痴漢

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典型的な痴漢行為。

痴漢(ちかん)とは、女性に対してみだらな行為をしかける男のこと、またその行為のこと[1]。電車やエレベーター、夜道などで相手の体に触れたり抱きつく、また自身の下半身を露出させて相手の反応をみて楽しむなどの行為で、性犯罪に当たる[2]性暴力の一つとも[3][4]。痴漢と類似の単語に痴女(ちじょ)があるがこれは必ずしも対義語ではない[5]

痴漢は日本特有の犯罪と見なされることもあるが[6]中国韓国、欧米、中南米など多くの国で痴漢が起きており[7]、公共交通機関での性的嫌がらせや性暴力などを理由に女性専用車両の検討や導入がなされているため[8]、痴漢は特に日本にだけ限られた行為ではない。

法律・条例[編集]

主に地方公共団体ごとの迷惑防止条例や、刑法第176条の強制わいせつ罪が適用される。実務上は迷惑防止条例の「正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為として、公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること」に対する刑事罰が適用される場合が多い。

迷惑防止条例は施行当初は痴漢等の保護対象が女性のみに限定されていたが、1999年に鹿児島県が性別を限定しない迷惑防止条例を施行。2001年には男性が被害にあった場合にも取り締まりができるように東京都が「女性」にあたる部分を「人」に改正・施行。以降、各都道府県で改正迷惑防止条例が施行され、2014年4月1日に岡山県が改正迷惑防止条例を施行したのを最後に、全都道府県の迷惑防止条例が保護対象となる性別を限定しなくなった。[9]

その他にも行為の種類や程度によって、軽犯罪法第1条第5号、わいせつ物頒布罪公然わいせつ罪暴行罪、鉄道事業者への威力業務妨害などにより処罰される。

実例[編集]

飲酒等により正常な判断が出来ない状況において痴漢行為を犯した場合でも、今日の司法では酒に酔っていたことが免責の理由と認められることはない(これを、法律用語では、「原因において自由な行為」という)。

同一被害者が同一犯人に連続して狙われるような事案以外、痴漢は現行犯でなければ犯人を特定しづらく、更に、被疑者現行犯逮捕には、周囲に居合わせた目撃者などの協力が必要となる場合もある。但し、被疑者が高速バスなどで被害者の隣の席に座っていた場合[10]や、遺留品を残して逃げた場合[11]などは、通常逮捕が可能な場合もある。

被害申告者の供述のみで被告人が有罪となったり、無実を指摘する目撃者がいても被疑者を数日間拘留するなどの事例もある。これまでに恋人男性に教唆された女性による示談金目的の冤罪、携帯電話使用を注意されたことによる逆恨み[12]からの痴漢冤罪事件がニュースとして取り沙汰されたことがある。また、被害者の誤認などにもよって起こる痴漢冤罪が着目され、問題になることもある。

統計[編集]

2010年の警視庁管内(東京都内)における痴漢検挙件数は約2000件だった[13]

2010年8月に警察庁の委託を受けた調査会社がインターネットを通じて行った調査では、電車で通勤・通学する大都市圏の女性の13.7%が過去1年間に車内で痴漢被害に遭っていた[14]。被害に遭った者のうち警察への通報や相談をしたのは10.9%のみで、52.6%は我慢していた。警察への通報や相談をしなかった理由は「警察沙汰になるのが面倒」「事情聴取などに時間がかかりそう」が合計で5割超で、「犯人が捕まらないと思うから」が約2割だった。また、痴漢を目撃した男性も半数近くがどのような行動も取っておらず、「犯人との確証が持てなかった」「関わり合いになるのが面倒」といった理由が多かった[14]。また、2010年の6-7月に7都府県で摘発された容疑者の51.1%が会社員だった[14]

警察庁が2011年3月にまとめた「電車内の痴漢撲滅に向けた取組みに関する報告書」では、検挙数が多かった路線はJR埼京線、中央線、京王線、東海道線、小田急線、東急田園都市線、総武線であった[15]

加害者は男性、被害者は女性である場合が多い。2013年に埼玉県警察が検挙した痴漢は197件で、被害者は10代・20代の女性が8割を占め、特に電車通学を始めたばかりの高校1年生が標的にされている。被疑者は30代・40代の男性会社員が多かった[16]

