JR北海道721系電車
| JR北海道721系電車 | |
|---|---|
721系電車
(2009年 / 豊幌 - 幌向) |
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| 営業最高速度 | 120km/h(F-14編成まで) 130km/h |
| 起動加速度 | 2.4km/h/s |
| 車体材質 | ステンレス |
| 軌間 | 1,067 mm |
| 電気方式 | 交流単相20,000V (50Hz) |
| 主電動機 | 直流直巻電動機(5次車まで)MT61形(JR北海道形式・N-MT721形) 三菱電機製 かご形三相誘導電動機 N-MT785形 N-MT731形(6次車以降) 東芝製 三菱電機製 |
| 制御装置 | サイリスタ位相制御(5次車まで) 東芝製 三菱電機製 VVVFインバータ制御(6次車以降) 東芝製 三菱電機製 日立製作所製 |
| 台車 | ボルスタレス台車(ヨーダンパ付) 円錐積層ゴム式 N-DT721・N-TR721(5次車まで) 軸梁式 N-DT721A・N-TR721A(6・7次車) N-DT721B・N-TR721B(8次車) |
| 製造メーカー | 川崎重工業・日立製作所・東急車輛製造 |
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この表について
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721系電車(721けいでんしゃ)は、北海道旅客鉄道(JR北海道)が1988年(昭和63年)から製造した交流近郊形電車である。
目次 |
概要 [編集]
北海道内の電化区間、特に札幌近郊においては輸送需要の増加が著しく、新駅の設置や列車増発などの対応が図られてきた。 当該区間は複線ではあるが待避設備をもつ駅が少なく、かつ、特急列車から回送列車まで多様な種別の列車が同一の線路を往来することから、列車運転頻度を向上するためには加速・減速性能に優れた車両が必要であった。 また、バス・自家用自動車など競合交通機関の存在も無視できず、高品質の旅客サービス提供も課題とされた。
従来から同区間で使用してきた711系電車や50系(51形)客車はこの条件に対応しきれないため、内外装の仕様を一新した新形式として開発された車両が本系列である。 1988年11月3日に営業運転を開始した。
当初はサイリスタ位相制御を用いた3両編成を基本とし、札幌駅を中心とする近郊区間で使用された。 1992年には空港アクセス輸送(「新千歳空港駅乗り入れ)に対応する6両固定編成が製作され、翌1993年からはVVVF インバータ制御を採用するなど仕様の変更を重ね、2003年まで製作された。
製作は川崎重工業・日立製作所・東急車輛製造にて行われたほか、苗穂工場でノックダウン生産された車両もある。
構造 [編集]
車体は軽量ステンレス製で、正面窓直上部に設けた灯火類を保護ガラスで覆った前面形状はキハ183系500番台に類似する。 客用扉は片開き式を片側3か所に設ける。北海道の普通列車用車両として初めて冷房装置を装備し、各車の屋根上に集中式冷房装置 N-AU721 形(23,000 kcal)を1基搭載する。 側窓は大型の固定窓で、8次車以外は冷房故障時の換気のため一部が開閉できるようになっている。 車体の帯色は、一般車が萌黄色(ライトグリーン)、uシート車は側窓下部のみ濃青+赤である。
運転席にはプラズマディスプレイ単色表示のモニター装置を装備し、 JRグループの車両としては初めて、ワンハンドルマスコンを採用した。
制御系は5次車までがサイリスタ位相制御による直流電動機駆動(N-MT721・150kW、歯車比4.82)、 6次車以降は VVVF インバータによる交流電動機駆動(N-MT785・215kW、歯車比5.19)を行う。仕様の詳細は後述する。
台車は211系電車などの DT50 系ボルスタレス台車を基本に、高速走行時の蛇行動を防ぐヨーダンパを設け、 氷雪対策として基礎ブレーキ装置を鋳鉄制輪子両抱き方式とした N-DT721形・N-TR721形で、枕バネは空気バネ、軸箱支持は DT50 系と同様の円錐積層ゴムを用いる。 1000番台(6・7次車)からは支持方式を軸梁式に変更し、台車形式は N-DT721A 形・ N-TR721A 形と[1]された。
