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黹部

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康熙字典 214 部首
黒部 黹部 黽部
1 丿 2
3
广
4
5
6
7
8
9
10 11 鹿
12 13 14 15
16 17

黹部(ちぶ)は、漢字部首により分類したグループの一つ。康熙字典214部首では204番目に置かれる(12画の4番目、亥集の18番目)。

「黹」字は針と糸による衣服や布の縫いとり・刺繍を意味する。

その字形について『説文解字』は「㡀」(「幣」の左上の字、破れた衣の意)と「丵」(「叢」から「取」を除いた部分の字、草むらの意)の会意文字とする。また金文など古文字の研究からは、衣架に掛けられた衣服に縫いとりのある形に象るといった説もある。

偏旁の意符としては縫いとりや刺繍に関することを示す。

黹部はこのような意符を構成要素にもつ漢字を収録している。

字体のデザイン差

印刷書体(明朝体)において「黹」字には地域によって標準字体のデザインに差異が見られる。

『康熙字典』を始めとして日本・台湾・香港では「黹」字中央を「ハ」形とし、下部内部の左払いと点を上の横画および中央の縦画から離している。一方、中国の新字形では「ハ」形を逆ハの字形とし、左払いと点を上の横画および中央の縦画とくっつけ、「弊」や「幣」の左上の偏旁と統一させている。

康熙字典
日本・韓国
台湾・香港
中国

部首の通称

  • 日本:ち・ぬいとり・ふつへん(黻(フツ)の偏であることから)
  • 韓国:바느질할치부 (baneujilhal chi bu、縫いとる黹部)
  • 英米:Radical embroidery

部首字

例字

  • 5黻・7黼