2013年から2015年までの3年間に警視庁が東京都の迷惑防止条例で検挙した痴漢行為の内、約82%にあたる3079件が列車内と駅構内で発生していることが情報開示請求によって明らかになった[15]。2013年と2014年のデータから痴漢方法は、「さわり・撫で」の1719件が最多で、次点が「陰部押しつけ」の179件である[15]。事業者の区別では、3年間の合計でJRが1566件、私鉄が1301件、都営が395件だった[15]。3年間の痴漢の発生場所は黒塗りにされていたが、東京都と警視庁が鉄道事業者に女性専用車両の導入拡大を要請していた2005年2月の時点では、JR埼京線、中央線が突出しており、総武線、京王線、山手線が続いた[15]

2015年に東京都で発生した痴漢の件数は約1900件であり、そのうち電車内は54%で駅は18.2%であるので、鉄道関連での痴漢は約1370件ほど発生している[17]

平成27年(2015年)の「犯罪白書」では、痴漢を行う男性で最も多いのは4大卒のサラリーマンでこのうち既婚男性は34.7%と分析されている。痴漢は再犯率が高く、加害者が反復する性的逸脱行動の結果、性依存症に陥っている[18]。日本全国における、女性が被害者の強制わいせつ事件の認知件数は、年間6千件台から8千件台である[19]

2016年の埼玉県の簡易調査では、60歳未満女性の回答者の67.1パーセントが被害経験があると答えた[20]

法務総合研究所が2019年(令和元年)に発表した「第5回犯罪被害実態(暗数)調査のうち『性的な被害』に係る調査結果(概要)」によると、全国16歳以上の回答者3,500人(男性1,688人,女性1,812人)の内、性的被害は女性30人(女性回答者の1.7%)、男性5人(男性回答者の0.3%)であり、被害の内容として痴漢された人は11人であった[21]

WeToo Japanが2019年に発表した調査では、関東圏で暮らす男女約1万2千人のうち、電車やバス・道路などで「自分の体を触られた」のは女性で47.9%、男性で8.6%、「体を押し付けられた」のは女性で41.9%、男性で11.9%であった[22]。この調査によると、過去1年間で痴漢被害に遭った割合が最も高かったのは10代女性で、22.9%であったという。ただし、30代、40代であっても1割弱が被害を受けており、兵庫教育大大学院の永田講師は「決して低くない」と指摘している。

女性の被害[編集]

青少年の性行動全国調査報告では、女子中学生、女子高生、女子大生の痴漢被害の経験率について報告されている[23][24]。それによると、女子の痴漢被害の経験率の推移は以下の表のようになっており、いずれの段階の女子でも痴漢の経験率は低下している。

女子の痴漢被害の経験率の推移
中学生 高校生 大学生
1999年 14.3 30.4 56.2
2005年 9.1 16.3 42.0
2011年 6.3 24.1 38.3
2017年 - 10.6 24.0

男性の被害[編集]

日本全国における、男性が被害者の強制わいせつ事件の認知件数は、年間100件台から200件台である[19]

3度被害に遭っている者や、女性から被害を受けた者もいる[25]

発生する場所[編集]

痴漢は、電車内、職場、公園、人気のない道など第三者の目が行き届かない環境ならばどこでも行なわれる可能性がある。

電車内[編集]

痴漢の多くは電車内で発生している。2010年に警視庁が検挙した痴漢(件数は前述)の65.9%は電車内で発生している[13]前述の「7都府県で摘発された被疑者」の多くはドア沿いで犯行に及んでおり、特に座席横の角の部分が最も多かった。また、50 - 60%は通勤・通学路線で通学・通学時間帯に犯行に及んでいた[14]

駅構内[編集]

2010年に警視庁管内で検挙された痴漢(件数は前述)の11.9%は駅構内で発生しており、電車内に次いで多かった[13]

バス車内[編集]

ゴールデンウィーク夏休みなどの長期休暇中に夜行バス車内で頻発している。夜行バスは車内が暗く、多くの乗客が寝ている上、席の移動もできないため、痴漢が発生しやすい上、発生すると犯行が長時間に及ぶケースが多い。このため、多くのバス会社は普段は男女が隣同士にならないよう配慮しているが、長期休暇中は満席となるため配慮が難しくなるため痴漢が頻発する[26]

犯行の手口[編集]