室内は寒冷対策として両開き式の仕切扉を設けたデッキがあり、客室は前後2室に分かれる[2]。座席は 2+2 列の転換クロスシートで、デッキ隣接部のみは 1+1 列となる。指定席「uシート」として使用される車両にはフリーストップ式のリクライニングシートを設置する。 8次車では蛍光灯カバー及びデッキ仕切扉を廃止[3]し、扉隣接部の座席を2人掛けロングシートとしている。
形式別概説 [編集]
- クモハ721形 (Mc)車 (1-6・8-14・3015-3021・3201・3202)
- サイリスタ位相制御車編成の制御電動車で、小樽方の先頭車として組成される。制御系更新改造により、電装を解除しクハ721形 (Tc2)車 に編入された車両もある。
- モハ721形
- 1. (M')車 (1-6・8-14・3015-3021・1009・4101-4104・4201-4204)
- 編成の中間に組成される電動車で、2両目(3両編成)2両目と5両目(6両編成)に組成される。1次車から7次車まで製作され、サイリスタ位相制御仕様とVVVFインバータ制御仕様のいずれも存在する。制御系更新改造により、(M)車に編入された車両もある。
- 2.(M1)車 (5101-5103・5201-5203)
- 編成の中間に組成される電動車で、小樽方から2両目と5両目に組成される。731系電車と同様のデッキなし客室・エアカーテンおよび車外スピーカが装備されている。IGBT 素子を用いた主変換装置を搭載する VVVF インバータ制御仕様で、8次車でのみ製作された。
- 3.(M2)車 (5001)
- 編成の中間に組成される電動車で、3両編成を組成する必要から1両のみ(モハ721-5001)製作された。F5001編成の中間に組成される。IGBT を用いた主変換装置はM1車と同一であるが、編成を組むクハ721形6次車・7次車の仕様に合わせ、室内は片開き式の客室仕切戸をもつ。
- 4.(M)車 (2107・3103・3203・3222・3123)
- サイリスタ位相制御車編成から更新改造されたM'車がこれに該当し、2両目(3両編成)2両目と5両目(6両編成)に組成される。IGBT 素子を用いた主変換装置を搭載する VVVF インバータ制御仕様で、731系電車などと編成の車両形式記号を統一するために新設された。
- 1. (M')車 (1-6・8-14・3015-3021・1009・4101-4104・4201-4204)
- モハ720形 (M)車 (3101・3102)
- 中間電動車で、クモハ721形から運転台を省いた基本構成をもつ。集電装置は搭載しない。F3100番台編成(6両編成)の小樽方から4両目に組成される。5次車で製作された。制御系更新改造により、サハ721形(T)車に編入された車両もある。
- クハ721形
- 1. (Tc)車 (1-6・8-14・3015-3021・3101・3102)
- サイリスタ位相制御車編成の制御車で、滝川・苫小牧方の先頭車として組成される。後位デッキにトイレを装備する。制御系更新改造により、(Tc1)車に編入された車両もある。
- 2.(Tc1)車 (1009・2107・3103・3122・4101-4104・5001・5101-5103)
- VVVFインバータ制御車編成の制御車で、滝川・苫小牧方の先頭車として組成される。後位デッキにトイレを装備する。F-1009編成に組成される車両(クハ721-1009)のみ座席がuシートである。
- 3.(Tc2)車 (2009・2207・3203・3222・4201-4204・5002・5201-5203)
- VVVFインバータ制御車編成の小樽方の先頭車として組成される。
- 1. (Tc)車 (1-6・8-14・3015-3021・3101・3102)
- サハ721形
- 1.(Tu)車 (3222・3201-3203・4201-4204・5201-5203)
- 編成の中間に組成される付随車で、滝川・苫小牧方デッキに車掌室があり、客室はuシートを装備する。6両編成の小樽方から3両目(uシート車)に組成される。5次車と8次車で製作され、5次車では小樽方デッキにトイレを装備する。
- 2.(T)車
- A.8次車 (4101-4104・5101-5103)
- 編成の中間に組成される付随車で、6両編成の小樽方から4両目に組成される。8次車で製作され、デッキなし客室・エアカーテンおよび車外スピーカの装備などはM1車と同 一の仕様である。小樽方車端部に車椅子対応の大型トイレを装備する。
- B.制御系更新車(3103・3123)
