フォーチュン・クエスト
フォーチュン・クエスト | |
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ジャンル | ファンタジー |
小説 | |
著者 | 深沢美潮 |
イラスト | 迎夏生 |
出版社 | 角川書店、メディアワークス、ポプラ社 |
レーベル | 角川スニーカー文庫、電撃文庫 角川mini文庫、ポプラポケット文庫 |
刊行期間 | 1989年 - |
巻数 | フォーチュン・クエスト 全8巻 新フォーチュン・クエスト 全20巻 新フォーチュン・クエストII 7巻(以下続刊) 新フォーチュン・クエストL 3巻 フォーチュン・クエスト外伝 3巻 フォーチュン・クエストバイト編 1巻(角川mini文庫版 2巻) |
漫画 | |
原作・原案など | 深沢美潮 |
作画 | 迎夏生 |
出版社 | メディアワークス |
掲載誌 | 月刊コミックコンプ 月刊電撃コミックガオ! |
レーベル | 電撃コミックスEX、電撃コミックス |
巻数 | 2巻(電撃コミックス版は3巻) |
ゲーム:フォーチュン・クエスト ダイスをころがせ | |
ゲームジャンル | テーブルゲーム |
対応機種 | スーパーファミコン |
開発元 | ザムス |
発売元 | バンプレスト |
プレイ人数 | 1-6人(但し全COMプレイの0人も可能) |
発売日 | 1994年4月28日 |
インタフェース | マルチタップ |
ゲーム:新フォーチュン・クエスト 食卓の騎士たち | |
ゲームジャンル | テーブルゲーム |
対応機種 | PlayStation |
発売元 | メディアワークス |
プレイ人数 | 1-4人(但し全COMプレイの0人も可能) |
発売日 | 1996年6月21日 |
インタフェース | マルチタップ |
その他 | PS2の75000型以降では不具合が出る |
関連項目 | |
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テンプレート - ノート | |
プロジェクト | ライトノベル、漫画、コンピュータゲーム |
ポータル | 文学、漫画、ゲーム |
『フォーチュン・クエスト』 (Fortune Quest) は、1989年にシリーズ第1作が発売された深沢美潮のファンタジーライトノベル作品。また、それを原作にした派生作品の総称。イラスト・漫画化作品の作画は迎夏生が担当している。
概要
主人公の駆け出し冒険者パステル・G・キングによる一人称で書かれた冒険ファンタジー。
元々『フォーチュン・クエスト』はマル勝ファミコンの増刊号「魍魎戦記MADARA」内にキャラクター紹介及び冒頭部分が掲載されていたが、その後1989年に正式に角川スニーカー文庫で『フォーチュン・クエスト』(当項目では、以降これを「無印」と記す)が開始され、8巻まで発売される。
1994年、担当編集者の他社への転出に伴い作者の深沢もレーベルを電撃文庫へと移り、『新フォーチュン・クエスト』を開始する。他にもパステル達が冒険者となって最初のクエストに挑戦するまでのプロローグを書いた『フォーチュン・クエスト外伝』(角川スニーカー文庫)、冒険者になった頃にしていたアルバイトの物語を書いた『フォーチュン・クエストバイト編』(角川mini文庫、角川スニーカー文庫)が角川書店から刊行されていた。これらの外伝は、新刊の3巻を加えて『新フォーチュン・クエスト外伝』、本編とバイト編は『新装版フォーチュン・クエスト』として電撃文庫から発売されており、全ての作品が電撃文庫から発売されている。本編以外の物語には他にも『新フォーチュン・クエストL(リミテッド)』がある。
1997年にはテレビアニメ化され、『フォーチュン・クエストL』が毎日放送で放送された。他にもオリジナルストーリーの漫画版やテーブルトークRPG『フォーチュン・クエストRPG』など様々なメディアで展開された。
2007年10月から、ポプラポケット文庫(ポプラ社)から児童文学として無印1巻から順次再版が開始されている。これで角川書店、メディアワークス、ポプラ社と、三社に渡って作品が展開されることとなる。
同作者の作品『デュアン・サーク』『青の聖騎士伝説』は、フォーチュン・クエストの世界の約100年前を舞台とした作品であり、それぞれの作品間を繋ぐ人物やアイテムなどが登場している(デュアン、オグマとサムラ、クレイ・ジュダ、ランド、シドの剣など)。
世界観
剣と魔法が活躍する、典型的なファンタジー世界を舞台としているが、冒険者支援グループや保険会社といった大道具から通販グッズのような小道具まで現代社会的な要素も加えられており、そういった世界観の中を駆け出しの初心者パーティに冒険させるという構図をとっている。
冒険者支援グループ
世の中のモンスターに立ち向かう存在であるが、生活の不安定な冒険者を支援するために発足された組織。冒険者はこのグループから身元を保証されることで、冒険者価格として交通費や宿泊費、各種アイテム購入費などの割引サービスを受けることが出来る。活動資金は加入する村や自治体からの寄付金で賄われ、その村がモンスターの被害を受けた場合は、戦力や金銭面での援助を受けることができる。
冒険者カード
冒険者の身分証明書。資格試験に合格することで交付される。上記のサービスを受けるためにはこのカードを携行していなければならない。カードには、名前、生年月日、本籍、連絡先(冒険者としての拠点)、職業、レベル、特性値(体力、知力、魔力、カルマ、経験値)が記載されている。一年に一度、更新することが義務づけられている。物語当初は各個人の誕生日に更新していたが、途中から全員が同じ日に更新手続きをするように変更された。ただ、あまりにも数が膨大すぎるためバグが発生するトラブルがあった。