スマートフォンを利用した盗撮行為
平安時代の絵巻物『伴大納言絵詞』の一場面。火事騒ぎの中、女性の背後で男性が不審な姿勢をしている

衣服越しに胸や尻、性器等に触れたり、スカートやズボンの中に手を入れて下着、性器等に触れたり、相手に自分の性器を触れさせたりすることが基本的な手口である。

一方で、衣服や肉体への物理的接触を伴わず、公衆の前で性器を露出したり、スマートフォン画像共有アプリを利用するなどして猥褻な画像を無理に見せたりする行為も、痴漢事件として報道されることがある[27]。2019年8月20日には福岡県警が県迷惑防止条例違反(卑わいな行為の禁止)の疑いで、男性会社員を書類送検した[28]他、兵庫県や千葉県などで逮捕者を出している。

個人で痴漢行為を行なう者のほかに、組織的に痴漢行為に及ぶ痴漢集団の存在が確認されている[29][リンク切れ][要出典]。実行犯が痴漢行為を行なっている間、その仲間が周囲から見えないよう壁になったり、被害者に騒がれた場合に第三者を装い、冤罪を主張する虚偽の発言で擁護したり、あるいは逆に現行犯逮捕するふりなどして実行犯を連れ出して逃走させたりする役割を果たす[要出典]強制性交にまで及んだ場合には、強制性交等罪が成立する。午後6時から午後7時の間に、この系統の事件は起きやすいと言われる[30]

第三者の男性が女性に成り済まして電子掲示板に「痴漢してくれる人はいませんか」などと書き込み、女性が掲示板を閲覧した男性から被害を受ける事件も起きている。書き込んだ男性は迷惑防止条例違反容疑で逮捕されている[31]

心理[編集]

加害者の心理[編集]

加害者については性欲の発散ではなく、むしろ日常で抱えている過度なストレスを痴漢することで達成感や優越感を味わい、支配欲、ゲーム感覚やレジャー感覚、男性性の確認と刺激を求め、被害に遭っても訴え出なさそうなターゲットを狙っている「弱い者いじめ」が動機であるとの精神保健福祉士・社会福祉士による分析がある[32]

ある精神保健福祉士・社会福祉士が200名を超える加害者に聞き取り調査を行ったところ、過半数が「痴漢の行為中に勃起していない」と回答した[33]。ある依存症専門医は痴漢行為について「『痴漢をする人は性欲が強い』と考えている人は多いのですが、それは違います。なぜなら、もし性欲の強い人が女子高生のお尻を触ろうものなら、そこで止めるなんてことはできないわけですから。つまり、痴漢とは性欲を満たすための行為ではなく、スリルを満たすための行為なのです」と述べている[34]男尊女卑的価値観に基づく支配欲を満たすために行う者もいる[33]

被害者の心理[編集]

「痴漢をされたら周りに助けを求めればいい」という見解もあるが、公共の場で胸や尻が露出している姿を他人の目に晒すのは屈辱的なことであり、それによって目立つことを恐れて声を上げられないケースも多い。

実際にこれらの被害(少年を狙ったものも、少女を狙ったものもある)にあったケースでは、まだ異性に対する価値観の成熟していない未成年を付け狙った行為で異性に対して強い恐怖心を覚えたというケースや、いわゆるストーカーによって電車内で辱めを受けたために電車に乗る事に強いストレスを受けるようになってしまったケースが報告されている。異性と接触することに強い恐怖を感じるようになった人もいる。しかし自分から被害を言い出しにくいこともあって、社会的認知が高くなく、警察が取り扱わないケースもある[要出典]

痴漢への対策[編集]

まず痴漢を寄せ付けないことが大切である。簡単にできる対策としては、露出度の高い服装を避ける、ターゲットにされないよう通勤・通学などの行動パターンを変えてみる、いざという時に駆け込める場所(交番・コンビニなど)を把握しておく、電車では女性専用車両を利用する[注釈 1]防犯ブザーを鞄につけるなどして所持する、いざという時は携帯電話スマートフォンを鳴らして周囲の注目を引く、毅然とした隙のない女性を演出する、などがある[36]

痴漢は目立つことを嫌うため、大人しく、抵抗されにくいイメージのある比較的普通の服装を纏う地味な人物を狙うともされている[37]

被害に遭った場合、黙っていると犯行がエスカレートする(中には被害者が同意したと思い込む者もいる[16])おそれがある。「嫌だ」という意思表示をする必要があるが、痴漢かどうかの確信を持てない時は、車両や乗車場所を変える。被害に遭っていると確信した場合は、犯人を現行犯逮捕する[38]防犯ブザーを使用するなどの方法がある[13]

犯人を現行犯逮捕する時は

電車内では

  • ドア付近(犯人にとって犯行後逃げやすい)や、階段や改札の近くに止まる車両(混雑しやすい)を避ける[13]
  • 鞄を胸の辺りまで抱える[40]
  • カメラ 携帯 ICレコーダー

