JR北海道789系電車

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JR北海道789系電車
JR北海道789系基本番台 特急「スーパー白鳥
(2007年6月)
基本情報
製造所 川崎重工業
東急車輛製造(基本番台のみ)※
主要諸元
編成 6両編成(3M3T、基本番台)
5両編成(2M3T、1000番台)
最高運転速度 140 km/h(基本番台)
130 km/h(1000番台)
設計最高速度 145 km/h
編成定員 345名(基本番台)
283名(1000番台)
編成重量 239.0t(基本番台)
201.5t(1000番台)
車体 ステンレス
台車 軸梁式ボルスタレス台車(N-DT789 系)
主電動機 かご形三相誘導電動機
N-MT731 (230kW)
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式
歯車比 1:3.96(基本番台)
1:4.43(1000番台)
制御装置 VVVFインバータ制御IGBT素子
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
保安装置 ATS-SNATC-L型(基本番台)
ATS-SNATS-DN(1000番台)
備考 ※製造名義は全車川崎重工業
基本番台は6両基本編成、
1000番台は5両編成での値
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789系電車(789けいでんしゃ)とは、北海道旅客鉄道(JR北海道)が2002年平成14年)から運用する交流特急形電車である。

概要

1988年津軽海峡線青函トンネル)開業以降、北東北 - 道南間の昼行列車は特急はつかり」および快速海峡」の2系統を主とする運行体制がとられてきたが、2002年12月の東北新幹線延伸開業(盛岡駅 - 八戸駅間)を契機に、八戸駅 - 青森駅 - 函館駅間の列車体系を再構築し、同区間の運転系統を特急列車として統一する方針が採られた。

当初は、道央地区のエル特急ライラック」などで使用されていた781系電車の転用も検討されたが、20km以上におよぶ連続勾配や高湿度など青函トンネル内の過酷な走行条件を勘案した結果、新形式の特急形電車を開発する方針が採られ本系列が製造された。2002年12月1日のダイヤ改正より、特急「スーパー白鳥」として営業運転を開始した。2005年2011年にも追加製造され、2016年3月26日北海道新幹線開業まで対本州連絡運用の主力車両として用いられていた。

また、引き続き道央圏で運用されていた781系電車の老朽化が進行していることから、その置換え用として、2007年に一部の仕様を変更した1000番台が製造された。同年10月1日のダイヤ改正から、エル特急「スーパーカムイ」として主に新千歳空港駅 - 札幌駅 - 旭川駅の区間で785系電車と共通運用されている。2013年11月のダイヤ変更から、エル特急「すずらん」として室蘭駅 - 東室蘭駅 - 札幌駅間で785系電車と共通運用されている。

構造

基本番台

車体ステンレスを用いた軽量構体で、運転台を含む前頭部のみ普通鋼製である。ダルフィニッシュ加工が施された平板を用い、従来のステンレス車体に見られたビード加工はされない。車体傾斜装置は装備しないが、準備工事が施工されており、車体断面も同装置を持つキハ261系気動車と共通とされ、客室窓下辺から上方が台形状に窄まる形状となっている。客用扉は中間車では片側1箇所、先頭車では片側2箇所に設け、中間車では客用扉を2箇所に増設可能な準備工事がなされている[注 1]

前頭部の形状はキハ261系の意匠を基本とするが、中央下部はキハ283系気動車に類似する絞込みの大きい形状をもつ。増解結を頻繁に行うことから前面に貫通扉を設け[注 2]、車両間の通り抜けが容易に行える構造である。前照灯・補助灯はキハ261系の横配列から縦配列に変更された。標識灯は運転室の風防内に左右各1灯を設ける。正面の愛称表示器は幕式、車体側面の行先表示器は3色LED式である。

2両または3両単位の編成を複数組成して使用するため、中間車のうち編成の端になる車両には、構内運転のための簡易運転台を設ける。 先頭車となる車両には車掌スイッチと連絡ブザーをドア横に設置する[注 3]