- 編成の中間に組成される付随車で、6両編成の小樽方から4両目に組成される。5次車で製作された(M)車から電装を解除し編入された車両である。トイレの設備はなく客室仕様も5次車のままである。
- A.8次車 (4101-4104・5101-5103)
- 1.(Tu)車 (3222・3201-3203・4201-4204・5201-5203)
製作年次別詳説 [編集]
721系は製作年次ごとにグループ分けがなされ、製作初年の1988年から1年ごと[4]に「 - 次車」と呼ばれる。
本節では製作年次ごとの仕様について記述する。編成の詳細は「編成・運用」節にて記述する。
1 - 4次車 [編集]
- クモハ721形 (1 - 22)
- モハ721形 (1 - 22)
- クハ721形 (1 - 22)
- 1988 - 1992年に製作された。サイリスタ位相制御で、主電動機は直流電動機の N-MT721 形 (150 kW) である。
- 屋根上に発電ブレーキ用の抵抗器を設置する。最高速度は 120 km/h で、下記の3両編成で使用する。
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← 小樽・札幌
新千歳空港・苫小牧・滝川 →
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| クモハ721 (Mc) |
モハ721 (M') |
クハ721 (Tc) |
- 製作年次ごとに細部の仕様が異なり、詳細は下表のとおりである。
| 製作時期 番号 |
表記文字色 | 座席配色 | デッキ仕切配色 | 抵抗器カバー 形状 |
現況 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1次車 | 1 - 8 | 黒 | 赤(手掛は黄色) | 青+白スズラン | 台形 | (注)[5] |
| 2・3次車 | 9 - 18 | 黄緑(縁は白) | 茶 | 水色+青スズラン | 台形 | 15以降は3000番台化 |
| 4次車 | 19 - 22 | 白 | 茶 | 水色+青スズラン | クーラーと同形状 | 全車3000番台化 |
- 15 - 22は2002年に 130 km/h 対応改造を受け、車両番号は3000番台 (3015 - 3022) に変更された。3015, 3017, 3019 は以前「エアポート」用に半室uシートを備えていた編成であり、自動放送装置を搭載している。
- 17(現3017)は本系列で唯一、苗穂工場でノックダウン生産された編成である[6]。
- 2010年以降、一部の編成には制御系の更新を主とする大規模な改造が施された。詳細は後述する。
5次車 [編集]
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- クモハ721形(201 - 203)
- クハ721形(101 - 103)
- モハ721形(23, 101 - 103, 201 - 203)
- モハ720形(23, 101 - 103)
- サハ721形(22, 201 - 203)
6両固定編成用の車両で、新千歳空港アクセスの快速「エアポート」用として1992年に製作された。
基本仕様は4次車と同一で、新たに中間車のモハ720形・サハ721形が製作された。モハ720形は本次車のみに存在する形式で、4両のみ製作された。4号車となるサハ721形にトイレと車掌室を設ける。
番号は 100・200 番台を付番して区別するが、4次車の F-22 編成に組み込まれた中間車3両(モハ720-23+モハ721-23+サハ721-22)のみは在来車の続番で付番された。
2002年に全車が 130 km/h 対応改造を受け、車両番号は3000番台(原番号+3000)に変更された。
- 2010年以降、一部の編成には制御系の更新を主とする大規模な改造が施された。詳細は後述する。
6・7次車 [編集]
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- モハ721形(1001 - 1009)
- クハ721形(1001 - 1009, 2001 - 2009)
1993年から製作された。785系電車の制御システムを採用し、制御装置は GTO 素子を用いた VVVF インバータ、主電動機は かご形三相誘導電動機の N-MT785 形(215 kW)である。 主電動機の出力増大によって、電動車は編成中に1両のみ組み込む 1M 方式とされた。 このためクモハ721形の設定はない。番号は1000番台に区分された。