痴漢防止グッズ[編集]

埼玉県警察鉄道警察隊は、犯人への警告及び犯行の証拠残しを目的とした「チカン抑止シール」を無料配布している[41]。ネット上では「悪用されたら怖い」「冤罪が増えるのでは」などの声もあるが、県警鉄警隊は「シールの印はあくまでも補強証拠で、捜査は従来通り被害者や目撃者の証言、防犯カメラの映像などを精査して行う」としている[42]大宮駅で配布を始めたところ、女子高生や学校からの問い合わせが相次いだ[43]

実際に被害に遭ったことのある女子高生は、「私たちは泣き寝入りしません」などと書かれたバッジを作成して身に付けたところ、被害に遭わなくなったという[44]

夜道を歩くときは光量の大きい懐中電灯を所持していると、痴漢の目をライトの光でくらませて、ひるんだところで鼻先を殴って逃げて110番に通報するといった対策ができる[45]

痴漢対策アプリ[編集]

  • Digi Police - 警視庁の提供している防犯アプリ。犯罪発生状況の確認ができたり、防犯ブザー機能がある[46]
  • Radar-z - 旧称「痴漢レーダー」。痴漢を匿名で通報できるアプリ[47]

痴漢に対する注意喚起[編集]

世界各国での痴漢[編集]

韓国[編集]

韓国では「痴漢」を韓国語読みした「치한」という呼称が使われている。京畿開発研究院の研究委員が2011年8月に、首都圏で大衆交通を利用する女性職員300人に行った調査では、24.8%が被害に遭ったことがあると答えた。また、このうち30.1%が過去1年間に2回以上被害に遭ったと答えた。被害場所は地下鉄が67.1%、市内バスが15.1%、高速バス・座席バスが6.8%だった。被害に遭った女性の対処方法は日本人女性と同じく消極的で、回答者の半分以上は「乗り換えたり車両を移動したりする」と答えた[48]。また、女性専用車両がある[49]

アメリカ[編集]

地下鉄での性犯罪自体は目新しいものではなく、1953年当時のニューヨーク市の刑事は、混雑した地下鉄を「性犯罪者にとって素晴らしい場所」と表現していた[50]

ニューヨーク市の地下鉄を利用する者を対象にした調査では、63%の人が性的な嫌がらせを受けた経験があると答え、10%が性的暴行を受けたことがあると答えた[51]。実際に、ニューヨーク市の地下鉄において性犯罪の件数は4年連続増加しており、ニューヨーク警察に届け出があった公共交通機関における性犯罪は2017年に1024件に達した[50]。これはかつてニューヨークでは、痴漢は捜査機関の犯罪調査でも調査対象とされておらず、被害女性が無力感を感じ報告しなかった状況から変化したことが一因であるとされる[52][53]

イギリス[編集]

2012年度に実施された調査では、18~34歳のロンドン在住女性の内、43%が前年に地下鉄やバスなどで痴漢にあったことがあるという[54]。さらに、2013年7月から2014年4月にかけて、公共交通機関での痴漢の発生件数は27%増加した[54]。また、イギリスでは電車内で起きた痴漢などの性犯罪の報告件数が、2012・2013年度の650件から2016・2017年度の1448件に増加している[55][56]。これらの女性への性暴力の犯罪の大半がラッシュアワーに起きている。

ロンドンでは、かつて女性専用の車室が存在していたものの[57]、1977年に完全廃止が決定された[58]。後に女性専用車両の導入のアイディアが2015年に労働党のリーダーシップキャンペーンで提案されたものの即座に却下された[59]。その後、労働党の同僚からは批判され、労働党前交通大臣からは「女性にとって極めて侮辱的」とされた[58]。さらにフェミニスト団体からも一様に反対されており、また交通労組の会議書記長は、女性はどこでも座りたいところに座る権利があり、「性別のアパルトヘイトをイギリスの鉄道に望まない」としている[60]

ロンドンでは地下鉄の痴漢における10倍とも言われる暗数撲滅のため、61016番へメールで通報する革命的な通報システムのキャンペーンを実施した[61]。しかし、18ヶ月で505件の通報があったものの、そのうちわずか14人程度しか逮捕できておらず、未だ痴漢は蔓延している[61]

フランス[編集]

