エドモンド本田

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

エドモンド本田 プロフィール

エドモンド本田(江戸主水本田 Edmond Honda)は、カプコン対戦型格闘ゲームストリートファイター』シリーズに登場する架空の人物で、顔に歌舞伎隈取りを施した力士。ゲーム内ではE.本田(E.HONDA)と表記される。

目次

[編集] キャラクターの設定

豪放でさっぱりした性格の力士で、番付は大関張出)。相撲の素晴らしさを世界に広めようと闘いの旅に出る。

赤いまわしの上に青い縦縞の浴衣を身に着け、闘うときは浴衣の上半身をはだけた姿になる。顔の隈取りは、日本文化を知ってもらおうという本田のアイディアによるものだが、『ストリートファイターZERO2』のソドムのエンディングに登場する本田は土俵の上でもこの隈取りをしている。また外見のみならず、勝利時のポーズでも歌舞伎の決めポーズの様に首を回したり、飛び六方を行うことがある。ホームステージは『ストリートファイターII』(以下『ストII』と表記)シリーズでは銭湯の中に作った土俵で、『ストリートファイターZERO3』(以下『ZERO3』と表記)では銭湯前に作った土俵になっている。一人称は「わし」で、口調は「〜でごわす」。

開発中の名前は「E.鈴木」。『ストII』では各国人のステレオタイプを過剰なほど強調したキャラクターデザインをしているが、このキャラクターも日本人の典型的な名前ということで鈴木とされていた。その後、海外でも親しまれている自動車メーカーのホンダにちなんで、「E.本田」に変更された。

サイドビジネスちゃんこ料理店「どすこい亭」を経営。店は大繁盛のようで、世界的に進出している(『ストリートファイターIIダッシュ:公式アルバム』[要出典]より)。

『スーパーストリートファイターIIX』(以下『スパIIX』と表記)での登場を最後に『ZERO3』に再登場が決定するまで約4年間のブランクがあったが、その間もカプコン格闘ゲームの名物キャラクターとして背景や他キャラのエンディングなどによく登場していた(本人が登場するもののほか、「カプコン湯」「本田湯」と言う名の銭湯など、間接的に本田を連想させるものもある)。

『ZERO3』ではスーパー頭突きなどののかけ声の発音外国人風アクセントになっている。また、ザンギエフのエンディングに登場し、サイコドライブ破壊に協力している。

因みに『ストII』シリーズでは『スパIIX』に至るまで一度もエンディングのグラフィックに変更が加えられなかった唯一のキャラクターであったり(『スパIIX』以降のノーコンティニュークリアでの追加一枚絵は除く)、『ストリートファイターEX』シリーズでは初代『ストII』からの使用キャラクターの中で唯一参戦できなかった。さらにGB版『ストII』でもダルシムと共に出番が無かった(GB版では削られた二人の代わりにマイク・バイソンサガットベガが使用可能になっている)。

また、初期の『ストII』シリーズでは、勝利した時のメッセージの多彩さが(主人公級キャラクターを抑え)全キャラクター中で単独一位である。

なぜか髷の中にまで骨があることがブランカの電撃を受けた時に確認できるが、ゲーメストのQ&Aコーナーにてこれはフライドチキンの骨で、頭突きの威力を上げる為に仕込んでいるものと回答されたことがある。

[編集] 人物

豪快な本田のスタイルは、角界からはあまり良い目では見られていなかった。

朝稽古が毎日の恒例となっており、その際の騒音が近所迷惑になっていた。本田が海外へ巡業する際、住人はこれで安眠できると思っていたが、毎日弟子達に大音量で国際電話をかけていたため、結果は巡業前とそれほど変わらなかった。

東駒形にある銭湯「加富根湯(かぷこんゆ)」の主人に昔から世話になっていたが、同銭湯が経営難に陥っていた際、何とか再建に協力できないだろうかと考えた結果、銭湯の前に土俵を作り、そこでストリートファイトを行い集客を行うなど心優しい一面も持っている。

好物にちゃんこ鍋、特技に鍋奉行とあるようにちゃんこ鍋に対する思い入れが強く、料理人で究極の料理を求めているエル・フォルテにもちゃんこ鍋を強く薦めている。

頭の大銀杏は硬くセットされており、頭突きなどをしても乱れる事は無い。またバーディーにその髪型のセンスを誉められている。

[編集] ゲーム上の特徴

相撲取りながら、蹴りやボディプレス、ヒップアタックなど、相撲にはない技も織り交ぜて戦う。

『ストII』登場の最初期には非常に高い攻撃力に対して遅い足と低いジャンプと「鈍重であるが高い攻撃力を持った攻撃的な一発逆転キャラ」と認識されており、必殺技「スーパー頭突き」もトリッキーな奇襲技と認識されていた。またジャンプが低いため、「波動拳」など飛び道具に対して極めて弱いことが大きな弱点であった。特に「波動拳」の弱と強を交互に出されると脱出が極めて困難になり、この状態は「鳥かご」と呼ばれ、半分詰みの状態であった。