レベル
冒険者カードに記載されている値の一つ。経験値を積むことでレベルが上がる。経験値はモンスターを倒すことによってのみ加算される(特例として、冒険の功績が認められれば加算される場合もある)。冒険者たちの間では、レベル=強さと見る傾向があるが、必ずしも本人の実力を反映しているわけではない。一部の冒険者から、加算法の改善(モンスターとの戦闘の回避に成功した場合、経験値を加算するなど)の要望が支援グループに出されている。 レベルアップの際には、冒険者カードが光り、音が鳴る。 レベル1からスタートするが、最初のレベルアップでは、『1』の表記はそのままで、色が変わるだけ(事実上、『0』からのスタート)。
登場人物
パーティメンバー
- パステル・G・キング
- この作品の語り手であり、主人公の少女。「詩人兼マッパー」という職業につきパーティの中での役割としている(マッパーとはマッピングする人、つまりダンジョンなどで道に迷わないために地図を作る人のこと)はずなのだが、実は極度の方向音痴であり、町の中でもたびたび迷子になるほどである。詩人らしい仕事をしている描写もほぼ無いが、自分たちの冒険談をもとにした小説を執筆し雑誌に連載しており、パーティーの貴重な収入源となっている。またパーティの財務担当もしているが、(トラップがギャンブルでスッてしまう等の理由により)いつも財政難金欠などで頭を悩ませている。
- 森の中にあるガイナという街の生まれで、14歳の時に両親をモンスター襲来により失った。他の街に住むそりの合わない祖母と暮らすよりも、と冒険者への道を選んだ。ただし冒険者になった後は手紙等を書いて近況は報告しているらしい。返事は貰っていないようだが、祖母の傍で働いている人から彼女の近況を聞いている。なお、ミドルネームは「グロリア」だが前述の通り、折り合いの悪い祖母の名からもらったものであるため普段は省略形のGで通している。
- 明るく前向きな性格で、落ち込みやすいが立ち直りも早い。面倒見はよく相談役などにもなるが、相談する側にも結構なっている。その性格に惹かれてか、半魚人とギア・リンゼイにプロポーズされた事がある。
- 武器は、ショートソードと折りたたみ式のクロスボウだが、どちらもあまり上手ではなく、敵と味方が戦闘している際などに援護の矢を放とうとすると、味方から「頼むから矢を撃つな」と言われるほどである。
- 普段は並みの精神力しかないが、必死になるとすさまじい意志の力を発揮する。事実、恋の女神メナースに体を乗っ取られたときに人間の身でありながら、自力で体の外に女神を追い出すという離れ業を披露した。『忘れられた村の忘れられたスープ(下)を参照』。
- また彼女自身に向けられるトラブルには大した能力は発揮できないが、他人の為になると観察眼や状況判断能力はアップするようである。「真実の王女」では双子の魔女の差し向けたモンスター(一体が本物で他の二体は偽物)の内、他の二体の影がなく幻影であることをギアに知らせたり、クレイから借りたグリーンドラゴンの鱗の影響もあるだろうが、キットンすら気付かない部分を見つけたり閃いたりと、仲間が減れば減るほど普段以上の集中力や洞察力を発揮してパーティを守っていくタイプと思われる。
- 料理が好き(得意)であり、保存食をアレンジした簡単な物、家庭的な料理などを中心に、パーティーメンバーの食事の用意を担当している描写もよく見受けられる。
- クレイ・シーモア・アンダーソン
- パーティのリーダーであり、職業は戦士である。小説開始時点で18歳、身長180センチメートルくらいで黒色の髪にとび色の目をしている。
- 礼儀正しく真面目な性格をしており、トラップとは幼馴染。それ故気苦労が絶えず、しょっちゅう貧乏くじをひいている。人のことは心配して気遣うくせに、自分のことはおろそかにしてしまう優しいという同時に危なっかしい性格をしている。
- 故郷はガイナの西のドーマという街。
- 曽祖父が伝説の「青の聖騎士」クレイ・ジュダ・アンダーソンであり、彼はその曽祖父の名を受け継いだたった一人の人物である。クレイ・ジュダは『青の聖騎士伝説』や『デュアン・サーク』に登場しているが、『フォーチュン・クエスト』においても伝説の人物として話の節々に登場している。
- 家は代々騎士という名家アンダーソン家で、アルテア、イムサイという兄が二人いる。双子にしか見えないが年子でありアルテアが長男、イムサイが次男。厳格な祖父がいる。父親に関しては詳しく語られてはいない。偶然だろうが、クレイ・ジュダも上に双子の兄が存在している。また、出生に関してもクレイ・ジュダに関わる節があり容姿や雰囲気なども似ているらしい。
- 武器は、実家から持ち出してきた細身の長剣である。この剣は、伝説の聖騎士クレイ・ジュダが使っていた「シドの剣」ではないかとも言われている。この剣は持ち主を選ぶと言われており、クレイ・ジュダの死後だれも見つける事ができなかった。
- 防具はお手製の竹アーマーと、その上からサラディー国王からもらったブレスト・アーマーを身に着けている。
- 元々はちゃんとしたアーマーを装備していたのだが、トラップに資金を使い込まれたため泣く泣く防具を売る羽目になり、そのかわりに竹で自作した。兄二人の好意(?)で魔法による防御力UPで「竹アーマー+1」になり、並みのアーマーよりも遥かに高性能となっている。
- 首にいつも曽祖父の肖像が入ったロケットを持っている。
- 幼馴染のサラと婚約していたが、本人同士が決めたのではなく親同士が決めた婚約ということで、クレイ本人はサラをいい友だちと思っていた。後にサラの病気に関わるクエストを達成後、彼女からの申し出で婚約を解消した。
