119番
119番(ひゃくじゅうきゅうばん)は、電気通信番号規則により日本の消防機関への緊急通報用として定められた電気通信番号(電話番号)である。火災を発見した場合や救急が必要な場合に使う[注釈 1]。
目次
概要[編集]
市民からの火災報知用の電話番号「119」(無料)は、加入電話事業を経営していた逓信省が1927年(昭和2年)10月1日より、従前の112番からこれに改めたことを嚆矢とする[1][2][3]。なお火災報知電話(有料)の仕組みが導入されたのは、さらに10年前の1917年(大正6年)4月1日である[4][5][6]。
応急救護用としても119番を使い始めたのは1936年(昭和11年)1月20日で、警視庁消防部に新設された救急隊によるものだった[7][8]。1948年(昭和23年)3月9日に消防組織法[9]が施行され、これまで警察組織に包含されてきた消防組織が独立し119番を引き継いだ。
現代においては電気通信番号規則第11条により、消防機関への「緊急通報に関する電気通信番号」を119番と定めている。
| (緊急通報) 第十一条 緊急通報に関する電気通信番号は、次のとおりとする。
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消防法により火災の通報は義務(第24条)だとされており[注釈 3]、また虚偽の通報には罰則規定(第44条)が設けられている。
第二十四条 火災を発見した者は、遅滞なくこれを消防署又は市町村長の指定した場所に通報しなければならない。
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第四十四条 次のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金又は拘留に処する。
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2016年(平成28年)度における119番通報の総件数は8,360,872件で、内訳は救急・救助が5,806,231件(69.4%)、火災は77,354件(0.9%)だった[10]。また通報に使われた回線別にみると携帯電話41.6%、加入電話34.6%、IP電話等23.8%となっている[10]。
同年度における出火の総件数36,831件のうち、119番通報により火災が覚知されたものは7割近くを占める25,253件(68.6%)もあり[11]、この通報制度が効果的に機能していることが分かる。
住民の防火・防災に対する正しい理解と認識を深め、地域ぐるみの防災体制の確立に資することを目的とし、1987年(昭和62年)、当時の自治省(現:総務省)消防庁が、11月9日を119番の日と定めた[12][注釈 5]。
火災報知電話の歴史[編集]
消防組織において、火災出場の迅速化を目的に専用の官設電話線をはじめて架設したのは1887年(明治20年)12月23日だった。これは警視庁消防本署(のちの警視庁消防部)と、万世橋派出所、浅草橋派出所間に開通させたものである[8]。
1890年(明治23年)12月16日、逓信省は東京と横浜で加入者電話交換サービスを創業した[13][14][15]。火災の発見は望楼(火の見櫓)からの監視が中心だったが、市民からの「駆けつけ」にも一部頼るところがあり、1916年(大正5年)2月より、電話を用いた市民からの迅速なる出火報知およびその際の電話料金の無料化について消防と逓信の関係者で協議が重ねられた[16]。
当時の電話機には相手先の電話番号を指示するための回転盤(ダイヤル)はまだ付いておらず、受話器を上げて交換手に電話番号を告げ、回線接続してもらう手動交換式だが、電話番号は絶対不可欠である。電話番号をいわずに「どこそこの誰々へ」という接続を断るのはもちろんのこと、緊急時であっても単に「警察」や「消防」と称する接続要求には応じないことになっていた[17]。
たとえ火災報知のための電話でも、各所に点在する警察署、派出所、消防署のどこへ回線接続するべきかの重要判断とその責任を電話局の一交換手が負うべきものではない。そのため手元に加入者名簿[注釈 6]がなく報知先の電話番号が分からない場合は、いったん交換手に500番(案内台)への接続を求め、"通報者自身の判断によるところ"の最寄りの警察署または派出所、あるいは消防署の電話番号を500番(案内台)に訪ねてから電話するしかなかった。善意の電話なのに、通報者に大きな負担を強いていたのである。そこで各電話交換局と(その収容加入者を管轄する)消防官署間に報知のための専用線を架設し、火災報知だけは特例として電話番号を告げなくても接続する方向で話し合われた[注釈 7]。
いっぽう、報知の無料化の件は難航した。1908年(明治41年)から翌年に掛け、当時の室田景辰消防部長の発案で、消防署の電話番号を印刷した7-8寸(約23cm)角のチラシを市内電話加入者に数万枚配布し、早期の出火報知を期待したのに大失敗に終ったことがあり、逓信省は安易な無料化には慎重だった[16]。その試みでは火災のたびに出火場所の問い合わせばかりが一時に集中した。電話局の交換台では交換業務がパニックになるし、消防官署では問い合わせへの対応に手をとられるばかりか、消防署の電話が話中のままとなり本来の業務連絡にも大きな支障が出たのである[16]。
そういった過去の失敗を踏まえ新設する制度では「警鐘前」の"通報"のみに限定し[注釈 8]、また交換手に「消防」と告げるのではなく「火事」[注釈 9]だと申し出ることにして、「火災報知電話」の導入が決まった[18]。報知先の電話番号が分からない状況下にあっても、交換手に単に「火事」と告げるだけで、最寄りの消防官署へ接続してくれる公益性の高いサービスだが、その通話料は無料扱いにはならなかった。
こうして1917年(大正6年)4月1日に東京市内でスタートした「火災報知電話」を、電話による火災通報システムの嚆矢とする[4][5][6]。同年10月1日に大阪中央電話局電話加入区域内[19]で、また同年12月1日には横浜市内[20]でも実施された。
| 大正6年 逓信省告示第305号 (3月30日) |
[注釈 10] 来る四月一日より東京市内における出火に際し、その警鐘前においてこれを警視庁消防部または消防署に通報するため市内通話を為さんとする者は、左記によりその請求を為すことを得。
前項の請求ありたるときは、交換取扱局において便宜と認める消防官署に接続通話せしむ 本告示による火災報告の通話は取扱上支障なき限り最優先により接続する |
|---|---|
| 大正6年 逓信省告示第758号 (9月15日) |
来る十月一日より大阪中央電話局電話加入区域内における出火に際し、その警鐘前においてこれを大阪府警察部消防課または消防署に通報するため市内通話を為さんとする者は、左記によりその請求を為すことを得。 (以下同文につき省略) |
| 大正6年 逓信省告示第1019号 (11月15日) |
来る十二月一日より横浜市内における出火に際し、その警鐘前においてこれを神奈川県警察部または警察署に通報するため市内通話を為さんとする者は、左記によりその請求を為すことを得。 (以下同文につき省略) |
無料化と発展[編集]