車体の基本構造は5次車までと同一であるが、客室窓が熱線吸収ガラスに変更され、厚さは従来より 1 mm 薄い 4 mm となった。
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← 小樽・札幌
新千歳空港・苫小牧・滝川 →
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| クハ721-2000 (Tc2) |
モハ721-1000 (M') |
クハ721-1000 (Tc1) |
上記の3両編成を基本単位とする。最高速度は 130 km/h である。
1001 - 1008 は2003年の編成変更で8次車を混成し、6両固定編成となった。詳細は「編成・運用」節を参照されたい。
1994年製作の モハ721-1009 を含む F-1009 編成は次期近郊形車両(→731系電車)のシステム試験に供され、VVVF インバータの半導体素子を IGBT に変更したほか、 抑速装置を発電ブレーキから電力回生ブレーキに変更し、屋根上のブレーキ用抵抗器は廃止された。 2003年の編成組替を受けず、1000番台として唯一残存する編成である。
8次車 [編集]
- モハ721形(5001, 5101 - 5103, 5201 - 5203)
- サハ721形(4101 - 4104, 4201 - 4204, 5101 - 5103, 5201 - 5203)
快速「エアポート」編成変更のため、2003年に製作した車両である。731系の制御システムを採用し、IGBT 素子を用いた VVVF インバータで主電動機 N-MT731 形 (230 kW) を制御する。抑速装置は電力回生ブレーキを装備し、屋根上にブレーキ用抵抗器は設置しない。 最高速度は 130 km/h である。モハ721形のパンタグラフは当初よりシングルアーム式を装備する。
製作はモハ721形・サハ721形の中間車のみで、先頭車は1000番台編成(6・7次車)を組み替えて充当した。 編成に組成する電動車の仕様で車両番号を区別し、1000番台の電動車を組成した編成は4000番台(ブレーキ遅れ込め制御なし)、本区分の電動車を組成した編成は5000番台(ブレーキ遅れ込め制御あり)を付番する。
戸袋窓[7]・非常窓が廃止され、従来車と窓配置が変わっている。側面窓は当初からポリカーボネート製である。防雪および氷塊落下事故防止のため、床下には789系電車などと同様の、全体を覆う機器カバーを設置する。
一般座席車の室内はデッキ仕切扉を廃止し、扉隣接の座席をロングシートに変更して大型の袖仕切を設けた。座席の配色は青を基調とする。 扉周辺の配置や配色は731系に類似しており、客用扉の上と横から温風を送り込み冷気を遮断するエアカーテン、遠赤外線暖房装置、ボタン開閉式の半自動ドアを装備する。 冷房装置は容量を増大した N-AU722 形 (30,000 kcal) に変更された。
トイレは車椅子対応のため大型化し、3号車となるサハ721形(一般座席車)に設置する。uシート車のサハ721形はデッキ扉を片開き式自動ドアとし、座席等の内装も大幅に変更された。
モハ721-5001 の1両のみは編成組替で余剰となった先頭車と組成し3両編成とするため、制御装置や電動機および客室座席は他の8次車と同一であるが、片開き式のデッキ仕切扉が設けられ、客用扉の半自動機能は装備しないほか、8次車の付随車が組み込まれていないため、ブレーキ遅れ込め制御は行わない。そのため他の8次車電動車が(M1)車であるのに対し、(M2)車と区別されている。
改造 [編集]
- 「uシート」設置改造
- 快速「エアポート」に使用する編成を対象に、指定席「uシート」として、リクライニングシート化・座席間隔拡大・文字ニュース表示ディスプレイ(見えるラジオ)取付などの改装を2000年から実施した。
- 当初は半室のみの設定で、6両固定編成の4号車(サハ721形)および、一部の3両編成(新千歳空港方先頭車)に設置し、該当車室部の車体帯は赤+青として識別を容易にした。
- 2003年の編成変更で「uシート」は1両の全室に拡大され、室内設備を一新した車両が投入されたほか、「エアポート」の運用から外れた編成では一般座席への復元が行われた。現在、「uシート」は6両固定編成の4号車全車と、F-1009 編成の先頭車(クハ721-1009)に設置される。