- パーティーメンバー(とくにトラップ)に「マダムキラー」と揶揄されるほどおば様方にもてる。
- 魔法で鳥の姿に変えられる、自分の似顔絵が指名手配書に書かれる等、作中でたびたび不幸な目にあっており、「不幸」「不幸な男」という言葉がクレイの代名詞として定着してしまっている。
- トラップ
- クレイの幼馴染であり、職業は盗賊。長い赤毛がトレードマーク。口が悪いトラブルメーカーではあるが、現実主義者なため、お人よしが多いこのパーティでは貴重な人物でもある。但しギャンブル好き。盗賊であることに自信と誇りを持っているが、簡単に罠にはまってしまうなど軽率な面もある。闇にまぎれるのが仕事であるはずの盗賊であるにもかかわらず、派手な色の服を好む傾向にある。また、微量ではあるが魔力を有している。
- 以前は「我が家に代々伝わる由緒ある品」と渡された緑色のタイツを大事に履いていたが、後に実は真っ赤な嘘で騙されていたことがわかってからは履かなくなっていて、そのせいかパステルによると最近少々お洒落になってきている。
- 主な武器はパチンコで、俊敏性をいかした戦い方をし、木などするすると登っていってしまう。
- 実家はドーマにあるブーツ一家という盗賊団であり、クレイの家とは曽祖父の代からの縁がある。盗賊団とはいっても、主に遺跡発掘やお宝探しなどをして街に貢献している「良い盗賊団」である。両親と祖父のほか、大勢の盗賊団のメンバーがいる大家族である。
- 本名はステア・ブーツ。誘拐を阻止するためや祖父が同じ名前であり、区別のためにトラップというあだ名で呼ばれている。また、その祖父に対しては、厳しく教育された事もあってか、かなりの苦手意識を抱いている。
- パステルに対しては、ちょっかいを出したりからかったりする事が多いが、その反面、パステルと親しくする男性に敵対心をむき出しにするなど、彼女に対し、ある種の好意らしきものを抱いていると思われる描写も多い。
- ルーミィ
- エルフ族の幼女で、魔法使い。ふわふわのシルバーブロンドの髪にぱっちりとしたブルーアイを持ち、一見天使のような容姿をしているが、「おなかぺっこぺこ」が口癖の大食漢である。性格はあどけなく、話し方も舌っ足らずでパステルのことを「ぱーるぅ」と呼んでいる。
- パステルが冒険者になるために故郷のガイナを発ち、エベリンに向かう途中、煤だらけで道端で泣いているルーミィを見つけたことからパステルに同行し冒険者となった。生まれ故郷であるエルフの里は大規模な山火事に巻き込まれ、親や仲間の消息は不明となっている。
- パステルにとっては妹のような存在である。
- はじめはメモを見ながらでないと呪文を唱えられなかったが、クレイとの特訓ののちに克服。魔法の素質を開花させてゆく。
- ファイヤーやコールドの初級の魔法は当初から使えたが、後に中級以上の魔法に当たるフライを会得する。どうやら彼女の種族に関係があるらしい。また、花の妖精などとも会話ができることも分かっている。
- ノル
- 職業は「運搬/運送」。巨人族であり、その体格に見合う力を持つが、それとは裏腹に小動物と会話ができる能力、あやとりが得意など器用な面を持つ。寡黙だが優しく暖かい心の持ち主であり、メンバーからの信頼も厚い。体躯の大きさ故に、パーティーが安宿に宿泊する時などは、宿泊を断られ馬小屋等で寝泊りする事もあるが、文句ひとつ言わず受け入れる。
- パステルたちがあるクエストからの帰り道に出会った。
- 失踪した妹を捜すために冒険者になったが、妹と再会した後もパーティーに残っている。パステル曰く「世界一優しいひと」。
- キットン
- 職業は「農夫」。記憶喪失であり、記憶を取り戻すために冒険者になろうとしていたところをパステルたちと出会い、後に仲間になる。
- 何を考えているのかわからないところがあるが、その知力は度々パーティーの危機を救っている。植物や薬草に造詣が深く、特にキノコのこととなると目の色が変わる。非常に声が大きく、何かをひらめいた際に突然叫ぶ、その大きな声でバカ笑いをする等、エキセントリックな行動をとる事もしばしばある。
- 後にある冒険で記憶を取り戻し、自分がキットン族であり、キットン族の王家の者であること、本名がノイ・キットンであることを思い出した。更に妻スグリとの再会も果たす。また、ルーミィをも凌駕する高い魔力をもち、記憶を取り戻してからは「キットン魔法」という、相手を強制的に「バンザイ」させる、相手をキノコに変身させる(但し自分もキノコに変身してしまう)等の、一風変わった魔法を習得した。
- 冒険者試験において他の試験は優秀な成績で合格しながら最終試験である「ラックの試験」(多数の希望する職業及び類似・関連する職業の記載された札と、少数の無関係な職業の記載された札によるくじを引き、引き当てた職業に就く資格が与えられるというもの、パステルがマッパーを兼務するのもこの試験結果によるもの)で「だめ男」(存在しない職業で要はハズレ、よほど運が悪くなければまず引くことは無いと言われている)を引いて不合格になってしまい、これを13回連続で繰り返すという前代未聞の記録を打ち立てている。
- シロちゃん
- ある冒険で出会ったホワイトドラゴン。家族を探すために、パステルたちについていくことになった。白い竜は幸せを運ぶと言われており、悪者に狙われないようにするために普段は犬を装っている。精神年齢が幼いわりにしっかりしており、知能は高く人語を話せるが、語尾に「デシ」とつく。後に母親と再会した。出会った当初は仔犬サイズか十メートルほどの巨大な竜にしかなれなかったがウギルギ様の指導により人一人を乗せられる程度の、熊ぐらいの大きさにも変化できるようになる。
