月~10月 9:00~17:00(平日) 9:00~17:30(土・日・祝日)
    • 夏季(7月17日~8月31日) 9:00~17:30
    • 11月~2月 9:00~16:30(平日) 9:00~17:00(土・日・祝日) 
  • 年中無休

交通[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d e f g h i j k 木村聡史、森田貴之(2015年5月8日). “88年の歴史、惜しむ声 マリンピア松島水族館、10日閉館”. 朝日新聞(朝日新聞社)
  2. ^ a b c d 船崎桜(2015年5月11日). “さよならマリンピア 松島水族館、閉館惜しみ8千人”. 朝日新聞(朝日新聞社)
  3. ^ “「生き物の命つなぎ留めた」 松島水族館が23日再開 2/2”. 産経新聞. (2011年4月22日). http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110422/dst11042222580059-n2.htm 2011年4月23日閲覧。 
  4. ^ a b マリンピア松島水族館の概略史 (PDF) (マリンピア松島水族館)[リンク切れ]
  5. ^ a b マリンピア松島水族館移転問題、仙台港背後地に証券化で新水族館開発へ (PDF) (ワンアイド・キャピタル・アドバイザーズ)
  6. ^ a b “松島水族館移転に10億円 仙台市が出資固める”. 河北新報. (2010年1月25日). http://jyoho.kahoku.co.jp/member/backnum/news/2010/01/20100125t11029.htm 
  7. ^ a b “松島水族館移転、仙台市が出資撤回も 運営会社の資金調達難航”. 河北新報. (2010年2月20日). http://jyoho.kahoku.co.jp/member/backnum/news/2010/02/20100220t15001.htm 
  8. ^ “松島水族館移転、仙台市が出資撤回も 運営会社の資金調達難航”. 毎日新聞宮城版. (2010年8月13日). http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20100813ddlk04040140000c.html 
  9. ^ “「餌輸送し被災動物救え」松島水族館などが仙台の2園へ”. 福井新聞. (2011年3月29日). http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/earthquake/27217.html 2011年3月29日閲覧。 
  10. ^ “駆除したブラックバス 大型淡水魚のごはんに 松島水族館”. 河北新報. (2011年2月26日). オリジナル2011年2月28日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110228195709/http://www.kahoku.co.jp/news/2011/02/20110227t15021.htm 2011年3月13日閲覧。 
  11. ^ “松島水族館15年春、閉館 跡地に海の学習施設”. 河北新報. (2013年11月9日). http://www.kahoku.co.jp/news/2013/11/20131109t13022.htm 2013年11月9日閲覧。 
  12. ^ 宮城・松島水族館、88年の歴史に幕 震災乗り越えるも老朽化に勝てず
  13. ^ さよなら「松島水族館」最後のGWにぎわう
  14. ^ a b c d e f “松島の水族館が再開=アシカのショーに歓声”. 時事通信. (2011年4月23日). http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011042300103 2011年4月23日閲覧。 
  15. ^ 「生き物の命つなぎ留めた」 松島水族館が23日再開 1/2”. 産経新聞 (2011年4月22日). 2011年4月23日閲覧。
  16. ^ 宮城・松島のマリンピア水族館が営業再開”. 読売新聞 (2011年4月23日). 2011年4月23日閲覧。
  17. ^ a b 被災した松島の水族館など再開 赤ちゃんペンギン披露”. 共同通信 (2011年4月23日). 2011年4月23日閲覧。
  18. ^ ノーベル賞の下村さん、お礼と激励メール 加茂水族館”. 朝日新聞 (2011年4月13日). 2011年4月23日閲覧。
  19. ^ 加茂水族館から松島へ、クラゲ届ける 震災影響で飼育数減少”. 山形新聞 (2011年4月21日). 2011年4月23日閲覧。
  20. ^ a b “【特報 追う】新天地求めたマリンピア…松島で建て替え断念”. 産経新聞. (2008年7月12日). http://sankei.jp.msn.com/region/tohoku/miyagi/080712/myg0807120233000-n1.htm 2011年4月23日閲覧。 
  21. ^ 松島町マリンプラン21計画書 (PDF) (松島町)
  22. ^ 松島水族館移転へ 仙台港背後地が有力(河北新報 2008年6月29日)
  23. ^ 松島水族館移転 土地、資金調達が課題(河北新報 2008年7月01日)
  24. ^ 仙台港背後地における高砂中央公園の位置 (PDF) (宮城県 仙塩広域都市計画事業 仙台港背後地土地区画整理事業 設計図)
  25. ^ 松島水族館移転 公園整備地を貸与 仙台市検討(河北新報 2008年12月14日)
  26. ^ a b c 松島水族館、仙台市に移転へ 市が10億円程度負担日経新聞 2009年10月22日)
  27. ^ (仮称)仙台水族館の整備にあたっての支援について(質疑応答)(平成22年1月26日)
  28. ^ (仮称)仙台水族館への出資について(仙台市 記者会見 2010年2月20日)
  29. ^ 毎日新聞2010年8月13日宮城版 [リンク切れ]
  30. ^ 松島水族館移転、仙台市が出資見送り 計画白紙の可能性も(河北新報 2010年2月21日)
  31. ^ 仙台港背後地に水族館 大手商社など、15年開業目指す(河北新報 2012年11月30日).2012年12月4日閲覧。
  32. ^ 仙台水族館(仮称)設置に向けて新会社を設立 - 三井物産株式会社、2013年3月17日閲覧
  33. ^ 復興象徴の水族館、15年春仙台に開業 横浜八景島も参画/神奈川 - 神奈川新聞、2013年3月17日閲覧
  34. ^ “海のパンダ死ぬ…野生国内最後のイロワケイルカ”. 読売新聞. (2011年2月23日). オリジナル2011年3月12日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110312022453/http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110221-OYT1T00969.htm 2011年3月13日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]