- 130 km/h 運転対応改造
- 2002年3月からの快速「エアポート」130 km/h 運転に対応するため、同列車に運用する 2 - 5 次車について以下の改造を行った。
- ブレーキ装置を対応のものに強化、前照灯を HID に交換したほか、冬季の石跳ねによる破損防止のため、客室・ドア窓をすべてポリカーボネート板に交換した。
- 運転席のモニター装置はカラー液晶ディスプレイに更新[8]し、自動放送装置を取り付けている。
- 改造車は車両番号に3000をプラスし、3000番台として区別している。
- 制御系更新
- 使用開始から20年以上が経過した初期の車両に対して実施される更新工事で、制御装置や主電動機など電装系の更新を主軸とし、電力・保守コストの低減や車両の延命を図るものである。2010年からJR北海道苗穂工場において改造工事が実施された。
- 第1編成として F-7 編成が改造され、F-2107 編成として運用されている。また、その後、第2編成としてF-3122・F3123編成が、第3編成としてF-3103・F3203編成が2011年に改造された。
- 制御系は従来のサイリスタ位相制御から VVVF インバータ制御に変更され、モハ721形には IGBT 素子を装備した主変換装置が搭載された。編成中の電動車は1両のみの 1M2T 編成とされ、クモハ721形およびモハ720形は電装を解除しそれぞれクハ721形およびサハ721形に編入された。主変換装置の搭載に伴い主回路に回生ブレーキが併設(電力回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ)されたことから、クモハ721形およびモハ720形の屋根上に搭載されていた発電ブレーキ用の抵抗器は撤去されている。
- このほか、前照灯のシールドビームを HID に変更、車両間転落防止幌の新設や床板の交換など、艤装にも変更がなされている。
- 避難はしご設置工事
- 2011年5月27日に石勝線で発生した特急列車脱線火災事故を受けて、すべての編成に避難はしごが設置された。
- 3両編成は苫小牧・滝川方先頭車の客室内の運転席側にある一人がけの座席を撤去し、デッキとの仕切りと小樽方先頭車の製造当初からあった機器室の中(雪切室横)に追加で設置された。苫小牧・滝川方先頭車の客室内にあるものは、通常、プラスチック製のカバーで覆われている。なお、この改造にともなう座席の向きの固定は行われておらず、2列目の座席を運転席側に転換することも可能となっている。
- 6両編成は各先頭車の貫通扉部分に立てかけて設置されている。3両編成とは異なり、プラスチック製のカバーは設置されていない。当初は「はしご」のみが設置され、先頭車の貫通部分を外から見ると黄色いカバーが目視出来ていたが、現在は各編成ともに貫通扉のポリカーボネート板のはしごが接触する部分に黒いシールが貼られている。
- 改造は2012年度中に行われ、すべての編成の各先頭車に1つづつ設置された。
- その他の改造
- 731系の使用開始後、同系列と併結運用をする3両編成の車両に戸閉回路の改造を実施している。731系の半自動扉を本系列側でも制御できるよう、客用扉を操作する車掌スイッチを半自動制御可能なものに変更[9]している。
- 冬季の着雪軽減を目的に、パンタグラフを下枠交差式からシングルアーム式に換装した。8次車以外の全車が対象で、785系と同形の N-PS785 形を装備した。2006年に全車の換装を完了している。
- 運転室助士席側の前面窓・客室窓をポリカーボネート板に交換する改造、および「エアポート」に運用される車両を中心に、8次車に標準装備された床下機器カバーを在来車に追設する改造が順次実施されている。
- 2007年からは種別・行先表示器の書体変更・英字併記化などの意匠変更や、自動放送装置搭載車では放送内容の変更が順次行われている。
編成・運用 [編集]
全135両が札幌運転所に配置され、「エアポート」[10]・「いしかりライナー」の快速列車に充当されるほか、普通列車として以下の区間で運用される。
5次車まではサイリスタ制御、6次車以降は VVVF インバータ制御であり、編成番号は中間電動車の番号に識別記号「F」[11]を付加した番号で、3両単位で付番される。6両固定編成は前後の3両が各々別の編成番号をもつ。
3両編成 [編集]
主として普通列車に使用される。2本を併結した6両編成・731系との併結運用も多数存在する。
- F-1 - F-6 ・ F-8 - F-14