しかし、「スーパー頭突き」を小パンチで出した場合は無敵時間が長いという特性が発見され、「百烈張り手などでけん制し、相手がジャンプしてきた場合はスーパー頭突きで撃墜する待ちキャラ」と評価が180度入れ替わった。ただし、飛び道具に対しての弱点は変わらず、後に「スーパー百貫落とし」などの新技が追加される要因となった。

[編集] 技の解説

[編集] 投げ技

さば折り
相手の腰に両手をまわして締め上げるつかみ技。相手に振りほどかれるまで締め上げ続け、連続してダメージを与える。『ストIV』では攻撃回数が固定されており、必ず一回締め付けた時点で相手を前方に投げ出すようになっている。『抱きついている様に見えることから女性キャラクターに対して用いるネタがしばしば見られる(例えば、『ストリートファイター』のカードダスのこの技を扱ったカードでは、技をかけている相手が女性キャラクターの春麗であった)。また、劇場版アニメではダルシムに対して使用している。
折檻蹴り(せっかんげり)
掴み技のバリエーションの1つ。相手の頭を腕でつかみ、振りほどかれるまで膝蹴りを連続で入れる。
俵投げ
両腕でつかんだ相手を、荷物(米俵)を投げ渡すような動作で投げ飛ばす。その後、「百裂張り手」で連繋するケースが多い。実際の相撲の決まり手に俵投げはないが、アマレスなどでは時々使われる技である。
吊り屋根投げ
『ZERO3』のみで使用する。「俵投げ」の空中バージョン。

[編集] 特殊技

膝蹴り
近距離で相手に喰らわせる2段蹴り。
払い蹴り
横に長く脚を突き出す。『スーパーストリートファイターII』(以下『スパII』と表記)までは通常技だった。
フライングスモウプレス
いわゆるフライングボディプレス。『ストリートファイターII'TURBO』(以下『ストIIターボ』と表記)までは通常技だった。
四股踏み
ストリートファイターIV』(以下『ストIV』と表記)での技。大きく足を振り上げた後、相手を力強く踏みつける。技の発生は非常に遅いが、中段属性を持つ他、ヒット時はダウンを奪うことが出来る。また、ターゲットコンボとして特定の通常技をキャンセルして出すことも可能。

[編集] ターゲットコンボ

近距離立ち中パンチ→四股踏み
『ストIV』で使用する。「四股踏み」はヒット前に必殺技でキャンセル可能。

[編集] 必殺技

百裂張り手
目にもとまらぬ早さで連続して張り手を繰り出す技。相手を画面端に追い詰めてから繰り出せば、クリーンヒットせずともガードの上から体力を減らす事が出来た。春麗の「百裂キック」と並び、いわゆる「ケズリ技」の元祖とも言うべき技である。ボタン連打で発動するため、格闘ゲーム初心者でも簡単に出すことの出来る技だが、その性質上とっさに出すことはできず、主に相手を転ばせた後で起きあがるところに重ねておくような使い方がされる。『ストリートファイターII'』から『スパII』までは、この技を出しながら前後に移動することができる(但し、手にも相手の攻撃判定がついてしまう)が、『スパIIX』以降はそれができなくなったかわりに、技の出始めに勢いよく突進するように変更された。また、『ストIV』でのEX技版でも、前述した前後移動が可能となっている。
スーパー頭突き
身体を水平にして、そのまま水平飛行して相手に体当たりする。見た目のインパクトが非常に強い技。相手の技の隙に叩き込むほか、ジャンプ攻撃や突進技を迎撃することにも使用できる。ガードされてもさほど隙がなく強力な技だが、遠距離から飛び道具を連発されると為す術がない(シリーズによっては出し際に一瞬の無敵時間が存在するが、飛び道具をかわしきる程ではない)。
スーパー百貫落とし
ボディプレスの格好で斜め上に上昇し(この時に飛び道具をすり抜ける事が可能)、上がりきった後ヒップアタック(百貫落とし)で垂直落下する。飛び道具で封じ込められることの対策として、『ストIIターボ』で追加された。『スパII』ではヒップアタックを下段ガードできないように変更され、以後は定着している。
大銀杏投げ(おおいちょうなげ)
相手の頭を掴んで地面に叩き付け、倒れたところにヒップアタックで追い打ちする投げ技。『スパIIX』で追加された技で、相手を気絶させやすい。元は逆ヨガコマンドだったが『ZERO3』以降の作品では入力コマンドが一回転に変更(『ストⅣ』では前者を採用)。気絶値は下がったが、便利な投げ技として接近戦の選択肢の大きなウエイトを占めた。因みに、「大銀杏」とは大きなイチョウの葉のような十両以上の力士達がする髷の結い方の名称。
スーパー四股
その場で四股を踏んで地震を起こす技。『ザ・ムービー』で使用する。