外部塗色は前頭部と客用扉を含む部分がJR北海道のコーポレートカラーである萌黄色(ライトグリーン)、前頭部の塗装境界部には青色の帯、客用扉の塗装境界部には津軽海峡地形図をデザインした帯を配する。前頭部側面には "HEAT789"[注 4]ロゴマークが配されている。

常時高湿かつ騒音の大きい環境の青函トンネルを走行するため、車体は板厚を増して防音防湿が図られているほか、客用扉などの気密性を強化している。また、トンネル内は12 の勾配が続くことから、編成中の電動車の比率を高くして列車全体の出力を確保し、上りの勾配区間でも最高速度140 km/hでの連続走行を可能としているほか、万一1組の電動車が故障してもトンネルからの脱出が可能な構成としている。また、同区間の下り勾配走行に備え、抑速装置として回生ブレーキを装備する。

制御機器731系電車のシステムを用いている。N-PS789形シングルアーム型パンタグラフを搭載し、IGBT素子を用いたVVVFインバータ装置かご形三相誘導電動機N-MT731形 (定格出力230kW) を制御する。床下は防雪カバーで覆われ、車両端部の連結面直下にも着雪防止のカバーを設ける。

クハ789形のN-TR789形台車
(2007年10月 / 函館駅)

台車も731系電車のものを基本とした軸梁式ボルスタレス台車 N-DT789形・N-TR789形で、車輪径は 810 mmである。前述のとおり、車体には空気バネ式車体傾斜装置の準備工事が施されており、台車もそれに対応している。

車内は青色の天井に両側照明が配置され、床の敷物はグレーを基調とした菱形模様となっている。窓は2席分の連続窓となっており、フリーストップタイプのカーテンを装備する。

座席はフリーストップ式のリクライニングシートで、普通車は座席モケットの色を赤色(偶数号車)緑色(奇数号車)を主体とし、一部に青色をランダムに配置する構成としている。グリーン室の座席は横 1+2 列の3列配置とされ、表地は青色の牛革張りで、大型の肘掛には難燃加工木材を用いている。

トイレは、洋式の共用トイレと男子小用トイレをクハ789形・クロハ789形・モハ789形に設置し、クロハ789形では車椅子対応の大型のものとしている。

なお、内外装デザインは、JR北海道と提携関係にあるデンマーク国鉄 (DSB) との共同制作である。

1000番台

789系1000番台 エル特急「スーパーカムイ
(2009年3月 / 光珠内駅 - 峰延駅

1000番台では基本構造を踏襲しつつ、以下の変更点がある。 車体は基本番台の構造を踏襲するが、常時5両の固定編成で運用されることから中間車の簡易運転台はなく、先頭車前頭部の貫通扉も廃止された。一方で新たに乗務員用の側扉を設け[注 5][注 6]、灯火類の意匠もシャープな形状となった[注 7]。客用扉は当初より片側2箇所とされた。前面の愛称表示器はフルカラー表示の、側面行先表示器は3色表示のLED式で、号車表示・設備表示は共通運用される785系電車と同様、ピクトグラム表示のステッカーを客用扉付近に貼付する。

外部塗色も785系のカラースキームを継承したもので、客室窓直下に濃淡バイオレット+萌黄色の帯を配し、前頭部付近で下方にを描くデザインである。前頭部はシルバーメタリック塗装で、正面中央には黒色の帯を縦位置に配する。

普通車のみの編成でありグリーン車は連結されないが、4号車のモハ789形はグレードアップ指定席uシート」となっており、客室窓を座席と同間隔の小窓としている。化粧室はオストメイト対応の多目的トイレを新たに設ける。車内販売の準備室は設けられず、自動販売機が設置される。