- 初期の 1・2 次車[12]の編成で、3両編成13本(39両)が在籍する。
区間快速「いしかりライナー」と普通列車に運用されている。
- F-3015 - F-3021
- 3両編成7本(21両)が在籍する。2 - 4 次車を2002年に 130 km/h 対応改造した3000番台の編成である。現在では F-1 - F-14 編成と共通に運用されている。
- 2003年までは札幌・小樽方の3両として「エアポート」運用があり、F-3015・3017・3019 編成は新千歳空港方先頭車の半室を「uシート」としていた。2003年の運用変更で「uシート」は普通席に戻されたが、当該車両は床の模様が他の車両と異なるため識別は容易である。一時的に「エアポート」の運用に用いられ、「uシート」のない新千歳空港方の3両の運用に入ることがある。
- F-2107
- 3両編成1本(3両)が在籍する。2010年に F-7 編成を改造した編成で VVVF インバータ制御仕様である。
- 区間快速「いしかりライナー」と普通列車に運用されている。
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← 小樽・札幌
新千歳空港・苫小牧・滝川 →
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| クハ721-2200 (Tc2) |
モハ721-2100 (M) |
クハ721-2100 (Tc1) |
- 番号の新旧対比
- クモハ721-7 → クハ721-2207
- モハ721-7 → モハ721-2107
- クハ721-7 → クハ721-2107
- F-1009
- 3両編成1本(3両)が在籍する。2003年に編成変更されず残存した唯一の1000番台編成である。新千歳空港方先頭車の全室が「uシート」に改造されている。
- F-5001 編成やまれにF-3015 - F-3021と混成し、6両編成での運用が多い。快速「エアポート」の予備編成的存在で、通常は一般の3両編成と同様な運用に充てられるが、他の「エアポート」編成の検査などがある場合は、「エアポート」運用にも使用される。
- F-5001
- 3両編成1本(3両)が在籍する。2003年の編成組替で捻出された1000番台の先頭車2両に、8次車の電動車 モハ721-5001 を組成した3両編成である。F-1009 編成と連結し6両編成での運用が多いが、一般の3両編成と同様な運用に充てられることもある。
- 番号の新旧対比
- クハ721-1005・2006 → クハ721-5001・5002
- 番号の新旧対比
6両編成 [編集]
全編成とも、普通車指定席「uシート」を4号車の全車に設定する。主に快速「エアポート」として運用される。
- F-3222 + F-3123
- 6両編成1本(6両)が在籍する。
- 1992年、3両編成であった4次車 F-22 編成に中間車3両(5次車)を組み込み、6両固定とした編成である。2002年の 130 km/h 対応改造で F-3022・F-3023 編成と改められ、更に2011年の制御系更新改造により現在の編成番号となった。
- 編成は以下のとおりで、4号車の サハ721-3222 に「uシート」を設定する。
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← 小樽・石狩当別・札幌
新千歳空港・苫小牧・滝川 →
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| クハ721-3222 (Tc2)4次車 |
モハ721-3222 (M)4次車 |
サハ721-3222 (Tu)5次車 |
サハ721-3123 (T)5次車 |
モハ721-3123 (M)5次車 |
クハ721-3122 (Tc1)4次車 |
| F-3222編成 | F-3123編成 | ||||
- F-3222編成は6両編成の小樽方3両、F-3123編成は新千歳空港方3両である。
- 番号の新旧対比
- クモハ721-22 → クモハ721-3022 → クハ721-3222
- モハ 721-22 → モハ 721-3022 → モハ721-3222
- サハ 721-22 → サハ 721-3022 → サハ721-3222
- モハ 720-23 → モハ 720-3023 → サハ721-3123
- モハ 721-23 → モハ 721-3023 → モハ721-3123