フランス語では痴漢をする人は「frotteur(こする人)」と呼ばれる。彼らは被害者に対して、女性に体を擦りつけてきて、たいてい公共交通機関など人がすし詰め状態になった場で猛威を振るう。フランスでは1910年から痴漢の存在が社会問題化しており、公共交通機関での痴漢行為は長年の課題であった[62]。また、公共交通機関で男女がともにいることの是非が繰り返し議論され、1910年頃の当時は支持されなかったものの女性専用車両の導入が提案されていた[62]。2018年の1月の時点では、女性専用車両は導入がなされていない[62]

現代では、犯罪および刑罰対応国家観測所が発表した調査において、女性女性の半数が交通機関に乗っているときに身の危険を感じると回答し[63]、2014年から15年のあいだに少なくとも22万6950人の女性が公共交通機関内で性的被害に遭ったという[64][65]

さらにフランスの全国運輸利用者連盟による6000人を超える大規模調査では、回答者の90%近くが公共交通機関で何らかの形で嫌がらせを受けた経験があると回答し、女性の2人に1人がセクハラの被害者にならないためにスカートをやめてズボンを選ぶと回答した[66]。2018年にはパリの地下鉄で自慰行為をしている男が撮影され、その動画がツイッター経由で共有され100万回以上再生される出来事が起きた[67]。動画を投稿した女性によると、このような出来事は珍しいことではなく週に1回はあるという[67]

メキシコ[編集]

メキシコでは女性の65%が、公共交通機関を利用した際に何らかの性的被害に遭ったと答えている[68]。メキシコシティでは、10人中9人の女性がすでに公共交通機関内での性被害を経験している[69]。メキシコで生中継中に痴漢を行った男性へ叱責したインタビュー女性へ称賛が寄せられた。中南米ではこのような暴力・痴漢・セクハラや、SNS上での脅迫が深刻な問題になっている[70]。またメキシコには女性専用車両がある[71]

エジプト[編集]

2017年のトムソン・ロイター財団世論調査では、エジプトの都市であるカイロが女性にとって最も危険な大都市であることが判明し、2013年の国連の調査では、エジプト人女性の70%が公共交通機関での通勤を安全だと感じていないという結果が出ている[72]。またその国連の調査では、女性の99%がエジプトで性的ハラスメントを経験したことがあるという結果が示されている[72]

ボランティアが看板や乗客のアナウンス、プロモーションビデオなどの取り組みを行っているものの、痴漢の撲滅に大きな進展をもたらしていないため、厳格な法執行が必要であるという声が上がっている[72]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 多くの鉄道事業者が、女性以外に一部の男性も乗車対象としている。例えば東日本旅客鉄道(JR東日本)は、小学生以下の男児、身体障害者の男性、及び身体障害者を介助する男性も乗車対象としている[35]

出典[編集]

  1. ^ 痴漢とは - コトバンク(2021年7月3日閲覧)
  2. ^ 上田基編著『命のたいせつさを学ぶ性教育』ミネルヴァ書房、2008年、p.86
  3. ^ 性暴力とは - コトバンク「性暴力」『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』(2021年7月3日閲覧)
  4. ^ 痴漢は性暴力に入りますか?(小川たまか) - 個人 - Yahoo!ニュース(2021年7月5日閲覧)
  5. ^ 痴女とは - コトバンク(2021年7月6日閲覧)
  6. ^ 原田隆之 (2015.3). 『入門 犯罪心理学』. 東京: 筑摩書房. p. 72. ISBN 9784480068248. OCLC 905574641. https://www.worldcat.org/oclc/905574641 
  7. ^ “痴漢が生きやすい社会、なぜ SNSで「し放題」投稿も”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2018年3月7日). https://www.asahi.com/articles/ASL3162KXL31UPQJ00J.html 2018年4月29日閲覧。 
  8. ^ 痴漢の悩みは万国共通? 世界の「女性専用車両」をのぞいてみたら” (日本語). クーリエ・ジャポン (2015年10月1日). 2019年8月9日閲覧。
  9. ^ 男性も痴漢から保護対象に この春、全都道府県で改正条例施行 - Spork!(2014年4月5日)2021年7月5日閲覧。
  10. ^ “GWの帰省中に災難…女子大生が高速バス内でわいせつ被害 容疑で国立大留学生のベトナム人を逮捕 京都府警”. 産経新聞. (2016年5月5日). http://www.sankei.com/west/news/160505/wst1605050033-n1.html 2017年7月1日閲覧。 [リンク切れ]
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  12. ^ 夕刊フジ特捜班 痴漢冤罪の恐怖
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参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]