ロータス・98T

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ロータス・98T
1986年イギリスGPにてアイルトン・セナがドライブする98T
1986年イギリスGPにてアイルトン・セナ
ドライブする98T
カテゴリー F1
コンストラクター ロータス
デザイナー ジェラール・ドゥカルージュ
マーティン・オジルビー
先代 ロータス・97T
後継 ロータス・99T
主要諸元[1]
シャシー カーボンファイバー ケブラー アルミニウム ハニカム モノコック
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン, プルロッド コイルスプリング ダンパー, アンチロールバー
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン, プルロッド コイルスプリング ダンパー, アンチロールバー
トレッド 前:1,816 mm (71.5 in)
後:1,620 mm (64 in)
ホイールベース 2,720 mm (107 in)
エンジン ルノー・ゴルディーニ EF15B, 1,492 cc (91.0 cu in), 90度 V6, ターボ, ミッドエンジン, 縦置き
トランスミッション ロータス / ヒューランド製 6速 MT
重量 540 kg (1,200 lb)
燃料 エルフ
タイヤ グッドイヤー
主要成績
チーム ジョン・プレイヤー チーム・ロータス
ドライバー 11. イギリスの旗 ジョニー・ダンフリース
12. ブラジルの旗 アイルトン・セナ
コンストラクターズ
タイトル
0
ドライバーズタイトル 0
初戦 1986年ブラジルグランプリ
出走
回数
優勝
回数
ポール
ポジション
ファステスト
ラップ
16 2 8 0
テンプレートを表示

ロータス98T (Lotus 98T) は、チーム・ロータス1986年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー。設計はジェラール・ドゥカルージュ

98T[編集]

前年の97Tの改良版。エンジンは新たにニューマチックバルブを備えたルノーEF15Bを搭載する。主な変更点としては、86年からのレギュレーションに合わせて燃料タンク容量が195リットルとされたこと、ボディーカウルがサイドポッド下端までの一体型とされたことなどである。サスペンションやタイヤなどは基本的に97Tから変更されていない。フロントホイール後方に小型サイドディフレクターを装着。後のバージボードの原型である。

この年でJPSとのスポンサー契約が終了したため、黒いJPSカラーをまとった最後のロータスF1マシンとなった。

98Tはシャシーナンバー1から4までの4台が作成された。このうちシャシーナンバー1は年間を通じ、全てのレースでスペアカーとして登録された[2]。このシャシーナンバー1はロータス内で「Qカー」と呼ばれ、セナのポールポジションはすべて予選用エンジンを搭載したこのシャシーで記録された[3]

1986年シーズン[編集]

前年のエースドライバー、エリオ・デ・アンジェリスはチームを去り、アイルトン・セナがエースに昇格する。チームメイトにはスポンサーのJPSの希望で英国人ドライバーを選ぶことになった。チームとしてはデレック・ワーウィックとの契約を予定していたが、セナが「トップドライバーが2人いることは、チーム力の分散になる」とワーウィックを拒否し、同郷かつ当時英国にて同居していたマウリシオ・グージェルミンを推した。結局、双方の妥協点としてジョニー・ダンフリーズがロータスのシートを得た。

98Tはセナのドライブにより16戦中8回のポールポジションを獲得した。ターボ勢同士による上位争いに加わり、第7戦アメリカGP終了時点でセナがポイントリーダーとなる。しかし、ルノーエンジンはマクラーレンTAGウィリアムズホンダに比べて、決勝での信頼性が劣り、2回の優勝、ドライバーズランキング4位に留まった。

僚友のダンフリーズは、入賞2回でシーズンを終えることとなった。また、最終戦のアデレードでは車載カメラを搭載して走行した。

スペック[編集]

シャーシ[編集]

エンジン[編集]

  • エンジン名 ルノーEF15,15B,15C
  • 気筒数・角度 V型6気筒・90度
  • 排気量 1,500cc
  • スパークプラグ チャンピオン
  • 燃料・潤滑油 エルフ

記録[編集]

No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 ポイント ランキング
1986 BRA
ブラジルの旗
ESP
スペインの旗
SMR
サンマリノの旗
MON
モナコの旗
BEL
ベルギーの旗
CAN
カナダの旗
DET
アメリカ合衆国の旗
FRA
フランスの旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
AUT
オーストリアの旗
ITA
イタリアの旗
POR
ポルトガルの旗
MEX
メキシコの旗
AUS
オーストラリアの旗
58 3位
11 イギリスの旗 ジョニー・ダンフリーズ 9 Ret Ret DNQ Ret Ret 7 Ret 7 Ret 5 Ret Ret 9 Ret 6
12 ブラジルの旗 アイルトン・セナ 2 1 Ret 3 2 5 1 Ret Ret 2 2 Ret Ret 4 3 Ret

脚注[編集]

  1. ^ http://www.statsf1.com/en/lotus-98t.aspx
  2. ^ Hamilton, Maurice (ed.) (1986). AUTOCOURSE 1986-87. Hazleton Publishing. pp. p.229. ISBN 0-905138-44-9. 
  3. ^ 津川哲夫 (1988). F1グランプリボーイズ. 東京都文京区: 株式会社講談社. pp. pp.154-ff. ISBN 4-06-203487-5.