- クハ 721-22 → クハ 721-3022 → クハ721-3122
- F-3100 + F-3200
- F-3101 - 3102 + F-3201 - 3202 編成の6両編成2本(12両)[13]が在籍する。
- 1992年に6両固定編成で製作された5次車を2002年に 130 km/h 対応改造し、3000番台化した編成である。
- 編成は以下のとおりで、4号車の サハ721-3200 に「uシート」を設定する。
- 2011年にF-3103編成がサイリスタ制御からVVVFインバータ制御に変更された。
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← 小樽・石狩当別・札幌
新千歳空港・苫小牧・滝川 →
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| クモハ721-3200 (Mc) |
モハ721-3200 (M') |
サハ721-3200 (Tu) |
モハ720-3100 (M) |
モハ721-3100 (M') |
クハ721-3100 (Tc) |
| F-3200番台 | F-3100番台 | ||||
- F-3100番台は6両編成の新千歳空港方3両、F-3200番台は小樽方3両である。
- F-3103 + F-3203
- 6両編成1本(6両)が在籍する。
- 2011年の制御系更新改造を受けた。
- 編成は以下のとおりで、4号車の サハ721-3203 に「uシート」を設定する。
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← 小樽・石狩当別・札幌
新千歳空港・苫小牧・滝川 →
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| クハ721-3203 (Tc2)5次車 |
モハ721-3203 (M)5次車 |
サハ721-3203 (Tu)5次車 |
サハ721-3103 (T)5次車 |
モハ721-3103 (M)5次車 |
クハ721-3103 (Tc1)5次車 |
| F-3203編成 | F-3103編成 | ||||
- 番号の新旧対比
- クモハ721-203 → クモハ721-3203 → クハ721-3203
- モハ 721-203 → モハ 721-3203
- サハ 721-203 → サハ 721-3203
- モハ 720-103 → モハ 720-3103 → サハ721-3103
- モハ 721-103 → モハ 721-3103
- クハ 721-103 → クハ 721-3103
- F-3203編成は6両編成の小樽方3両、F-3103編成は新千歳空港方3両である。
- F-4100 + F-4200
- F-4101 - 4104 + F-4201 - 4204 編成の6両編成4本(24両)[13]が在籍する。
- 2003年の編成変更で、1000番台の6両(3+3両)編成3・4両目の先頭車を8次車の付随車2両に組み替え、6両固定とした編成である。
- 電動車は従来の1000番台仕様で、ブレーキ遅れ込め制御を持たないため編成の全車を4000番台として区分する。
- 編成は以下のとおりで、4号車の サハ721-4200 に「uシート」(新型)を設定する。
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← 小樽・石狩当別・札幌
新千歳空港・苫小牧・滝川 →
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| クハ721-4200 (Tc2)6・7次車 |
モハ721-4200 (M')6・7次車 |
サハ721-4200 (Tu)8次車 |
サハ721-4100 (T)8次車 |
モハ721-4100 (M')6・7次車 |
クハ721-4100 (Tc1)6・7次車 |
| F-4200番台 | F-4100番台 | ||||
- 番号の新旧対比
- モハ721-1003・1006・1007・1002 → モハ721-4101 - 4104
- モハ721-1004・1005・1008・1001 → モハ721-4201 - 4204
- クハ721-1003・1006・1007・1002 → クハ721-4101 - 4104