火災報知電話の導入2年目の実績は下表の通りである[21][22]。従来の望楼(火の見櫓)からの火災発見に比べて、火災報知電話は火災の早期発見および初期消火活動に著しい効果を発揮するようになった。
| 火災発見種別 | 火災件数 | 消失戸数 | 即時消留 | 損害価格 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 全焼 | 半焼 | ||||
| 火災報知電話 | 192 | 23 | 81 | 157 | 85,419 |
| 消防望楼 | 75 | 333 | 193 | 26 | 868,048 |
郵便、電報、電話を官営ビジネスとしていた逓信省ではあったが、火災報知電話の絶大なる効果と公益性を認め、1919年(大正8年)4月1日に電話通話規則[23]の第26條を改正し[24]、その無料化に踏み切った[25][26]。そして同年11月1日に京都市[27]、1920年(大正9年)1月8日に名古屋市[28]、同年5月1日に神戸中央電話局電話加入区内[29]でも通話料不要の火災報知電話の仕組みをスタートさせて、現代の119番による通報システムの礎を築いた。
| 大正8年 逓信省令第11号 (4月1日) |
[注釈 10] (略) 第二十六条第二項を左のごとく改める 電信機の故障その他の電話障害事故に関し公衆より電話官署に対する市内通話は無料とす 別に告示する[注釈 13]火災報知のため公衆より消防官署に対してなす市内通話また同じ |
|---|---|
| 大正8年 逓信省告示第429号 (4月1日) |
東京市内、横浜市内、大阪中央電話局電話加入区域における出火に際し 電話によりこれを消防官署に報知せんとするときは所属交換取扱局を呼出し単に「火事」と告ぐべし ただし警鐘前に限る[注釈 14]
前項の申出ありたるときは交換取扱局において便宜と認める消防官署に接続通話せしむ 本告示による火災報告の通話は取扱上支障なき限り最優先により接続する 大正六年三月逓信省告示第三百五号 同年九月逓信省告示第七百五十八号および同年十一月逓信省告示第千十九号はこれを廃止す |
なお1920年(大正9年)頃より子供のいたずら電話が多くなり、学校や家庭での指導を徹底して欲しいと当時の緒方惟一郎消防部長がコメントしている[30]。
その後、1924年(大正13年)10月1日に岐阜市[31][32]で実施されるまで新たな地区拡大はなかったが、翌年より続々と火災報知電話がはじまった。
- 1925年(大正14年)度
- 1926年(大正15年・昭和元年)度
とはいえ1940年(昭和15年)における実施エリアは約140に留まり[55]、全国網羅には程遠い状況であった。
終戦後、国家消防庁の消防研究所(現:総務省消防庁消防研究センター)が1949年(昭和24年)1月から12月に全国192都市に対して行った調査によると、そのうち147都市で火災報知電話が実施されていた。しかし電話が自動交換化され、かつ119番が実施されていたのは東京区内、大阪市、名古屋市、京都市、横浜市、神戸市のほかに旭川市、青森市、秋田市、宇都宮市、前橋市、浦和市、川口市、浦和市、市川市、甲府市、岡谷市、豊橋市、芦屋市、高松市、松山市、呉市、宮崎市、延岡市の計23都市でしかなかった[56][注釈 15]。
日本全国の電話の自動交換化が完了したのは1979年(昭和54年)3月14日で[57]、実際には長年にわたり手動交換の「火事」が用いられたのである[注釈 16]。
交換手を介さない自動交換がはじまる[編集]
1923年(大正12年)9月1日、関東地方を大地震が襲った。この関東大震災により東京や横浜の電話局舎および電話回線網は壊滅し、その全面復旧には1927年(昭和2年)7月までの歳月を要した[58]。逓信省はこれを契機とし、日本で初めてとなる自動式の電話交換機の導入を進めることにした[3][59][注釈 17]。
1926年(大正15年)1月20日、午前0時を期して京橋局が、また同年1月25日の午前0時より本所局が交換台を介さない自動交換に切り換わった[60][61][62]。そのため両局に収容されている加入者(およそ3,000名)の電話機は電話番号に対応した電気パルス信号を生成する回転盤(ダイヤル)が付いたものに交換された。
- ダイヤル付き電話機
- 自動交換用のダイヤル式電話機は、数字に対応した回数分、電気パルスを発生させて自動交換機に接続先の電話番号を通知するものである。例を挙げればダイヤル式電話機で「112」を廻すと、電話機はカタ(1)、カタ(1)、カタ・カタ(2)とダイヤルパルスを発生させる[注釈 18]。ところがダイヤルを廻さなくとも、電話機のフックスイッチをガチャ(1回)、ガチャ(1回)、ガチャ・ガチャ(素早く2回)と上下させても同様のパルス「112」が発生するため、この行為は電話番号をダイヤルしているのと同じだった。
- 「フックスイッチ」の操作によるダイヤルパルスの発生ついては「ダイヤルパルス#備考」も参照
- 電話番号の6桁化
- 東京中央電話局の加入区域内における全ての電話番号を局番(2桁)と加入者番号(4桁)を組み合わせた計6桁に改めた。これまで加入者番号は1桁、2桁、3桁、4桁の4種類あったが、5番は0005番に、77番は0077番というように0を付加して4桁に統一した。1桁や2桁の電話番号は「1声」「2声」と呼ばれ、高値で取引されていたため、それらの加入者からは猛烈な反発があったという[63]。
- 局番の新設
- 手動交換では局名を前置して『神田(局)80番』等と呼称していたが、自動化するために「局番」が定められた。東京中央電話局(本局)の加入区域を「2」から「8」の7区に分けこれを10の位の数字[注釈 19]とし、さらに各区に置かれた交換局(分局)に1の位の数字[注釈 20]を割り付けて、20番台から80番台の2桁数字とした。10番台は以下の理由で意図的に避けられたのである。
- 当時、受話器をフックから上げたとき、跳ね上がったフックでスイッチの接点が振動し、瞬間的に1回分の「ガチャ」(入り・切り)が発生することがあると考えられていた。1を廻していないのに、これが1をダイヤルしたことになるため、1から始まる電話番号への誤接続が予想された。そこで加入者には1から始まる電話番号を分配しないことにした[64]。
- 1926年1月、東京中央電話局は自動交換機の導入に合わせて、関係者向けの『ストロージャー式自働式電話交換の概要:私設電話交換取扱者用』を出版した。そこには「今後も1からはじまる数字は局番には使わない。」(5ページ)、「加入者が受話器を外す時にうまく外れないで、フックが一度上下して、そのために"1"のパルスが送られてしまうことがある。これを擬似インパルスと言う。そのため一般加入者の電話番号には最初(局名)に"1"という数字を付けていない。」(21ページ)と記されている。
- 自動局加入者サービス用の3桁特殊番号
- 一般加入者には誤接続による迷惑を掛けないように、1からはじまる番号を電話局自身の電話番号とした[注釈 21]。この電話番号は自動交換局において電話サービスが円滑に行われるように、加入者よりの問合せや手続きの受付を目的とする加入者サービス用で、局番(2桁)はなく、ダイヤルを3回廻すだけである。