- ドラゴンとしての名前は「トレイトン・サブラァニア・ファンデュ」である。
冒険者
- ジュン・ケイ
- 若くしてレベル30のファイター。超一流の実力と美麗な容姿をあわせもつ。パステルたちがバジリスクに襲われたときに助けてもらって以来の縁。その強さとかっこよさにパステルは一目惚れしてしまったが、実は女性。いちいち訂正するのも面倒だからとファイター間や出会った人達には見た目通り男性で通していたが、ある日突然カミングアウトし女性であることを公表した。名前の由来は、シリーズ執筆開始時の作者担当の編集者から。
- トマス
- フルネームは、トマス・カレッジ。「呪われた城」の冒険で出会った僧侶(クレリック)。本来のパーティーとケンカ別れしていたところをパステルたちと出会い、冒険をともにした。元のメンバーと和解してそちらに戻るが、その後もパステルたちとの親交を深める。彼が師事するのは小麦の神様ウギルギである。
- ギア
- フルネームは、ギア・リンゼイ。ワイルドな容姿の美形のファイター。以前に仲間を冒険で失っており、一人でも戦っていけるようにするため、身軽さを身上として、防御力の不足を魔法やアイテムで補っている。パステルと行動を共にしてから、その人柄に惹かれてか彼女に特別な感情を抱くようになる。
その他の登場人物
- リタ
- パステルが活動拠点とするシルバーリーブの村の、食堂の娘。冒険者となることを夢みていたが、家業のために諦める。冒険者であるパステルに憧れるとともに、よき親友でもある。冒険者を夢見る弟、ルタがいる。
- ローレンス・オーシ
- 冒険者への情報提供を商売とする「シナリオ屋」。とても金にがめつく、トラップですら彼にはかなわない。金のないパステルたちによく嫌味を言うが、ときどき気前がいい。もともとはいい家の生まれだったが、ギャンブルにはまって家を追い出されたらしい。
- 普段は皆に単に姓だけの「オーシ」と呼ばれるが、いとこのヒュー・オーシにだけは「ローレンス」と名の方で呼ばれている。
- ヒュー・オーシ
- シナリオ屋のオーシのいとこ。保険屋をやっていてエレキテルパンサー(時速200キロメートルで走行できるバイクのように運用される生き物)を乗り回している。性格はオーシとよく似ている。
- ゼン
- ヒールニント村にいた謎の老婆。通称ゼンばあさん。人間ではなく、キットン族。キットンの過去を知り、彼の導きとなるようにアイテムや助言を授ける。
- ジェローム・ブリリアント三世
- 通称、JB。ダンジョンの奥深くに住むブラックドラゴン。という恐ろしげなふれこみとは裏腹に、ゲーム(とりわけテーブルトークRPG)を愛好するとても気さくなおじさん。多くのコボルトを召使として使っている。自分の思うように事が進まないと機嫌を損ねる気分屋で、トラップにいいように翻弄されている。かつて人間の親友がいたが、過ちからその親友を病気で亡くしてしまった。それ以来ゲームの相手がいないことに飽いていたが、トラップの講釈でゲームの真の楽しさに目覚める。パステルたちが助けを求めるときはゲームにつきあうことを条件とする。
- 本来の姿は巨大なブラックドラゴンだが、人間のような姿になることもできる。シロちゃんの母親曰く、いくらか年が行ったドラゴンは人に変化出来るようになるとの事。
- ウギルギ
- トマスが師事する小麦の神様。登場した当初はトマスを助けようと「呪われた城」の側まで来たが空腹で倒れてしまい、ヒュー・オーシに助けられてテントの片隅で寝ていた。その事を感謝して、オーシに何かお礼をしたいと申し出た所、保険に入ってほしいと言われて快く快諾していた。その後は何かとパステル達の相談に乗ったりしてくれている。
- 他の神とは違って派手な事はしないが、日常のささやかな事を教えに使っている。その地味さから信者は少ないが、それゆえに神自身から直接指導を受けることができる。
- マリーナ
- クレイとトラップの幼馴染み。表向きは古着屋だが、その実態は詐欺師。そのどちらの面でも、幾度となくパステルたちを助けている。クレイのことが好きだが、身分の違いから諦めている。とてもしっかり者でなんでも器用にこなす女の子であり、容姿も優れているためパステルからは羨ましがられているが、マリーナもまた、クレイとトラップと一緒にいられるパステルのことを羨ましがっている。パステルとは互いに本当の気持ちを打ち明けたことで何でも話しあえる親友となった。
- 幼い頃にトラップの実家であるブーツ家にもらわれ、実の娘同然に育っており、トラップとは兄妹のような間柄。生き別れになった家族をひそかに探していたがパステルたちの助けを借りて無事にモンスターに囚われていた両親を取り戻した。両親は昔実在した王国の墓守をする一族の直系。
- メル
- ノルの妹。行方不明になっていたが、後に大魔術教団の村で発見された。巨人族なので人間の女性と比べると若干大柄だが、ノルに似ず美人である。現在はノルと離れ、エンチラーダ村で暮らしている。
- スグリ
- キットンの妻。同じキットン族であるため、よく似た顔立ちをしているが、可愛らしい女の子。とあるダンジョンに挑戦し、失敗した際にキットンと離ればなれになり記憶を失う。その後人間の老夫婦に拾われ、そこの娘が亡くなった直後であったことや娘の忘れ形見である幼い双子が懐いたこともあり、実の娘同然の関係となる。キットンと再会した際にも、スグリを失うことを恐れた老夫婦によって遠ざけられようとするが、後にキットンのキノコ魔法によって記憶を取り戻す。恩人でもあり家族となった人々とは別れられないと、ペルメナ村に留まることを選んだが、離れていても夫婦には変わりはないと、再会を約束した。パステルたちに堂々と宣言するほど、ラブラブカップル。
- アンジェリカ