電動車の構成は基本番台と異なり、785系や西日本旅客鉄道(JR西日本)の681系電車などと同様の「MTユニット」構成を採用しており、付随車であるサハ788形(3号車)にシングルアーム型パンタグラフ主変圧器を装備し、両隣の電動車モハ789形(2・4号車)に電力を供給する構成となっている。制御方式・台車は基本番台と同一仕様であるが、歯車比と主回路構成を変更し、走行性能を維持しつつ編成中の電動車数およびパンタグラフ数を削減している。編成のMT比は2M3Tの構成であるが、3M2T構成の785系と同等の走行性能を有する。

形式解説

基本番台

2002年から川崎重工業および東急車輛製造[注 8]で製造された、特急「スーパー白鳥」用の車両である。

当初は基本編成を5両として構成したが、同区間を並行して運転する特急「白鳥」(東日本旅客鉄道(JR東日本)485系3000番台6両編成)と比較して混雑が目立ち、輸送力増強のため2005年に追加製造され、基本編成はサハ789形を追加した6両編成となった。2011年には東北新幹線の新青森駅までの全線開業に合わせ、基本編成6両1本が増備された。編成番号は識別記号「HE」[注 9]を冠する。

※ 追加製造後の編成内容は「編成・運用」節を参照。

HE-100編成
基本編成の函館・新青森方に組成される編成で、クロハ789形+モハ788形+サハ789形の3両で構成される。
各形式とも、2002年・2005年に 101 - 105 の5両[注 10]、2011年に 106 が製造された。
クロハ789形100番台
運転台をもつ制御車であり、補助電源装置(SIV)と電動空気圧縮機(CP)を搭載する。函館・新青森方の先頭車となる。
室内は1+2列配置のグリーン室(15席)と2+2列配置の普通室(14席)の合造で、普通室の車端部座席には車いす対応設備をもつ。
車端部には車販準備室・トイレ(車椅子対応+男子用)・洗面所を備える。
本形式のみ、全ての座席にパソコン用のコンセントを設ける。
モハ788形100番台
中間電動車で、パンタグラフと自然冷却式の主変圧器と主変換装置を搭載する普通車(60席)である。
青森方に簡易運転台を、函館・新青森方にフリースペース[注 11]を設けている。
サハ789形100番台
編成増強のため2005年に追加製造された付随車で、普通車(68席)である。
青森方に簡易運転台を設ける。
:サハ789 106
:モハ788 106
:クロハ789 106
HE-200編成
基本編成の青森方に組成される編成で、モハ789形+モハ788形+クハ789形の3両で構成される。
各形式とも、2002年に 201 - 205 の5両、2011年に 206 が製造された。
モハ789形200番台
中間電動車で、主変圧器は装備せず、主変換装置のみを搭載する。電力は隣車のモハ788形200番台から供給される。
普通車(64席)で、函館・新青森方にトイレ(共用)とテレホンカード式の公衆電話、簡易運転台を設置する。
モハ788形200番台
中間電動車で、パンタグラフと強制冷却式の主変圧器と主変換装置を搭載する。
普通車(68席)で、簡易運転台は装備しない。
クハ789形200番台
運転台をもつ制御車であり、補助電源装置(SIV)と電動空気圧縮機(CP)を搭載する。青森側の先頭車となる普通車(56席)である。
トイレ(共用+男子用)・洗面所を設ける。
:クハ789 204
:モハ788 204
:モハ789 204
HE-300編成
2005年に製造された増結用の編成である。モハ788形+クハ789形の2両で構成され、増結用車両として青森方に連結される。両形式とも、301, 302の2両が製造された。
モハ788形300番台
中間電動車で、パンタグラフと自然冷却式の主変圧器と主変換装置を搭載する。
普通車(68席)で、函館・新青森方に簡易運転台を設ける。
クハ789形300番台
運転台をもつ制御車であり、補助電源装置(SIV)と電動空気圧縮機(CP)を搭載する。青森側の先頭車となる普通車(56席)である。
トイレ(共用+男子用)・洗面所を設ける。