- これまでの手動交換においても加入者サービス用の3桁特殊番号として、電話番号を調べてくれる案内台(500番)、電話呼出し[注釈 22]の受付(本局150番)、接続交換上の用向き窓口(本局300番)などがあったが、電話機や通話不良の窓口(60番)や市外通話申込の取消(本局1000番)のように2桁や4桁のものもあり、その桁数は統一されていなかった[65]。
- 今回、自動交換局内の加入者については、加入者サービス用の電話番号を3桁の「10X」および「11X」に集約した[2][66][注釈 23]。
- たとえば(神田局28の0080番)「28-0080」をダイヤルする際、受話器を上げた直後に擬似インパルス1が発生したとすると、「1-28-0080」を廻したことになり、3桁特殊番号「128」へ接続されてしまう。そこで20番台から80番台を局番に使っていることから、誤接続が想定される3桁特殊番号「12X」「13X」「14X」・・・「18X」は用いなかった。
ダイヤル112番がスタート[編集]
これまでは交換手に「火事」と伝えれば済んだが[注釈 7]、自動化で機械処理させるため、火災報知にも電話番号が必要になった。逓信省は電話局の加入者サービス用の3桁特殊番号(10X, 11X)の中に、火災報知用の番号を割り込ませることにした。
ダイヤル付き電話機で一番早くダイヤルできるのが「1」であり、その次が「2」で、一番時間がかかるのが「0」である。火災報知では一刻を争うためダイヤル時間が短くて済むという理由で、逓信省は加入者サービス用10X, 11Xの中から「112」を選んだ[8]。そして1926年1月20日、京橋局の自動化とともに火災報知用112番の運用がはじまった[2][8][67]。
なお最もダイヤル時間が短い「111」は、(後述する通り)自動交換システムの都合上で使用が見送られていた。1926年1月20日にはじまった自動交換局の加入者サービス用3桁特殊番号は以下の通りである。
- 100: 市内番号案内
- 101: 市外通話の申込み
- 104: 市外通話の種別変更、申込取消、待機時間の問合わせ
- 105: 市外の番号案内
- 106: 市外通話の申告
- (111 は交換システムの都合により使用を見合わせ)
- 112:火災報知
- 113: 電話の不良・障害
- 114: 通話停止、解除、移転の問合わせ
- 115: 同一共同線内での相互通話
- 116: 市内通話に関する申告
もしダイヤルされた番号が、相手方の都合で一時的に電話を止めていたときや、現在使われていない番号に掛けた場合には自動的に通知台(114番)へ回線接続され、通知台の交換手がその旨を伝えた。また何らかの理由により消防官署が112番に出ないときの案内や、報知情報が不完全なまま受話器を置かれた場合に消防官署の要請で再接続するために以下の運用が行われた[68]。
- 自動交換局に収容されている加入者が112番をダイヤルすると、予め定められた消防官署に自動接続されその着信ベルが鳴る。
- 同時に、自動交換局の通知台では火災報知ランプ(Fire line lamp)と証査ランプ(Check lamp)が点灯し、警報電鈴(Alarm)が鳴る。
- 消防署が受話器を上げて応答すると、通知台の火災報知ランプが消えるので、通知台交換手は加入者と消防署のやり取りの聴話を開始する。
- 報知が終わり加入者と消防署の双方が受話器を置くと、通知台交換手は復旧キーを押して回線接続を切断する。(これを押すまで接続は切れない)
1925年度(1926年3月末日まで)に自動交換機が先行導入され、112番の運用が開始されたのは東京の5局と横浜の2局だった[注釈 24]。また相変わらず出火場所の問合せに火災報知電話を利用するケースが続出していた。手動交換では交換手の機転により接続を断ることもあったが、今後は112番を廻すと消防官署へ直接接続されるため、新聞でそういう行為を戒めたり[69]、新しく作り直された電話帳[70][注釈 25]に、112番で出火場所を問い合わせないよう明記した[71]。
112番への誤接続問題とその原因[編集]
自動化でダイヤル付き電話機が増えると、その扱い方に市民がまだ不慣れだったため、間違い電話が急増した。新しく導入された局番(2桁)を省略したり、加入者番号(4桁)のゼロを省略[注釈 26]したりする他に、ダイヤルを指止めまできっちり廻さずに途中でリリースしてしまったり、あるいは指止めまで廻しても、指の抜き方が悪くて正常に回転させていないなど、加入者側に原因があるものが多かったが電話局に苦情が殺到した[72]。
112番(消防官署)への誤着信も頻発した。これは不慣れによる「間違い電話」というよりも、自動交換システムの仕様による「誤接続」だったが、当初想定されたフックスイッチの振動で発生する擬似インパルス1によるものではなかった。加入者がこれまでの習慣により電話番号をダイヤルする前に、フックスイッチをガチャ・ガチャと上下させてから、局番が20番台の地域(22:丸の内局、23:日本橋局、24:神田局、28:大手局)へ電話したときに消防官署への誤接続が起きたのである。
1909年(明治42年)以降、東京や大阪などの大都市の電話機は、磁石式[注釈 27]から共電式[注釈 28]へ順次切替えられた[73]。共電式の電話機には手廻しハンドルがなく、単に加入者が受話器を外して、フックスイッチを上げれば、電話局交換台の加入者番号ランプが点灯する。そこで加入者はフックスイッチをガチャ・ガチャと上げ下げして交換台にある自分のランプをチカ・チカと点滅させることで交換手の注意をひき、電話口に出てきた交換手に接続先を告げていたが、自動交換になってもこの手癖が抜けない人がいた。
もし長年の手癖でフックスイッチを「ガチャ」そして「ガチャ」と2回上下させたならば、ダイヤル「1」を2度廻した時と同じダイヤルパルス「11」が発生する。この動作に続けて神田局などの20番台の局番をダイヤルしようとすると、初めの「2」を廻した時点で、都合「112」をダイヤルしたことになり[注釈 29]、これが消防署への誤接続[注釈 30]の原因だったという。この想定外の誤接続問題は、のちになり電話局側と消防側の双方の歴史書に記録[1][2][74][3]されたのである。
3桁特殊番号の中で、ダイヤル時間が一番短くて済む111番を欠番としていたのは、「ガチャ」3回で111番への誤接続が考えられるためで、一刻を争う火災報知用の番号には2番目に短い112番にした。しかしそうして選ばれた112番も上記の理由で誤接続が多かったのである。消防官署への誤接続は加入者のいわゆる「手癖」に起因していたが、自動交換システムの仕様によるものでもあり、電話局側と消防側で対応策が協議された。
なぜ119番が選ばれたのか[編集]
1927年(昭和2年)10月1日、逓信省はフックスイッチの「ガチャ」・「ガチャ」行為(ダイヤル「11」相当)に続けて、9をダイヤルする人はいないと考え、火災報知用の電話番号を「112」から「119」に改めた。90番台を局番に使っていないからだ[1][2][3][注釈 31]。
- 20番台方面(22:丸の内局、23:日本橋局、24:神田局、28:大手局)
- 30番台方面(33:九段局、34:牛込局、35:四谷局、36:青山局)