- リーザ国の第一王女。自分の思念を夢として伝える特殊能力を持つ。パステルの小説のファンで、それがきっかけでパステルはその思念を受け取る。冒険したいとわがままを言うこともあるが、自分の立場は理解しているようで、代わりにパステルたちに自分の望みを託す。
- 元々は漫画版オリジナルのキャラだったが、後に小説版に登場した。小説版登場時のストーリーが「漫画版を読んでいること前提」だったため、小説版のみの読者にとってはあまりにも唐突な登場であった。また、彼女の小説版登場により、それまでパラレルワールド的作品だと考えられていた漫画版が『フォーチュン・クエスト』の歴史に正式に組み込まれることになった。
- アクス
- ビシャスと呼ばれる猫に似た獣人系の種族。山賊(自称、「悪逆非道のアクス」)。バウワウの森で昼寝の邪魔をされて以来、パステルたちの行く先々に現れてはしつこくつけ狙うが、結果的にいつも不幸な目にあうのがお約束になっている。パステルたちは彼のことを全く覚えておらず、「よく会う変な人」くらいにしか思っていない。
- ヒポちゃん
- エレキテルヒポポタマスというワゴン車のように運用されている生き物。パステルたちは一度ヒュー・オーシから借りたことがあったが、後に下取りに出されていた事により偶然再会し、トラップの詐欺的手法によりこれを買い取る。以来パーティーの貴重な足となるが、老朽のため本来最高時速130キロメートル出るところを時速80キロメートルあたりから怪しくなり、また、旧式のため野生の習性が多く残り、走行中に文字通り道草を食ったり、眠ったり、水浴びを始めたりなど扱いは難しい。
- 謎の行商人
- 名前、種族など正体不明で、神出鬼没。ノルの妹の失踪事件→大魔術教団騒動、呪われた城事件などに関与しており、物語が進むにつれ、パステルらに敵対的な行動をとるようになる。
登場する都市など
パントリア大陸
パステル達が活動拠点にしている大陸。大半をロンザ国が支配していて、政情も安定している。ロンザ国やサラディー国が存在する。
- シルバーリーブ
- パステル達が拠点にしている小さな村。この村の安宿「みすず旅館」での借金を返そうとする事からこの物語は始まる。パステルが小説を連載中の雑誌を発行する印刷所もこの村にある。
- エベリン
- かなり大きな、ズルマカラン砂漠の中心にあるオアシス都市。マリーナはここで古着屋を営んでいる。冒険者支援グループがあり、パステル達はカードの更新時はもっぱらこちらを利用する。
- ヒールニント
- 温泉が湧き出し、それを観光の一つとしている村。しかし10年に一度目覚める竜が求める生贄に悩んでいるが、それを聞いて退治に向かった冒険者は、何故か必ず逆に村に災いをもたらす存在となり村を襲うようになったため、パステル達が訪れた際は牢屋に閉じ込めた程だった。
- しかし彼らの活躍により村は救われた事により、後に冒険者支援グループに加入する。
- サラディー
- ズルマカラン砂漠より北に存在する小さく貧しい国。しかし国王は気さくで国民に慕われているが、魔女・マラヴォアに妬まれてオウムにされた事もある。この国で作られた記念切手はマニアの間では高値で取引されている。
- 町外れにペンダーグラスが住んでいる。
- 忘れられた村
- かつてブラックドラゴンによって生贄を要求され、それから逃れるために密かに地下に建設された村。偶然そこに訪れた者達にその村を忘れてもらうため「忘れられたスープ」が保存されていた。
- 後にブラックドラゴンに対する誤解が解け、地上で普通に生活ができるようになった彼らはその村をそのまま保存、「忘却の村」として観光名所として公開している。
- サバド
- 村の外れにある日突然城が出現し、そこを目当てに冒険者が訪れるようになった竹細工で有名な町。ある職人はクレイの竹アーマーを珍しいと見つめていた。
- トント
- ザマ湖の近くにあり、毎月10・20・30日に市が開かれる。10(とう)が訛って町の名前になったが、市がない日以外は人が殆どいない。
- タル・リコ
- 「復活の儀式」を目当てでやってくる人達の財布で成り立っているような町。遺体を保存する倉庫等の店もある。
- 大魔術教団の村
- 赤い石をはめ込まれた木像を崇拝する宗教の村。後に宗教団体は解散し、エンチラーダ村と名前が変わる。
- ノルの妹メルが住んでいる。
- ストーンリバー
- 港町。ここからパステル達は船旅に出た。
- エドニー
- 大陸の左端にある町。セラファム大陸へ渡ろうとするならば、ここが最短距離。
- ガイナ
- パステルの故郷。彼女の両親が移り住んだ頃にはあまり開けていなかったが、彼女が成長するに従い段々と発達していった。しかしパステルが15歳の夏、モンスター・チャクデスに襲われ町は壊滅状態となる。幸いにもパステル等子供達は学校のサマーキャンプで不在だったため、子供達だけは無事だったがその殆どが孤児となる。
- 町を運営しているのは町議会。
- ドーマ
- クレイとトラップの故郷。町を運営しているのは一応町議会だが、貴族がいる為財政面でそちらに依存する割合が高い。
- リーザ
- シルバーリーブより南にある王国。首都はリーザリオン。アンジェリカ姫の父が国王でサイ湖がある。
セラファム大陸
パントリア大陸のとはアビス海を挟んで隣同士。パントリア大陸の大部分はロンザ国が治め治安も安定しているが、こちらは昔から大国が存在しない事もあって戦争が絶えない。
コーベニアやキスキン王国がある。
- コーベニア
- エベリンとは姉妹都市の関係にある。エベリンは砂漠の都市、こちらは港町という関係上こちらの方が栄えている感がある。デイビーはここでアイスクリームの屋台を開いている。
- キスキン