[編集] スーパーコンボ

鬼無双(おにむそう)
「スーパー頭突き」を2回連続で繰り出す技。突進中は飛び道具を打ち消して進むことができるため、相手の飛び道具に合わせて使えば高確率でHITさせられる。実は全シリーズ共通で1段目をガードすれば2段目は無敵技で返すことが可能で、上級者には欠陥技として認識されている。
『ZERO3』以降はLV3で出すと頭突きの後、さらに「百裂張り手」で追撃する。
スーパー鬼無双
『ストIV』におけるウルトラコンボ。顔を両手で叩いて気合を入れた後、「スーパー頭突き」を放つ。これがヒットすると、そのまま相手を押さえ込んだ状態で画面端まで突っ込み、壁に叩きつけてから「百裂張り手」を繰り出して追撃する。
富士颪(ふじおろし)
頭突きでひるませた相手を空中に打ち上げ、「スーパー百貫落とし」で追撃する。『ZERO3』のみの技。しゃがみ弱キックからの連続技として使われた。『CAPCOM VS. SNK 2』では、ここでの空中に打ち上げるときの動作がガードキャンセル攻撃として使われている。
大蛇砕き(おろちくだき)
「大銀杏投げ」の強化版で、地面に叩き付ける動作を2回行った後に強烈なヒッププレスで締める。『ZERO3』で追加のLV3専用技。「大銀杏投げ」同様に投げ間合いが狭く、ジャンプで逃げられるのが難点も、威力は高い。
スーパー百裂張り手
「百烈張り手」をしながら前進して攻撃する技。『ザ・ムービー』で使用する。

[編集] 他のメディアでの本田

アニメ映画ストリートファイターII MOVIE』では、賭け試合でダルシムと対決し、その後にリュウと知り合う。日本の武道家同士として彼の旅に付き合い、リュウやガイルと共にシャドルーとの最終決戦に参加するなど出番が多い。

ストリートファイター』では、本田自体のプロフィールが異なっている(詳細はリンク先を参照)。

歴史紹介アニメ『よみがえる藤原京』では、厳しい修行の末に会得した新必殺技を披露するためにリュウ、ケン、春麗の3人を奈良に招集するが・・・本田がある事をしたのがきっかけで大変な事が起こる。

神崎将臣の漫画『ストリートファイターII-RYU』では春麗とバトルをした時、さば折りをしかけるが・・・これが大惨事になった。

伊藤真美の漫画『SUPER STREET FIGHTHRII X 外伝』の「第八話:闘いの先に見えざる者」では本田の古い友人で柔道48kg以下級の優勝歴をもつ体育大生・梁瀬恵子[1]が異種格闘技戦に参戦するのを止める為、ケンにエキジビションマッチを挑んでいる。

[編集] その他

  • 大相撲の力士を茶化しているとも取れるキャラクターであったため、大相撲の本場所が行われる両国国技館で開催されたSFC版『ストリートファイターIIターボ』の全国大会では会場を飾るキャラクターのバルーンのうち、本田のバルーンだけが除外されていた。また、ステージ出演者による本田のコスプレを見合わせる配慮もなされた。
  • 通常の日本人力士とはかけ離れた外見、土俵と銭湯を合わせたホームステージ、外国式に表記された名前のために、『ストII』が登場した当初のゲーム雑誌では本田は日系人だと紹介されていることが多い。
  • エドモンド本田をデザインしたのはカプコンの女性社員であり、彼女はゲーム中に登場する春麗の声も担当していた。因みにモデルとなったのは千代の富士であると後に別の開発担当者が語っている。
  • 他のキャラクターと比べれば超ヘビー級だが、プロフィールを見れば分かるように、力士としては小兵の部類に入る(現役力士では小柄な部類の朝青龍と比較すると身長は1cm低く、体重は10kg前後軽い)。

[編集] 参考文献

[編集] 脚注

[ヘルプ]
  1. ^ この漫画のあとがきにおいて、このキャラの名前は『II』の「朝の稽古より楽勝でごわす!!」の勝ちメッセージが由来かと友人から質問されているが、この質問に対して伊藤は笑ってしまったとしか記載されていない為、不明。

[編集] 関連人物

マッドギアにスモウレスラーをスカウトするため、国技館で行なわれていた本田の千秋楽の取り組みに乱入。本田と意気投合し一戦を交える事に。後の『ZERO3』でも本田のライバルキャラクターとして再戦する。
ベガを撃破した後、行き場を失った彼女達を引き取り、稽古をつける。
究極の料理を探すフォルテに対して、ちゃんこ鍋こそが世界一の料理だと薦める。

この他、さくらリュウともライバルキャラクター関係に当たり、出演作における特殊勝利メッセージなどからも「日本人、もしくは日本に関係の深いキャラクター」には特に愛着を持っている。

[編集] 主な登場作品

[編集] 担当声優

  • 郷里大輔(アニメ映画版、ストリートファイターII~よみがえる藤原京~ ロマントピア藤原京'95)
  • 菅原正志(ZERO3、CAPCOM VS. SNKシリーズ)
  • 永野善一(ストリートファイターIV)