豕部

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康熙字典 214 部首
豆部 豕部 豸部
1 丿 2
3
广
4
5
6
7
8
9
10 11 鹿
12 13 14 15
16 17

豕部(しぶ)は、漢字部首により分類したグループの一つ。康熙字典214部首では152番目に置かれる(7画の6番目、酉集の6番目)。

Sow with piglet.jpg

「豕」字はブタを意味し、その側面から見た形に象っている。ちなみにその頭だけの象形は「」字である。ブタは中国で古くから飼育されている家畜であり、六畜(馬・牛・羊・鶏・犬・豚)の一つに挙げられている。その肉は食用され、特に中華料理において「肉」といえば豚肉を指す。現在でも中華人民共和国は世界一のブタの飼養国であり、その飼養頭数は世界の50%近くを占める。

なおブタの総称を表す字には「豕」「豬(猪)」「」などたくさんあるが、漢代の『方言』に「『豬』は北燕・朝鮮の間はこれを『』と謂い、関の東西は或いはこれを『』と謂い、或いはこれを『豕』と謂い、南楚はこれを『』と謂う」とあり、各地域で異なる発音のあったものに異なる字を当てた方言字であったことが分かる。以後、共通語として『豬(猪)』字が使われ、現在に至っている。なお日本では奈良時代以降、仏教の普及により肉用家畜の飼養文化が薄くなったため、「豬(猪)」字は家畜化されたブタではなく、野生のイノシシを表すようになった。中国ではブタとイノシシを字で分けることはなく、区別する際にはブタを「家豬」、イノシシを「野豬」とする。なお略字を正字に採用する現在の日本と中国では俗字の「猪」字の方を使っている。また日本でブタを表すのに用いられる「豚」字は小さなブタの意味である。

偏旁の意符としてはブタに関することを示す。このとき左の偏の位置に置かれて左右構造を作り、下部の脚の位置に置かれて上下構造を作る。

豕部はこのような意符を構成要素にもつ漢字を収める。また「象」のように楷書で「豕」の形に近い筆画をもつ字もこの部に収められている。

部首の通称[編集]

  • 日本:いのこ・いのこへん
  • 韓国:돼지시부(dwaeji bu、ブタの豕部)
  • 英米:Radical pig

部首字[編集]

例字[編集]

    • 4:豚、5:、6:豢、7:、9:犬部)・豫(予→亅部)18:𧲜、20:𧲝、23:𧲞、29:𧲟