- 国王が治める小さな国。前国王死去に伴いちょっとした後継者問題が起こった。現国王・ミモザ女王はパステルによく似ている。
- ペルメナ村
- キットンの妻・スグリが住んでいる。
書誌情報
既刊一覧
角川スニーカー文庫より出た無印版・外伝・バイト編については、電撃文庫から新装版が発売されている。また、無印版の一部はポプラポケット文庫からも発売されている。電撃文庫の無印新装版には1巻に1つ、書きおろしのエピソードが追加されている。
角川スニーカー文庫版(後に電撃文庫からも出版)のバイト編は、角川mini文庫版のバイト編2冊を再掲し、加筆を行ったもの。
- フォーチュン・クエスト(角川スニーカー文庫)
- 世にも幸せな冒険者たち(1989年12月)
- 忘れられた村の忘れられたスープ(上)(1990年5月)
- 忘れられた村の忘れられたスープ(下)(1990年9月)
- ようこそ!呪われた城へ(1991年3月)
- 大魔術教団の謎(上)(1991年9月)
- 大魔術教団の謎(下)(1991年12月)
- 隠された海図(上)(1992年9月)
- 隠された海図(下)(1993年6月)
- 新フォーチュン・クエスト(電撃文庫)
- 白い竜の飛来した街(1994年8月)
- キットン族の証(1995年7月)
- 偽りの王女(1996年6月)
- 真実の王女(上)(1998年3月)
- 真実の王女(下)(1998年11月)
- 待っていたクエスト エピソード1(2000年7月)
- 待っていたクエスト エピソード2(2001年3月)
- 待っていたクエスト エピソード3(2002年3月)
- 待っていたクエスト ファイナル(2003年9月)
- キットンの決心(2005年3月)
- クレイの災難(上)(2006年1月)
- クレイの災難(下)(2006年6月)
- 蘭の香りと消えたマリーナ(上)(2007年7月)
- 蘭の香りと消えたマリーナ(下)(2008年1月)
- 盗賊たちの見る夢(2008年11月)
- いざ、聖騎士の塔へ!?(上)(2010年8月)
- いざ、聖騎士の塔へ!?(下)(2010年12月)
- うれしい再会と人魚のおつかい(上)(2011年8月)
- うれしい再会と人魚のおつかい(下)(2011年12月)
- フレンツ・メーロス二世の受難(2012年8月)
- 新フォーチュン・クエストII(電撃文庫)
- 僧侶がいっぱい!(上)(2013年4月)
- 僧侶がいっぱい!(下)(2013年8月)
- ルブアシブの危機(2013年12月)
- あのクエストに挑戦!(上)(2014年6月)
- あのクエストに挑戦!(下)(2014年12月)
- シロちゃんと古のモンスター(2015年8月)
- エルフの里 蒼の樹冠(2016年3月)
- 新フォーチュン・クエストL(リミテッド)(電撃文庫)
- トラップハウスからの挑戦状(1997年7月)
- 静かな湖畔のモンゲーナ(2001年8月)
- 冒険者様ご一行、クエスト村にご案内!(2004年3月)
- フォーチュン・クエスト外伝(角川スニーカー文庫、電撃文庫)
- パステルの旅立ち(1996年3月)
- パステル、予備校に通う(1998年12月)
- パステル、初めてのクエスト?(2001年10月)
- フォーチュン・クエストバイト編(角川スニーカー文庫)
- 夕日が二つに見えた夜(2000年1月)
- フォーチュン・クエストバイト編(角川mini文庫)
- 夕日が二つに見えた夜(1996年11月)
- 消えた少女とロングソード(1997年11月)
漫画
原作・深沢美潮、画・迎夏生の漫画作品。ストーリーは小説には無いオリジナルのもので、アンジェリカは漫画版で初登場する。月刊コミックコンプと月刊電撃コミックガオで連載され、コミックスは電撃コミックスEXから全2巻が刊行されていたが、後に電撃コミックスでも同じ内容で刊行されており、全3巻となっている。
- フォーチュン・クエスト 夢の中の王女(1992年12月/電撃コミックスEX)
- フォーチュン・クエスト ツミレの花咲く里(1993年10月/電撃コミックスEX)
画集
迎夏生による『フォーチュン・クエスト』のイラストを収めた画集。
- 迎夏生画集1 ―フォーチュン・クエスト―(1994年2月/メディアワークス)
コンピュータゲーム
以下の2作品が発売されている。
- フォーチュン・クエスト ダイスをころがせ(スーパーファミコン)(1994年4月/ザムス)
- 新フォーチュン・クエスト 食卓の騎士たち(PlayStation)(1996年6月/メディアワークス)
その他、1992年にはPC(パソコン)用ゲームが製作中であることがアナウンスされていた[1]が、発売されなかった。
フォーチュン・クエスト ダイスをころがせ
1994年4月28に発売されたスーパーファミコン用のすごろく形式のテーブルゲーム。開発元はナツメ、製作・販売元はザムス、発売元はバンプレスト。
プレイヤーは、パーティメンバー6人の中からキャラを選択する。シロちゃんは選べない。罠を仕掛けたりなどして相手キャラを妨害しながら、おつかいクエスト(ヒールニントの村に行って薬草を受け取り、エベリンの街に届けろ、など)をクリアしていく。クエストをクリアすると、フォーチュン・ポイント (FP) が貰える。最終的に、規定ターン内に最も多くのFPを稼いだプレイヤーが優勝となる。
最大6人プレーが可能。マルチタップが使用可能。マルチタップを使用しても最大5人まで(タップ使用1P側4人+2P側1人)しか使えない仕様のため、6プレイヤーで遊ぶときにはマルチタップを使用したとしても、1番目と6番目のプレイヤーが同じコントローラーを使うことになる。
