アゼルバイジャンのユーロビジョン・ソング・コンテスト
アゼルバイジャン | |
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加盟放送局 | İctimai Televiziya (İTV) |
出場 | |
出場回数 | 10 |
初出場 | 2008 |
最高順位 | 優勝: 2011 |
最低順位 | 22位: 2014 |
外部リンク | |
Eurovision.az | |
Eurovision.tvのアゼルバイジャンのページ |
アゼルバイジャンのユーロビジョン・ソング・コンテストでは、アゼルバイジャンにおけるユーロビジョン・ソング・コンテストについて述べる。アゼルバイジャンではİctimai Televiziyaが欧州放送連合に加盟した後、2008年大会で初めてユーロビジョン・ソング・コンテストに参加した。İTVは同大会のアゼルバイジャンでの放送を担当する。
アゼルバイジャンでは別の放送局AzTVが2007年大会への参加を希望したが、欧州放送連合はAzTVが同連合のメンバーではないことを理由にこれを認めなかった。AzTVはアゼルバイジャン政府と近すぎることを理由に2007年6月18日に欧州放送連合への加盟を拒絶された[1]。7月5日、İTVが欧州放送連合の正式会員となり[2]、10月15日には欧州放送連合での活動が認められた[3]。
アゼルバイジャンはザカフカースの国としては最も遅れて大会への初参加を果たした。アルメニアは2006年大会から、グルジアは2007年大会から参加している。アゼルバイジャンは2008年大会では準決勝を突破して決勝に進み、132ポイントを集めて8位となった。次ぐ2009年大会では、アイセル・テイムルザデとアーラシュが楽曲「Always」で参加した。彼らは準決勝を2位で通過し、決勝ではアイスランドに僅差で敗れて3位の好成績を残した。
2011年5月14日、ユーロビジョン・ソング・コンテスト2011のアゼルバイジャン代表、エルダル・ガスモフとニガル・ジャマルの楽曲「Running Scared」が優勝し[4][5]、ユーロビジョン・ソング・コンテスト2012の主催国となることが決まった。
参加者[編集]
年 | アーティスト | 言語 | 曲 | 決勝 | 得点 | 準決勝 | 得点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2008 | エルヌル・フュセイノフ & サミル・ジャヴァドザデ Elnur Hüseynov & Samir Cavadzadə |
英語 | "Day After Day" | 8 | 132 | 6 | 96 |
2009 | アイセル・テイムルザデ & アーラシュ[6][7] Aysel Teymurzadə & Arash |
英語 | "Always" | 3 | 207 | 2 | 180 |
2010 | サフラ・アリザデ Səfurə Əlizadə |
英語 | "Drip Drop" | 5 | 145 | 2 | 113 |
2011 | エルダル・ガスモフ & ニガル・ジャマル Eldar Qasımov & Nigar Camal |
英語 | "Running Scared"[8] | 1 | 221 | 2 | 122 |
2012 | サビナ・ババイェヴァ Səbinə Babayeva |
英語 | "When the Music Dies" | 4 | 150 | 主催国 | |
2013 | ファリド・マンマドフ Fərid Məmmədov |
英語 | "Hold Me" | 2 | 234 | 1 | 139 |
2014 | ディララ・カズモヴァ Dilarə Kazımova |
英語 | "Start a Fire" | 22 | 33 | 9 | 57 |
2015 | エルヌル・フュセイノフ Elnur Hüseynov |
英語 | "Hour of the Wolf" | 12 | 49 | 10 | 53 |
2016 | サムラ・ラヒムリ Səmra Rəhimli |
英語 | "Miracle" | 17 | 117 | 6 | 185 |
2017 | ディアナ・ハジイェヴァ Diana Hajiyeva |
英語 | "Skeletons" | 14 | 120 | 8 | 150 |
投票履歴(2008年 - 2015年)[編集]
アゼルバイジャンから高得点が送られた国々:
順位 | 国 | 得点 |
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1 | ![]() |
67 |
2 | ![]() |
55 |
3 | ![]() |
48 |
4 | ![]() |
42 |
5 | ![]() |
34 |
アゼルバイジャンに高得点を送った国々:
順位 | 国 | 得点 |
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1 | ![]() |
72 |
2 | ![]() |
62 |
3 | ![]() |
60 |
4 | ![]() |
57 |
5 | ![]() |
56 |
出典:[9]
注: 得点の合計は決勝のときのもののみであり、準決勝のものは含まない。
主催[編集]
年 | 場所 | 会場 | 司会 |
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2012 | ![]() |