- 40番台方面(43:芝局、44:高輪局)
- 50番台方面(56:京橋局、57:銀座局)
- 60番台方面(66:茅場町局、67:浪花局)
- 70番台方面(73:本所局、74:墨田局)
- 80番台方面(83:下谷局、84:浅草局、85:小石川局、86:大塚局)
- 90番台(未使用)
東京中央電話局は火災報知電話112番を119番へ変更する理由を「設備の関係から」だと加入者へ説明した。一方的に加入者の不慣れによる「間違い電話」とするのではなく、自分たちの自動交換システムにも課題があることを認めたものである。
| 出火のとき、警鐘前に消防署にお知らせになるには、従来自動式加入者は「一一二」番と呼ぶのでしたが設備の関係から来る十月一日より「一一九」番(局番号なしの三数字)と改めましたから今後間違わぬ様御注意を願います。なお消防署「一一九」番では火事の問合わせに御使用にならぬ様に願います。
昭和二年九月
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なお元号が大正から昭和に変わっているが、112番が使われたのは僅か1年9箇月ほどでしかない。
このように自動交換機の導入当初においては回線接続上のトラブルもあったが、1928年(昭和3年)度の統計によると、東京市で起きた火災714件のうち、119番通報により発見されたものが439件(61.5%)、第二位の望楼によるもの121件(17.0%)を大きく引き離している。第三位は警察電話からの通報で43件(6.0%)、第四位は大きな街路や施設に設置されている火災報知機からの40件(5.6%)、第五位は市民の駆けつけ28件(3.9%)だった[76]。
本来ならば手動交換時代の「ガチャ」・「ガチャ」という手癖など、時とともに抜けていくものである。しかし東京中央電話局区域にある手動交換局の廃止は年月を掛けて小出しに進められたため[77]、新たな自動化切替え地域の加入者によりこの手癖が繰返された。1938年(昭和13年)4月1日に東京中央電話局区域に編入[78]された大森局と荏原局の局番を決める際には、あえて90番台を避けて00番台(06:大森局、08:荏原局)を割り当てている。
近年になり、『緊急時でも心を落ち着かせるためにダイヤル時間の掛かる「9」が選ばれた』と、まことしやかに語られることがあるが、実際にはシステム上の誤接続を回避するために局番(第一数字)に未使用の「9」へ変えた[1][2][3]。「心を落ち着かせる」や「かけ間違いを防ぐために離れた9に」等は後付けされたもので誤りである。
その後の119番[編集]
1928年(昭和3年)春、大阪[注釈 32]、神戸[注釈 33]、京都[注釈 34]、名古屋[注釈 35]でも自動交換が始まり火災報知用の電話番号として119番が採用された。従って112番を使用したことがあるのは、先行して自動化された東京と横浜のみである。
1938年(昭和13年)4月1日、東京南部の大森局と荏原局で00番台の局番の使用がはじまった。受話器を上げた際にフックスイッチが振動して擬似インパルス(1)が送出された場合、特殊番号「10X」への誤接続が想定されることから、東京中央電話局区域内では加入者サービス用の特殊番号(10X, 11X)を再編成して、「11X」のみに集約させた[79][80][注釈 36]。この改正でも下記のように119番は火災報知および応急救護の電話番号として据え置かれたのである。
- 111: (局員の線路試験用に1111を割当てた為)111は使用不可
- 112: 同一共同線内での相互通話
- 113: 電話の不良・障害
- 114: 市内番号案内
- 115: 市外番号案内、通話種別変更、申込み取消、待機時間の問合わせ、市外通話の申告
- 116: 市外通話の申込み
- 117: 即時通話の申込み
- 118: 準即時通話の申込み
- 119: 火災報知、応急救護
- 110(未使用)・・・戦後になって警察への通報用番号に指定
なお犯罪・強盗の通報用電話番号である110番は終戦後の1948年(昭和23年)10月1日に東京で運用がはじまった[81][82]。警視庁は戦前より犯罪・強盗に関する電話通報制度の創設を強く望んでいたが、逓信省はこれに同意せず実現しなかった。警察への通報用電話の制度は戦後になってGHQ/SCAPの示唆により、ようやく実現したものである[83]。東京中央電話局加入区域では加入者サービス用の3桁特殊番号が「11X」のみだったため、逓信省は110番を警視庁へ指定した[注釈 37]。110番の最後の0は「通報者の心を落ち着かせるため」ではなく、単純に「11X」のうち110番しか空きがなかったからである。そもそも特殊番号は、電話局自身が電話加入者サービスを行うための番号として作られたものであり、消防や警察への緊急通報を目的として創設されたわけではない。
日本電信電話公社による規則と基準の制定[編集]
1952年(昭和27年)8月1日、日本電信電話公社が創設され、長年にわたって官営ビジネスだった電報・電話サービスを、同公社が電気通信省より継承した[84]。これに伴い日本電信電話公社による119番の扱いに関する規則や基準が必要となった。まず1953年(昭和28年)に制定された公衆電気通信法[85]第70条、および電信電話営業規則[86]第296条で火災報知・応急救護に関する通話料を無料扱いとすることを定めた。
| 公衆電気通信法 昭和28年 法律第97号 (7月31日) |
(料金の減免) 第七十条 公社は、郵政大臣の認可を受けて定める基準に従い、左の公衆電気通信役務の料金を減免することができる。
|
|---|---|
| 電信電話営業規則 昭和28年 日本電信電話公社 告示第150号 (8月1日) |
(度数量の免除) 第二百九十六条 左に掲げる市内通話については、度数量を支払うことを要しないものとする。
|
ついで翌1954年(昭和29年)8月10日、日本電信電話公社は火災報知用電話の番号を119番で全国統一していくことや、設置基準を明文化した。
一 電話の用途
(中略)
(中略)
(以下省略) |
1954年、こうして日本電信電話公社による電話サービスにおける「119番通報システム」に関する規則と基準が揃ったのである。
応急救護電話の歴史[編集]
1935年(昭和10年)、自動車の普及により交通事故が急増していた東京市では、警視庁消防部が現場での応急処置ならびに最寄り救急病院への搬送を目的とし、6つの消防署(丸の内、品川、麹町、大塚、荒川、城東)に救急隊を編成することを決めた[7][87]。その救急車6台の購入費用は財団法人原田積善会からの寄付金によった。 同年10月10日、小栗一雄警視総監より東京逓信局長に対し「応急救護電話」の仕組みの創設が要請され[7]、逓信省がそれに応えた[88]。
火災や交通事故などの傷痍者救護のために救急車の出動を求める場合、自動交換式の電話では「119」を、手動交換式の場合は交換局を呼出して、単に「火事」または「救急車」と告げれば最寄りの消防官署へ無料で接続してもらえることになったのである。これは応急救護電話と呼ばれた。
| 昭和10年 逓信省告示第3340号 (12月29日) "火災報知又ハ応急救護電話ニ関スル件" |