プレイヤー数とコンピュータ操作のキャラクター数を任意で選べるため、例えば人間操作が3キャラクターで、コンピュータ操作が2キャラクターの計5人対戦というようなこともできる。人間操作0人の全COMプレイも可能だが、この場合はただの観戦モード状態である。
このゲームに登場するオリジナルモンスター「ファズ」の声は、原作者である深沢美潮のものである。
攻略本(SFC版ゲーム)
- フォーチュン・クエスト ダイスをころがせ 公認ファンブック(1994年5月/電撃文庫)
新フォーチュン・クエスト 食卓の騎士たち
1996年6月21日発売されたPlayStation用のすごろく形式のテーブルゲーム。開発元はリリーフエース、発売元はメディアワークス。
全世界的に食糧不足が起きたため、みんなで畑を耕して食料を作ろうというストーリー。ゲーム上のマップは畑になっており、その畑に種を植えて食料を育て、毎年10月末の収穫になると作物を売ってお金を得る。
イベントとして4年に一度、参加しているキャラクターによる料理コンテストが行われる。コンテスト時点で栽培されている作物から食材を2種類、数種類の調味料を2種類メインとサブとしてそれぞれプレーヤーが選ぶ。審査員はプレーヤーが未使用の4人のキャラ。各自10点満点で審査し、トータルで最高点を出したプレーヤーには賞金とメダルが与えられる。
設定された収穫金額に達するとゲーム終了。その時点で最も多くのお金を稼いだプレイヤーが優勝となる。
キャラクターは、デフォルトでパーティ6人+JB+コボルトの、計8人が選べる。ある条件を満たすと、さらにマリーナとアンジェリカが登場し、計10人の中から選べるようになる。シロちゃんは司会進行役であるため選べない。また、作中ではクエストイベントなどが発生することがあり、原作に登場した他のキャラクターも一部登場する。
ゲーム中では年単位で時間が進行するが、キャラクターは歳を取らない。
常に4人対戦。マルチタップが使用可能。プレイヤーの数が足りない場合は、足りない分のキャラクターをコンピュータが操作する。人間操作0人の全COMプレイも可能だが、この場合はただの観戦モード状態である。
取扱説明書には書き下ろしのミニストーリー「世にもハマッた冒険者たち」(全3ページ)が収録されている。この短編では本作の出来事は「JBが持ってきたゲームの中の設定」ということになっており、パステル達はこのゲームにハマッてしまうという内容。
また、「限定スペシャル版」には『びっくりとーくCD』というおまけCDが付いている。内容は、パステルら登場人物による本作の設定を元にしたミニドラマと、原作者深沢美潮のコメント。こちらは本作の出来事が「実際にあったこと」として扱われており、エピローグなども本作での設定を踏襲している(ただし、ゲーム本編のように何年も経過したような描写はない)。
このソフトは、PlayStation 2のSCPH-75000シリーズ以降では動作に異常が出ることが、SCEIから発表されている。
キャスト(PS版ゲーム)
- パステル:小山裕香
- クレイ:置鮎龍太郎
- トラップ:山口勝平
- キットン:鈴木清信
- ノル:塩屋浩三
- ルーミィ:川田妙子
- シロ:三田ゆう子
- JBIII:小杉十郎太
- コボルト:小杉十郎太
- マリーナ:住友優子
- アンジェリカ:川田妙子
- リタ:三田ゆう子
攻略本(PS版ゲーム)
- 新フォーチュン・クエスト 食卓の騎士たち 公式完全攻略ガイド(1996年7月/電撃攻略王)
原作者深沢美潮やドラマCD版パステルを演じた中川亜紀子などが参加するリプレイや、書き下ろしで説明書収録短編の続編「続・世にもハマッた冒険者たち」などが収録されている。
OVA
タイトルは「フォーチュン・クエスト 世にも幸せな冒険者たち」。1993年に、OVAとして角川書店からVHS版が発売された。後にビクターエンタテインメントからもVHS版とLD版が発売された。
ストーリーは、無印1巻を原作としているが、敵の魔導師との対決等が変更されている。
- フォーチュン・クエスト 世にも幸せな冒険者たち STAGE1-4(1993年12月-1994年5月/角川書店)
スタッフ (OVA)
- 製作:角川歴彦
- 監督:つるやまおさむ
- 脚本:まるおけいこ
- 絵コンテ:しばたひろき
- 演出:山口武志
- キャラクターデザイン・作画監督:中山由美
- 美術監督:須江信人
- アニメーション制作:J.C.STAFF
- 原作:深沢美潮
- キャラクター原案:迎夏生
- 音楽:安西史孝
キャスト (OVA)
- パステル:笠原留美
- トラップ:古川登志夫
- クレイ:林延年
- キットン:太田真一郎
- ノル:川津泰彦
- ルーミィ:西原久美子
- シロちゃん:冬馬由美
- ローレンス・オーシ:島田敏
- ヒュー・オーシ:岸野幸正
- ミシュラン:あずさ欣平 - ヒールニントに住む老人。助けを求めに旅の途中、病気で倒れていた。
- ユリア:萩森侚子 - ヒールニントに住む女性。村長の娘。
- ゼン:山本圭子
- ラーダ:佐藤正治 - ヒールニントの村長。
- 魔導師:青野武 - 原作でのクルラコーンに相当する立場だが、原作とは違いかなり強力な敵として描かれている。
- ナレーション:冬馬由美
主題歌 (OVA)
- 主題歌「フォーチュン・クエスト〜いつか叶う夢」
- 作詞:深沢美潮 / 作曲:深沢美潮、萩原健太 / 歌:笠原留美
- イメージソング「迷いの森」
- 作詞:深沢美潮 / 作曲・編曲:安西史孝 / 歌:さいとうみわこ
テレビアニメ
- フォーチュン・クエストL Vol.1-7(1998年3月-9月/ビームエンタテインメント)
ドラマCD
1996年4月-1997年3月にかけて、TBSラジオの番組ファンタジーワールド内で放送されたラジオドラマを、CDにしたものである。