1000番台

1979年からエル特急「ライラック」などで運用されてきた781系を置き換えるため、川崎重工業で製造された車両である。編成番号は車両番号に識別記号「HL」[注 12]を冠し、「HL-1001」のように表す。2007年に5両編成×7本(35両)が製造された。

札幌駅 - 旭川駅間のエル特急「スーパーカムイ」および、この列車が直通運転する札幌駅 - 新千歳空港駅間の快速「エアポート」と、札幌駅 - 東室蘭駅間のエル特急「すずらん」および、この列車が直通運転する東室蘭駅 - 室蘭駅間の普通列車で運用される。編成内容は「編成・運用」節を参照。

なお、2010年1月29日深川市函館本線深川駅 - 妹背牛駅間の深川6号踏切で、「スーパーカムイ24号」(HL-1005編成)が大型ダンプカーと衝突。この事故でHL-1005編成は先頭車が脱線し前頭部が大破したほか、3両目までの内外装が大きく損傷した(函館本線踏切事故[1]。事故後、当該編成は2011年3月24日付ですべて廃車され、8月末に解体された。その後、2011年4月時点では代替新造が行われていない[2][3]

クハ789形
運転台をもつ制御車で、トイレ(共用+男子用)洗面所を備える。
1000番台
旭川方・室蘭方に組成される普通車(52席)。
2000番台
札幌方に組成される普通車(50席)で、車椅子対応座席を2席設置する。
:クハ789形(2001 - 、2007年10月 / 旭川駅)
:クハ789形(1001 - 、2007年10月 / 旭川駅)
モハ789形
主電動機を搭載する中間電動車で、パンタグラフ・主変圧器は装備しない。
1000番台
普通車(64席)で、自動販売機を設置する。
2000番台
「uシート」(49席)とされ、荷物置き場、車椅子対応座席、多目的トイレ(オストメイト・車椅子対応)、車掌室を設置する。
:モハ789形(2001 - 、2007年10月 / 旭川駅)
:モハ789形(1001 - 、2007年10月 / 旭川駅)
サハ788形
電力供給設備を搭載する付随電源車で、パンタグラフ・主変圧器を装備し、両隣のモハ789形に電力を供給する。
普通車(68席)で、テレホンカード公衆電話(2009年9月30日まで設置[4])を設置する。
サハ788形(2007年10月 / 旭川駅)

編成・運用

基本番台

2014年3月15日ダイヤ改正

40両全車が函館運輸所に配置され、以下の列車・区間に充当された。

  • 特急「スーパー白鳥」(函館駅 - 新青森駅間)
  • 回送列車として、新青森駅 - 津軽新城駅間の奥羽本線を走行する。

HE-100 番台編成と HE-200 番台編成で構成される6両編成が基本であるが、多客期には青森方に HE-300 番台編成を増結し、8両編成で運転された。この増結車には785系300番台(NE-303編成)も共通で使用された。また、HE-300 番台編成の代用として HE-100番台 編成からサハ789形を外し、これに HE-200 番台編成を2編成増結した 2両+3両+3両 の旧形態の編成で使用することもあった。

増結は必ず青森方に行われ、函館・新青森方のクロハ789形は常に編成の端となった。

   
← 新青森・函館
青森 →
号車   1 2 3   4 5 6   7 8
形式   クロハ789
-100
モハ788
-100
サハ789
-100
- モハ789
-200
モハ788
-200
クハ789
-200
+ モハ788-300
モハ785-303
クハ789-300
クハ784-303
   
← 新青森・函館
青森 →
号車   1 2   3 4 5   6 7 8
形式   クロハ789
-100
モハ788
-100
- モハ789
-200
モハ788
-200
クハ789
-200
+ モハ789
-200
モハ788
-200
クハ789
-200

編成番号は2両・3両単位で付番され、識別記号「HE」を冠し「HE-104」のように表す。

推移

2002年12月1日ダイヤ改正
2002年12月1日の東北新幹線八戸開業による「スーパー白鳥」運転開始に備え、2002年9月から10月にかけて23両(2両×4本+3両×5本)が新製された[5]。同年12月1日より「スーパー白鳥」での営業運転を開始した。通常期は2両(HE-100番台編成)と3両(HE-200番台編成)を連結した5両編成で、繁忙期は青森方にHE-200番台編成を連結した8両編成で運転された。
   