- クハ721-2004・2005・2008・2002 → クハ721-4201 - 4204
- F-4100番台は6両編成の新千歳空港方3両、F-4200番台は小樽方3両である。
- F-5100 + F-5200
- F-5101 - 5103 + F-5201 - 5203 編成の6両編成3本(18両)[13]が在籍する。
- 2003年の編成変更で、4000番台編成の組成で捻出された1000番台先頭車2両に、8次車の中間車4両(電動車2両+付随車2両)を組み込み6両固定とした編成である。
- 新製した電動車の制御システムが従来車と異なり、ブレーキ遅れ込め制御を行うため編成の全車を5000番台として区別する。
- 編成は以下のとおりで、4号車の サハ721-5200 に「uシート」(新型)を設定する。
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← 小樽・石狩当別・札幌
新千歳空港・苫小牧・滝川 →
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| クハ721-5200 (Tc2)6・7次車 |
モハ721-5200 (M1)8次車 |
サハ721-5200 (Tu)8次車 |
サハ721-5100 (T)8次車 |
モハ721-5100 (M1)8次車 |
クハ721-5100 (Tc1)6・7次車 |
| F-5200番台 | F-5100番台 | ||||
- 番号の新旧対比
- クハ721-1005・1001・1004・1008 → クハ721-5001・5101 - 5103
- クハ721-2006・2001・2003・2007 → クハ721-5002・5201 - 5203
- F-5100番台は6両編成の新千歳空港方3両、F-5200番台は小樽方3両である。
脚注 [編集]
- ^ 8次車では細部仕様が変更され、台車形式は N-DT721B 形・ N-TR721B 形となっている。
- ^ これは、あくまでも車内(客室内)の保温が目的であり、前後室の運用は共通化されているのが基本である。この点は、運用上の自由度(指定席と自由席、グリーン室と普通室など)を高めるために全車の客室を前後室に分離したJR九州783系電車と明確に異なる点である。
- ^ uシート車両のサハ721形・モハ721-5001 には蛍光灯カバー及びデッキ仕切扉を設ける。
- ^ ただし、8次車は異なる。
- ^ のちに2次車以降と同様の茶色モケットにすべて変更された。
- ^ 車体には苗穂工場製を示す銘版が入っている
- ^ uシート車用のサハ721形は戸袋窓を存置する。
- ^ カラー液晶モニタへの変更工事のみは「エアポート」運用に使用しない 1・2 次車についても実施された。
- ^ 731系との併結時に「半自動」側で開扉した際も721系車両は全てのドアが開く。
- ^ 2006年夏季には「北海道デスティネーションキャンペーン」の一環として「はなたび北海道」のラッピングを施した「エアポート」編成を運行した。
- ^ Fastから。
- ^ F-2編成は、1993年1月11日 - 12日に海峡線の函館 - 新中小国信号場間で試運転を行った。 本系列が自走で青函トンネルを通過し、本州島内で走行した唯一の事例である。
- ^ a b c F-3101+3201・F-4103+4203・F-5103+5203の3編成には、第34回主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)PRの目的で、北海道の自然をテーマとしたラッピングが「uシート」車以外の5両に施されている。
参考文献 [編集]
- 交友社 『鉄道ファン』 1992年9月号 No.377 p65
- 交友社 『鉄道ファン』 2003年12月号 No.512 p64 - 69
- 電気車研究会 『鉄道ピクトリアル』 1989年3月号 No.508 特集:711系・781系交流電車 p23
- 電気車研究会 『近郊形交直流・交流電車』 JR電車ライブラリー4 1995年 ISBN 4-88548-078-7
- エムジー・コーポレーション 『北海道JR系現役鉄道車両図鑑』 ISBN 978-4-900253-61-2
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
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