番組前期に放送されたラジオドラマ「フォーチュン・クエスト外伝 パステルの旅立ち」は、小説「フォーチュン・クエスト外伝 パステルの旅立ち」を原作としている。原作の再現度はかなり高いが、逆に言えばアレンジはあまりされていない。
番組後期に放送されたラジオドラマ「フォーチュン・クエストバイト編 夕日が二つに見えた夜」は、小説「フォーチュン・クエストバイト編 夕日が二つに見えた夜」(1996年11月に発売された、角川mini文庫版)を原作としている。原作のストーリー展開をなぞりつつもアレンジが加えられている。ドラマCDオリジナルキャラのエルフ族の女性アイリスが登場したり、強力な敵キャラが出現したりする。
- フォーチュン・クエスト外伝 パステルの旅立ち Vol.1-4(1996年10月-1997年1月/角川書店)
- フォーチュン・クエストバイト編 夕日が二つに見えた夜 Vol.1-2(1997年9月-10月/角川書店)
スタッフ(ドラマCD)
- 原作:深沢美潮
- 脚本:久保田雅史(ぶらざあのっぽ)
- 音楽:安西史孝
- 制作プロデュース:鈴木誠二(フィールドワイ)
- プロデューサー:水野丈一(角川書店)、井上俊次(エアーズ)、吉田隆(フィールドワイ)
- ラジオプロデューサー:高橋由美子 (office eye)
- 効果:庄司雅弘 (FIZZ SOUND)
- 録音:市川修
- 音響監督:溝口綾
- ジャケット原画(外伝):迎夏生
- ジャケット原画(バイト編)・ブックレット原画:福田道生
- デザイン:朝倉哲也 (design CREST)
キャスト(ドラマCD)
- パーティメンバー
- 外伝
- バイト編
カセットブック
『フォーチュン・クエスト ボクボクの災難』が角川書店から1990年12月1日に発行されている。メディアはカセットテープであり、いわゆるドラマCDのカセットテープ版である。A面、B面合わせて合計約60分。
脚本にあかほりさとるを据え、ギャグ展開多めの完全なオリジナルストーリーとなっている。
書籍扱いであるためISBNコードが付いている。
- フォーチュン・クエスト ボクボクの災難(1990年12月/角川書店 ISBN 4-04-905060-9)
スタッフ(カセットブック)
- プロデュース:田宮武、佐野真理
- 脚本:あかほりさとる
- 演出:佐藤真一
- 音楽:山崎ますみ
- 効果:佐藤良介
- 調整:星野敏昭(セントラル録音)
- ジャケットデザイン:鈴木一誌、蒲谷孝夫
- 原作:深沢美潮
- ジャケットイラスト:迎夏生
キャスト(カセットブック)
- パステル:松井菜桜子
- クレイ:松本保典
- トラップ:山口勝平
- ルーミィ:山田妙子
- シロ:三田ゆう子
- キットン:鈴木清信
- ノル:笠岡繁蔵
- ボクボクの父:大塚明夫 - ボクボクは、本作オリジナルのモンスターで、アライグマのような姿の亜人。『迎夏生画集1』などにイラストがあるが、本作にイラストは載っておらず、声のみである。
- ボクボクの子供:稀代桜子、鈴木祐子
- 大魔導士ガーウィック:玄田哲章 - 可愛い人形集めが趣味、笑うとよく顎が外れるなど、良くも悪くもあかほりさとる的キャラクターである。[独自研究?]
ボードゲーム
すごろく形式のボードゲーム『フォーチュン・クエストボードゲーム ようこそ!モンスターの巣窟へ』(1993年12月)がある。「シドの剣」と名前の付けられたアイテムカードには、クレイのロングソードによく似たイラストが描かれており、作者が当時から「シドの剣=クレイのロングソード?」というアイディアを温めていたことが分かる。[独自研究?]
TRPG
詳しくはフォーチュン・クエストRPGを参照。
- フォーチュン・クエスト・コンパニオン(1991年8月/角川書店)
- フォーチュン・クエストRPG(1995年4月/メディアワークス)
音楽CD
- 「フォーチュン・クエスト1 世にも幸せな冒険者たち」(1991年1月) - イメージサウンドトラック。名前から誤解されがちだが、OVAの曲を収録したCDではない。
- 「フォーチュン・クエスト モンスターポケットミニ図鑑」(1992年6月) - CD&BOOKとして発売されたため、書籍扱いとなっておりISBNコードを持っている。ISBN 4-04-908001-X
- 「フォーチュン・クエスト オリジナルサウンドトラック 冒険音楽の旅」(1993年12月) - OVAで使用された曲を収録。
- 「フォーチュン・クエスト〜いつか叶う夢」(1993年10月) - OVA主題歌のシングルCD。
- 「フォーチュン・クエスト ダイスをころがせ」(1994年8月) - SFC版ゲームのサウンドトラック。
- 「新フォーチュン・クエスト 食卓の騎士たち オリジナルサウンドトラック」(1996年7月) - PS版ゲームのサウンドトラック。
- 「フォーチュン・クエスト外伝 パステルの旅立ち オリジナルサウンドコレクション」(1996年11月) - ドラマCDのサウンドトラック。
- 「フォーチュン・クエストL オリジナルサウンドトラック」(1997年12月) - テレビアニメのサウンドトラック。
- 「フォーチュン・クエストL オリジナルサウンドトラック BGMスペシャル」(1998年6月) - テレビアニメのサウンドトラックの第2弾。挿入歌『月の船』収録。
- 「Good Fine Everyday」(1997年) - テレビアニメテーマ曲のシングルCD。歌はsus4。
脚注
外部リンク
- misio fukazawa web - FUZZBALL INN.net - 深沢美潮公式サイト