[注釈 10] 特に定める地域内において出火がある場合、または交通事故その他の非常事故による疾病者救護のため救急車の出動を求める場合、電話によりこれを消防官署(交通事故等による疾病者がある場合の報知は応急救護施設を併置するものに限る)に報知するときは、自動交換方式の電話機による場合は別に定める火災報知用電話番号を用い、また手動交換方式の電話機による場合は所属交換取扱局を呼出し、単に「火事」または「救急車」と告げ消防官署に接続されるのを待ってこれと通話すべし。
交換取扱局において前項後段の申出を受けたときは直ちに便宜と認める消防官署に接続通話せしむ 第一項の地域は関係電話官署にこれを掲示する 大正十四年十月逓信省告示千四百四十八号はこれを廃止する |
|---|
1936年(昭和11年)1月20日、警視庁消防部に救急司令を置き救護事務を開始した[7][8][89][注釈 39]。救急車の導入は他所において先行例があるが、119番通報に連動させた救急隊としてはこれが日本初である。
昭和11年度中における救急隊総出動回数1,022のうち491回(48%)が交通事故によるもので、また市民からの応急救護電話などによる要請で出動したものは総出動回数1022のうち472回(46%)もあり、さっそく電話通報システムの成果を挙げている[90]。同年中に名古屋市、横浜市、京都市、福岡市、小倉市、戸畑市にも導入された[55][91]。
回線接続[編集]
119番に電話すると、消防本部の通信指令室の受付台に接続される。
東京都内の場合、119番通報は、東京消防庁 特別区内では東京・大手町の本庁災害救急情報センターへ、稲城市と島しょ地区を除く多摩地区は立川市にある多摩災害救急情報センターへ接続されている[92]。
2010年代からは東京消防庁に倣った、110番同様の「集中受付制」が各地で始まり、該当地域では地元消防本部ではなく「消防共同指令センター」が一元的に通報を受け付け出動指令を発するようになった[93]。資料によると、13の地域(協議会方式12、委託方式1)が共同運用を実施している。
回線保留・逆信機能[編集]
他の緊急通報用の電話番号と同様、119番にも回線保留機能が設けられている。通話を終了しても消防機関が切断しない限りは回線は繋がったままのため、即時に消防から呼び返せるようになっている[94]。誤って119番に接続した場合は、即断せず指令員に「間違い電話である」旨を告げる必要がある。
メタル電話からの架電の場合は、PSTNにより回線保留(通報者が通話を一方的に終了しても消防機関側で切断しないうちは接続状態が継続)・逆信(通報者が受話器を下ろしている時に、着信音を鳴らす)が可能である。
携帯電話からの通報の場合は、コールバック(かけなおし)のみ対応。指令台から消防の代表番号(発信者番号)を利用してかけ直す。1XY通知(架電時に緊急通報用の電話番号を表示)には対応していない[95]。
スマートフォン・携帯電話からの接続[編集]
近年はスマートフォン・携帯電話からの通報が増加している。当初は携帯電話事業者の交換機からアナログ専用線で接続する形態であったため、各地域の代表の消防本部(主として都道府県庁所在地や規模の大きな消防本部)に繋がり、受理した本部から通報地管轄の消防本部への転送や通報内容の伝達が行われていた。
2016年現在は、通報者の電波を受信した基地局の所在地の消防本部へ繋がるようになったが、携帯電話の特性上携帯電話の位置と基地局の位置が数キロメートル異なる場合があり、必ずしも管轄の消防本部へ接続されるとは限らない。携帯電話からの通報者は現在居る位置がわからない場合が多いので、総務省では携帯電話からの緊急通報における発信者位置情報通知機能(緊急通報位置通知)を2007年までに整備するよう検討。
これにより、2007年(平成19年)4月1日以降に販売される第三世代携帯電話には、位置情報の通知が義務づけられたものの、GPSの搭載は原則義務化となったため、基地局測位での対応とした機種も多く、GPS受信機非搭載のものが、その後も新規に発売されていた(例えばNTTドコモの70xiシリーズや、この流れを汲むSTYLE seriesの大部分とSMART seriesの全機種。機能の絞り込みや薄型化を理由に搭載が見送られた。またソフトバンクは多くが非搭載だった)。auでは、CDMA方式だったので、GPS受信機の搭載が容易であり、2006年度末時点で、殆どの機種がGPSに対応していた。
Y!mobileの旧イー・モバイル音声網は、一部接続されていない消防本部がある。
通報[編集]
東京消防庁の統計では、火災を発見した際の市民の通報状況として[注釈 40]「発見後にすぐ通報」した例が全体の191件(55.4%)、「先に消火し、その後すぐに通報」した例が55件(15.9%)であった。比較的早期に発見され、何らかの対応行動を実施しているといえる[96]。
火災を発見した場合の最善行動としては、まず周囲に知らせ、通報することが重要である。その後、消火行動や避難を開始する[97]。
発話困難者のためのシステム[編集]
聴力・発話障害がある者が、周囲に人がおらず119番を依頼出来ない場合に、スマートフォンのアプリを活用した通報を受け付けている消防本部もある。従来のFAXないしメール通報では、GPSを指令室に送信出来なかったが、アプリにより自動的に送信され場所の特定が容易に可能となった[98]。
自動通報システム[編集]
自動通報は、受信する消防本部の体制によるが、社会福祉施設旅館や、休日や夜間に無人となる施設などから、自動火災報知設備が発報した旨の情報が自動的に消防へ送信されるシステムをいう。名称は様々だが「有人直接通報」と「無人直接通報」の二つに分類される[99]。
有人直接通報[編集]
この通報は、社会福祉施設旅館やホテル等で設置されている自動火災報知設備(*以後、自火報という。)と火災通報装置を連結させ、自火報の発報により自動的に所在および建物名称が消防機関へ送信されるものである。自火報の発報と同時に情報が合成音声で送信される[100]。
無人直接通報[編集]
この通報は、休日や夜間に無人となる施設が対象である。自火報の発報があるとその情報が消防機関へ送信される上に、建物関係者へも直ちに送信される。なお、建物関係者も20分以内(東京消防庁の場合)に現場に駆けつける必要がある。
この他、急病時などにペンダントを押下し、消防・救急隊が出場する緊急即時通報や緊急通報システムなども存在する[101]。
口頭指導の実施[編集]
聴取内容から、バイスタンダーによる応急処置を要すると判断した場合は、電話回線を切断せずに口頭指導を実施する。救急隊が現着するまでの時間を活用し、救命率の向上、傷病者の社会復帰に繋がる。
指導項目は、心肺蘇生法・気道異物除去法・止血法・熱傷手当・指趾切断手当であり、口頭指導の実施者は、指令業務従事者のうち、救急救命士・救急隊員資格者・応急手当指導員である[102]。
通報者の死亡事案[編集]
ドン・キホーテ放火事件で、火災を通報した女性店員が逃げ遅れて死亡した。消防が“通報者は屋外の目撃者であるとは限らない”という点を想定していなかったためという指摘もあるが、通報の影響など逃げ遅れた際の状況については正確には判明していない。
通話する内容[編集]