← 八戸・函館
青森 →
号車   1 2   3 4 5   6 7 8
通常   クロハ789
-100
モハ788
-100
- モハ789
-200
モハ788
-200
クハ789
-200
 
繁忙期   クロハ789
-100
モハ788
-100
- モハ789
-200
モハ788
-200
クハ789
-200
+ モハ789
-200
モハ788
-200
クハ789
-200
2006年3月18日ダイヤ改正
同じ区間を走行する「白鳥」が6両編成で運転されるのに対し、「スーパー白鳥」は5両編成とされたことから本州区間での混雑がネックとされた[6]。また、同ダイヤ改正で「スーパー白鳥」が2往復増発されることにより運用増加が見込まれた。そこで、HE-100番台編成の3両化及びHE-105編成の増備により通常期の6両編成化を行った。また、増結用としてHE-300番台編成(2両×2本)も新製された。
運用面では、前述の変更の他に本州内のみの運行となる特急「つがる」(青森駅・弘前駅 - 八戸駅間)の運用が設定された。東北新幹線の全線開業に伴うダイヤ改正により2010年12月3日限りでこの列車は運転を終了し、本州内のみの運用は消滅している。

編成表

789系基本番台 編成表(2013年10月1日現在)[7]
編成番号 クロハ789
(Tsc)
モハ788
(M1)
サハ789
(T)
+ モハ789
(M2)
モハ788
(M3)
クハ789
(Tc)
編成番号 製造会社 落成日
HE-101 101 101   + 201 201 201 HE-201 川崎重工業 2002年9月3日
  101   2005年12月25日
HE-102 102 102   + 202 202 202 HE-202 2002年9月17日
  102   2005年12月24日
HE-103 103 103   + 203 203 203 HE-203 2002年9月20日
  103   2005年12月22日
HE-104 104 104   + 204 204 204 HE-204 2002年10月2日
  104   2005年12月20日
HE-105 105 105 105   2005年12月19日
  + 205 205 205 HE-205 2002年10月3日
HE-106 106 106 106 + 206 206 206 HE-206 2011年4月20日
789系基本番台 増結編成表(2013年10月1日現在)[7]
編成番号 モハ788
(M3j)
クハ789
(Tc)
製造会社 落成日
HE-301 301 301 川崎重工業 2005年12月22日
HE-302 302 302 2005年12月20日

1000番台

30両全車が札幌運転所に配置されている。785系電車との共通運用で、以下の列車・区間に充当される。

   
← 旭川・室蘭
札幌 →
号車   1 2 3 4 5
形式   クハ789
-1000
モハ789
-1000
サハ788
-1000
モハ789
-2000
クハ789
-2000

なお、本系列の全般検査は、札幌市東区苗穂駅隣接)の苗穂工場が全車を担当する。函館運輸所所属の基本番台は、苗穂工場までの途中区間に非電化区間があるため、ディーゼル機関車の牽引で回送される。

789系1000番台 編成表(2013年10月1日現在)[7][1]
編成番号 クハ789
(Tc1)
モハ789
(M)
サハ788
(TA)
モハ789
(Mu)
クハ789
(Tc2)
製造会社 落成日 廃車日
HL-1001 1001 1001 1001 2001 2001 川崎重工業 2007年6月1日  
HL-1002 1002 1002 1002 2002 2002 2007年7月3日  
HL-1003 1003 1003 1003 2003 2003 2007年7月3日  
HL-1004 1004 1004 1004 2004 2004 2007年9月3日  
HL-1005 1005 1005 1005 2005 2005 2007年9月5日 2011年3月24日
HL-1006 1006 1006 1006 2006 2006 2007年9月10日  
HL-1007 1007 1007 1007 2007 2007 2007年9月18日  

