黽部

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康熙字典 214 部首
黹部 黽部 鼎部
1 丿 2
3
广
4
5
6
7
8
9
10 11 鹿
12 13 14 15
16 17

黽部(ぼうぶ)は、漢字部首により分類したグループの一つ。康熙字典214部首では205番目に置かれる(13画の最初、亥集の19番目)。

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「黽」字はカエルの一種を指す。字音はボウ(バウ、měng)。古文献によるとヒキガエルに類似するものの、水のあるところに住む種とされ、アカガエルではないかと考えられる。『爾雅』釈魚に「シュウ(酋+黽)、蟾諸。水に在る者は黽」とあり、その東晋郭璞注には「シュウ(酋+黽)、一名、蟾諸。蝦蟇(ガマ)に似て陸地に居る。その水に在る者は黽に名づく。一名、耿黽、一名土鴨。青蛙に似て大腹」とある。また「黽・蛙黽(アボウ)」で蛙一般を総称した。

なお「黽」字は多音字であり、その他、ビン (mǐn) という字音では「黽勉(ビンベン)」、努力するという意味で使われ、またベン (miǎn) という字音では「黽池(ベンチ・メンチ)」という古地名に用いられた。黽池は現在の河南省三門峡市池県であり、戦国時代商鞅の死没地として知られ、また池県の仰韶村は仰韶文化の遺跡が発見されたことで知られる。

その字形はカエルを上から見た形に象っている。その小篆の字形はの象形である「它」字と頭部が共通しており、それに手足である「𦥑」が左右についた形である。

偏旁の意符としてはカエルやカメに関することを示し、そのほとんどはその種名を表している。カエルよりもカメに属する動物の字を作ることが多い。

黽部はこのような意符を構成要素にもつ漢字を収める。

字体のデザイン差[編集]

「黽」字の標準字体は地域によって差異がある。

印刷書体(明朝体)において『康熙字典』は「黽」の中央右の縦画の終端を左の釣り鉤「」につける形を採っており、中国・日本はこれに従う。一方、台湾の国字標準字体・香港の常用字字形表は縦画の終端を「ヨ」の一番下の横画先端の部分につけ、釣り鉤型の画からは離している。

康熙字典
中国・日本
台湾
香港

簡略字体[編集]

中国の簡体字ではこれを「」に簡略化して用いている。

部首の通称[編集]

  • 日本:べんあし・べん・かえる
  • 韓国:맹꽁이맹부(maengkkongi maeng bu、ジムグリガエルの黽部)
  • 英米:Radical frog

部首字[編集]

例字[編集]