火災(消防車)と救急(救急車)の出動要請を兼ねるため、最初にどちらの事案であるか明確にする必要がある。通報を受けた指令台オペレータは必ず「火事ですか、救急ですか」と問うので[103]、これに答えれば良い。
ただし通報者は往々にして動揺し、場合によってはパニック状態になってしまうため[104]、オペレーターは強い口調で繰り返し訪ねる事がある。これは、通報者を落ち着かせて身の安全を確保させると共に、最も重要な住所などの情報を得るためである。
極度の焦燥により、意味のない言葉(「燃えてるー燃えてるー」「車が、人が」など)を繰り返したり、不完全な住所(何丁目何番地、だけ繰り返すなど)しか言えなくなっていたりする。もし、『自分はちゃんと言ってる』のに何度も聞き返されるとしたら、それは必要な情報が抜け落ちている事を意味する[注釈 41]。
通話中になんらかの事情で通話が切れた場合には指令台側からかけなおしてくる。まとめると次のようになる。
- 火事と救急の種別
- 発生場所・位置(○区(市)、○町、○丁目、○番、○号、○ビル、○階、または目印)
- 状況
- 火事の場合 どこ・何が燃えている、けが人、逃げ遅れの有無
- 救急の場合 急病か事故か 人数、状況(挟まれている、出血している、意識の有無など)
- 通報例(火事、救急の別、場所(目標)、燃えている物、救助要請等を確実に伝えること。=太字)
- 「火事です、○○町の○○商店から火が出ています。燃えている物は○○で、店の○○階で救助を求めている人が○○人います。現場への目標は○○です。」
- 「救急です。80歳の祖父が突然倒れました。意識がありません。呼吸はあります。以前に、脳卒中で○○病院に通院しています。場所は○○町の○番地、電話番号はxxx-xxxxです。」
- 年齢・性別・現場の状況・既往歴・かかりつけ病院・意識の有無または意識の水準(意識が全く無いとか、自分の氏名や現在いる場所が言えないとか)・呼吸や脈拍の有無などを、指示に従いながら冷静に伝えるのが望ましい。救急車が到着するまでどんな応急処置をすればいいかも担当者が指示してくれる。
通報時に正確な住所が判明しない場合[編集]
昨今の携帯電話の普及に伴って外出先での通報が増加しているが、通報時に、正確な住所が不明な場合は、目標となる近くの大きな建築物、電柱や自動販売機、に書かれている住所(自動販売機の場合は、下部に記載されていることが多い)[105]。その他は公衆電話の整理番号などでも場所の特定が可能[106][注釈 42]。
日本自動販売システム機械工業会の社会貢献の取り組みとして、警察や消防機関と連携して2005年から自販機に住所表示ステッカーを貼りはじめた[107][108]。
急病のため発語困難な状態での通報[編集]
脳血管疾患などにより、119番通報してもうまく言葉を発せない場合がある[109]。指令室から『受話器を複数回叩いて』と指示し、応答があれば『緊急事態である』と判断し、緊急車両を出場させる事になっている。
東京消防庁などでは、相手方の応答が無い場合でも『通報者の微かな変化をとことん確認する』ように日頃から指導しており、都内で脳梗塞のために救急要請した男性が発語できず、機転を利かせた指令課職員が、二十三区名を順に読み上げていき、合っていれば受話器を連打するように指示した。これに対して応答があったため、この方法で町名や番地も特定。一命をとりとめたとの事例も発生している[110]。
同様の事例としては、2000年(平成12年)に京都市消防局が脳梗塞症状の男性が2日にわたり計20回も架電したにもかかわらず、発語がなかったという理由から『いたずら電話である』と判断し、救急隊を出場させなかった。当時指令課職員は複数回の架電を確認し、相手方が既に特定できる旨を告げた。しかし、その後さらに架電があったのだから、何らかの緊急事態が発生していると、疾病のためにうまく発語できないと想像するには難くない。
担当した職員は、酩酊で意識朦朧状態の者が電話をしていると感じた旨を供述しているが、意識朦朧状態の発語であると感じたならば、泥酔以外の事由を想定すべきであった。裁判所は、死線をさまよい、医療機関での処置が遅れたことは相当の苦痛・不安が継続したと思われるとし、いたずらを前提とした消防局の対応の不備を認め、慰謝料の支払いを命じている。この男性は、処置の遅延により後遺症が残っている[111]。
災害時の接続[編集]
地震等の災害時はダイヤルしても消防に繋がらないことが多い。原因は概ね、電話回線の混雑を回避するための発信規制だが、稀に電話線の断線によるもの[112]や、交換機設備の故障の場合がある。
発信規制をかけられると、一般電話からの119番への発信ができなくなる(フックアップした時点で話中になるので、どこにダイヤルしたいかは関係ない)。これは、携帯電話、PHSにおいても同様である。NTTは発信先によって規制をかけられる方法を考案すべきとの意見もある。
又、常時、非常時に係わらず、一定のエリアから複数の発信があると、話中となる場合がある。これは、着信側の回線数が決まっているためである(○○市は○回線、○○地区は○回線等、携帯電話、PHS、IP電話についても回線数が地域毎に決められている)。
回線数を増やすことは可能だが、それに対応できるかは別問題(災害対応を見越して、平時から何十人もオペレーターは配置できない 受付台だけは緊急時に備えて多数設置されており、災害対策本部が設置されるような事態が起きた場合にのみフル回転で通報を受ける)。 消防では、大規模災害時には急を要する要請ではない「問い合わせ」に119番を使用するのは控えてほしいとし[113]、付近に要救助者がいる場合には、119番をかけ続けるのではなく周囲の人と連携して救出活動を実施するのが望ましいとしている[114]。
出動の選抜と通信の確保[編集]
- 通報集中による混乱は、地下鉄サリン事件#東京消防庁・病院、ホテルニュージャパン火災#消防の対応も参照。
前述の通り、大規模災害時には市民から多数の出動要請が入電することが予想される。出動可能隊にも限りがあるため、緊急性の高いものを選別する必要があった。2016年(平成28年)の熊本地震の本震時は熊本市消防局に1700件の通報があったが、実際に部隊が出動した件数は、およそ4分の1の450件に留まった[115]。「人命最優先で出動させる」との指令室の判断による。
東日本大震災時には通信事業者の中継局が津波で被災し、広範囲に渡り電話が使用不能となった。被災地を管轄する消防(岩手・宮城・福島県の消防本部)36本部のうち、およそ25%にあたる9消防本部において通信の途絶が発生した。これは、指令室や非常電源の被災による電源供給の停止も原因である。また、一部消防ではバックアップ回線の利用により通信を確保、119番通報の受信を回復したところもある[116]。
119番通報集中時の緊急度に応じた選抜、119番回線の途絶に備え通信事業者の迂回回線を設置するなど、大規模災害時における方策の取りまとめが急務である。
緊急性が認められない119番通報の増加[編集]
近年、緊急性が認められない119番通報が増加しており、救急隊が到着、傷病者を病院へ搬送するまでの時間が長くなる傾向、また出動させられる事により、真に救急対応が必要な傷病者のための救急出動が困難になっている。救急車は緊急に病院に搬送しなければならない傷病者のためのものであり、緊急性の低い件に用いてしまうと、真に救急医療を必要とする人への対処が遅れる原因となる。病気や怪我の場合でも、緊急の救助が必要な場合以外は、タクシー等の手段で病院へ行くよう消防機関は呼びかけている。