今後の予定

2016年3月の北海道新幹線開業に伴い、特急「白鳥」・「スーパー白鳥」は廃止された。使用車両である789系基本番台については、JR北海道が2015年3月20日に公表した「安全投資と修繕に関する5年間の計画」[8]において2017年より札幌圏への転用となることが公表された。これに伴い785系27両と置き換える。

脚注

注釈

  1. ^ これは北海道新幹線新函館北斗駅まで開業する2016年(平成28年)3月以降、道央圏への転用を想定したものである。
  2. ^ かつては前面貫通扉と出入台との間は開放されており、乗客が前面展望を楽しむことも可能であったが、後述の函館本線踏切事故で当該列車(789系1000番台)の先頭車前頭部が大破したことを受け、2010年(平成22年)5月1日以降は一般客の立入は禁止されている。
  3. ^ 編成が長大になり車掌が2名乗務する場合に、1名が車掌室、もう1名が後部運転台に乗務し、ドアの開閉動作を担当する場合がある
  4. ^ "Hokkaido Express Advanced Train"の略称である。
  5. ^ キハ281系気動車以降に開発されたJR北海道の特急用車両は、前位の客用扉を乗務員扉と兼用していた。
  6. ^ 基本番台の先頭車には車掌スイッチがドア横に設置されていたが、1000番台ではデッキとの仕切り壁側に設置されている。
  7. ^ 基本番台が角の部分が丸まっているのに対し、1000番台では角の部分が尖っている。
  8. ^ ただし、名義上は全車川崎重工業製とされている。
  9. ^ "Hokkaido-hakodate-hachinohe Express"の略称である。
  10. ^ クロハ789形・モハ788形は 105 のみ2005年製である。
  11. ^ 2006年3月18日のダイヤ改正前は、喫煙室となっていた。
  12. ^ "Hokkaido Limited express"の略称である。
  13. ^ 日本貨物鉄道(JR貨物)北旭川駅に隣接する。

出典

  1. ^ a b 鉄道事故報告書” (PDF). 国土交通省運輸安全委員会 (2011年3月25日). 2014年11月16日閲覧。
  2. ^ 交通新聞社『JR電車編成表 2011夏』
  3. ^ 交友社『鉄道ファン』2011年7月号(通巻603号)「JR車両ファイル2011・JR車両のデータバンク2010/2011」
  4. ^ "北海道内特急列車公衆電話サービス終了のお知らせ" (PDF) (Press release). 北海道旅客鉄道. 10 September 2009. 2014年11月16日閲覧
  5. ^ 『JR電車編成表 '03夏号』 ジェー・アール・アール、2003年、p.7。
  6. ^ 『鉄道ジャーナル』2012年4月号、鉄道ジャーナル社、2012年、p.36
  7. ^ a b c ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2014冬、交通新聞社、2013年、p.9、ISBN 9784330424132
  8. ^ 「安全投資と修繕に関する5年間の計画」”. 北海道旅客鉄道 (2015年3月20日). 2015年4月28日閲覧。

参考文献

  • 交友社鉄道ファン』 2002年12月号 No.500 P.100 - 107
  • 交友社 『鉄道ファン』 2007年8月号 No.556 P.84 - 85
  • 交友社 『鉄道ファン』 2007年10月号 No.558 P.58 - 65
  • 鉄道ジャーナル社鉄道ジャーナル』 2002年4月号 No.426 特集 : 北海道 - 冬を走る 
  • 鉄道ジャーナル社 『鉄道ジャーナル』 2004年12月号 No.458 特集 : JR北海道の幹線輸送
  • 鉄道ジャーナル社 『鉄道ジャーナル』 2006年4月号 No.474 特集 : 雪と氷の鉄路 北海道
  • エムジーコーポレーション 『北海道JR系現役鉄道車両図鑑』 2009年 ISBN 9784900253612

外部リンク