バクー・クリスタル・ホール | Leyla Aliyeva、エルダル・ガスモフ、Nargiz Birk-Petersen |
論争[編集]
2006年、アゼルバイジャンのマスメディアは、ユーロビジョン公式サイトでアルメニア代表のアンドレ(André)の出身地がナゴルノ・カラバフとなっていることを非難した。ナゴルノ・カラバフは法的にはアゼルバイジャンの領土でありながら、アルメニアが実効支配し、アルメニア人による傀儡国家が作られている。また、Andréが生まれた1979年当時は、名実ともにアゼルバイジャン領であった。結果として、ウェブサイトからはアンドレの出身地の情報は削除された[10]。
2009年5月12日、2009年大会の準決勝で、アルメニア代表であるInga and Anush Arshakyansの演技の導入部に流されたビデオ・クリップの中で、アルメニア国内の物とともに、ナゴルノ・カラバフにある「我らの山」記念碑が映っていた。アゼルバイジャンのマスメディアの代表者たちは、大会主催者に対してこれを修正するよう求めた。その結果、5月16日の決勝では「我らの山」記念碑が映像から取り除かれた[11]。アルメニア公共放送はこれに対する応報として、決勝大会でのアルメニアからの得点をモスクワに伝える際、背景に大きく「我らの山」記念碑を映し出した。また、アルメニアからの得点を発表するシルショが手に持っていたボードにも記念碑の写真がついており、これを何度か見せていた。
2009年大会が終わったあと、ベラルーシのメディアが、ユーロビジョン大会での不正行為の疑いに関する報道をした。その中では、何者かがベラルーシの学生らにカネを払い、アゼルバイジャンへの投票を求めたこと、さらに、10台のバスを使って彼らをベラルーシとリトアニアの国境へと移送したこと、そのコストは合計で55百万ルーブルに上るであろうことが報じられている[12]。彼らは、ベラルーシのSIMカードを使ってベラルーシからアゼルバイジャンに投票し、その後リトアニアのSIMカードを受け取ってリトアニアからアゼルバイジャンに投票した。アゼルバイジャンの楽曲「Always」は、ベラルーシから10点、リトアニアから5点の高得点を受けている。しかし、ベラルーシのアゼルバイジャン人ディアスポラの代表者、ナティク・バギロフ(Natik Baghirov)は、このような動きについて何も知らず、またベラルーシのユーロビジョン審査員であるSyarhei Malinouskiは、ベラルーシからの大挙しての国境越えの事実性について疑問を呈し、「愚かな噂に過ぎない」とした[13][14]。
参考文献[編集]
- ^ Kuipers, Michael (2007年6月18日). “Azerbaijan not joining after all”. ESCToday 2007年6月18日閲覧。
- ^ News Eurovision Finland 2007 Новости Евровидения 2007 Финляндия
- ^ Eurovision Song Contest | Belgrade (Serbia) 2008 - Articles
- ^ “Azerbaijan's Eurovision rebirth”. AFP. (2011年5月16日) 2011年5月16日閲覧。
- ^ Sperling, Daniel. “Azerbaijan win Eurovision Song Contest 2011”. 2011年5月16日閲覧。
- ^ Siim, Jarmo (2009年2月12日). “Azerbaijan to send a duet to Eurovision”. EBU. 2009年2月12日閲覧。
- ^ “Azerbaijan: Aysel Teymoruzadeh to Moscow”. Oikotimes (2009年1月17日). 2009年1月17日閲覧。
- ^ http://www.diggiloo.net/?2011
- ^ “Points to and from Azerbaijan (2008)”. EurovisionRecords. 2008年2月5日閲覧。
- ^ (ロシア語)Abulfaz Garayev: Eurovision Governing Body Fixed Error on Website
- ^ (ロシア語) Eurovision 2009 Organisers Prevented Armenian Provocation. Day.az. 17 May 2009
- ^ Did Azerbaijan “bribe” Belarus and Lithuania to vote at “Eurovision”? // European Radio for Belarus, by Zmіtser Panyamonau, Hanna Balahovіch. 2009-05-19
- ^ Did Azerbaijan “bribe” Belarus and Lithuania to vote at “Eurovision”? // European Radio for Belarus, by Zmіtser Panyamonau, Hanna Balahovіch. 2009-05-19
- ^ Азербайджан "подкупал" голосование на "Евровидении" в Беларуси и Литве? Belarussian Partisan, 19.05.2009
外部リンク[編集]
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