救急搬送トリアージ[編集]
東京消防庁は2007年(平成19年)6月1日より「救急搬送トリアージ」を試行している。この制度は緊急性が認められない救急の要請に対して、自身での医療機関受診を求めるものである。しかし現場で緊急性が無いと判断しても通報者の希望を拒否できない事になっており、搬送するケースが多いのが現在のところは実情である。2010年10月31日には、山形市で山形大学の学生が、体調不良で119番通報したが、市消防本部は緊急性が認められないと判断して救急車を派遣せず、タクシーで病院に行くよう指示するにとどめた。学生は通話後死亡し、遺族が1000万円の損害賠償を求める訴訟を提起している。山形市は、「出場要請が取り消された」と判断した、との姿勢を崩さなかったが、1500万円の解決金を支払うことで和解した[117]。
#7119(緊急でない救急相談など)[編集]
一部の地域(札幌市・東京都・大阪市・奈良県など)では、応急手当の方法、近隣の救急病院の案内、救急車を呼んだ方がいいのかどうかなど、救急に関する緊急性の低い事柄に対応する部署を設置している。真に救急車を必要とする者に対して効果的に救急隊が対応できる体制を構築するため、運用が開始された。「救急相談センター」「救急安心センター」など部署名はそれぞれ異なる。設置している地域においては「#7119」に電話することでその地域の部署につながる。なお、この部署には医師や看護師などが常駐し、聞き取り内容から救急車を出場させるべきか、自力で医療機関に向かわせるべきかを判断する[118]。
以下に、東京消防庁管内の救急相談センター受付件数を記載する。
| 都内の受付状況(件) | 計 | 医療機関へ案内 | 救急相談 |
|---|---|---|---|
| 平成24年 | 321,335 | 238,257 | 82,075 |
| 平成25年 | 314,737 | 224,511 | 89,617 |
| 平成26年 | 330,865 | 226,123 | 103,688 |
| 平成27年 | 375,458 | 224,844 | 145,554 |
| 平成28年 | 378,776 | 225,879 | 152,145 |
通報者との意思疎通不足による出動への影響[編集]
2015年、横浜市消防局管内で発生した火災により、出火建物の居住者から入電した119番通報において、指令員との意思疎通不足により消防隊の出場に遅延が発生した。消防隊の現場到着時には延焼が拡大し、通報者が死亡するという事例が発生している[119]。
消防局の発表によれば[120]、火災発生直後に、出火元の居住者からの第一報があった。指令員の呼びかけに応答したものの、発音が悪く聞き取ることが出来ないため、何度か聞き返している。しかし、「救急車は必要ですか?」との問に「いらない」と応答し自ら切断したため、出動の要はないと判断した。が、その後付近住民からの119番通報が相次ぎ、部隊到着時には2階にまで延焼。消火活動への遅延が発生した。
この事例について消防局は、「通報者とコミュニケーションが取れていなかった。話ができていたら結果は違った」とし、再発防止に向けた対策検討委員会を立ち上げた。
なお、この通報者は、緊急性が薄いと思われる119番(救急要請)を百数回にわたり架電していたことが判明しているが、通報時に指令員の判断に影響したかどうかについては、『「またあの通報者からか」という気持ちがまったくなかったとは言い切れない』としている。
虚報・誤報[編集]
いたずら電話の内容に虚偽の通報があった場合は消防法44条20号の規定により30万円以下の罰金又は拘留の処罰対象となり、通話履歴などから実際に検挙されている。また、偽計業務妨害罪で懲役2年の実刑判決を下した事例(2006年12月・仙台地裁)もある。
誤報[編集]
虚報と区別しなければならないのが、『焚き火や調理中に発生する、火災と見間違う怪煙や、緊急性のない泥酔者に対する救急要請』などの『誤報』である。なお、非常ベルが何者かによっていたずら押下されているなどの出場も、広義で『誤報』と位置づけている。
前提として、疑わしい煙が発生する行為を実施する場合には、消防機関への事前の届け出を要する。なお、『誤報』については、原則親切心から行うものであり、罰則規定は設けられていない[121]。
消防では、『火事だと判断して通報したものであれば、たとえ誤報でも災害が発生していないのが1番なので、躊躇うことなく通報してほしい』と広報している[122]。
他国の例[編集]
| 国 | 警察 | 消防 | 救急 |
|---|---|---|---|
| 112 | 119 | ||
| 110 | 119 | ||
| 110 | 119 | 120 | |
| 119 | 111 | 110 | |
| 119 | 110 | ||
緊急通報のための電話番号は世界共通ではない。例えば、アメリカでは「911番」(警察と共通で、指令センターの受信係は内容を聴いて法執行機関に伝えるか消防に伝えるかを判断する)、イギリスでは「999番」、EU加盟国の多くでは「112番」である。いくつかの国では、日本と同様に119番が救急・消防(一部の国では警察)に割り当てられている。
韓国 及び
台湾[編集]
大韓民国及び中華民国(台湾)では「119番」は救急および消防に割り当てられた緊急通報用の電話番号となっている。
韓国および台湾では、電話網の導入が日本統治下で行われたため、元々「119番」が総合的な緊急通報のための電話番号であった。「110番」の運用開始(119番からの分離)は戦後であるため導入しておらず、韓国では「112番」とした。台湾では日本に倣って「110番」とした。
韓国では韓国消防防災庁により運用されている。通報者の位置は回線が接続されると指令台側で自動的に特定され、韓国語・英語・中国語・日本語の4か国語に対応できるオペレーターが応対する。
1339番が緊急を要しない医療の情報提供ダイヤルとなっている。ポケットベルを用いた「U119」救急医療サービスも、一部の高齢者やがん患者向けに提供されている。
なお
北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は旧COMECON加盟国共通の「消防01・救急02・警察03」である。ただし北朝鮮自身はCOMECONそのものには参加していない。
スリランカ[編集]
スリランカでは「119番」は、警察への緊急通報のための電話番号である。
119番はいったんコロンボの担当部署 Police Emergency Division にかかり、そこから各地の警察署へ割り振られる。
元は、スリランカ内戦 (1983 – 2009) 時に、テロ通報用番号として導入された。
ワンクッションコール[編集]
ワンクッションコールとは、沖縄県において、119番が運用されていなかった離島・へき地に所在する診療所在勤の医師等医療従事者の心身の負担解消と安全に医療従事できる環境づくりのため[123]、夜間(時間外)・休日の救急に関する連絡を役場・消防本部・消防団・委託を受けた警備会社が受け付け、その判断を経て対応を行う仕組みである[124]。その電話番号は119番のような特番でなく、市外局番から始まる通常の電話番号[124]や、090から始まる携帯電話番号[125]が用いられていた。
ワンクッションコールは、2011年(平成23年)3月時点で、国頭村(楚洲、安田、安波、奥、北国、佐手)、伊平屋村、伊是名村、伊江村、うるま市(津堅島)、渡嘉敷村、座間味村、渡名喜村、粟国村、北大東村、南大東村、多良間村、竹富町及び与那国町で運用され[126]、2013年 (平成25年)6月からは南城市(久高島)にも導入されたが[124]、沖縄県消防指令センター(センター119)の運用開始に伴い、2015年(平成27年)10月から12月に掛けて市町村ごと順次「119番」へ移行され[127]、従来のワンクッションコールの電話番号は廃止される。
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ 不発弾を発見した場合にも使うが、不発弾発見時には絶対に触れてはいけない。またその場合、110番(警察通報用電話)への通報も有効である。
- ^ 2019年(平成31年)1月19日現在
- ^ ただし通報を怠った場合の罰則は規定されていない
- ^ 2019年(平成31年)1月19日現在
- ^ なお救急の日は9月9日で、1982年(昭和57年)に当時の厚生省(現:厚生労働省)が制定。
- ^ のちに電話番号簿、そして電話帳と呼称が改められた。
- ^ a b 特例は火災だけ。犯罪などの通報には警察署や派出所の電話番号が必要。
- ^ 「警鐘後」の"問い合わせ"を対象外とするため
- ^ 「火災の通報」用であることを明確にし、「問い合わせ」電話を避けるため。
- ^ a b c 本表は『官報』よりの引用に際し、読みやすくするため、一部に現代仮名使いを混ぜた平仮名表記とした。
- ^ 「自働電話」とは鉄道駅や街頭に設置されたコイン式電話で、現代の公衆電話に相当する。
大正末期に自動交換式の導入が決まり、それとの混同を避けるために「自働電話」を「公衆電話」へ改称した(逓信省告示第1449号 大正14年10月1日)。 - ^ 中型以上の郵便局の窓口の横に(電話に加入していない人のために)電話通話室を設けた。この電話を公衆電話と呼び、料金は郵便切手で支払った。またこの場所のことを通話所や通話局と呼んだ。
- ^ 下記の告示第429号
- ^ 通話料に関する文言が削除された
- ^ この消防研究所の1949年調べでは、自動化はされたが(まだ119番の仕組みを導入できず)通常の加入者番号で通報を受けていた都市が熊谷市、飯田市、瀬戸市、金沢市、彦根市、高槻市、田辺市、児島市、三原市、宇和島市、中津市、佐伯市、唐津市、荒尾市の14あった。
- ^ 全国の県庁所在地間相互の自動即時化の完了でさえ、1967年(昭和42年)まで掛かっている。
- ^ 1922年(大正11年)に逓信省の構内電話に自動交換機が導入されたほか、いわゆる外地と呼ばれた関東州大連局では、1923年(大正12年)4月1日から5,000加入回線の自動交換を先行実施していた。
- ^ すなわちダイヤル1なら「カタ」1回。ダイヤル2なら「カタ」を2回発生。ただしダイヤル0は「カタ」10回である。
- ^ これを「区番号」と呼んだ
- ^ これを「分局番号」と呼んだ
- ^ すなわち疑似インパルスによる誤接続が想定される「1から始まる電話番号」は電話局自らがそのリスクを覚悟の上で引き受ける形だった。
- ^ 「電話呼出し」とは(呼出し実施区域に居住する)非加入者に電話したい場合、郵便局が相手方へ呼出し状を配達し、指定電話局の電話所まで呼出してくれるサービス。通話料とは別に呼出料が必要。
- ^ 3桁化の例外として、他局番-0060(他局の電話の故障・障害)、他局番-0500(他局の通話停止、解除、移転の問い合わせ)が定められた。
- ^ 京橋局と本所局に続けて、下谷局 3月18日、神田局 3月20日、茅場町局 3月28日、横浜本局および長者町局は3月25日に自動化された。
なお東京市内では自動局の112番と手動局の「火事」が20年間ほど混在したが、横浜では同年3月25日より市内全域が一斉に自動化された - ^ 自動交換機の導入に合わせ、(手動局を含む)全分局に対して局番(2桁)が導入されたため、これを機会に全面改訂された。
- ^ 神田の80番に電話するには、6桁で「25-0080」をダイヤルしなければならないが、これまでの習慣から00を付けずに「25-80」とダイヤルする人もいて混乱した。
- ^ 電話機本体に付けられた発電機のハンドルをグルグル廻して交換手を呼出す電話機
- ^ 電話局が電話線を通じて加入者の電話機へ電気を供給している電話機
- ^ 同様に「ガチャ」・「ガチャ」に続けて牛込局などの30番台をダイヤルしようとすると「113」(電話の故障受付)に誤接続された
- ^ 間違い電話が掛かってくる消防官署が大迷惑なことはいうまでもない。
しかし電話番号は収容局番(2桁)+加入者番号(4桁)の6桁だが、最初の局番「2」を廻した時点でいきなり消防官署につながるため、電話を掛けようとした側も相当困惑したと想像される。 - ^ また10番台は局番には用いずに、自動交換局の加入者サービス用としていた。
- ^ 堀川局(現:北区同心)・天王寺局(3月4日)、天下茶屋分室・住吉分室(4月15日)
- ^ 湊川局(4月1日)
- ^ 本局(4月8日)、祇園局(10月7日)
- ^ 本局・中局(4月22日)
- ^ 3年ほど遅れて横浜中央電話局でも東京と同じく「11X」に一本化されたが、その他の地域の自動化局では「10X」と「11X」の両方が使われ続けた。
- ^ 横浜では東京と同じ「11X」の特殊番号だったため、唯一の空き番号である「110」番が指定されたが、京阪神エリアでは4桁の「1110」番を使うなど、逓信省は警察への通報用番号を統一しようとはしなかった。
- ^ 日本電信電話公社の通信局長
- ^ 17日が開始式で、20日が業務開始日だった
- ^ 東京消防庁管内の火災発生件数は345件。発見時に鎮圧状態だった火災を除いた311件が対象(東京消防庁編 『火災の実態』 平成29年度版)
- ^ 東京消防庁、自衛消防組織講話より
- ^ 公衆電話ボックス等には、整理番号の近くに住所表記がある。
出典[編集]
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「112」番は出火を消防署へ通知する場合にのみ呼出す電話でありますのに、 実際に就て見ると出火の場所を問合す為に此の電話を呼出す向が少なくないのです。これが為め消防署が非常な迷惑をして居りますが、若し此の問合が輻輳して居る際に肝心の出火を通知しようしても、話中となっている為に通知出来ない場合が生じてきますから、斯の様なことのない様に各自注意せられたいのであります。』 - ^ "自働交換自由が利かぬ:故障申立て毎日五十件" 『東京朝日新聞』 1926年1月27日 朝刊7ページ
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